映画って人生!

宮﨑あおいさんを応援します

「TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ」(2016)

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本作、宮藤官九郎さんのオリジナル作品。「真夜中の弥次さん喜多さん(魂の宿)」、「少年メリケンサック」に何となく似たところもありそうで見ることに。
物語は輪廻転生、六道輪廻など仏教の教えにそって地獄に落ちた17歳の少年が必死に現世に戻ろうと努力する良いおはなしなんですが、そこはクドカンさんらしく笑いが一杯で、ストーリー展開を忘れて、とにかく笑っとけという感じです。

地獄だからこそ思い出される現世での瑞々しい青春像(おそらくクドカンさんの夢あこがれ)と、怖い苦しい地獄だからこそ持って行きたいロックとの組み合わせによる清々しいドラマです。天国に行きたいと思っていましたが、地獄がいいかも。そこでは、Char木村充揮さんに会えます。()

ロックに地獄のコスチュームとパフォーマンスも見どころで劇場で観る作品、若い人が見ないでどうするかという映画です。今年の紅白に期待したいです。()
あおいさんにも出演と思いましたが、出演するとなると宮沢りえさん演じる大助の母役、「少メリ」の牛の糞では収まらない、ちょっと気の毒な役ですのでむり?()
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物語
修学旅行中の高校生大助(神木さん)はへそに梅干しを貼っていてどうやら車に弱いらしい。休憩中に親友松浦に席の交代を申し入れ、最前列の席に。隣に憧れのひろ美(森川葵さん)がいて、これが目的だったんですね。
お土産のお守りを渡すと、ひろみちゃんはお守り(安産祈願)ににっこり微笑んでバナナを渡しますが、これをほおばって・・・とここでバスが空中回転しながら谷底に落下。気が付いたら、そこはロックの響き渡り、腹を切られ熱湯をかけらイメージ 3
れるという地獄? 現れたのは真っ赤な鬼キラーK(永瀬さん)と仲間のcozy(桐谷さん)、邪子(清野さん)。メイクとファッションがよく出来ていて誰が演じているのかわかりません。
 
赤な鬼キラーKが「人間界での悪行が祟った、おめえの罪を歌いあげる”天誅”歌を早く聞きてえ」と迫られる。生存者1名、地獄にやってきたのは大助ひとりで、あとは天国だ?時差の都合で被害の実数はまだよく分からないらしい。「お前は”スタデイオ:パンダ”を使っていて、俺の彼女にへんなあだ名を付けたろが」と文句を付ける、近藤さん?

偏差値もわからんから農業やれと地獄農業高校に入れられる。ちょっとこれは差別ではないのか?()ここでは真っ黒な地獄米が作られ、農場では地獄牛から黒い牛乳が採れる。ここでしか食えん物だという。「お前の前世の罪は自殺。死ねとか死ぬとか仲間と一緒に歌ったろう、自殺は一番の罪」ということで地獄の罪を学ぶことになり、牛先生(田口トモロオ)から責められる。

「俺は自殺で死んだのではない」と死に至る出来事を思い出す。手塚ひろみが好きで、慶応に入ったのもひろみが入ったからだ。放課後は彼女の立ち寄る店で待って、ロック好きを成りすまして近づき、ニキビを気にし、でも髪型では失敗した。修学旅行ではまイメージ 11
だひろみの入浴を覗いてない。夜中に起きだし女の子の顔に落書きしたが、ひろ美には画けてない。バスで席を変わってもらってひろ美とプレゼントを交換しバナナを貰ってほおばって、ひろ美が「夕べ来たね」というからびっくりして喉につまり事故でここにきたんだ、自殺ではない。キスもしないで死ねない」というと、お前次第で会えると「地獄の仕組み」を教えてくれる。

地獄では毎週金曜日えんま校長からテストされ、成績によって新しい進路が決定する(輪廻転生)。試験は7回受けられが7度目の転生後に地獄に落ちる。進路は6つ人間道、修羅道畜生道、飢餓道、地獄道、そして天道がある(六道)。地獄では1週間は現世の10年間に相当する。大助はひろ美に会うために人間道を目指して必死に頑張ることにします。
 
