第2話「幸せの終了証書」
新米の代書屋となった鳩子のもとに持ち込まれたのは離婚をお知らせする手紙。妻に好きな人ができたのが原因だという。
手紙を書くヒントを得ようと三津田を訪ねた鳩子だが、話しているうちに三津田は動揺し、離婚のお知らせを出すかどうか迷い始める。
カフェのマスターの守景さん(上地雄輔さん)の何気ないひとことから、鳩子はシーリングスタンプにこめられた妻の思いに気づき...。
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三津田さんからの代筆依頼、「お前の心が真っ直ぐなら筆が動く」と言われていたことを思いだし書こうとするが書けない。
当たり前です。好き勝手に海外を旅して帰った鳩子には、夫婦の機微な感情などわからないですよね。
わたしも、当初三津田さんの意図はわからなかった。15年経って、離婚の知らせを書くことになって、気付いたのですね。でも気持ちが整理できなかった。それで代書屋さんに頼んだ! ドラマを離れて、自分の結婚生活を反省しています。教えられています。(笑)
鳩子は三津田の気持ちがわからなかったが、お婆ちゃんの「約束は絶対に守れ!信頼される人になれ!」を思い出し、ひょんなことで出会った楠さんの「奥さんに言えないのは自分を責めている。自分を責めては前に進めない」に押され、代書屋の責任感で書き上げました。
シーリングスタンプの文字を三津田さんは妻の旧姓脇田のWだと思っていたが、守景さんさんが「これは三津田のM」と見破り、奥さんが結婚前にいかに三津田を愛していたかを知るという絡繰りは見事でした。このシーリングスタンプで送られた離婚の知らせを読んだ奥さんが「あなたと結婚してよかった」と泣いて電話してきたという、これは泣けますね!
パソコンで文章を練って、手紙は毛筆でなくタイプで、活字を選び、切手は15年前のもの(ここがいい)、Mのシーリングスタンプと三津田さんの気持ちが込められた手紙となりました!!
白川さんのお母さんが、惚けて、チリ紙を部屋中に散らかす。これを責めると「ポストに手紙、届いていないか」というシーン、これ泣かされました。年取ると息子の知らせを待っているんです!!
このドラマ、無駄なシーンはひとつもありません。お見事です!
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20170420 雨宮鳩子役 多部未華子さんインタビュー(NHK)