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「アナと雪の女王2」(2019) 

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原題はFrozen2。タイトルとしては「アナと雪の女王2」という邦題が圧倒的に優れています。アナとエルザの物語でなく、エルザが雪の女王でなければならない理由が明かされるからです。アナとエルザが、見た目にもしっかり大人になっていて、前作のような青臭い物語ではなく、自分を見つけ、女性としての生き方を描くというしっかりしたテーマ性のある物語になっている。これに大感激でした。

物語は前作に比して複雑。吹替版で観て、字幕版で観賞というのが良いかもしれません。長いエンデイングクレジットが終わって、オラフがエルザとオラフの顛末を語ってくれます。聞き逃さないように!

そして、「水の記憶を探せ」というテーマ(自然回帰)にふさわしく、ビジュアルのクオリティが圧倒的で、特に水や風といった自然表現の美しさに圧倒されます。

監督は引き続きクリス・バックジェニファー・リーが担当。前作でアカデミー賞の主題歌賞に輝いたロバート・ロペスとクリステン・アンダーソン=ロペスが本作でも楽曲を手がけています。

あらすじ:
雪と氷を操る力を持ったアレンデール王国の女王エルサは、深い絆で結ばれた妹アナと共に、王国を治めながら平穏で幸せな日々を過ごしていた。しかしある日、エルサにだけ不思議な歌声が聞こえ、王国に危機が訪れる。歌声の正体を探すため、アナとエルサは仲間のクリストフやオラフと共に旅に出るが、それは、エルサの魔法の力に隠された秘密を解き明かす驚きの冒険の始まりに過ぎなかった。<allcinema>

 とてもパワフルなミュージカルで歌曲数も多く前作の主題歌「Let It Go」ほどにヒットするかどうかわからませんが、「Into the Unknown」もすばらしく、心地よく物語に引き込んでくれます。

****(ねたばれ)
タイトルが出るまでの、アグナル国王とイドゥナ王妃が幼いアナとエルザに語るお伽ばなしが伏線となり物語が展開する。とても大切なオープニングです。

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国王は「はるか昔から森があり、そこには霧、風、火、地の精霊が住んでいた。ノーサルドの森だ。友好的な関係にあったが友愛のダムを作ったことで予期しないことが起こった。魔法の世界だ、そのとき異変に襲われ父ルナードが殺された。その力は我々に向かった。不思議な声が聞こえた。その後、精霊たちは消えた。アレンデール王として気になる」話して聞かせる。
アナが眠ってしまい、この後をイドゥナ王妃が「川に記憶が残っている」とエルザに語る。母親がエルザに語ったということが大きな意味を持ってきます。

両親の事故から6年経った、前作から3年後が舞台。アナ21歳、エルサ24歳で二人ともうつくしく成人し、平穏で平和な毎日を過ごしていた。ところが、エルザが不思議な歌声が聞こえると言い、「川で全てが分かる」という母の言葉を「もう自分の力を抑えきれない。ここは自分の住む場所でない。未知の世界を見たい」と気にしだす。

ある夜、エルザが「風、火、地、水」と呪文を唱えると、町中に異変が起きる。水は枯れ、大風が吹き、人々が町から駆け出していく。ハビー(トロールたちの長老)が「王国が安全でない!」と忠告。怒る精霊を鎮めるためと、エルサ、アナ、クリフトフ、スヴェン、オラフは北方の地へ旅に出た。

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一向は霧の壁に行き当たった。まさにそこは魔法の森だった。エルザが魔法で開き、中に入った。エルザの魔法が霧の魔法に勝っている。風、火、水とエルザの魔法の力が試される。とても美しい絵と歌で語られていく。

美しい森の中を歩いていると、突然風の精霊ゲイルが現れ、みんな上空に巻き上げられた。エルザが果敢に氷の魔力で挑みかかると、そこに少女に抱かれたアグナル王子(幼い頃の国王)が現れる。少女が何者かはもうすぐ明かされます!

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そこにノーサルドラとアレンデールの兵たちが姿を現した。彼らは昔、森に閉じ込められた人たちだった。エルザの魔力で相手はひるんだが、突然火炎が襲ってくる。これもエルザの魔力に負かされ、火の妖精は小さなサラマンダーで、エルザの手のひらに載って来る。

彼らと打ち解けキャンプを張った。エルザがアナにかけてやったショールを見てノーサルドラの指導者・イエレナが「ノーサルドウの母のものだ」という。あの少女はエルザとアナの母だったのだ。なるほどそうだったのかと驚きです。アナには魔力がないが、父譲りということで。
イエレナが「アレンデールの暮らしが永遠に続くと思ってはだめ」と言い、「風、火、水、土」と4つの精霊を説明し、さらに北にあとひとつ精霊・アートハランがあるこという。エルサは「この川が母の言う川だ」とアートハランの謎を解くため先を急ぐことにする。

クリストフの出番がない。(笑) ここで出会ったノーサルドラの若者・ライダーからノーサルドラ流恋の打ち明け方を聞いて、歌いながら、アンに試すが受け入れてもらえない。アンはエルザに夢中でクリストフは放っておかれている。(笑)
北へ向かったアナとエルサ、そしてオラフは難破船を発見した。母と父が載っていた船だった。中に入るとエルザの魔法の謎を解くために行こうとしたアートハランへの地図があった。エルザは「私のせいで父母は死んだ」と泣いた。そして、「ここに行くために生まれてきた」とアナとオラフを安全なところにとボートに乗せて川に流した。

アナとオラフは大きな滝に落ち、洞窟にたどり着く。

一方、エルサは走りに走って海辺に。ここで海を越えるために波を凍らせるが、荒れ狂う波には効き目がない。そこに馬の姿をした水の妖精・ノックが現れた。エルサは激しいバトルの末、ノックを負かし、これに乗ってアートハランに急いだ。

エルサは母イドゥナの声に導かれアートハランの奥まで行くと、広い洞窟の氷の壁にイドゥナの記憶が映る。水の記憶により、過去の出来事が氷像を作る。
ノーサルドラたちは「ダムは役に立たない。平和の贈り物ではない」とルナード祖父を斬ったのだった。これを知ったエルサは次第に凍り付き、動けなくなった。エルサは雪を飛ばしてその事をアナに伝えようとする。

洞窟のアナのもとに、風がどこからか雪を運んできた。雪は見る間に氷の像を作り、過去に魔法の森で起きた事実を告げるのだった。アナはエルザが居なくなったことを嘆いたが、「決めるのは自分だ。やるしかない」とダムを壊すことに決めて走りだす。

土の妖精アース・ジャイアントを眼覚めさせ、彼らの怒りの力を借りて、ダムを壊す。オラフはエルザの力が弱り身体がバラバラになりついて来れない。応援にクリストフが駆けつけた。

ダムが決壊し、洪水が町に押しかける。洪水で凍り付いたエルザの身体が解かされ、ノックに乗って駆けつけ、これを凍らせ町を救った。もはやエルザは、かってのエルザではなく、第5の妖精になっていた。

クリストフとアナは結婚し、エルサは「これから冒険!」と野を、海を走っていきました。

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「水に記憶がある」というテーマ。海には46憶年の記憶が眠っている。水というテーマは天皇陛下の研究に、陛下の即位を祝う「奉祝曲」や芦田愛菜さんの祝辞にもつながっています!今世紀の大きなテーマーかもしれません。日本にとって格別な作品になったようで、うれしい気持ちになりました!
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『アナと雪の女王2』- 予告編

松たか子さんの「Into the Unknown」


「アナと雪の女王2」松たか子が歌う「イントゥ・ジ・アンノウン」MVが公開!