映画って人生!

宮﨑あおいさんを応援します

「夜は短し歩けよ乙女」(2017)人と本の御縁を大切に!

f:id:matusima745:20200109152655p:plain

自由奔放で天才肌すぎで「食わず嫌い」になるのではないかと紹介されたアニメ「夜は短し歩けよ乙女」。 声優としての星野源さん、花澤香菜さんの出演も後押しとなり“NHK総合テレビ”で観賞しました。

奇想天外なストーリー、絵作りが衝撃的でした!

話題の監督は湯浅政明さん。原作は「ペンギン・ハイウエイ」(2018)の森見登美彦さんの同名小説。未読です。 

脚本:上田誠さん、キャラクター原案:中村佑介さんです。

あらすじ:
京都大学と思われる大学や周辺地域を舞台にして、なんの取り得もないと無気力に生きてる先輩が、後輩の私“黒髪の乙女”をものにしようと「な(ナ)るべく彼(カ)女の目(メ)にとまる」“ナカメ作戦”で攻めてくる。私が結婚披露宴でお酒を飲んで、何か面白いことはないかと、“めくるめく”京の街に飛び出した。これを追う先輩。先斗町で、古本市で、学園祭で仲間たちが起こす珍事件に巻き込まれながら、先輩の目論見は成功するのでしょうか?
               *
森見さんは京大出身者だし、映画「鴨川ホルモー」(2009)を観ているので学生のキャラクラーにはなんとなくその雰囲気があり、それが面白いところです。街の練歩きや古本市、学園祭のファンタジーさには驚きですが、しかし、本に関する蘊蓄は相当なもんで、単なるファンタジーに終わらないリアリテイが感じられる。

何がテーマなのか?奇想天外な物語の進展に目を奪われますが、後半になって一気に浮かび上がってくる。人は繋がっている、人を信じなさい!孤独はいかん!外堀を埋めるだけで相手の心をつかめるか、主動で行け!など生きていくなかで大切なことが説かれている。

このストーリーに、この絵ありです。この絵がストーリーを盛り上げている。ストーリーは動画とセリフ・ナレーションで展開されるが、語りのテンポが速い。しかし、この語りが全部、イメージ絵になって表現され、4コマ漫画、あるいは一枚の絵のなかに4コマ漫画が描かれているという具合で、これはなんだ?なんだ?とその意味解釈に脳が刺激をうける。“めくるめく”もちゃんと絵で表現されています。(笑) 想像してみてください!

「先輩」の星野さんと「私」の花澤さんのセリフとナレーションが風変わりで浮世ばなれしていて、とても物語を面白くしています。

****(ねたばれ)
皆が二次会に行く中で、私はひとりめくりめく気分でバーに入り、カクテルとラムを何杯もがぶ飲みし、太平洋の水が全部ラムであらばと思っていたところに、隣に変なオヤジが座ってお酒を奢ってくれる。

f:id:matusima745:20200110000504p:plain

このオヤジさん“クドカン”似で東堂と言い「錦鯉センター」の経営者。竜巻で鯉が巻き上げられ大きな借金を抱えているという。これ全部、4コマアニメで説明あり。(笑) 春画の蒐集を趣味としていて、これで借金返済を考えている。ここでばんばん春画を見せてくれる、圧巻です! こんな荒唐無稽なキャラクターが一杯出てくるところが面白い!!

東堂が酔った勢いでセクハラ行為。私は母から教わった空手で吹っ飛ばした。(笑) そこに8回生で常に浴衣を着込んでいる“歌麿”似の樋口と彼の友人で、他人の宴会に潜り込んでタダ酒を飲む特技を持つ大酒の飲みの美女・羽貫がやってきた。
私の飲みっぷりと腕力に惚れた樋口と羽貫の案内で、先斗町の飲み屋を梯子する。先ず入ったところは詭弁部が主催するコンペ。部員が「惚れていない男と結婚するのが正解、何故か?」と吹っ掛けられる。答えは惚れていないと理性的に判断できるからだというが、こんな連中には恋は分からない。(笑)

しかしここで教わった詭弁踊り。人間技とは思えない、アニメだから出来るいざり蟹風の踊り。笑えます。(笑)
この踊りを覚えた私はどこの宴会場を訪れてもスターに祭り上げられる。次第に仲間が増えて街を練り歩く。(笑)

f:id:matusima745:20200110000747p:plain

一方、先輩は私を追っかけ、とあるバーに入って下着ドロにパンツを盗まれた。それを救ってくれたのが東堂。東堂は「春画と借金を取り立てに“李白”という男が来るから手助けしろ!」という。この季白、詩人季白似で、高利の金貸しや偽電気ブラン(焼酎)の卸元などをやっている富豪の老人。「電車」と称する三階建ての巨大な自家用車を所有している。(笑)

