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「アンビュランス」(2022)ド派手なカーアクションだけではない、泣ける作品だった。

強盗を働いた元軍人の主人公が、瀕死の警官を乗せた救急車で逃走劇を繰り広げる姿を描いたノンストップアクション。

 監督が「トランスフォーマー」シリーズのマイケル・ベイジェイク・ギレンホール主演作ということで、WOWOWで鑑賞しました。

見どころは“カーアクション”だろうと思ったら、“とんでもない”泣かせるストーリーだった(笑)

監督:マイケル・ベイ脚本:クリス・フェダク、撮影:ロベルト・デ・アンジェリス、美術:カレン・フリック、編集:ピエトロ・スカリア ダグ・ブラント カルビン・ウィマー、衣装:リサ・ノラ・ロバース、音楽:ローン・バルフェ。

出演者:ジェイク・ギレンホール、ヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世、エイザ・ゴンザレス、ギャレット・ディラハント、キーア・オドネル、A・マルティネス、他。

物語は

アフガニスタンからの帰還兵ウィル(ヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世)は、出産直後の妻エイミー(モーゼス・イングラム)が病に侵され、その治療には莫大な費用がかかるが保険金も降りず、役所に問い合わせてもたらい回しにされるだけだった。なんとかして妻の治療費を工面しようと、血のつながらない兄のダニー(ジェイク・ギレンホール)に助けを求めるウィル。犯罪に手を染めるダニーが提案したのは、3200万円ドル(約36億円)もの大金を強奪する銀行強盗だった。

計画通りならば、誰も傷つけることなく大金だけを手にするはずだったが、狂いが生じて2人は警察に追われる事態に。やむを得ず逃走用に救急車に乗り込んだ2人だったが、その救急車はウィルに撃たれて瀕死となった警官ザック(ジャクソン・ホワイト)を乗せていた。(映画COMより転用)

警官ザックを乗せての逃走中、ロス警に追い込まれ、ザックの様態が悪化して金か命かとダニーとウイルが揉め始め、FBIとの取引と、物語は二転三転、どこに行き着くのかと、ややこしい物語になってくる。(笑)


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あらすじと感想(ねたばれ:注意)

ダニーの父親が里親となりウイルを施設から引き取り養子にした。とても仲の良い兄弟だったが、成長して、ウイルは闇稼業を嫌がり家を出て陸軍に入隊、結婚した。ウイルは親父さんの死に目も会いに来なかった。久しぶりに金の工面でウイルが兄ダニーの銀行破りを手伝うことになるが、果たしてふたりの兄弟愛は生きているのか。

ダニーは大学出のインテリ。親父の稼業を継ぎ、銀行破りで失敗したことがないというベテラン。(笑)いまの親分パピには不満があるらしい。

救急救命士のキャム(エイザ・ゴンザレスは医者を志したが麻薬の溺れ、彼氏とも別れて救命士になった女性。「20分間は絶対に命を繋ぐ」という伝説の救命士。

ダニーらギャング団(5人)は、ドライバーを監視役に残して4人で銀行に侵入。そこに警察学校でたばかりの警官ザックが、警ら中であるにも関わらず、窓口業務の可愛い子ちゃんキムにデート約束にやってきた。(笑)

金を奪って逃走中にザックに出会って、撃ち合いになり、ウイルの弾が当たった。ウイルは救助すべきと主張したが、ダニーが拒否。ザックを放置して待機中のトラックを探すが、見つからない。車を求めて地下駐車場に戻ると、騒ぎで駆けつけた救急車に遭遇。救急車を奪って、ザックを乗せ、ここから逃走劇が始まった。

救急車の運転はウイル乗員はダニー、負傷警官のザック、救命士のキャムの4人。ここまでのプロセスは、ユーモアを交えてスピーディーに描かれが、大雑把という感じ。でも笑える!(笑)

ここから救急車とロス市警の、ド派手なカーチェイス。これにヘリ2機が加わる。転覆、炎上、破壊車両は全部パトカー。(笑)カーアクションはこれ以外ないと言わんばかりのいろいろなカーアクションシーンが準備されていた。映像がしっかりしている。(笑)

