映画って人生!

宮﨑あおいさんを応援します

「1秒先の彼」(2023)不思議な物語だった!20年間の積り積もった初恋の記憶に泣けた!

監督・山下敦弘と脚本家・宮藤官九郎が初タッグを組み、台湾映画「1秒先の彼女」(2020)をリメイクしたラブストーリー。原作の舞台を京都に移して男女のキャラクター設定を逆転し、周囲よりワンテンポ早い男性とワンテンポ遅い女性の“消えた1日”をめぐるフ…

「劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室」(2023)待っていては救えない命がある!熱血彼らに涙!

能登の地震災害を見て、今、この作品をみたとき、待っていては救えない命があることの意味が重く圧し掛かる。家屋の下敷きになり誰かが助けてくれると頑張りながら亡くなった人に申し訳ないような気分です。 林官房長官の地震直後の記者発表(これも遅かった…

「コンクリート・ユートピア」圧倒的は演技力で、痛みを共有できないならユートピアはないと訴える

2023年度韓国製作作品。年明けの劇場鑑賞作品の第1作目として選んだのがこの作品。大災害により荒廃した韓国・ソウルを舞台に、崩落を免れたマンションに集まった生存者たちの争いを描いたパニックスリラー作品。 第96回アカデミー賞国際長編映画韓国代表作…

「映画めんたいぴりり パンジーの花」(2023)よか人情噺に、たっぷりと博多が楽しめる!

めんたいこ製造販売「ふくや」の創業者川原俊夫をモデルにした劇場版2作目。 前作がとても面白かったのでWOWOWで観ました。 前作は戦後、大陸から引き上げ、昭和30年代に博多中州に店を構え、釜山の総菜であった明太子に改良に改良を重ね、博多辛子明太子を…

韓国映画「ハッピーニューイヤー」(2021)美しい!いい話が沢山あって、ごちゃごちゃするけど!

能登半島元旦地震に羽田空港での日航機炎上という暗いニュースから年が明けました。とても「ハッピーニューイヤー」という雰囲気ではないが、本作のテーマは「先が読めない人生」。今年を信じる力になるとWOWOWで鑑賞。 監督:クァク・ジェヨン、脚本:ユ・…

明けましておめでとうございます。ことはじめは「荒野の決闘」から!

新年の1本目を本作にしました!NHKBSで元旦に放送されたものです。 みなさんご存じの“愛しのクレメンタイン”曲で名高い作品。ジョン・フォード監督の名作中の名作といわれる作品。 「荒野の決闘」(1946)圧巻の決闘シーンだが、静かで、美しい、しんみりし…

「TALK TO ME トーク・トゥ・ミー」YouTuberによるホラー、SNS社会に生きる10代の娘の孤独と闇!

2023年度オーストラリア製作作品。SNSで流行する「90秒憑依チャレンジ」にのめり込んだことから思わぬ事態に陥っていく女子高生を描き、2023年サンダンス映画祭で話題を呼び、A24で配給され「ミッドサマー」(2019)をはるかに超える興収を上げたという話題…

「アイ・アム まきもと」(2022)孤独死者を無縁墓には埋葬しないと奮闘するまきもと。役所勤務者の手本だ!

イギリス・イタリア合作映画「おみおくりの作法」(2013)のリメイク作品。 孤独死の人たちの親族を捜し、見つからねば遺品を整理して持たせて火葬するなど、丁寧にお見送りをする市役所職員の話で、いい話だったと記憶している。 監督は「舞妓 Haaaan!!!」…

「PERFECT DAYS」(2023)役所広司さんが見せる公共トイレ掃除員の充実感!

世界的建築家やクリエイターによるデザインで改修された東京・渋谷区の17個のトイレ「THE TOKYO TOILET」の「清掃員として働く平山の生き方」をドイツの名匠ビム・ベンダース監督のもと平山を役所さんが演じ、第76回カンヌ国際映画祭(2023で、男優賞を受賞…

宮崎駿監督に密着…NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」(2023)“君生き”大伯父のモデルは誰れ?

宮崎駿はいかにして新作「君たちはどう生きるか」を作り上げたのか。創作の舞台裏で繰り広げられていた物語。書生として通うことを条件に取材を許されたディレクター(記者)が見つめた、2399日にわたる記録。 とても難解だった本作の舞台裏が明かされると観…

「生きる LIVING」(2023)美しく気品がある、こういう人生を生きたい!