先輩と東堂が京料理「千歳屋」で仲間と春画を整理しているところに、私と一緒に詭弁踊りを踊っているグループが押しかけ、春画の上にゲロを吐いた!(笑)
そこに派手に飾られた三階建てバスがやってきた。(笑) 東堂は“もうどおにでもなれ”と春画を路上にまき散らし、李白の怒りをかった。私がそれを受け、季白との酒飲み合戦に臨む。鴨川のほとりの料亭で「この御縁で季白さんと飲むのも全てに繋がる」と飲んで、飲んだ!(笑) 結果は私の大勝利。
川辺で酔いを醒ましていると、料亭に物干し竿に掛かったパンツを撮ろうとして鴨川に落ちる先輩がいたが、先輩とは気付かなかった。(笑) 鴨川に流れる納涼古本市のチラシを見て「ラ・タ・タ・タム」という昔読んだ本が読みたくなって古本市に向かった。

先輩は学園祭事務局長という男に救われ「学園祭事務局」に連れて来られていた。この男、美貌の持ち主で、女子大生からもてもて、特に女装に人気がある。「学園祭事務局」という組織はいかれた学生たちをまともにさせるために監視する組織だと言い、ここではすべての学生が監視されている。(笑)

f:id:matusima745:20200110000821p:plain

先輩は事務局を手伝えと言われ、私が「ラ・タ・タ・タム」を探していることを聞かされ、古本市にやって来る。

先輩は運が悪い。本の値札を外して逃げ出す子供(実が本の神様)にぶち当たって、股間にソフトクリームを着けられた。想像してください、どんな形状になるか? 恥ずかしさのあまり川で洗っていると、いたずらされた店主がやってきていちゃもんを着ける。助けてくれたのが東堂だった。東堂からパンツを借りて、東堂の代理で李白が開催する“火鍋まつり”に参加する。

f:id:matusima745:20200110000923p:plain

私は「ここは本の海!」とルンルン気分で探すが、目当ての本を見つからない。本屋さんに聴くと収集家が抱え込んで出て来ないという。これは学生の敵です!そこに子供(本の神)がやってきて、本というのは全ての本にまた人と繋がっていると膨大な?本名を挙げながら繋がりを説明する。(笑)この話は本作テーマに繋がっています! そして、私に書店に本が並ぶような術を使うから手伝えという。

火鍋まつりでは、激辛おでんを最後まで食べた者にはお好みの本を差し上げると「ラ・タ・タ・タム」も書棚に並んでいた。先輩が頑張って、本を手に入れた。(笑) このとき本の神が魔術で李白の店の本を取り上げ、古本市に並べた。
 
先輩は本を抱えて逃げていった。私は「よくお会いしますね、先輩!」と声を掛けたが「ラ・タ・タ・タム」を持っていたとは気づかなかった。(笑)

樋口と羽貫は氷炬燵の店構えで古本を売っていたが、売れず、おまけに羽貫が風邪をひいたらしい!

そこに突然、芝居ステージが建つ。これはパンツ総番長という男はゲリラ的に仕掛ける芝居を公演するため。パンツ総番長という男、学園祭で出会ったある女性に一目惚れし、彼女に再会するまでパンツを穿き替えないと吉田神社へと願を懸けた大学生だ。(笑)
風紀が乱れると追う学園祭事務局長。先輩も加わった「閨房調査団」を派遣する。

f:id:matusima745:20200110001008p:plain
私は請われて舞台で「岩窟王」というミュージカルを演じていたが、ラブシーンが私とパンツ総番長と聞いた先輩が舞台に登場し愛を告白。「奇遇ですね!奇遇ですね!」と囁き合っていると、舞台の仕掛け床が外れ、下に落ちた。(笑) このオペラもとんでもないものでしたね!(笑)

街に風邪がはやり出し「李白風邪」と言われた。私は卵酒で李白さんを見舞うとすっかり生きる気力がなくなっていた。風邪と同じように李白さんがお金を貸をしたことでみんなが繋がって幸せになると説くと、「俺よりも孤独者がいる」と言い、「ラ・タ・タ・タム」にある「白い機関車には目的がある、君にも終着駅があるだろう」“夜明けは近い、歩けよ乙女”と励まされた!

この頃、先輩は高熱のなかで、恋愛とは恋とはと公開討論会で論じている夢を見ていた。いくら論じても結論がでない!

人と本の御縁で私は先輩の家に辿りつき、先輩の「喫茶店で本の話をしよう!」という決意を聞いたのでした!

こんなアニメもあるのかと、とにかく面白かった。どうやら湯浅さんの描くアニメを「食わず嫌い」にならなかったようです。(笑) これからを楽しみにしています!
                                                  ***


『夜は短し歩けよ乙女』 90秒予告