ザックの容態が急変。「助けろ」とダニーがウイルと車の運転を変わる。キャムの救急処置をウイルが補助。キャムが病院と連携して体内残存弾丸の摘出手術を行う。ここでのキャム役エイザ・ゴンザレスの熱演が光る。まさに伝説の救命士だった!(笑)

ここにFBI捜査官のクラーク(キーア・オドネル)が駆け付けてきた。クラークはかってFBIに研修にやってきたダニーと懇意の仲だった。「犯人がダニーなら人殺しはせん」とロス警の現場指揮官モンロー(ギャレット・ディラハント)と対立する。クラークは携帯でダニーと接触、手術間は監視に留めることにして、ヘリによる監視を続ける。一方、モンローはダニーの行き先をモバイル・ハイツと読んで、ロス警パトカーを集中させつことにした。

ダニーはロス警を騙して逃走する計画を発動。アジトで救急車を塗装し直し、さらに3台の救急車を待機させた。(笑)

救急車はヘリの偵察を回避するようロサンゼルス河床を走り、アジトに到着。救急車を黄色(笑)に塗り替えた。ダニーはウイルに「家に帰れ!」と勧めるが「ザックを助ける!」と聞き入れない。

ここから3台の救急車で警察を拘束し、無人の車載ガットリングガンでパトカーをなぎ倒す。その間に、黄色い救急車は親分パピの隠れモバイルハイツへと急いだ。

パピの隠れ工場。周辺をロス警に包囲された。ダニーはパヒに1600万ドルを渡し、残りをウイルに持たせ「ここから家に帰れ!」と言うが、ウイルは「救急車のザックとキャムを放置できない」とこれを断った。ダニーが「もう兄弟ではない、馬鹿者!」と罵声を吐く。ここでのギレンホールとアブドウルの激しいやりとりは、さすが!というほどに熱の入った演技だった。しかし、レンホールがいいとこ全部持っていくんだ!(笑)

これを見たパピの配下がウイルに銃を向けた。ダニーがウイルを守るため狂ったように軽機を乱射したが、ウイルが受傷した。

ダニーは救急車にウイルを乗せ、メモリアル病院に走った。これを追うパトカー、救急車の走りっぷりが凄い!(笑)

病院に到着するとパトカーに包囲され、モンロー警部の指示で狙撃手が待ち構えていた。

ウイルの容態が悪化、最後の力を振り絞って金をキャムに渡した。クラークが「出て来い!」と誘う。ダニーは「ウイルは死んだ!」と知らせた。ザックが息を吹き返して拳銃をキャムに渡した。これを見たダニーは「助けてやったのに撃つのが?」と激高し、キャムを人質に「弟は死んだ!何も悪くない!」と叫びドアーを開いたところを狙撃された。

駆け付けたウィルの妻エミリーの「夫を助けて!」の叫びに、一度救急車を下りたキャムは車に戻り、ウイルに懸命の救命処置をした。

ウイルの命は救われ、ザックはウイルを「命の恩人だ」とクラークに告げた

決して病院に渡した被害者のその後を生死を気にしなかったキャムが、入院名簿を検索して、込んだ少女を見舞い「生きることのすばらしさ」を知った!

まとめ

ド派手なアクションドラマの中で、ダニーとウイルの兄弟愛で締めるという結末。ストーリーは多少ぐじゃぐじゃするが、難しいことは考えず、流れに任せて、ポップコーンを食べながら観る作品です。それでいて、「まともな人間になれ!」と教えてくれます。(笑)

マイケル・ベイ監督の最高傑作だという人もいるが、そうかもしれない!

恰好よく死んだダニーだか、往生際が悪い!ジェイク・ギレンホールにやらせるとこうなるということなんでしょうか。(笑)しかし、上手い演技でした。

一番のお気に入りはキャム役のエイザ・ゴンザレス、すばらしいできでした!

救急車は人の命を救うだけでなく、人生をも救うという話だった!(笑)

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