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第46回「砲弾」

幸村による「真田丸」の戦闘は徳川側に大きな戦術変換を強いた。その後の出方を伺う両陣営。幸村は「徳川の世が変わることはないが、有利な条件での講和」を模索するなかで起こる家康の戦術とそれに翻弄される豊臣の混乱ぶりが描かれた。家康は戦術に勝ち戦略に負けた「小牧長久手の戦」の想いから調略に目を向けてくる。家康の調略、幸村は自らへの調略は蹴ったが、有楽斎が調略されたことが利いてくる。これをめぐり秀頼と茶々に確執が生まれ、幸村自らが関わることになる。茶々のもつ悪い運命の糸に絡まれる幸村?ここにきて幸村の青年期に大きな影響を与えた信尹の「己を通せ」には涙。出浦の必死に真田を守る姿に驚かされる。茶々の本音にも仰天。1発の砲弾に翻弄される豊臣は・・
○その後の出方を伺う両陣営
・家康の陣、イメージ 1
「いたずらに攻めるのはやめる。真田丸がここにあるかぎり埒があかん。左衛門佐親子2代で手こずらされる。エゲレスの大砲はどうなったか」と攻撃を中止し、当面30万の兵を3つに分け夜を徹して鬨の声を上げさせる神経作戦で臨み大砲の準備できしだい次の作戦に移行することに決する。さすがの家康です。
大坂城イメージ 2
秀頼は見事な勝利と幸村を褒めたたえ次の展開について問う。「この勢いに乗って、一気に茶臼山の家康の本陣に総攻めを仕掛けるのか?」。
幸村は安易に本陣に攻め入るつもりはなく「ただ戦に勝てばよいと言うものではない。いかに味方の兵を失わないこと、城を守り切ることが大切。味方の損害を小さくして向こうの策が切れるのを待つ。大坂城がびくともしない。そうすれば敵の中には心変わりするもの、我に付くのを待ってそれから攻める。」と説き、今は守りに徹するべきだと主張する。秀頼は「父の城を守り、安寧な世を守り、父を超えたい。この先も力を貸せ」と幸村の考えを真摯に受け止める。
秀頼の「何でも申せ」に、今までは茶々が最終判断を下している事が多くその現状が気がかりだった幸村は「殿様には、もっとご自身のお言葉の重みを知っていただきとうございます。真田丸の築城や布陣を認めてくれたのはお上様ではなかった。その事が勝利に導いた」と最後の判断は城主である秀頼自身がすべきと諌言した
・城内には徳川の鬨の声が響き「敵が攻めてくる」と心配し、きりは気丈に振る舞うが女中たちが不安がる。幸村は真田丸で敵の出撃のないことを確認し「襲てくることはない。吠えてるだけだ」と団右衛門に元気づけるよう命じるとなんと犬の鳴き声。団右衛門の犬の鳴き声に「徳川め、しっぽまるめよった」と。()
・その後、幸村はご機嫌を伺いに茶々の元を訪れると「敵はいろいろ考えてくる、はやくこのようなこと止めさせて欲しい。私は秀頼が無事ならそれでよい」と言われる。茶々の元を去り廊下で茶々の妹の初に会う。茶々や初のイメージ 3父・浅井長政と母・お市は、戦火の中で死んでいる。初が言うには「姉は両親と同じ運命にあると信じている。私には、あの人は死にたがっており、心のどこかでこの城が焼け落ちるのを待っているように思えるのです」と。心の底から姉を心配し茶々を救ってくださいと頭を下げる。茶々の戦の記憶は”焼け落ちる城”不吉な運命を予感させる。
 
