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「喜劇 愛妻物語」(2020)濱田岳、水川あさみさんのリアル夫婦熱演物語

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WOWOWの“W座からの招待状”作品。このタイトルでまさか招待状になる作品か?と観ましたが、大変な作品でした。(笑)

「百円の恋」(’14)の脚本家・足立紳さんが、自身の夫婦生活を綴った同名小説を自ら映画化した作品。原作未読!

売れない脚本家・豪太は、妻チカや娘アキと3人で暮らしている。倦怠期でセックスレスに悩む豪太はチカの機嫌を取ろうとするが、チカはろくな稼ぎのない夫に冷たい。(笑)

そんなある日、豪太のもとに「ものすごい速さでうどんを打つ女子高生」の物語を脚本にするという話が舞い込む。豪太はこの企画を実現させるため、そしてあわよくば夫婦仲を取り戻すため、チカを説得して家族で香川県へ取材旅行に行くことに・・。

2019年・第32回東京国際映画祭コンペティション部門で最優秀脚本賞を受賞した作品です!

原作・監督・脚本足立紳撮影猪本雅三編集大関泰幸音楽:海田庄吾

出演者濱田岳水川あさみ、新津ちせ、大久保佳代子、他。

“離婚だろう”と思っていたら、水川あさみさん演じる妻がいつも赤いパンツを着けて、ふたりの間に娘アキを置いて寝る。(笑)この寝姿に笑っていましたが、このパンツに秘密があるいう濱田岳さんと水川あさみさんのリアル夫婦熱演物語です。

あらすじ:

真ん中に娘・アキ(新津ちせ)をおいて川の字に眠る結婚10年歴の夫婦。夫・豪太(濱田岳)は妻チカ(水川あさみ)の赤いパンツが気になる。2か月になるのに妻がやらせてくれないと不平の豪太。迫る豪太に「うるさい!」と寄せ付けないチカ。

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豪太は娘を連れて公園で遠くから若い女性をカメラで狙い拡大して妄想するという変態!これ本当に足立紳さんの姿ですかね(笑)すると昔関係のあった吾妻さん(大久保佳代子)が近付いて挑発する。(笑)

そんな暇のある豪太にプロデューサー佐々木(坂田聡)から呼び出しがきた。書き溜めていた脚本「八日村の祟り」の映画化の話をちらつかせて、「“めずらしいうどん娘”の映画化の話があるので書いてみないか」と誘うが旅費は後払い。豪太は車の運転が出来る妻チカに小豆島に住む大学時代の同級生の由美(夏帆)に会えると誘い、やっとこれを受け入れてもらった。水川あさみさんの憎たらしい物言いを受け入れる豪太が可哀そう!(笑)

電車を乗り継いでの四国高松行き。瀬戸大橋からの瀬戸内海が美しい。高松についてうどん屋に入るか注文は豪太とアキのふたり分。ホテルも豪太とアキのふたり部屋でチカは夜中に忍び込むという倹約旅。あろうことか豪太は風呂に入って寝てしまって、チカが部屋に入ってくる時間に寝ていた。これではやらせてもらえない!(笑)

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翌日、チカの危なっかしい運転でうどん屋に。うどん娘(河合優実)の実演を見て、親御さん(光石研ふせえり)の招待を受けた。「もう脚本家は決まっている」と聞いたチカは「主人の方が力があるから書かせて欲しい」と申し出るが、豪太は決まったことだからと乗り気でない。これでチカの怒りが爆発、屋島やワイナリー見学の旅も台無しだった。しかし、この夜の宿は民宿でワインを飲んで雰囲気がよく、今夜はやらせてもらえると思ったが、うどん娘の件でダメだった。(笑)

豪太はあきらめてひとり高松の街に出て吾妻さんにメールをした。そこで酔っぱらって椅子に寝ている女性に出会った。豪太はその股間を覗こうとして(笑)(笑)、警官に捕まり、寝ていたチカが呼び出された。(笑)

あまりの夫のバカバカしさに、「アキを海に連れて行って!」と言い捨てて、小豆島の由美を訪ねて行ってしまった。

豪太はアキと小豆島に渡り、ふたりで海水浴。アキを砂遊ばせて、豪太は吾妻さんにつまらない話をする。(笑)そんなことでアキを見失ってお廻りさんから注意される有様。(笑)

このころチカは由美の経営する宿でのんびりと学生時代の映画サークルの話を懐かしみ、豪太の話が出て呼ぶことになった。やってきた豪太は「疲れた!」とベッドで寝せてもらっていると、由美がチカに若い男とのノロケ話をしているのが聞こえた。(笑)

豪太一家は小豆島から民宿に戻った。チカは由美に大きな刺激を受けていて今夜は間違いないと迫った。2か月ぶりにチカが受け容れた。終わったあとのふたりの清々しい顔。(笑)夫婦ってやはりこれが一番のようです!(笑)

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翌日、豪太一家は金刀比羅宮四国八十八ヶ所霊場に参り、遊園地で遊ぶなどして四国の夏を満喫。そして親子で寿司を食べる、チカはお酒を飲みながら脚本「八日村の祟り」は採用になると気勢を上げているところに、佐々木から「原作者がダメ出しした」と知らせてきた。

チカの怒りは頂点に達し「あんたは私に甘えてる。あんたがいると私もアキもダメになる。もう離婚する」とアキを連れて高松ふ頭に向かい、泣き叫ぶ。豪太も訳もわからず一緒になって泣いた!(笑)

家に戻った豪太とサチ。豪太が脚本書き、赤いパンツを着けたチカがパソコンでぶつぶつ言いながら校正していた。赤いパンツは豪太の脚本が採用されたときに、「福が来ますように!」とまとめ買いしたものだった。(笑)

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感想:

笑い一杯の作品だった!これが脚本賞

結婚して10年、やりたいが妻にダメだしされて、なんとかしたいと画策する夫。離婚になりかねないバカ夫の話。(笑)しかし、10年経つと夫婦とはこんなものだと思え、夫婦の機微をここまで明け透けに描いた作品はあったか?と、脚本賞に選んだ東京映画祭の選者がすばらしいと思いました。(笑)

結婚記念品なら指輪にネックレス。この夫婦にとっては妻・チカの赤いパンツだった。このパンツの思い出にふたりの夢が隠されていて、また夢が追いかけようとする話、うまく行きますように。(笑)「やっとやれた!」と喜ぶふたりの安堵感?人生、こんなことの繰り返しではないでしょうか(笑)

結婚10年、妻にやらせてもらえない豪太を濱田岳さんがひょうきんに、リアルに演じます。(笑)夫に毒づいて寄せ付けない妻・水上あさみさんがまた敵役。もうこのふたりの“やるまでの話”が面白過ぎました。(笑)

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