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「映画ドラえもん のび太の新恐竜」(2020)なんといってもテーマがすばらしい!! 

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ドラえもん」連載開始から50周年を迎える節目の年。作品のなかでも特別な想い出があるという川村元気さん脚本によるオリジナル「ドラえもん」。

コロナウイルス騒動の混乱ななかでの公開、ここに意義アリです。この作品にヒントがあります。

人生で初めて「ドラえもん」に挑戦してみました!どんな物語なのか、何を学ぶのか、子供たちはどんな反応をするのだろうかと。

恐竜博の化石発掘体験で、のび太が拾ってきた恐竜の卵が孵化。大きく成長して飼えなくなり、白亜紀にタイムスリップして、生活できる環境に戻しにいく冒険ファンタジー物語。

コロナウイルス騒動の中でも公開でしたが、会場はほぼ満席、90%は小学校低学年以下の子供さんでした。みなさん熱心に観ていました。でも帰りに、“分からなかった!”という声が聴かれました。(笑) 配布されるマンガBOOK、パンフレットを買って、3回も劇場に通えばものにするでしょう。(笑) お父さんお母さん方は大変ですね。(笑)

テーマがデカい!これほどデカいアニメを知らない。ちょっと難しいと思いましたが、跳べない恐竜が環境に合うように進化(努力)させ跳べるようにしたのび太の優しさと、飛べるようになった恐竜に学んでのび太が懸垂が出来るよう努力するという物語、今わからなくても先々で、この映画を歌を思い出し、のび太のような人になると思いますよ。(笑) とても含蓄のある作品でした。

監督・絵コンテは「映画ドラえもんのび太の宝島”」(2018)の今井一暁さん。脚本:川村元気総作画監督キャラクターデザイン:小島崇史、CGアニメーションスーパーバイザー:森江康太、音楽:服部隆之主題歌はMr.Children

声優さん:

ドラえもん水田わさびのび太大原めぐみ、しずか:かかずゆみジャイアン:木村昂、スネ夫関智一、キュー:遠藤綾、ミュー:釘宮理恵、ゴル:間宮康弘、トップ:下和田ヒロキ、ナタリー長官:渡辺直美ジル:木村拓哉さんらです。


『映画ドラえもん のび太の新恐竜』予告編【2020年8月7日(金) 公開】

あらすじ(ねたばれ)

のび太ら5人組は恐竜博物館を見学。大きな怪獣ティタノサウルス、なかでも飛んでる赤い怪獣タベジャラに大興奮ののび太。「のび太がのびた」と冷やかされる。こんなこともあって、次の化石発掘体験では学芸員の「まだ見つかっていない怪獣化石あります。皆さんが見つけるかも!」という言葉に励まされ、恐竜の卵のような化石を見つけた。

家に帰り、タイムふろしきに包んで一緒に寝た。すると双子の恐竜、ピンク色で飛べる子をミュー、緑色で飛べない不器用な子をキューと名付けた。のび太は鉄棒の逆上がりができないで皆に冷やかされていた。こんなところが、キューがのび太に似ていた。

この子供たち、宇宙完全大百科辞典で調べると、なんと新種ではないか!「ノビタング」だ。大切に育てなければと、病気になればお医者さんに診せ、餌は自分で何を食べるのとか工夫して、毎日添い寝して育てた。動物を育てることはこんなに大変なんだぞ!

遊び場が欲しい、そこでインスタントミニチュア製造カメラで実際の建物や遊び場を撮って縮小し、飼育ジオラマセットを作った。大きくなったこいつらのために公園に連れ出し遊んだ。自慢してやろうと仲間を自宅に呼んで披露しているところに母の声。母に見つかってはまずい!と空間移動クレヨンで丸く囲んで屋根に移動したら近所の奥さんに見つかって大騒動。(笑)

もうどうにもならない!白亜紀に返してやることにして5人がタイムマシンに乗って出発。酸素濃度や恐竜の危険性などの環境を考慮した探検服や“ここどこパンダナ(地図)”、キャンピングバルーン(テント)を装備していた。

白亜紀に着いたがおかしい。植物が変だ!恐竜がデカすぎ、すぐに喧嘩を始める。おかしいぞ!と調べるとジュラ紀だった!のび太がタイムマシンの年代を間違えてセットしていた。それに飼育ジオラマセットを落としたという。のび太らしい!(笑) ここには大きな伏線が隠されています。これがすばらしい!

慌てて白亜紀に戻って、外に出てみる。恐竜がいない。タケコプターに乗って空から偵察、ティタノザウルスを見て降り立った。「新恐竜が見えない」とスネ夫「足跡スタンプ」を押すと同じ足跡が光る。これで追うことにした。もうひとつ秘密道具「たまご探検隊」を使って探すことにした。いろいろな秘密道具が出てくるのが面白い!夜はキャンピングバルーンで寝た。

ところがサル(ジル)とその上司(ナタリー長官)が彼らの行動を「宇宙の歴史を壊さないか?」と監視していた。

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たまご探検隊を追って、いろいろな恐竜」や動物に出会った。恐竜と友達にならねばと「ともチョコ」ティラノサウルストリケラトプスをと手なづけ、ゴルとトップ名付、名付け一緒に旅をすることにした。「怖い」で動物を殺してはだめだ!