・江戸真田屋敷イメージ 4
平野長康がやってきて「秀頼公をなんとしても支援したい、そのため大坂城への兵糧の搬入の労を源二郎にとって欲しい」と強く協力を求めてくる。信之はこれを受け入て大坂に発とうとするとき稲に出会う。稲は「こんな無茶なことはさせません」と止めにかかるが「一生一代にバカを許せ」と出かけようとなんと出浦が現れ「大坂に行ってはならぬ。これが徳川に知れたら真田は終わりだ。徳川の目を盗んで城に兵糧を入れることなど出来るわけがない」と強く諫める。信之は「父も源二郎も無茶をしてイメージ 5きた」と反発するが出浦は「無茶をやっていても常に先を見据えていた。お前のやってることは父親とは違う。必死で守ってきた真田の家を滅ぼす気か」と強く諫言。出て行こうとする信之。出浦は矢を投げ付ける・・。長康はなんとしても大坂城にとどけると意気んでいる。なんと信之は“蜘蛛の糸”でからめとられ動けない。()
出浦は家康の暗殺に失敗し大怪我を負うて昌幸の配慮で信之に預けられたが、このような形で現れるとは驚きだ。
・幸村の家族の部屋では真田丸に戦の自慢ばなしで盛り上がっている。が、これに春が「大助がそんな危ないことを、老い先短いものがやればよい」と心配する。内記は「わしは」と。()今夜の徳川の鬨の声が響く。作兵衛が籠城は長引くと畑を作り始めている。
・「何で攻めないんだ」と五人衆が不満を爆発させる。「いずれ攻めてくるまで待つ」と幸村。城内の士気の低下が心配になる。
 
○家康の豊臣への揺さぶり
一方の徳川。秀忠は「何故攻めてこないんだ」と苛立ちを隠せない。「総攻めをし一気に真田丸を落とすべきだ」と家康に詰め寄る。「将軍様は戦が何たるかが分かっていないようだ」と家康。「上様、戦というものは、勝てばよいわけではございませぬ。いかに兵を損なわずに城を落とすか。そこが肝要」と正信。
・信尹による幸村調略イメージ 6
その時、家康に呼ばれた真田信尹がやってくる。昌幸の弟で、乱世では各大名を渡り歩き真田家生き残りのために暗躍してきた信尹。
家康は「お前の力を借りるときが来た」と真田左衛門佐の調略を命じが、信尹は「寝返ることはないだろう」と断る。家康は「わしはあれをかっている。左衛門佐に10万石を与えよう」と言い出す。幸村に会ってみたくなった信尹は調略を了承し、幸村に矢文を放ち訪れることを通知し大坂城へ入る。
イメージ 7 
幸村と信尹は約20年かぶりの再会を果たし酒を酌み交わす。「兄の墓は九度山か、いずれ会いに行かねば」と信之の息子たちのこと幸村の子大助のことなど話がはずむが調略にきたことなど一切話にださない。
「…さて、帰るか」信尹はまるで幸村と談笑するのが目的だったかのように腰を上げ、ついでと言わんばかり手紙を渡しす。「大御所様からの書状だ。寝返ったときの褒美が書いてある。読まんでいい」と言う。読まずに破り焼却する幸村。「それでよい」と信尹。叔父の心に泣く幸村。
かって春日信達調略の際、信繁が「叔父上のようになりたい」に「わしのようになるな」と言った信尹。この言葉が生きていて、自分は次男に生まれたがゆえに背負わなければならない人生であったが、お前は思うがままに生きよ(家康を倒してみよ)という餞別にも受け取れ男らしい力のある言葉に泣けます。
家康の元に戻った信尹は、失敗したことを告げる。「下がれ」と家康。
 