ノーベル賞作家ズオ・イシグロ脚本による黒澤明監督の名作「生きる」のリメイク作品。どう黒澤作品を料理したかと観ることにしました(WOWOW)。 黒澤作品をより噛み砕いて自分の人生を生きる意味を問う作品になっていて、黒澤作品が時代や国に関わらず受け…

「FALL フォール」(2023)高度600mの恐怖、うまい演出だ!高所恐怖症、それだけではなかった。

地上600メートルの超高層鉄塔に取り残された2人の若者の運命を描いたサバイバルスリラー。 スリラーというジャンルでこういう作品を観たことがない、ということでWOWOWにて鑑賞。 う~ん、面白い!アイデア勝負の作品だと思う。一度この恐怖を味わっておくの…

「生きる」(1952)ゴンドラの唄だけではなかった、ユーモアがあって映像で見せる“生きる”だった

黒澤明作品の名作中の名作。学生のころ見たが「主人公がブランコでゴンドラの唄を歌うシーン」ぐらいしか思い出せない。これをリメイクした「生きる LIVING」(2023)を見るために見直してみた。 “生きる”とはどういうことか。これをユーモアたっぷりに描いて…

「市子」(2023)圧巻の杉咲花、社会の歪を全部背負って、それでも生きたいと犯した罪!

市子を演じる杉咲花の表情を追うだけで一種のサスペンスだという作品。彬咲花で観ることにしました! 原作:監督の戸田彬弘が主宰する劇団チーズtheater旗揚げ公演作品で「川辺市子のために」。お初にお目にかかる監督。脚本:上村奈帆 戸田彬弘、撮影:春木…

「search #サーチ2」(2023)面白い!“伏線ワード”打ち込みで展開するスリル!

前作、パソコンの画面上で物語が展開していくという斬新な手法を用いた作品。もうこれでお終いだと思っていたら「#サーチ2」が公開。同じようなものだろうと思っていたら意外や意外、好評だ。WOWOW公開を待っての鑑賞。 前作より数倍面白かった。 IT音…

「ナポレオン」(2023)圧巻の戦争パノラマ。戦術の天才だったが妻との戦争には負けたかな!

リドリー・スコット監督にとって、敬愛するスタンリー・キューブリック監督が企画し、実現に至らなかったナポレオンの映画化は、長年の悲願だったという。監督にはいくつもの歴史作品があるが、映画は伝記でなない、人物像を描きそれが歴史を超えて心に入っ…

「幸せなひとりぼっち」(2015)ひとりでは生きていけない!感謝してご近所に世話になればいい!

孤独な老人が隣人一家との触れあいを通して再生していく姿を描いたスウェーデン発のヒューマンドラマ。第89回アカデミー賞では外国語映画賞とメイクアップ&ヘアスタイリング賞にノミネートされた作品。わが国でもとても評判のよい作品。 本作のハリウッドリ…

「ノック 終末の訪問者」(2023)密室殺人劇の恐怖!なんだか変だと思ったら!

「シックス・センス」「オールド」のM・ナイト・シャマラン監督作品ということでWOWOWで鑑賞。とても評判が悪い作品! (笑) 前作の「オールド」がとても面白かった。奇抜な設定の中での殺人劇。ここで見せる恐怖、そしてラストで明かされるトリックと人生へ…

「首」(2023)これが本当の“本能”寺の変だ!首、首と求めることで何かを失っていないか!

北野武監督が黒澤明監督から「君が撮ったら面白い作品になる」と言われ、「ソラチネ」(1993)と同時に構想し、30年経って公開される本作、“本能寺の変”を信長・秀吉・家康・光秀ら武将たちの野望、裏切り、運命で描き上げた「首」 。 期待していた。公開初日…

「サイド バイ サイド 隣にいる人」(2023)詩的な映像世界がすばらしい!面白さは「マジックリアリズム」だ!

伊藤ちひろさんの監督2作目。伊藤さんの経歴を見てWOWOWで観ることにしました。 定勲監督の「世界の中心で、愛をさけぶ」、押井守監督の「スカイ・クロラ The Sky Crawlers、神山健治監督の「東のエデン」など有名監督の話題作の脚本を担当。 本作、リアルと…

「ベネデッタ」(2021)17世紀のイタリア、レスピアンとして生きた修道女のはなし!

