映画って人生!

宮﨑あおいさんを応援します

「素晴らしき哉、人生!」(1946)幸せはよき妻を持ち、人のために働き、愛する故郷・友を持てたこと。

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クリスマスに観る作品としてとても評判のよい作品。時期を失していますが、自分の人生をどう評価すべきかとDVDで観ることにしました。冒頭に淀川長治さんの解説付きというもの。

監督・製作:フランク・キャプラ原作:フィリップ・バン・ドレン・スターン、脚本:フランセス・グッドリッチ アルバートハケット フランク・キャプラ音楽:ディミトリ・ティオムキン

出演者:ジェームズ・スチュワートドナ・リード、ライオネル・バリモア、トーマス・ミッチェル、ヘンリー・トラバース、ボーラ・ボンディ、ウォード・ボンド、フランク・フェイレン、グロリア・グレアム、H・B・ワーナー、フランク・アルバートソン、他。

子どもの頃からずっとツキに見放されてきた主人公ジョージは、それでも希望を捨てず、家族や町の人々に囲まれながら幸せな日々を送っていた。ところがクリスマスの日、彼は人生最大のピンチに追い込まれる。絶望した彼はついに自殺を図ろうとするが、そこに見習い天使と名乗る男が現れ……。(映画COM)

あらすじ:

ジョージは子供のころ、スケート中に氷が割れて水没した弟のハリーを助け、風邪がもとで左耳の聴覚を失った。それでもメアリー・ハッチはこんなジョージに想いを寄せていた。

ジョージはガウワー(H・B・ワーナー)の経営するドラッグストアーでアルバイトしていた。いつもメアリーがパフェを買いにきてくれるのが楽しみ。ところが、ガウジーが息子の死に動転して、薬の調合を間違えた。ジョージはこの薬を配達しなかった。このことで、いつものように訪ねてくれたメアリーの前で、罵倒され殴られた。しかし、あとでこのことを知ったガウジーはジョージに感謝した。

ジョージ(ジェームズ・ステュアート)は高校卒業。パーティーでメアリー(ドナ・リード)に声をかけ、外に出ていい関係が・・と思っているところに、父親の死が伝えられた。

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ジョージは「世界を見て歩き、建設家になりたい」という夢があり、親の銀行業を継ぐのは本心ではなかったが、街の資本家ヘンリー・ポッター(ライオネル・バリモア)に脅されても低利でお金を貸し、地域の人がマイホームを支援する仕事には敬意を持っていた。父の死で「銀行業を止めろ!」というポッターの要求を蹴って、大学進学を諦めて会社を継ぎ、自分が貯めた学費でハリー(ライオネル・バリモア)を大学へ行かせた。

弟ハリーが結婚した。メアリーと結婚したらと母(ボーラ・ボンディ)に勧められたが、NY生活のメアリーにはボーイフレンドのサム(フランク・アルバートソン)もいると、一時は母の助言をなかったものと考えていたが、メアリーを忘れられない。

街に帰ってきたメアリーを訪ねると、彼女は今も当時の気持ちをもってくれていて、大いに喜んでくれた。サムに結婚のことを話すと、彼には恋人がいることが分かってほっとした。サムからいい儲け仕事があるから一緒にやらないかと誘われたが、この街で銀行業を続けることにした。

新婚旅行にまさに出発しようとしているとき、大恐慌が起こった!市場の暴落!銀行に支払いを求める人たちが押しかけてきた。ジョージはメアリーの勧めで、預金者の支払いは今必要な額で我慢してもらうことにして支払った。

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妻の機転で古い空き家を改装して新婚生活が始まった。ジョージは安い土地を探し、低利でお金を融資し、貧しい人でも家を持てると市民に感謝されるようになっていった。これに、投資家のポッターが「高額で銀行を買い取り、ジョージを高額で雇い入れる」と申し出てきた。ジョージは妻の幸せのためにと一時この話に振らついたが、赤ちゃんができたことを喜ぶメアリーを見て、家の欲しい人のためにとこれを断った。

戦争中は、戦争には行けない体だからと、銃後の仕事を買って出ていた。二男二女に恵まれ、貧しいながらも幸せな生活を営んでいた。

弟ハリーが戦場での働きで大統領から名誉表彰を授かり、クリスマスの前日、街に帰還することになった。

そんななかで、現金8000ドルを預金するため、銀行を訪れていたビリー叔父(トーマス・ミッチェル)がこのお金を紛失してしまった。このお金がないと銀行が立ち行かない!行内での紛失だというが、外も必死に探したが見つからなかった(実はポッターが持ち帰っていた)。ジョージは、恥を忍んでポッターに借金を頼むが協力を断られた。

ジョージは絶望してクリスマス準備する家族に強くあたり、車で家を出て飲酒。そのあと飲酒運転で大きな木にぶつけるという自損事故を起こした。もう俺の人生は終わったというジョージは川に飛び込み自殺しようと川面を見ていた。するとジョージより先に飛び込む人がいた。

ジョージは川に飛び込みこの人を助けた。この人は神に遣わされたクラレンス(ヘンリー・トラヴァース)2級天使だった(笑)ジョージが不遇な自分の人生を話すと、それとは逆の人生を見せてくれる。メアリーとの家族はなくなり、銀行は飲み屋に、ハリーは9歳で死亡、ガウワーは浮浪者になっていた。

「助けてくれ!」と声を上げると、警察官のバート(ワード・ボンド)がやってきて、ジョージは元の世界に戻っていた。そこにはクリスマスを迎えようとする我が家があった。家に入り、イブを祝おうとすると、街の人がジョージのためにと援助金を届けてくれる。今ではロンドンで成功したガウワーから膨大な資金提供があった。街の人たち、ハリーもお祝いに訪れた。

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寄付金の中に、クラレンスの愛読書「トム・ソーヤの冒険」があり、本の裏表紙に“友こそ宝物だ 翼をありがとう”と書かれていた。

感想:

平易で暖かい物語でした!

幸せは自分で見出だすもの、他人と比較してはいけません気が付かないところに幸せの種がある!この映画でそれを見つけることです。そんな作品でした。皆さん、この作品を観て自分の人生を考えてみてはどうでしょう。幸せになるヒントがあります。まさに“三惚れ”の格言ですね!

淀川長治さんの解説キャプラ監督にお会いしたときの印象、とてもおもしろい人であったという話でした。(笑)この作品の主人公ジョージそのものという感じを受けました。(笑)多弁を要しない、名解説だと思います!

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