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第23回「攻略」

第23回「攻略」
秀吉の20万を超える兵を集めての小田原包囲作戦のなかで、この戦に賭ける秀吉とこの機になってもなおプライドを捨てぬ氏政さらに主力とは別に行動しチャンスがあればと賭ける真田昌幸忍城攻略で初めて大軍の実戦指揮官となり武功を上げんと乗り込んでくる三成、それぞれの戦への想いが描かれて、戦闘シーンはほとんどないが、戦の駆け引きを楽しむことができる。
北条の絶望的状況下のなか、氏政の降伏勧告使者としての送り込まれる信繁がどう説得するかと、次回が楽しみです。
 
○小田原攻略の陣立て
天正1712聚楽第での作戦会議。秀吉は北条攻めの陣立てを三成に「20万の兵をどう動かすか、間違いなく北条を平らげよ」と任せる。イメージ 1
総大将を中納言秀次、家康はこれの後見とする。家康はこれに不満のようだが、秀吉は「城を囲んでの根競べだ」と軽く往なす。この大軍の指揮関係は難しく、一軍を家康に指揮させるのも案であるが、秀吉はいまだ家康を警戒しており直接自分の目の届くところに置こうという配慮か。2方向から攻撃するとして本隊は秀次が指揮し東海道を小田原に。上杉は前田軍と東三道で合流、上野・武蔵の北条の城を残らず落とす。真田は上杉の東三道沿いの攻撃に加わる。これには家康、真田は自分の与力であるとして強く反対するが、上杉は上野を攻めるが上野攻めには真田が必要ということで家康を説得する。家康には「ともに戦いかった」とお世辞を言う昌幸。何か企みでもあるかのようで、この配慮を喜ぶ
この場で信繁は景勝に出会う。懐かし気持で「思いは少しも変わってない」と近づくが景勝はすっかり気力を失っており「源次郎、すまん」と去ってしまう。信繁に合わせる顔がないというところか、それにしても衰えようが半端でない。
信繁、三成に今回の陣立てについて感謝を述べると「まだ徳川を信じていない。寝返って真田まで連れていかれては困る」と言い、さらに「この戦すべきでない。やるからには必ず勝つ、負け戦ぐらい無駄なものはない。無駄は嫌いだ」と小田原の戦さの意義を強調する。
 
小田原城の完全包囲
包囲網は東西9km、南北2km。秀吉・秀次軍が西と北、徳川が東、海上に水軍。兵力18万をもっての完全包囲。大軍を使い、陸、海からせめる戦例はあまりない。
「このような布陣は殿下以外にできない。あのかたは次の戦の総稽古と思うている。北条攻めは明進攻の準備だ」と吉継が言い、事後の政戦略に基づくものであることを匂わす。小田原城を攻めるにはあまりにも大規模な東海道東山道の2つの作戦軸による作戦、さらに海上からの作戦支援などかってない規模、斬新な発想を取り入れている。
信繁、長野長泰の指示で伝令のような役割、秀次に秀吉の呼び出しを伝えに寄ると「もうすこし早かったら桜だ」と。次に家康のところに寄ると、家康が小便に出てきて家康と連れ小便になり「殿下はわしを総大将にせんかった、殿下はまだ信じていない、北条に嫁がせた娘は間もなく離縁させるからと伝えてくれ」と言う。小便で濡れた手で肩をたたかれた信繁、さあどうするか。()
・秀吉と家康の連れ小便イメージ 8
「この戦、北条だけでない伊達もだ、ここに来るまで待つ。あっさり終わっては意味がない。茶々を呼ぶ、お前らもよんでいいぞ」と秀吉は長期戦を示唆する。「徳川殿とここでふたりで関東の連れ小便」と言いながら「この戦が終わったら北条をすべてを任せる。わしのために働いてくれ」「江戸は分かるか、関八州をやるから、江戸に移ってもらう、江戸はいいぞ」と如才なく終戦処理の取引をする。秀吉にとって家康の国替えは事後の政戦略構想の柱だったのでしょう。家康もここで言い出されるとは考えもしてなかったのか、秀吉によると家康の小便が止まったと信繁に漏らす。()
・一方小田原城では
氏直が「ここは撃って出ては」と進言するが、氏政は「籠城だ。敵は寄せ集め。家康も秀吉の下でよくは思っていない。そのうち伊達が大軍勢でやってくる。そのとき撃って出る」と気炎を上げている。江雪斎「いまどきそのようなことを言う者は居ない」と氏直を急かせ、軍義を開くが何も決まらない。氏政の言うのも一理あるが、包囲されては駄目、秀吉の弱点は緒戦にあった。これではじり貧だ。
聚楽第では寧が「私は小田原には行きません。呼ばれたのは茶々のみ、早く伝えてやって。喜ぶよ」と侍女に指示。”公家衆のおもてなしが私の仕事”と言いながら、病気の秀長の体を気遣う。
 
