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第34回「隠し港の龍雲丸」

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余りにも衝撃的な出来事で、直虎は悲しみを超え感情が振り切れている。落ちた碁石を拾い続ける直虎の姿に涙が止まらない。「寄り添うしかない」と懸命に直虎の回復を願う龍潭寺の南渓、昊天傑山の姿にまた涙。
しかし、鈴木重時によって届けられた政次の辞世の句
白黒を つけむと君を ひとり待つ
天(あま)つたふ日ぞ 楽しからずや
「いずれまた君と再び差し向かいで碁をうつ日が来ると思えば、あの世で君を待つ日も楽しい」。南渓らに癒されたとしても、これほどの愛に満ちた言葉はない。先週に続いてまた涙です。しかし、回復にはまだ遠い。
一方、裕椿尼、なつの気丈さにも泣けます。なつは、政次への想いを亥之助の成長に掛けるのでしょうか。

北条が武田への攻撃を開始し、武田は勢いは衰え今川勢も息を吹き返して戦が泥沼化する。徳川は掛川、気賀の戦を前の軍議、
酒井忠次が軍議を仕切り、井伊の取り扱いも任されているようです。家康が戦を政略で解決しようとするが、忠次は力。忠次が家康の策を無視して、気賀の民を城から逃がす前に、堀川城に攻め込むという独断専行が気賀の悲劇を生むことに。(作戦全般を考えずに・・)

堀川城は龍雲丸が自分の世界を造るためにと直虎に諭されて作った城。攻撃された場合逃げるに便利な城。しかし大沢の兵に乗っ取られ、徳川軍により、中村屋の船で民を救出すると見せかけて、攻撃されるという悲劇。龍雲党一家のアクション、力也の活躍がすごい、あたりまえか!龍雲丸は傷ついたカジを助けようよして刺される。直虎を再び不運が襲う。直虎にとって井伊谷城に次ぐ二度目の不運、いずれも酒井忠次が絡む。直政が仕官したらどうなるのかと気になります。
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「地獄へ落ちろ、小野但馬!」「もとより女頼りの井伊に未来などあると思うのか。地獄の底から見届け・・」のことなど忘れたように但馬とさした碁盤を眺める直虎自らの企てで近藤康用は遂に井伊谷を手に入れた。
○呆然自失の直虎
南渓は、今後の井伊はどうなるかと後藤に会うため井伊の館に出向くが、「但馬の仕置きで落着してよい。これ以上の仕置きはない徳川様も望まない」を聞き、かたじけないと頭を下げて帰ってきます。厳しい顔をした南渓を昊天が迎えます。
寺に戻った南渓が直虎を心配して室に来てみると、直虎が一人碁盤を打っており、これを直之と傑山が監視している。「政次を偲んでいるのか」と憐れむのでした。イメージ 7
牢番が残された政次の絶世の句を見つけます。
川名・隠し里では、
昊天と直之は隠し里の者たちに事の顛末を伝えます。皆が声をなくす中、祐椿尼は気丈に振舞い、なつは震える声で「義兄も本望でございましたでしょう」と言いますが、亥之助は政次の死は受け入れられず外に走り出てしまう。それを高瀬が追うのでした。
祐椿尼は「覚悟の上とはいえ、但馬を刺し殺すとは」と直虎の様子を尋ねると、直之が「殿はずっと碁を打っています」という。
これに、なつもうなずくのでした。祐椿尼は、「一度こちらに引き取ることはできませんか」と提案するのでした。
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寺に戻った昊天が、直虎に、「次郎、隠し里へ行きませぬか?裕椿様も戻ってこいと仰せですし」と話し掛けます。南渓も隠し里行きを勧めます。いかし、直虎は碁盤から目を離さず「いいえ。今宵あたり、但馬が来るかもしれませぬ」と返事。「近藤殿が、どうも井伊への企みを持っておるようなのです。但馬が来たら、どうやって処するか話をせねばなりませぬゆえ」と直虎はいつものように言い、碁石を置くのでした。これを見て南渓と昊天は、顔を見合わせ、言葉を失う。
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○井伊の処分、未だ決まらず
一方、徳川勢は井伊から遠江を東進。引間城を落とし、今川氏真の籠もる掛川城へ駒を進めようとしている。陣内で軍議が開かれ、酒井忠次石川数正、それに井伊谷三人衆の近藤重用らもいる。
