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宮﨑あおいさんを応援します

「セブン」(1995)ラストシーンに、再度確認を迫られるほどの衝撃を受けた!

キリスト教の「七つの大罪」を題材に、猟奇的な連続殺人事件を描くサスペンス・スリラーとても完成度が高い作品だと言われている。ちょっと難しそうですね!(笑)

監督:後に「ソーシャル・ネットワーク」「、ゴーン・ガール」で知られデヴィッド・フィンチャー、監督にとっての2作目の作品。脚本:アンドリュー・ケビン・ウォーカー、撮影:ダリウス・コンジ編集:リチャード・フランシス=ブルース、音楽:ハワード・ショア

出演者:ブラッド・ピットモーガン・フリーマングウィネス・パルトロウR・リー・アーメイケビン・スペイシー、他。

物語は

退職を間近に控えたベテラン刑事サマセット(モーガン・フリーマン)と若手刑事ミルズ(ブラッド・ピット)は猟奇連続殺人事件の捜査にあたる。犯人はキリスト教における7つの大罪に基づいて殺人を繰り返していることが明らかに。やがてサマセットとミルズは容疑者を割り出すが、その人物に逃げられ、さらにミルズの素性が知られていたことも発覚する。そしてさらなる殺人事件が続いた後、驚愕の事態が……。


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あらすじと感想

7日後、日曜日に定年を迎える老刑事サマセット。夫婦喧嘩での殺人現場に駆けつけて現場検証中。そこにサマセットの交代刑事として転属してきたばかりの若い刑事ミルズが顔を出す。検死は終わっており挨拶をして別れた。

その夜、殺人事件が発生。妻トレイシー(グウィネス・パルトロウ)と寝ていたミルズに召集が掛かった。

ミルズが現場に到着すると、サマセットが検死中。デブの男がスパゲティの中に顔を伏せ、足枷をさせられ、うんちたれっぱなしで殺された現場。ごじゃごじゃ犯人像を妄想するミルズに、サマセットは「付近の聞き込みをしろ!」と命じた。これにミルズは反発しながら出ていった。その後で額に銃口跡を見つけた。

サマセットは「この事件捜索は長引く」と担当を下りたいと上司の警部(R・リー・アーメイ)に申し出たが、却下された。

火曜日、

弁護士グールドが殺害された。とても強欲な弁護士だった。額縁の妻の顔の両眼が黒く塗り潰されていた。

サマセットは警部からデブ男殺害現場で押収されたプラスティク破片を受け取り、現場に出向いて、冷蔵庫を動かしたために床が剥がれたものであることが分かった。冷蔵庫を動かすと壁にミルトンの「失楽園」の一文と「暴食」の文字が書かれていた。サマセットは「七つの大罪」に関係ある事件だと察した!

七つの大罪は嫉妬、高慢、怠惰、憤怒、強欲、肉欲、暴食で、サマセットはあと5つ事件が起きると判断した。

サマセットは図書館で七つの大罪を描いた書物から遺体現場などの必要な資料を収集し、ミルズの机の上に置いた。

水曜日、ミルズが出勤しサマセットと席を交代することになった。そこに妻トレイシーからサマセットに夕食の誘いの電話が入った・

仕事を終え、サマセットがミルズのアパートを訪ねた。ミルズは料理する妻を放っておいて別室の犬と遊ぶという、妻とはうまくいってない、ワーカーホリックが原因らしい。サマセットも反省がある。

夕食後、連続事件に話題が移り、ふたりは弁護士の妻を訪ねた。そこで妻の写真が入っていた額縁の後ろに「強欲」の文字を見つけ、さらに指紋が採取された。

木曜日、

犯人は指紋からビクターと確定できたと、機動隊を伴いビクターのアパートに侵入した。が、見つかったのは餓鬼状態お遺体、死んでいると思ったらまだ息があった。(笑)1年間監禁されていた男だ。そこに「怠惰」文字が残されていた。

金曜日

ミルズの妻トレイシーから「会って欲しい」と連絡があり、サマセットが会った。トレイシーが「子供が出来たが、どうしたらいいか」と問うてきた。サマセットは「自分は、想う女性があって、堕させた。堕したいなら黙っていろ!産むなら精一杯あまやかして育てろ」と答えた。サマセットは刑事を続けるために降ろさせ、今では後悔していた。

退職日時が迫っているサマセットは、「犯人は七つの大罪が書かれている小説を読むやつだ」と、FBIの調査員を通して、これらの本を図書館から借用している者のリストを手にいれた。該当者は1名、ジョン・トウ(ケビン・スペイシー)だった。

サマセットとミルズはジョンのアパートを襲ったが、銃撃戦となり逃げられた。ミルズはビクター逮捕に向かったとき、取材を受けたカメラマンだと気付いた。

彼の部屋を捜索し、これまでの事件に関連する物証を得た。さらに革製品店のチラシを見つけた。

革製品店を尋ね、ジョンが何を作ったかを聞いた。妙なSM道具だった。

ふたりはアングラのSMクラブを訪ねた。傷だらけの男性を尋問したところ「俺はやらされた!」と言う。女性がベッドの上で顔を切られ、鼻を削がれていた。男性は「高慢」、女性は「肉欲」と断定した。

土曜日

警察署にふてぶてしい顔でジョン・ドウは出頭してきた。彼が「あとふたりを殺せば完成する。現場を案内する」と申し出た。弁護士が「この申し出を拒否するなら、精神異常で訴える」と弁護した。これを認め、上空からヘリで監視しながら、ジョン・ドウを車に乗せ案内させた。電線鉄塔が乱立する原野を走っていると前方から1台のバンが進行してくる。

車を停止しジョン・ドウを下車させてミルズが監視。サマセットが車でバンを捕まえた。

バンから降りた男がミルズへの送り物だと小堤を渡した。サマセットが開けるとトレイシーの首だった。

サマセットはミルズに「来るな!」と見させないようにしたが、ジョン・ドウがミルズに「今朝、俺が殺した!妊娠していた。俺も罪人(嫉妬)、お前の怒りも罪だ」と喋った。サマセットは「拳銃を渡せ!」と地数いてきたが、ミルズは憤怒し拳銃でジョン・ドウを撃ち続けた。

まとめ

驚愕のラストと聞いていたが、これほどとは思わなかった!予想が外れ、すぐに確認のために再度観た!

犯人ジョン・ドウが殺害計画を明かしていた!見落としていた!そうであってもこのラストシーンは凄すぎる!作品そのものが「7つの大罪を犯すな!」と観る人を説くバイブルになっている。

ジョン・ドウキリスト教七つの大罪を順序正しく実行し、最後に自分とミルズ刑事を罰するという結末。まるで神にでもなったみただ

ジョン・ドウを演じるケビン・スペイシーのふてぶてしい態度が犯人像を不可思議なものにしていた。そして、混迷する捜査の行方に苦慮するサマセットとミルズ。ベテランのサマセットと勢いで走る若いミルズがお互いに理解しあうようになってくる重厚な人間ドラマだった。

七つの大罪を追うサスペンス感、異様な殺害現場のホラー感。ラストの殺風景な砂漠に大量の高圧鉄塔が出現する異様な空気感の中での殺人劇、ビルをまたいでの犯人追跡劇(アクション)など、多彩な見せどころのあるドラマ、最後まで目を離せない。

ブラッド・ピットモーガン・フリーマン、どちらが主役ですかね!ブラッド・ピットの若さで突っ張る演技が飛びぬけていた。一方、知的で老獪なモーガン・フリーマンの演技には味があった。

まだまだ気付かないことが一杯で、ネタが明かされても何度でも観たい作品です。

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