旅の先は海だった。ここでジャイアンの提案で二手に分かれて捜索。ジャイアンスネ夫はミューらに似ているやつが居ると洞窟の中に入っていくとそこでオビラプトルに襲われた。ところがあのサルが出てきて救ってくれ、写真を撮られた。

一方、のび太らは、恐竜に襲われキューが飛べず捕まりそうになり、のび太はキューを守って水中に逃げた。そこにモナザウルスがいたのでその背中に乗って、不思議な島にたどり着いた。“しずか”がのび太の居場所を見つけて、みんなが島にやってきた。

その島にはキューと同じような新恐竜たちが住む島だった。ナラリー長官とジルもこのことを知った。

ところがキューは飛べないなめに雄から襲われ大怪我を負った。同じ仲間を飛べないからと襲う、「何故こんなことになった」とのび太が泣いた!こののび太の涙に泣かされますね!

のび太は自分が飛んで見せ、キューの飛ぶ訓練を始めた。何度たっても出来ない。のび太の指に傷をつけてどこかに行ってしまった。しずかが「のび太さんは痛みの分かる人。キューはのび太さんが探してくれるのを待っているよ!」とのび太の背中を押し、のび太はキューを探しに出た。すると驚いたことにキューが一生懸命に飛ぶ練習をしていた。のび太は側で逆上がりの練習をした。

デープインパクが始まった。隕石が降ってきて、地表で大爆発が起きる。6600万年前メキシコのユカタン半島で起こった異変だ。

「何とかしてして欲しい」とジルに頼んだか「これは変更できない」という。どうしても新種恐竜を助けたいと強く頼んで9時間だけ時間をもらった。

どうやって恐竜たちを救い出すか?そのとき見覚えのある島が見えた。ジュラ紀に行くときに落とした飼育ジオラマセットの1憶年後の姿だった。これに、空間移動クレヨンを使って移すことを思いついた!

のび太がクレヨンで大きな円を描き、みんなでそこに怪獣を餌で誘って寄せ集めようという作戦。

のび太が鳥獣にぶら下がって誘導しているところに、なんとキューが飛んでやってきて、危ないのび太を救ってくれた。

この光景を見たジルは「飛んだぞ!進化した」と叫び「人間も豊かな感情に進化している」と褒めた。

のび太たちは新しい恐竜の楽園を作り、借りたがるキューと」ミューをここに残して、「いつかどこかで会える」と現在に戻ってき

感想:

なんといってもテーマがすばらしい。

希少種動物をどうあつかうか、地球歴史のなかで多様性と進化が生物生存に欠かせないと教えるところがもっとも大切なテーマになっています。このことはマイノリテイをどう扱うかという問題に繋がっており、現代の大きなテーマです。なによりも「人間も豊かな感情に進化している」という言葉がいい。

また、生物を必死で育てともに生きようとする動物愛を育むという発想が良い。

のび太ドラえもん、しずか、ジャイアンスネ夫そしてジルの吐く言葉に、子供たちは感動するでしょう。きっと何かを覚えてくれているでしょう!

子供たちが幼稚園の段階でこんな作品に触れるということがすばらしいと思います。

ドラえもん一家のキャラクター。のんびりのび太、これを支えるドラえもん、愛情ゆたかなしずか、勇気のあるジャイアン、知恵のあるスネ夫の四人、これ智仁勇というリーダーに必要な資質(孫子を、多様性を示しています。うまいキャラクター作りだなと思いました!みなさんに受けるはずです!

絵は古風ですが、歴史のある作品だから仕方がない。しかし恐竜のキャラクターや行動アクション、背景画などは進化しており、ひみつ道具と相まって、面白い絵を沢山見せてくれました。

最後に使用された歌曲Mr.Childrenが2曲を提供しています。1曲目が飼育用のジオラマセットで「君にだって二つのちっちゃい牙があって」とのび太とキューとミューが遊びまわるときのもの。

2曲目はラストで生命体の永遠の出会いを「また会おうこんも道の何処かで。ほんの一瞬、たったの一瞬・・」と歌い上げたもの。いずれもテーマにぴったりで印象に残るものになっています。

川村さんによると日本の恐竜研究は日日進化して、いまや日本は恐竜大国と呼ばれるまでになり、この先にある新しい恐竜物語を描くのが目的であったとか。難しいはずです!

恐竜の話を学校で学んだという記憶がありませんから、子供たちと一緒に観て、結構楽しめました。(小学校6年の教科書に載っているそうです)

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