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日曜劇場「日本沈没-希望のひと―第7回」

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第7回「それでもあきらめない人達がいる」

あらすじ:

日本沈没の機密情報を漏洩した疑いで、田所博士(香川照之)が東京地検特捜部に連行された。国家機密とされていた日本沈没も里城副総理(石橋蓮司)主導のもと、なかったことにされようとしていた。

追い討ちをかけるように、著名なジェンキンス教授(モーリー・ロバートソン)も日本沈没を否定。企業の協力も得ることができず、天海(小栗旬)は、窮地に追い込まれる。そこで、世良元東大教授(國村隼)を担ぎだして田所博士のデーター解析を依頼することにした。世良教授も「日本は沈没する」と結論づけた。

天海たちはこの結論に基づき主要企業8社を集め、企業を海外に移転することを起爆薬に海外移住を進めることにしたが、企業側の評判はよくなかった。

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そこにDプランズ社から政府に、海外の土地購入の話を持ちかけてくる。秘密裏にその土地を東山総理(仲村トオル)は購入を決断しようとしていた。そんな中で、椎名(杏)が天海に協力するために渡米、ジェンキンス教授に接触して日本沈没を否定する根拠を糺していた。そこで突き止めのが、田所博士の研究室による地震データーのすり変え。これを示唆したのは官房長の長沼(杉本哲太)だった。

ここからねたばれです(要注意)

長沼は「長年総理に尽くしてきたが、天海や常盤の意見重視が気に入らない」という。そしてDプランズに土地買収を示唆したのは「日本から逃げる自由があってよい。移住しても地獄だ!」と。天海は絶句した!

この顛末を聞いた里城副総理は開いた口が塞がらなかった!ネットで大評判になった。(笑)

ジェンキンス教授も田所博士のデーターを再検討し日本沈没は間違いないという結論に達し、これを機に首相は海外移住の可能性の本格的検討に入った。

天海は企業移住で各国に移住者を受け入れてもらうため、その先駆けとして日本が世界に誇る生島自動車を交渉カードに、アメリカと中国を天びんにかけ多くの海外移住者数を確保しようとした。米国には首相が、中国には副総理が相手大使との交渉」に当たった。

副総理は中国から1000万人の移民受け入れをとりつけ、総理はアメリカから600万人。中国で決着と思われた。

ところが総理はキング大統領から電話で、同盟国として日本人への人道支援を全世界に呼び掛けることを聞いて、600万人もの提示があれば、必ずアメリカが上手くまとめてくれる」と米国に話をつけていた。総理と副総理の関係がおかしくなっていく。

GNNニュース。キング大統領が会見し、ナショナルモータースと生島自動車の合併を発表。その後、中国外務省の王陽航報道官が緊急会見を開き、日米両政府に抗議。「日本政府は生島自動車の中国移転も打診しており、我々は誠意を持って対応してきたが、アメリカの発表は、その誠意を裏切る。我々は生島の中国移転と引き換えに、1000万人の日本人移民を受け入れ、日本が沈没する危機を救いたかった」と報道された。「国家機密の日本沈没が世界中に知れ渡る」と天海は「最悪だ!」と叫んだ。

感想:

天海がラストで叫ぶ「最悪だ!」。これが今回のテーマでした!

こんな内閣はいらない、バカか!米国と中国に、世界的に名を馳せる自動車会社を餌に、日本人移民をどこまで受け入れられるかと天秤にかけるというバカ話。このバカドラマ!と思っていましたが、よく考えてみると面白いですね!

地震対策で忘れてはならないもの、世界の中で日本人はどう見られているか、日本人のアイデンティティは、が描かれていて、これまでのドラマにはない視点があります。あと2回、楽しみにしたいと思います。

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田所博士の東京地検特捜部による逮捕事件の顛末。

なんと官房長官・長沼に計略だった。首相に用いられなかった腹癒せだった。なんとも情けない理由です。たしかに官房長官は役をなしていなかった。問題は官邸の意思決定組織が明確でないこと。これは大問題!現行内閣にも見られます。

これについての彼の言い分は分かりますが、「我々には自由がある。外国に土地を買って逃げて、何が悪い!」という考えだったことに驚きです。日本が沈没するという環境の中では、この行為は大混乱を産むだけで、やってはならない行為。

コロナ禍の中で一部の政治家や医師にこういう動が見られた記憶があり、こんなバカげたことを描いたことも大きな警鐘になるでしょう。

首相は即刻官房長を罷免すべきです!

里城副総理が日本沈没を否定したかった理由。日本の文化、産業、日本人の勤勉さ消えることが恐ろしかったという。その通りだと思います。しかし、沈没してしまえば全て消えてしまう。日本人のアイデンティティとして残すことが大切です。海外に移住した彼らが生きていく拠り所はこれです。副総理には「宇宙にでも日本の記憶を残しておけ!」くらいの発言が欲しかったですね。(笑)

副総理はこのことに気付き、積極的に中国との移民交渉に尽力していたので“よし”としましょう。(笑)石橋蓮司さんが大熱演でした!

米国と中国を天秤にかけたこと。

ドラマの結末はそのとおりだと思います。(笑)とんでもない交渉をやりました。が、ここで大切なのは世界の人たちは日本人のどこを見ているかです。

中国大使が「日本人に来られると汚れる!」と移民に批判的でした。映画「TOKYO!」(2008)で高名なフランスの映画監督レオス・カラックスが描いた東京は、地下鉄に潜む旧日本軍の物語でした。必ずしも我々が思っているようには見てくれていない。我々が世界とどう関わってきたかが問われます。

平和を愛し、礼儀正しく、穏かで、清潔な国民であることをしっかり伝える必要があるのではないでしょうか。「希望!」はここに繋ぐしかないと思います。

この状況で私はどうするか?日本とともに沈没しようと思います。

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