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「戦火の馬」(2012)War Horse

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「1917」を観て、スピルバーグ監督の描く第一次世界戦争もみたいとこの作品をWOWOWで観賞です。

主人公が幼少の頃に手に入れて手塩にかけて育てた馬が第一次世界大戦で軍馬として参加し、その役割を終え無事帰宅するまでを物語。人と馬の絆や戦場での友情、親子の絆など愛の物語になっていて、このなかで戦争がいかに不条理で悲惨かが描かれ、とても感動的な物語です。
そして映像が美しい。心に残る感動的な映像が沢山あり、宝物になると思います!

児童文学書の映画化ということで、ストーリーはとても平易で分かりやすい。
子供たちに戦争を語るには最適だと思います。監督の想いはここにあったのではないかと思うのですが!

第一次世界大戦という視点では、1914年のキエヴルシェンの奇襲作戦から1918年のソンム河を挟む塹壕戦の様相が描かれています。壮大な戦場映像で「1914」に負けない迫力があります。

出演者はジェレミーアーバインエミリー・ワトソンデビッド・シューリス、ピーター・ミュランらです。

あらすじ:
第1次大戦下、農家の少年アルバート(ジェレミーアーバイン)は毎日を共にしていた農耕馬のジョーイを軍馬として騎馬隊に売られてしまう。フランスの戦地に行くことになったジョーイを探すため、アルバートは徴兵年齢に満たないにもかかわらず入隊し、激戦下のフランスへと向かう。・・・

****(ねたばれ)
馬の競り市で小作農のテッドが酔った勢いで大枚をはたいて買ったサラブレッド馬。息子アルバートによってジョーイと名付けられた牡馬。アルパートには“馬が合い”(笑)、彼の口笛でなんでの言うことをきく。しかし、農作業だけが嫌がりやらなかった。ところが、これをやらないと小作料が払えない。アルパートの必死の願いでジョーイは鋤を引き農耕馬の役割を果たすことができるようになった。
これに喜んだ母親・ローズ(エミリー・ワトソン)が、夫・テッドがボアー戦争に従軍した記念にもらった勲章のリボンをジューイにつけさせた。このリボンには人を助けるという意味があったのでした。また、ジューイが嫌な農作業を行えるようになったことが、戦場で生き延びる力になっていたことがここでは大切な教訓でした。

天候不良で農作物が育たず、家族を救うためにジョーイが軍馬として売られることになった。ニコルズ大尉(トム・ヒドルスト)が「貸してくれ、いつか君に帰す」と安いお金でジューイを連れていった。

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アルパートも一緒に従軍したかったが歳が足らず叶わなかった。いつか迎えに行くと別れた。従卒のパーキンスによって軍馬に育てられた。

突撃訓練で、軍馬トップソーンと先陣を競ったがこれを打ち破った。しかし、これが縁でジョーイはトップゾーンと仲良しになり、以後2頭が一体となり厳しい戦場を生き延びていきます。良い友を持てと教えてくれます!

1914年、第一次世界大戦が勃発。ジョーイはニコルス大尉とともにフランスに渡り、キエヴルシェンの騎馬による奇襲作戦に参加する。壮大な騎馬戦を見せてくれます。独兵を蹴散らし森林の中に切り込むと、待ち構えていた股間銃の餌食となりニコルス大尉は戦死。英軍は敗北し、ジューイとトップゾーンは独軍に捕らわれる。

もはや馬は突撃兵器としての役割を終えていた。独軍は負傷兵運搬車を引く役に2頭の馬を使用することにした。こうしてジューイとトップゾーンは多くに兵士の命を救った。

独軍の若い兄弟兵士が、「帰って欲しい」という母の願いを叶えようと、ジューイとトップゾーンを盗み、これに乗って脱走して水車小屋のある農家に逃げ込む。しかし、独軍が追ってきて兄弟は捕まり、銃殺されてしまう。戦争の悲惨さが描かれます。子供たちは「戦争が絶対にしてはならない」と思うでしょうね。
幼い子を兵士として戦場に送った母の悲しみが描かれ、監督作の「プライベート・ライアン」(1988)を思い出しました。

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2頭の馬は水車小屋で牧場を営むお爺ちゃん(ニエル・アレストリュプ)とその娘エミリー(セリーヌ・ナケンズ)によって大切に扱われ、戦場を忘れて過ごします。このときジューイの首についていたリボンがお爺ちゃんの手に渡ります。エミリーとジューイの最初の出会い、ジューイの目のなかに映るエミリーの映像が印象的です!

ある日、独兵が食糧調達にやってきたがうまく言い逃れ2頭の馬は安泰でした。エミリーは「自分の父母は独兵に殺されたのではないか、ならばお爺ちゃんは弱腰だ!」とお爺ちゃんに聴きます。お爺ちゃんは危険な地域をその使命のために飛ぶ伝書鳩の話をして「戦わないことが決して弱いのではない」と説明します。農業をしっかりすることが大切だという、ちょっと難しい話になりましたね!

お爺ちゃんが身体の弱いエミリーのためにと隠していた乗馬の鞍を与えると、エミリーはジョーイに乗って駆け出し、付近にやってきていた独兵に掴まる。トップゾーンもそこに駆けつけた。

2頭の馬は独軍の重砲を曳く役につくことになったが、トップゾーンにはこの役は無理だった。しかし、農耕馬の経験のあるジョーイが助け、2頭でこの役を担った。重砲を曳く迫力の映像と当時の20cm榴弾砲の射撃風景を見ることができます。2頭で厳しい任務につく姿にはほろりとさせられます。

1918年、ソンム河に沿う塹壕
アルパートが従軍し、口笛でジョーイを探しながら戦っていた。英軍に攻撃命令が下りアルパートは砲弾の炸裂孔でぬかる無人地帯を走り手榴弾を投げ込み独塹壕に飛び込んだ。そこで見たのはガスで倒れた独兵の遺体だった。アルパートもガス攻撃で目を負傷し、後方の野戦病院に収容された。

このころジョーイは、長い重労働で衰えたトップゾーンに付き添って先進中であったが、遂にトップゾーンが亡くなった。

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ジョーイは逃亡することにして、独軍陣地を走った。追ってくる戦車を乗り越え、塹壕を飛び出しフランス軍目指して無人地帯を走った。
無人地帯の幾重もの鉄条網を傷つきながら走ったが、巻き付いた鉄条網で動きが取れなくなった。このシーンがこの映画のなかで最も悲惨なシーンでした。

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英軍の塹壕で監視していたコリン伍長がこの異変に気付き、勇気を奮って人前に飛び出し、ジョーイを救出しようとするが、鉄条網を斬るハサミがない。すると独塹壕からピーター独兵が出てきて、ふたりで救出して、コリン伍長がジョーイを連れ戻した。英独両兵は協力でジョーイは救われたのでした。

戻ってきたジョーイは破傷風ということで処分されるところでしたが、アルパートの口笛で持ち主が分かり「奇跡の馬」として治療を受けた。

戦争が終わり、将校の馬以外は競売に掛けられた。そこにエミリーの父が現れジョーイを買い取ったが、ジョーイとアルパートの情愛の深さを知り、リボンとともにジョーイをアルパートに譲った。

アルパートはジョーイを伴って夕焼けのなか、母と父が待つ農場に帰還した。このときの映像がとても美しいです。
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映画『戦火の馬』予告編