1回目「インコ」になって現世に、
「閻魔をたたえる唄」でえんま校長(古田新太さん)が現れると、大助はギターを持って校歌を歌いアピールします。するとスタジオ:パンダのトイレからインコになって現世に戻る。なぜか前世へはいつもトイレはら戻ることになる。()(「テルマエ・ロマ
エ」は風呂から・・)
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インコになった大助は実家に向かうと悲しむ母親と自慰行為にはげむ弟がいて(クドカンさんの下ネタ)、ひろ美は神社でフルートを吹いていてお母さんは離婚したらしい。「ひろ美、何て言っていいかわからない。俺は君を大事にする。大人になってからのはなしだが。俺は離婚しない。おれは奥さんを大事にする」と2本脚(インコ)で携帯に打ち込み、「これ読んでください」とメールする。しばらく家族と生活していたが、寿命がきて再び地獄へと戻ることになります。
 
2回目「ザリガニ」になって現世に
4日ぶり、現世では7年、地獄に戻る。ひろ美からはメールは来なかった。地獄から天国に行ったやつはいないと言われている。地獄から人間に転生した者を「メジャーレビュー」と言い、超有名人だそうだ。過去には、オージー・オズボーン、ジーン・シモンズ葉加瀬太郎篠山紀信がいると言われている。この名前を聞くだけでびっくりで
す。()
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「バンド対決で生き残ったやつのみ現世と契約でき、敗者は拷問のうえ鬼に食われる」ことになるから地獄専属ロックバンド「地獄図」(ヘルズ)のメンバーになれとcozyと邪子から誘われる。しかし大助はまじめに田植えをして稲刈りをして作った供え物をえんま校長に差し出すとなんと「ザリガニ」になり現世にの戻ることになる
便器から出ようとするとそこに“おちんちん”があってこれにぶら下がり屋外にでる。振り落とされ、お婆ちゃんに踏まれて敢無く地獄に!!大笑いです。
 
3回目「アシカ」になって現世に、
大助、三度地獄に帰ると、ひろ美がロックだったからと軽音楽部に入る。キラーKは「大助現実を見ろ。手塚ひろ美は天国だ。2度と会えないぞ」と言い、自分の過去を語り始める。「お前がインコだったとき、(俺は人間として転生していて)息子に会ってきた。お前が会ったのは俺の息子。俺は音楽で食べるのが希望だった。でも才能がなかった。なおみ(尾野真知子さん)はそんな俺を認めてくれ、優しかった。俺は甘えていた。俺の言い訳ばかりに愛想つかして家を出ていった。そしたら突然音楽が浮かんだ。明るいメロデイーが出てきてそれを電話で届けている時、子供が踏切の中にいて俺が飛び込んで放り出したが俺が死んだ。そして地獄に落ちた。これで7回目、死刑だ」。
「大助、今から地獄のロックバンドヘルズのメンバーを務めろ! おれもあと1回だ。おしまいだ」とキラーK。
大助はバンドをやって天国にいって聞かせてやりたいと練習に励む。ここでえんま校長の判決でアシカになって現世に。
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今度もスタデイオパンダのトイレから現世に。水族館で演技することになり、ある日ひろ美を見つける。年月が経っていたにもかかわらずすぐに分かり、ダイブして彼女めがけて飛びつこうとするとイスに頭をぶつけまた地獄へ。大笑いです!!
 