「氷の微笑」(1992)「エル ELLE」(2016)などのポール・バーホーベン監督作品。2023年2月公開作品でこんな作品があったかとWOWOWで観ました! フランス・オランダ製作作品。 監督:ポール・バーホーベン、原案:ジュディス・C・ブラウン、脚本:「エル EL…

「2001年宇宙の旅」(1968)木星に向けて発せられる電波の向う世界は!

宇宙SF作品の金字塔と言われる作品、楽天市場で350円で購入して鑑賞。350円では申し訳ない、すばらしい作品だった。(笑) 1968年に観た人は驚いたと想像します。なにせ当時の最先端科学知識に準拠して描かれているわけだから。しかし、今観てもラストシーンは…

「エイリアン2」リドリー・スコットとジェ-ムス・キャメロンが描き上げたエイリアン、これは凄い!

1986年度製作作品。「エイリアン」に引き続いでの鑑賞です。監督が「ターミネーター」のジェームズ・キャメロン監督に代わり、エイリアンの大群と海兵隊の死闘を緊張感たっぷりに描くというもの。 監督・脚本:ジェームズ・キャメロン、原案:ジェームズ・キ…

「エイリアン」(1979)見えないエイリアン!宇宙船乗員の疑心暗鬼にアンドロイドへの恐怖!

“エイリアン”という単語が異星人を意味する単語になったと言われる作品。このシリーズを全く観ていない。WOWOWでシリーズとして放送してくれ、助かりました。エイリアンを描く元祖的作品。これ以降の作品は物まねになってしまうのでないかというほどの出来だ…

「スターリングラード」(2001)ソ軍の伝説スナイパーの自伝、愛の物語だった!

ロシア・ウクライナ戦争の渦中にプーチン大統領は2月2日、ボルゴグラード(スターリングラード)に駆けつけて“WWⅡスーリングラード戦”の勝利を祝い国民の士気を鼓舞した。それほどにスターリングラードはロシアにとっては誇りにしている戦場。 WWWⅡナチ独逸…

「ゴジラ-1.0」(2023)圧巻の破壊力をもつゴジラ!抗する人々に戦う勇気、希望を与える!

朝ドラ「らんまん」で大活躍のふたり、神木隆之介さんと浜辺美波さんを見ようと本作を選んだ。ゴジラ映画の第一作54年版の「ゴジラ」は当時映画館で観たが円谷英二さんの特殊撮影映像記憶しかない。ゴジラ映画を沢山観たと思うが、思い出せるのは「シン・ゴ…

「オットーという男」(2022)4度自殺を試みて掴んだ人生は!

トム・ハンクス出演作ということでWOWOWで観ました。自らの製作出演作品、彼にはこういう作品が多い!ライフワークなんですかね! 人生を楽にしてくれる!本作は定年で職場を去り、妻を亡くして孤独に苦しむ男が如何に人生を終えるかという話です。 原作:ス…

「愛にイナズマ」(2023)映画の面白さは予測不能で、愛とイナズマのような情熱だ!

「月」に続く本年2作目の石井裕也監督作品。実はこの作品が「月」より先に作られていたとのこと。「月」と真逆のポプでハッピーな作品ということで観てまいりました。 監督・脚本:石井裕也、オリジナル作品。撮影:鍋島淳裕、編集:早野亮、音楽:渡邊崇、…

「ザ・クリエイター 創造者」(2023)人類はAIと共存できるかを問う!

「ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー」のギャレス・エドワーズが監督・脚本を手がけた近未来SFアクション。ということで観ることにしました。 原案:ギャレス・エドワーズ。脚本、撮影:「ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー」でタッグを組…

「キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン」(2023 )白人という自尊心・差別の罪、3度目があってはならない!

監督、キャストで観ることに決めていました。特にレオナルド・ディカプリオとロバート・デ・ニーロ対決を楽しみ。 IMAXで鑑賞。 原作:ジャーナリストのデビッド・グランがアメリカ先住民連続殺人事件について描いたベストセラーノンフィクション「花殺し月…