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「ブレードランナー」(1982)ファイナルカット版

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年末に報じられた「ブレード・ランナー」で未来の世界を描いたデザイナーのシド・ミードの死去というニュース。この作品をいまだ観ていない。さらに「ブレードランナー 2049」(2017)がよく分からなかったので、年始、リドリー・スコット監督自らが再編集したというファイナルカット版「ブレードランナー」(2007)に挑戦です。 

出演者はハリソン・フォードルトガー・ハウアーショーン・ヤングダリル・ハンナウィリアム・サンダーソンジョアンナ・キャシディらです。

あらすじ:
酸性雨で荒廃した2019年のロサンゼルス。遺伝子操作で人間にそっくりな外見を持つ人造人間「レプリカント」たち4人が植民地惑星から逃亡してきた。レプリカント専門の捜査官「ブレードランナー」のデッカードが追跡を開始し、追い詰めて知る彼らデプリカントの生き様は・・・。

2019年の世界。環境問題で人は宇宙基地で生活。残された人々が汚染されたロサンゼルスに住んでいた。酸性雨に晒され至るところで蒸気が漏れる暗い空気のなかで、謡が流れ、強力わかもやTDKのネオン看板が輝く猥雑な街ロサンゼルス。
そこにはスピナーという超近代化された空飛ぶパトカーが活躍するという異様な世界が描き出され、驚かされる。この世界感をデザインしたのがシド・ミード

さらに、この世界のなかで生存期間が4年間と制約された人造人間(ネクサス6型)が、生命を延長するため宇宙基地から逃走してロサンゼルスに潜入。これを違法と解雇(殺害)するブレードランナーとの闘い。当方もないSFストーリーに引き込まれる。

どんな能力を持っているか分からないレプリカントブレードランナーの追跡と格闘劇。ミステリアスでアクションがこれまた、すざましいというか、圧巻だ!

その結末は、人間のエゴが浮き彫りにされ、生きること愛することがいかに大切な人間行動かと思わせてくれる結末がすばらしい。

****(ねたばれ)
ロサンゼルス市警の刑事ブライアント(M・エメット・ウォルシュ)からブレードランナーを退役していたデッカードハリソン・フォード)に「君にしかできない」と6人(男性3、女性3)の解任依頼がなされた。一匹は男性のリーダー・ロイ・バッティ(ルトガー・ハウアー)、美女と野獣のゾラ(ジョアンナ・キャシディ)、コロニーの男を弄ぶプリス(ダリル・ハンナ)、そして取り調べ中のブレードランナーホールデンモーガン・ポール)を殺して逃走しているリオン(ブライオン・ジェームズ)だという。これなら4人だ、ブライアントの勘違いか!(笑)

デッカードが、情報入手のためレプリカント産みの親でタイレル社社長・エルドン・タイレル博士(ジョー・ターケル)を訪問すると、秘書のレイチェル(ショーン・ヤング)がレプリカントかどうか鑑定して欲しいという依頼を受けた。結果はレプリカントだった。

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この鑑定に身に覚えがないと真偽を確かめにレイチェルがデッカードのアパートを訪ねた。「意識が誰かのものに書き換えられている」と話すと、落胆し、デッカードが博士から借りた写真を懐かしそうに眺めて帰っていった。この写真の少女の記憶が彼女に埋め込まれていたのだった。

デッカードはリオンのアパートに侵入して、バスから蛇のウロコと写真を入手し、この写真を”白馬”?の走るイメージのなかで分析した。すると、写真には首に蛇の入れ墨のある女・ゾラが映っていた。

街の屋台の女将から「ウロコは偽ものだ!」と合成職人を紹介され、ここからゾラがバーで蛇のショーをやっていることを突き止めた。
バーにやってきたデッカードは「道徳調査委員から来た」と偽って尋問を始めると、ゾラにいきなり殴られ、首を絞められ、意識が低下。ゾラはその隙を見て、鏡ドアーをぶち破り街に逃げ出す。デッカードは彼女を追い詰めて射殺し、首に蛇の入れ墨を確認した。この追走劇がすざましい。ジョアンナ・キャシディの妖艶さ、不気味さ、さらに格技演技に脱帽!

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ここにポリス・スピナーで駆けつけたブライアントが「レイチェルがタイレル博士の元を脱走した」と告げ、彼女も「解任」する様命令して去った。

自室に彼女を呼びつけていたところに、ゾラが殺害されたことに怒ったリオンが押し入り「俺の生存はあと2年。死の恐怖が分かるか?先に死ね!」と拳銃を突き付けるが、そこに来たレイチェルが拳銃をぶっ放してリオンを沈めた。

 

レイチェルは震えながら「私は殺されるのか?」と聞く。「誰かがやるどろう」というと、「逃げるのはもう嫌だ、キスしたい」と言い出す。デッカードがやさしくキスしてやった。レイチェルには人を愛する力があった。

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リーダーのバッティはパートナーのプリスを使って、タイレル博士への接近を計っていた。バッティはレプリカントの眼球製作者・チュウ(ジェームス・ホン)からタイレル社の遺伝子技術士・セバスチャン(ウィリアム・サンダーソン)が適任だと聞き出し、妖艶なプリスを使って彼の所在を突き止めた。

タイレル博士は厳重なセクリテイの部屋に居住していて、そのIDは博士が挑んでいるチェス勝負の次の一手だという。セバスチャンはチェスの名人で、博士との面談を取り継げるというもの。(笑)

バッティに面会した博士は「いかなる科学の知見をもっても延命できない。短い人生だからこそ楽しめることがある」と諭すが、バッティは博士の目を攻撃して絞め殺し、セバスチャンも射殺した。激しい死の恐怖を訴えている。


デッカードは博士の死を知り、セバスチャンのアパートを訪ねると、そこにデッカードを殺そうとプリスが現れる。
プリスの足技でデッカードは吹っ飛ばされ、脚で首を締めあげられる。どういう訳か分からないが(笑)、プリスがバク転して苦しみ始め、デッカードが彼女を射殺した。プリスを演じるダリル・ハンナが謎に充ちていて、妖艶で、魅せてくれます!

そこにバッティが現れ、デッカードとの一騎打ち。”長い格闘が続く”!デッカードが追い詰められ、隣のビルに飛び移ろうとしているところをバッティに掴まる。

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これでデッカードは終わりかと思いきや、バッティは攻撃せず「お前ら人間には信じられぬものを俺は見てきた。オリオン座の近くで燃えた宇宙船や、タンホイザー・ゲートのオーロラ。そういう思い出もやがて消える。時がくれば涙のように雨のように。その時がきた」と言葉を投げ、魂が抜けたように”鳩”が飛び、亡くなった。死の直前にして、人間への憎しみが消えたようなつぶやきが胸に突き刺さる!

現場に現れたブライアントが「レイチェルも短い命、間もなく死ぬだろう」と不穏な言葉を告げる。デッカードが慌てて自宅へ戻るが、彼女はベットで寝ていた。「ついてくるか」と問うと「行く!」という。そのとき「惜しいですね!短い命」という“折ズル”が投げ込まれた。デッカードはレイチェルを連れ出し、逃避行へと旅立った。

めちゃくちゃに面白い作品でした!命が短いがゆえに懸命に生きようとするレプリカントの生き様に、死を考えることで生きることのすばらしさを知ることになりました。
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BD【予告編】『ブレードランナー ファイナル・カット』9.20リリース HD