第4回目「犬」になって現世に、
キラーKが「どうしたんだ、また戻ったのか」というから「手塚さんぽい人(大人のひろ美役宮沢りえさん)に会って気絶した。ひろ美は生きている」と話す。歌の練習をしていると軽音楽会のじゅんこ(皆川猿時さん)に会う。「何で地獄で? いつもあんたは私をフレームアウトした、修学旅行の夜もそう、だから地獄で現世の恨みをハラシュメント(晴らす?)」と言い大音響のロック演奏、ガールズバンド「デビルハラスメン
ト」の登場です。
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「関くん、松浦だ」と松浦(古舘寛治さん)が現れる。ただ一人の生存者は松浦だったんだ。松浦は「あれから30年が経って、不倫と会社の金使って頭にハンマーをぶち込まれ地獄にやってきたのだ。() 俺がバスの席を代わったからお前が死んだのか。変わらなかったら?。俺が背負って山を下りたからひろ美は生きている」という。
「お前が生きていてよかった」と言うと、えんま校長から犬にされ焼き肉屋になっている元スタジオパンダに戻ってきた。

昔ひろ美がよくいた公園へ向うとそこに水族館で見た女性が居た。まさしく彼女がひろ美だった。そして側にいる子はひろ美の娘だった。ひろ美は娘に言い聞かせるよう「ママがここで時間つぶししていたの、バンドやってとか嘘ついて。その人は修学旅行で死んだ。大切にすると言って死んだがそのあとメールがあった。パパと結婚したのは突然隣の人が居なくなることを経験したから。居なくなった関くんが好きだと気付いたから、隣の人を大切にすることに」と話している。このはなしを聞きながら僕(犬)はひろ美の足に背伸びして抱き付き、腰をヒクヒクさせた。() 宮沢りえさんよく耐えました。俺はその場を離れ焼き肉屋へと戻ったがそこは炎に包まれていた。俺は火の中に飛び込んで、気が付くと地獄に帰っていた。(笑)
 
第5回目「カマキリ」になって現世に
キラーKに奥さんと息子さんを助けられなかったことを詫びると「あいつらは、こちらには来ない天国に行った」と言い、「特訓してお前を天国に送る」と意気込む。そのころ「デビルハラスメント」のメンバーは人間への転生のためにバンド対決に勝てるように有名ギタリストの腕を売ってる店に出向き自分の腕を叩き切って長い腕に着け換えている。恐ろしい!!
えんま校長からカマキリとして前世に送られるが、すぐ交尾しはじめて踏みつぶされ地獄に落ちる。()
 
第6回目「人(精子)」として現世に
「現世はもういい、キラーKの歌を天国に届けたい、これが俺の使命だ」というと「偉そうなこと言うな。人間道に行くってどんなにすごいことかを教えてやる」と精子となって前世に戻される。ところが・・・・で紙で拭かれてポイ。また地獄に。大笑いです。 
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第7回目「天国」に行く
ロック対決の相手はじゅんこ率いる「デビルハラスメント」キラーKの特訓が始まる。地獄のコードHの習得、指が届かない。Hコードを鳴ると閻魔山から巨大なえんまが現れ地獄ロックバトルロイヤルが開幕、キラーKがびびっている。
ドラマ対決、ベース対決と続くが勝負はつかない。ラストのギター対決に大助も入って壮烈な戦いになるChaROLL野村義男木村充揮さんらの顔が見られます。
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地獄ロックバトルロイヤルで勝利して、旅にでよう ここじゃない あの世へ大助、行って来い、天国へ私の歌が正しいかどうか。天国も地獄も頭文字は同じだ」という「天国の歌」に送られ、天国に行く

「いらっしゃいませ」と迎えられ、白い和式トイレ型のベットに洋式トイレの選択ボタンがついていて、食事やいろいろなサポートが受けられる。
ひろ美が見つからない。87歳だがまだ天国には来ていないらしい。なおみさんに会って「天国」の歌を届ける。静かでなにもやることがなく退屈する。遂に「自殺」のボタンを押して地獄に帰る。
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「つまらんから帰った。天国に行ったやつしか分からん」と言うと「ここが良いから帰ったか、もう一度チャンスをやる」とインコになって年取ったひろ美のもとに戻る。「旅にでよう、この世じゃなくあの世へ」と誘うと「関くん、私のこと好きだったでしょう。私も」と若いあのときのふたりに戻りキスをします。またまた、インコは死んで地獄に。なんとなんとこの結末はすばらしい!! クドカンさんのはなし、わかりましたかね!!
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