映画って人生!

宮﨑あおいさんを応援します

「はじまりのみち」(2013)

BSプレミアム
1/13(水)
ひさしぶりの鑑賞。夜間の映像がとても美しいのに驚いています。
今日では大きな女優さんになってきましたが同じ事務所の松岡茉優さんが出演しています。
木下惠介監督の生誕100年を記念して製作された映画。原恵一さんが初めて担当する実写映画作品で
「カラフル」(2010)でその演技力(声)を認めていたあおいさんをナレーションと木下監督代表作『二十四の瞳』の着想を得ることになる重要シーンに出演させています。
遠景で国旗を振りながら軍歌を歌い、出征の見送りに行く子供たちの様子を憂いを含んだ笑顔で見つめるその姿。わずかな登場シーンながらも、抜群の存在感で強い印象を残していますこのことについて樋口監督との対談で「あれだけ離れたショットで撮影していて。それなのに、雄弁に語っている。あの横顔がよかった」と熱く語り始める樋口監督に対し、原監督は「(宮崎を)望遠からしか撮らなくて、本当に良かったんだろうかと思っていた」と述懐しています。
木下恵介監督の原点は何か、そして原恵一監督の求めているものが何かという映画で
あおいさんのナレーション、映像ともに出演シーンはわずかで
木下監督が、母を乗せヤカーを引いて田舎に疎開するシーンが長く続き少し退屈しますが、「陸軍」の映像が流れると、この画面に吸い込まれます。ここに映り出される短い映像のなかでも母の気持ちが痛いほど描かれており、すごい映画だと思いま。これを作製した木下監督が母から与えられた愛情がどれほどのものであったのかと、涙がでます。
軍の検閲に引っかかると思いながらあえて映像化した木下監督に、原監督が妬きつけられたのだと思います。
疎開後、母親から自分の介護ではなくあなたの監督の仕事に戻れと言う“母の愛情”が木下監督作品すべての原点ではないでしょうか。
映し出される木下作品を全部見たいとおもいます。
リメイクするとすれば、やはり「二十四の瞳」そして「喜びも幾年月」でしょうか。年を重ねるあおいさんの作品を観たいです。

イメージ 1