論議中、松下常慶が現れ、忠次が常慶の功をねぎらう。常慶が井伊のことを気にすると、忠次は「井伊で思わぬ抵抗にあったが近藤たちに助けられた」と言う。常慶の「それで(井伊は?)」に「後で話す」と数正が大声を上げる。
そのとき、常慶が手に持っている鉄砲に忠勝の目が留まり「その種子島はなんじゃ?」と。
常慶は、「徳川に軍事物資を納めたいと申す者が現れた」と話すと、これを聞いた家康は喜び、「その者を連れて来い」と言う。常慶に連れてきたのは、気賀の城主瀬戸方久。大量の物資に沸く徳川の中で、銭の犬が満面の笑みを浮かべているのでした
○時の止まった直虎
直虎は相変わらずひとりで碁を打っている。やってきた龍雲丸に、南渓は「近藤の策を潰す策を考えている。次郎の頭にはいまだ徳川は来ていない。近藤の企みは前もって掴んでいることになっている。どうするか但馬と話すと言うている」と言う。
そんな直虎を見て龍雲丸が「但馬様はまだ生きている?」と南渓に問うと、「追い詰めてしもうた」と。龍雲丸が「本人は案外幸せなんじゃねえですかね。哀れだってなぁ、こっちの勝手な見方でさ」。
○龍雲丸、徳川の動きに疑義
そのあとで南渓が「気賀の動きを確かめておいたほうがよいぞ。戦は何が起こるか分からぬ。巻き込まれぬように」と龍雲丸に注意喚起します。
龍雲丸は、すぐに龍潭寺を辞して中村屋の中村与太夫の所に向かう。与太夫は「方久様は、すでに徳川への内通を始めている」という。これを聞いて龍雲丸が、「井伊が徳川から足をすくわれた。徳川を信用できない」と話すと、「井伊と気賀では事情が違うから大丈夫だ。気賀のみが徳川の見方」と言う。
龍雲丸は、それを聞いても安心できず、根城に戻って皆にいつでも逃げ出せるように準備するよう指示する。
○但馬を待つ直虎
直虎のいる部屋から大きな物音がするので、南渓と昊天は様子を見に行くと直虎は床に散らばった碁石を見ている。「どうしましたか」と尋ねると、「良い策が浮かばない」と言う。
「一度、碁から離れてみてはどうですか」と昊天が諭すが、直虎は首を横に振って碁盤を戻し、碁石を拾いながら「今宵あたり、但馬が来るかもしれませぬし。考えなしでは、但馬にばかにされますゆえ」と呟きます。
南渓が「そうじゃそうじゃ、考えねばの。共に考えるか、次郎」と言って微笑み碁石を拾う。これを見て直虎も微笑むのでした。
傑山がこれを見て「道に迷うた者に和尚は共に迷うことで救おうとしてゆっくり手を引いているのではないか」と言う。「うまくいくのかな」と昊天が心配する。
南渓がずっと直虎の話を聞いていると、「待ちかねたぞ!但馬!」と直虎が急いで外を見るが誰もいない。「気のせいか」と直虎の声。
武田と今川の戦、膠着状態
年が明け1569年、武田の駿河侵攻が北条の怒りに火をつけた。北条は武田への攻撃を開始し、武田は勢いを失った。駿府の今川勢も息を吹き返して戦が泥沼化する。一方、遠江は徳川の猛攻に、氏真の居る掛川城は必死に抗戦。重臣たちが次々と寝返った中で、
掛川城主・朝比奈泰朝が奮戦し、戦況は膠着しつつあった。
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また浜名湖岸も、今川方の大沢基胤が奮戦し徳川は苦戦を強いられていた。そんな中、気賀には今川方の大沢の兵が押し入ってくる。蔵の武器や港の船は奪われ、水夫たちが捕らえられた。
○大沢に乗っ取られた堀川城
気賀の城・堀川城には、大沢配下の土豪山村修理、尾藤主膳、竹田高正らが乗り込んできて、共に徳川を敵として戦えと命令する。方久は城の仕掛けで間一髪で逃げ出し、残された家人たちは大沢方に捕らわれた。
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龍雲丸は、ゴクウが水夫たちと共に城へ連れていかれたことをカジから知らされる。そこへ、与太夫がやってきて「一時、気賀から出る。ひとまず外海にでて徳川のもとに行く」という。
「徳川が勝つとは限らない」と話す龍雲丸に、「いまは逃げるが勝ちだ」と言う。龍雲丸は、「一緒に逃げるか」と誘われるが、「俺ら流にやる」と断る。
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○直虎、政次辞世の句に蘇る
