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第26週「柔らかい心」(最終週)

第26週「柔らかい心」(最終週)
第26週視聴率:24.7%
期間平均視聴率:23.5%
最終週、新次郎一色のような展開でした。日露戦争勃発にともなう保険業のあり方を示して事業経営から引退し、新次郎の最期に悔いのないよう献身的に尽くすあさ、気遣うあさ・家族に見せる新次郎のやさしや、この夫婦を暖かく見つめる家族の物語。そして夫婦が最後に見せる愛情は、波瑠さんと玉木さんの熱演で、出会ってからの赤いソロバン、三味線、雨などのエピソードがしっかり織り込まれたうつくしいもので、新次郎は「おおきに」という言葉を残して逝ってしまい、涙なしには見れませんでした。

最終回、あさからの我々へのメッセージ「人の心を想う心と柔らかい心があったら十分、よう学んで、よう頑張ってください。」とともに、菜の花のなかでの新次郎とともに生きるラストシーンに感動です(27.0%)。
あさの活躍が新次郎の「柔らかい心」に支えられたこと、そして、晩年は、新次郎の残した言葉・人生を反芻し、若い人たちに「柔らかい心」で人生を切り開くよう説くことに生涯をかけるあさの人生に感動です。


あさの女性事業家としての苦悩や成功とともに、夫婦愛、親子愛、そして家族愛に満ちあふれた物語が、すばらしい脚本に演出、演技がしっかりかみ合い、最高視聴率27.2%、週間視聴率は全週20%越え、そして期間視聴率は   23.5%という、録画も発達しBSやオンデマンドもある現在にあって、今世紀最高の歴史に残るドラマという記録を残すことになりました。スタッフ、キャストのみなさんご苦労さまでした。感謝です。
しばらくは、「あさロス」ですが、このことで、折に触れ話題とり、いずれまたこの作品に会えることを心待ちしています。


もう一人のヒロイン“はつ“の生涯。あさが輝かしい商売人へと成長するなかで、倒産、夜逃げ、そして貧しいなかでの野菜つくりの生活から、夫を支え、和歌山でのみかん農家となり、あさとは全く違った、光は当たらないが、「目の前の道進んできただけど大事なもの慈くしんで大事な物を見付けお家を守ることができた」という清廉な生き方は、あおいさんの名演技もあり、多くの人を魅了しました。あおいさんの今後の御活躍を期待します。(*^_^*)
最終週の物語は、
新次郎が名付け親となり、千代夫婦に授かったあかちゃんの名前は新次郎により「多津子」と名付けられました。
新次郎の身体に異変がみられるなかで、惣兵衛を亡くしたはつが養之助の気使いであさに会いにやってきて、お互いの気持ちを癒します。
新次郎はあさの強い勧めで診断を受け、あさには不治の病であることが知らされます。

先生から、検査結果を聞いて、「うちの体、切り取ったかてええ。」あさにとって新次郎がいなくなるのは、体を切り取られる以上に辛い、自分の半身が抜け落ちるような悲しみ。ここで、自分の死期が近いことを静かに受け入れて、自分のことよりあさのことを慰める新次郎。二人で頬寄せて、最後のその時まで離れずにいたいという新次郎の祈りのような願いに涙です。

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新次郎に残された命は長くないことを知って「うそや、うそや」と千代ちゃんが残念がります。そして次の日曜日、家族写真を加野屋のみなさんで撮ります。新次郎の最期が近づいていることに寂しさを感じます。

いよいよ日露戦争が始まるかもしれないと。あさは、淀川生命のこれからを考え始めます。新次郎があさに贈り物として記念植樹。あさの選んだ木は梅の木でソロバンの材料でした。
ついに、新次郎は家に居つくようになり、治作さん、宮部さんなど九州からもやってきて、あさの炭坑時代の青春が語られました。宮部は「ピストルより旦那さんの駕籠でやってきたことに驚いた」と懐かしみました。

日露戦争が勃発、あさは「積極経営より被保険者を守ることが大切、守りに入る」というこれからの保険業についての経営指針を示したあとで、「うち、辞めます」。
平十郎が早すぎまと止めにかかりますが。「うち、いい奥さんでなかった。いまからではどうせ何にもできません。旦那さんのところに居たいのです。あそばにいさせてください
あさは自分の時間を全てを新次郎に捧げようと決めました。愛する人のためには、自分の一番大切な商売を手放すことも厭わないものでした。
新次郎は、「ダメだす。わてのために仕事やめたらあかん。」にあさの茶の道具買えませんな」と冗談も飛び出す夫婦。新次郎の無言の感謝です。