○上杉の東三道沿いの攻撃状況
碓井峠を越えて松井田城を攻略。忍城鉢形城の攻略を前に、420日松井田城で酒を飲みながらの戦さ論議昌幸は「秀吉のために城を落とすのは大儀がない秀吉のために戦いたくない忍城の攻略ではわざわざ上杉殿がでてくる必要はない」と景勝を説得し、「忍城はお前がやれ、ゆっくり攻め落とせ」と信幸に指示する。この戦さ、何が起きるかわからないと見る昌幸。
これに乱世にこそ生きがいがあるという出浦の「千載一隅の好機だ、いま北条と手を結べば必ず勝てる、秀吉を倒せ」に信幸が訝ると「冗談を言うか、佐助小田原城に行けるか」。「ここで秀吉を倒してどうする」と信幸が強く反対、佐助に「行ってはならぬ、源次郎のところに行け」と命令する。信幸はここでも強く自分の考えを出すようになっている。
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北条氏政の意地。
5月に入り、小田原城では「開城か、徹底抗戦か」で毎日軍議が開かれる。氏直は毬を蹴り化粧する氏政に強い不信感を抱いている。ここにきて江雪斎は「いたずらに江雪斎を侮っては困ります」と意見をする。「戦を忘れ手毬に興ずるは誰よりも戦を気にしているから。薄化粧はやつれた顔を隠すため。香は体の匂いを消すため。一か月も風呂に入らぬは尋常ではない」と氏政の気位を立てた実にうまい説得を試みるも「風呂に入っているときに敵に衝かれてはと思うてな。わしが怯えていては家臣の士気に障る。上に立つ者の辛さよ」と笑って返す。氏政の言うことは空意地にしか聞こえない。
江雪斎、降伏を勧めるが「降伏はせぬ」と言い張る。「負け戦はさき延ばすことは出来ても、もはや勝ことはできぬ」と改めて降伏を説く。切々と説く江雪斎には涙です。こんなすばらしい部下を使いきれないとは・・。「いずれ伊達が来る」とこれのみに期待を寄せる氏政。
イメージ 6秀吉の陣では出雲阿国を呼び寄せ踊りを見物。秀吉も加わり踊を楽しんでいる。茶々は席を外し小田原城を眺めているところに信繁がやってきて、案内で利休を訪ね沢山の装飾品を見ることになる。そこで扇子を手にし、これを貰い受ける。「これが戦さ、騒いでいるだけ、せっかく来たのだから城が焼け落ちるのを観たい」と言い出す。茶々の戦の記憶は”焼け落ちる城”、運命を予感させる。
忍城攻略の失敗
6月に入り、忍城では、信幸が攻撃を開始するも不成功。この知らせに小田原の三成は「計画どおりに作戦が進まぬ」と烈火のごとく怒る。焦る三成とこれを諫める吉継が言い合うことになる。「伊達は何をしているか」と伊達にも怒りを向ける。苛立つ三成を「案外、こまやかな男だ」と評価する吉継。ここでも信繁はふたりの諍いを見るのみ。出番は多いが役割が小さすぎる。当然か、大きくすると問題が出る!
○6月9日、伊達政宗が秀吉の陣に。
伊達の死に装束といういで立ちで秀吉に恭順の意を示す。「これで意に沿わぬは北条のみ」と信繁が茶々に話かけると「北条が滅びてしまうのか」と感慨深そうに言う。「世の中が新しくなり消えていくしかない」と信繁。茶々の戦争観には勝ち戦さがない。
 