・正純が有楽斎を呼んで家康が和睦を望んでいることを伝える。
 
○豊臣の混乱・・
・有楽斎による早期和睦案イメージ 8
大坂城に戻った有楽斎は、秀頼、幸村、治長、大蔵卿局に、痛手を与えた今こそ和睦の絶好のチャンスだと説く。幸村は「和睦するとしてもそれは今ではない」と即座に反対する。「そもそも戦に勝ったこちらから和睦を持ちかけるのはおかしい、そんな事をすれば足元を見られてしまう」と幸村。これに有楽斎が「勝ったから有利な条件で和睦できる。断れば大軍を持ってくる」と主張する。有楽斎は懐柔しやすそうな大蔵卿局を落としにかかる。大蔵卿がこれに賛同。「もう少し待って欲しい。敵の中に味方するものが現れる」と秀頼は結論を先延ばしにし、一旦話し合いは中断となる。イメージ 9
幸村はすぐに他の五人衆にことの次第を知らせる。又兵衛は「和睦?勝ったのに」と不満をあらわにする。佐助に有楽斎を探らせる。
有楽斎と大蔵卿局は、手ごわい幸村がいなくなったその間に「あの者たちは戦が好きなのだ。兵の命を無駄にしてはいけない」と秀頼に和睦を詰め寄る。
幸村が評議の場に戻ろうとすると、廊下で待っていた治長が「とうとう殿は押し切られてしまった。左衛門佐、なんとかならんか」と訴える。
「今のタイミングで和睦は絶対に避けなければいけない。お上様の力を借りる他なし」と幸村。
 
・茶々による和睦案の取り消しイメージ 10
幸村は茶々の元を訪れると「待っていました。(なぜ有楽斎や大蔵卿局が和睦したがるのか)わたしにはわかりません」と言う。
幸村は「恐らく、これからも勝ち続け、われら牢人衆が力をつけるのが恐ろしいのでございましょう」と言うと「せっかく力を尽くしてくれているのに」と牢人たちに感謝の言葉を吐く。幸村は姿勢を正し、秀頼を説き伏せるよう懇願する。
茶々はここで「まことのことを言います。わたしは秀頼と一緒ならそれでいい。この城を手放せというならどこか遠くの国へ行っても左衛門佐と秀頼がいればいい」と驚くべき本音を漏らす。幸村は「それは心に留めて欲しい。味方の士気に影響がでる」と口封じを求める。
すぐに茶々は幸村とともに秀頼の元を訪れ「和睦はなりませぬ。左衛門佐に従えばよい」と立ったままで命じると秀頼は「断を下すは大坂城の主わたしだ、そうだな左衛門佐」と反発する。これに茶々は「お前を産んだのは誰だ。断は私が決めます。和睦は決してなりませぬ」。
 
秀頼が幸村に「母を説き伏せたのはそなただな」これに治長が「私です」と返事する。「おれの言葉の重みを知れと言うたはお前ではないか。何を信じる」と激しく幸村を責める。幸村は「断が間違っていれば反対する。わたしは戦に勝ためにここに来ている」と応じる。
 
・夜討ち                                                         
団右衛門が「今夜、本町口から敵陣に斬り出す。まだ幸村には話してない」と言い出す。これに又兵衛が参加したいと言い、勝永、盛親、重成も賛同し今夜だけは又兵衛の家来だと言う。明石はミサで断る。長宗我部盛親から幸村にこのことが耳に入る。
イメージ 11夜間の斬り込みを始めようと陣地についているところに幸村が現れ、一緒に斬り込む。ここに団右衛門がやってきて木札を出して挨拶。「夜討ちの大将 塙団右衛門」としっかり宣伝。()
幸村が旗を振り大芝居を打つ。城内の牢人たちの士気高揚、防御における夜襲は士気高揚の常とう手段、幸村の指揮は的確だ。
 
大坂城に砲弾の落下イメージ 12
家康に且元が呼び出され「大坂城に大砲を撃つが、淀殿の部屋はどこか」と聞くが「こればかりは」と断る且元。「狙い撃ちしない。居場所がわかればそこを避ける」と説得、これを信じる且元。「天守の南を狙え」と家康が指示する。
大坂城ではきりたちが世間話をしているところに茶々がやってきたそのとき、大筒から発射された砲弾が落下し奧御殿は屋根や天井が崩れ侍女たちが瓦礫の下敷きとなる。茶々は呆然としながらこの情景を見ている。近寄る茶々を懸命に止めるきりたち。茶々は記憶が蘇り動転する。1発の砲弾が多くの人の運命を狂わせることに・・・
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記事1 20161121
真田丸」第46話は14・2% 出浦再登場やカルバリン砲が話題