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第12週「大阪一のおとうさん」

第12週「大阪一のおとうさん」
第12週視聴率:24.3
全日24%台キープ、ここ連続3週の24%越えはすばらしい成果です。
有働さんが言う「こういうのは土曜日にしてほしいわ。化粧が崩れる」になるともっと、いい結果が・・()
炭坑編は、あさが実業家として成長するために欠かせない部分として「偽善者ではいられない」をキーワードに、少々冗長感のあるものの、「あさの松蔵問責/松蔵の正吉への謝罪」、「正吉の最後」は感動的で、見事なドラマでした。
後日、五代あさに「人の上に立つ者は、非情にならねば。偽善者ではいかん」と諭しました。そのとおりでしょうが、現場でなく、この時期、この場で諭した五代の姿勢がすばらしいあさは坑夫と共に苦楽を共にし現場の空気を感じての決断、ここで口を挟めば大混乱だったでしょう。
加野屋の取り付け騒動、新撰組にも屈しなかった心臓の持主だからこそできた今回の決断。彼女を突き動かしているのは「人を信じる力」です。時期を失した決断は意味がない。あさは、五代の忠告をも胸に刻み、大きく成長していくでしょうが、彼女にしかない「感性」を大切にしてほしい。

栄三郎は、再建経費の視点から炭坑経営から撤退したほうが良いと言うが、あさには子供のあまちゃん論議に聞こえ、あさの反対、当然でしょう。
これまでのあさの経験、取り付け騒動を乗り切った借金経験、勉強に勉強を重ねて見出した石炭事業の展望、五代という人脈、坑夫たちという仲間、足りないのは金だけと、もう一つ、大きな事業を育て、継続するには偽善者ではあかんということ
新次郎と松蔵(サトシ)のこと
栄三郎に、新次郎と松蔵との間にあったことを言い聞かせる正吉さん。「加野屋を潰さないために採った策とはいえ、新次郎に負わせた心の傷に心を痛め、栄三郎を当主としまたあさちゃんを後見人としたこと。」家族に対する愛情が一杯で、そっと香炉をおいて去った“よの”さんは、これほどまでに家族を愛し亡きあとのことまで気配りする夫に、そっと泣いて感謝しているでしょう。泣けます。

炭坑を逃げ出した松蔵は大阪に表れ、新次郎が彼に会って謝罪をしますが、同席したあさは、松蔵を新次郎のようには、許しませんでした。
五代の諫言「人の上に立つ者は、非情にならねば。偽善者ではいかん」に思い至り、きちんと「店を恨むなら恨め、事故を起こすことをしてはいかん。人を傷つけたこと、坑夫達が働けず生活に影響がでていること、この罪、償うておくんなはれ!」、炭坑経営者としての言い分、みごとな成長ぶりでイメージ 1

あさの言葉に促され、謝罪に表れた松蔵に
正吉さんは、自分の愛した番頭さんへの思い出を、饅頭を食べながらはなし、これを餞別としました。父を想い(立派に産んでもらっているのだから、お前には力がある)、自分で人生を切り開いていけということでしょう。泣けます。こんな心にしみる脚本が書ける大森さん、すばらしい。
波瑠さんは、長台詞と迫力のある喋り、経営者へと大きな成長を見せる演技、みごとでした。少しだらだらした感のある炭坑編も今日のためだったんですね。しかし、いいドラマになっています。

松蔵の一件が落着し、「お家を守ること」とは、「偽善者ではいられない」とはどういうことか、新次郎、栄三郎、“あさ”に変化がでてきました。
栄三郎と“あさ”はお互いに理解し歩み寄ろうとし、新次郎は、これまで長い間苦しめていたトラウマから抜け出し自分の足で生きていこうと決意するまでの大きな変貌を遂げました。床についた父との会話、これ以上の正吉さんを喜ばす言葉はないでしょう。
千代の顔を見て、“あさ”に一言残し、正吉さんにはもう思い残すことはないでしょう。よのさんとお伊勢さん詣を夢みるなか、みんなの幸せを祈って、逝ってしまいました自分の櫛で優しく髪を梳いてあげるよのさんの姿に胸が締め付けらますここでの、老いて、夢のなかで逝く近藤さんの名演技、泣けました。もうこのドラマでお目に掛かれないのが残念です。ご苦労さまでした。イメージ 2
あさは、女性が働くことでの世間の批判や子育ての問題にぶちあたりますが義父の言葉を反芻し、「自分は働くこと、商人が好きだ」と女性実業家を志すことになりましたが、なかでも「男はんのなかで働くことはきついが、“女ということに甘えたらたらあきまへん”」という覚悟、真っ黒になって働いたからでる言葉、働く女性に一番大切なことばのように思いま
当時の女性としては異例の幼子を残しての九州行きとなりましたが、幸い、よのさん、うめの支援、そしてなによりも新次郎の理解が得られたことがこの決意をさせました“あさ”は恵まれすぎています。
この問題は今に通じる問題。これからは、子育てと仕事がどう描かれるかをみていきたいと思います。