○三成の忍城攻撃が決まるイメージ 7
秀吉の伊達の恭順で「北条を待っておれん、総攻撃だ」と言うことに、吉継が「直接小田原城を攻めず周りの城を攻めることで開城させることができる」という案を、これに家康が同調し、強く進言する。秀吉は、吉継の「三成は頭で考える戦しか知らないのでここでやらせては」との進言を受け入れ、三成の忍城攻撃が決まる。「わしはこれから忍城を攻撃して手柄を立てて戻ってくる」と信繁に語る三成。家康は、戦後、関東に国換えが控えており戦力温存でしょう。さらに北条を生かしておきたいという想いもあったかも・・。
 
イメージ 2○北条家の混迷、氏政、氏直、江雪斎の想い。
小田原城では「降伏するぐらいなら、わしは腹を切る。誇りのために死を選ぶ」と氏政。これに江雪斎「降伏すれば本土は安堵される。自分が引き受ける」と言い「名門北条家を滅ぼされる気か」と責めるとさすがの氏政も愕然とし「従うが上杉と同様本土安堵、豊臣の重臣として丁重なら、飲めぬなら城を枕に死ぬのみ」と嘯く。江雪斎はなおも諦めず氏直に「当主はあなただ」と降伏を説くが「父には逆らえぬ、父の出した条件を秀吉に出せ」と指示。「これでは火に油を注ぐようなもの」と諫めるが氏直は「やってみなければわからない」と。
混迷する北条に、
「もう待てない」と息巻く秀吉に「北条を滅ぼすはおしい」と家康、吉継は進言。「わしは温泉にいく、戻るまえに形を付けておけ」と席を外す。
 
○三成の忍城攻略策イメージ 3
忍城近くの上杉の陣にやってきた三成。いきなり「15日も遅れている、上杉は鉢形に向かわれよ。わしなら4日で落とす殿下は水攻めを望みだ」と切り出す。「時間がかかる」と言う昌幸に「私の見立では可能だ」と攻略案を示す。が、始めてみると計画通りに行かね。三成のこの傲慢な態度では失敗すれば笑いものにされるな!! 
指揮官としての三成に足らぬは”仁”だ。これは大谷刑部に教われ、側にいるではないか。

○信繁、北条降伏の勧め使者として小田原城
6月20日、大谷刑部の陣に呼び出された信繁。「徳川の使者が降伏の話を進めているが埒があかん。小田原城中に行ってくれ、氏政に会って説き伏せてくれ」「三成も苦戦している、お主の説得に期待している」と氏政説得を依頼される。これをもって行けと文を託し、「なんとしても説き伏せよ」と吉継。家康もこれを強く推す。城まで正信の道案内。「江雪斎からご隠居の説得にはお前しかいないと言うてきたが、もう一人おなじ思いのものがいる」と正信。降伏に反対の者も多い、刺客に注意して行けと激励され場内へ。「裁定」での実績を買われての信繁の出番イメージ 4
城に入ると江雪斎が待っていて「何故自分で説得しないか」と問うと「ご隠居も、しがらみのないものの意見なら聞くのでないか」と言う。氏直に会うと「わしは降伏したい」と訴えるので「殿下は臣従を誓ったものには寛容だ」というと信繁の手にしがみつく。「北条の命運がかかっている」と信繁にひたすら期待。しかしここで刺客に襲われ、斬り合いの中で危ない状況になるが佐助の煙幕に助けられ、そこに茂誠の出現でこの場を切り抜ける。・・・

記事1 20160613
真田丸」視聴率上昇!第23話は18・9% 容赦なし…北条征伐始まる