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二人で縁側で、植えた木を見て。新次郎「まさか、梅の木とは? 梅はパチパチと同じ。あれ知ってたか。よう遊んでもらうて、音がようて商いするあさが好きやで、間違えたらいかん。商売よりわての方が大事ということか、大好きな商いより大事なものということか、それやったらしーない。おおきにな」。新次郎の本音聞いて、涙ぐむあさに、涙、涙です。

平塚明がやってきて「大阪の大富豪として、偉そうに、つくづく嫌気がします。学問がないのにこんなに教えてやってるというのにもっと感謝しろというのが我慢できません。」と言う。これにあさは、「そうだすか。ほんならうちからも言わせてもらいましょ。あんたみたいな女子はんが出てくるやてなここでちゃんと意見言えるのは大したもんだす。あんた、なんやひとかどの女になるかもしれまへんな」と、見解の相違も争わずに“ 柔らかい心”で人を包み込む あさでした
しかし、千代に「こんどばかりは立ち直れん。女のためやと頑張ってきたのに、貧乏どころか、あないに嫌われて。信念は曲げられへん」と本音を言う。「胸張って堂々していたらいい。お父ちゃんだけに愛されたら十分」と千代。「見かえりなどいらん。これからの女の小さな小さな踏み台にたっていたらいい。期待したらいかん。」とあさ。
千代の第二子妊娠を知り目を潤ませ感無量の新次郎です。

あさのために、お気に入りの三味線を弾く新次郎。これを聴く千代夫妻、うめと喜助。半年間、あさと新次郎の長い人生の旅を見てきて、旅路のはてに、こんな美しい光景があるとは、涙と感動です。
季節は春になり。梅が咲きました。久しぶりに、雁助がやってきて、もう隠居したと言い、これを聞いて辞めたいという喜助に「啓介助けてほしい、頼りにしてます」とお願いする新次郎。

成澤が訪ねてきて「田村亘を留学させた家政学の教授にしたい、そして大学も法人になることができた」と御礼したいと言う。「御礼?うちらが作りたいと思うことを先生が作ってくれました。うちらが御礼したい」とあさ。
そして大隈綾子さんから引退したあさに励ましの言葉が贈られました
「あなたが道を切り開いたんです。成澤先生が大学教育の三大貢献者の一人と言われるのもあなたの成果です。新次郎さんも誇りに思っているでしょう。後悔しないでね。あなたを育てたのは加野屋の商売での苦労です。それだからこそ、人生の戦場における本物の勇者です。」
東京に女子出札係り出現したこと、サカエさんが子育てすんだら大学行きたいということなどのあさの話しに、新次郎、「あさの想いいろんなところに伝わっていますのやな。これでこそ、わての奥さんですあさな、これからもいろんな人にパチパチはん渡してあげてな」と話しながら、倒れました。

「旦那様、後生やださかい、眼さまして」とあさ。お医者さんの「みなさん声かけてあげてください」に、新次郎「栄三郎、ずーと頼りないお兄ちゃんだったな、かんにんやで」「なんの心配しないで、加野屋も千代一家もわてが守ります」「千代、ええお母ちゃんになったな、千代のお陰で、わての人生どんなに華やいだか」、「啓介さんよろしゅう頼みます」。
「喜助、もうな、あさと二人にしてんか」、「やっぱり、わて、おじゃまみたいやが」、「おおきにな、いままで長いこと“おおきに”。みんな“おおきに”」。イメージ 3
「あさ、そばにいてるからな」「旦那様・・、」。あさに抱かれ一筋の涙を落として逝ってしまいました。ここからのあさの号泣、加野屋が、全員が悲しみくれて。うめが「もちょっとだけ」と、医者に脈を取るのを押えます。あさと新次郎のために新次郎をながくこの世に留めるシーン、ここで悲しみが一段と。泣けます。
「まだしっかりしてなあ~」とあさ、「何見ても旦那さんのこと思い出す。うち、何見ても寂しい、寂しい。」 梅が咲いて。天から一筋の雨粒が落ちてきて、あさは雨男の新次郎を感じ、降り出した雨に向かって手を広げる。

49日法要を終え、はつとあさはこれまでの人生を振り返りました。お互いに「よう頑張った、ようやった。まだまだ生きて行かねば」と誓いました。はつは藍之助のみかん作りへの意気込み、新たな孫が出来たことで「旦那様聞いてはりましたか、山王寺屋はこれから・・」と呟きます。イメージ 4

あさは、生きている限り人のために何かをしなければと勉強会を立ち上げ、女子の意識教育にかかわる生涯でした。あさの「人の心を想う心と柔らかい心を持って、しっかり学んで、人の役に立て」の教えに、息苦しい世に生きている現代の私たちへのメッセージが込められていて、すばらしい結末でした。
常に新次郎の心のなかで生きるあさ、菜の花畑で若々しい新次郎に会うシーンは心に残ります。
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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160404-00000097-spnannex-ent
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