直虎の時はまだ止まったまま。直虎が南渓に井戸端を散歩していて「夕べ政次がここで待っていると言うた」と話す。そのとき、「もし」と男の声がする。「政次!」と直虎が笑顔で振り向くと、そこには政次ではなく鈴木重時が立っていた。重時が申し訳なさそうに、「但馬の辞世」を差し出す。
直虎が「何故、辞世などがあるのじゃ」と問う。直虎を心配した南渓が「鈴木殿、私がお預かりしておきます」と受け取ります。
が、直虎は南渓から奪い取り必死に読む。「白黒をつけむと君を独り待つ 天伝う日ぞ楽しからずや」と歌の意味を理解した瞬間、直虎は全てを思い出します。「但馬は、もういない。わたしが・・」と涙し倒れ込む。
鈴木が「面目ない側にいながら」と涙ながら謝罪する。南渓が「教えて欲しい。但馬を生きて帰るすべを」と聞きます。鐘の知らせで、「これから大沢の攻めに向かいます」という
堀川城の大沢軍
堀川城の主殿には、気賀の民が大勢集められていた。その中に力也やゴクウなど龍雲党のメンバーもいた。いきなり銃声が響き、尾藤主膳が「おぬしらの城主は、おぬしらを置いて逃げた。近く、徳川が攻め込んでくる。おぬしらは見捨てられたのじゃ!」と怒鳴る。
一同がざわつくと、山村修理が「徳川というのは、今川様のように寛大ではない。勝てば略奪のかぎりを尽くし、下っても人買いに売られるだけじゃ。腹をくくれ!」と怒鳴る。
力也とゴクウの後ろから「巻き込まれてどうすんだ。あほらしい。俺らぁ逃げてなんぼだろうが」と声を掛ける者がいる。いつの間にか紛れていた龍雲丸が笑った。
龍雲丸らは、毒矢で大沢を兵に攻撃を仕掛ける。そして龍雲丸たちは、隠し港からコソっと出航しようとすると、ゴクウが城を見て「皆は逃げられねえんだな」とつぶやいた。力也が「そう云やあ、逃がすために造った」と言う。
○徳川軍の気賀攻略策
引間城の徳川軍は、浜名湖岸から軍は転用できず掛川城を落せないことに苛立っていた。そこに方久が「城を今川方の大沢に乗っ取られてしまいました!どうか、気賀を、城を取り戻してくださいませ!城の攻め所、急所、潮の満ち引きなど、なんでもお教えいたしますゆえ、何とぞ!」と倒れ込むように入って来る。
忠勝は、「気賀より先に抑えなければならない所がある」と断るが、さらに気賀の商人・与太夫たちも「われらをお助けくださりませ。気賀に戻れましたあかつきには、船、武具、兵糧など力を尽くし調えますので」と助けを求めてくる。家康が、方久に城の出入口や干潮の具合を詳しく聞き、「闇に紛れて城の裏に船を着け、捕まっている者たちを船に逃げ込ませれば、大沢の者だけになった城は簡単に落ちる。その大沢の武将たちの首と引き換えに大沢の降状を求める」という気賀攻略策を示す。「中村屋とやら、それでは船を借りられるか?」と付け加える。「妙案ですが」と忠次が不満。与太夫と方久は頭を下げた。
龍胆寺
昊天は、傑山が政次の辞世を見て「よい歌ではないですか。あの世でゆるりと待っておるゆえ案ずるな。鶴らしい!」と言う。南渓が「今度はわしが見てこよう。鶴が待っておるから行かねば、などと言いださぬとも限らぬからの」と直虎の部屋の中に入っていく。直虎にとって、正気に戻ってからがつらい日々になるだろうと皆が考えるのでした。夜、直虎は泣き通すのでした。
龍雲丸らは「大沢勢を水に突き落としその隙にこの船で捕まった者を逃がす」という計画を練っていた。堀川城を占拠した尾藤主膳らが軍議を行っていると、ふいに主殿が暗闇に包まれた。
龍雲丸たちの仕業である。そして、カジとモグラは大沢の兵たちを次々と湖に落とす。一方で、ゴクウと力也が、気賀の民を逃がすため、隠し港へ誘導イメージ 10
していた。大沢の兵の怒号が聞こえるが、暗闇のために敵味方の区別がつかない。この混乱の中、龍雲丸は尾藤主膳の背後に忍びよって首に刀を突きつけ、気付いた山村と竹田に「侍は侍同士、てめえらだけで戦え!」と叫ぶ。山村たちが斬りつけてくると、龍雲丸はひとり姿を消す。

裏の隠し港の船には、気賀の民たちが殺到し、「全員は乗り切れない」とゴクウが叫んでいると、中村屋の船団がやって来る。力也が民に向かって「あれだ!あの船まで泳いでいけ!」と叫んだ瞬間、船から矢が放たれゴクウの胸に刺さった。矢が雨あられのように降り、周りが倒れていく中、「なぜ中村屋が?」と力也は混乱する。
その時、戦況を見つめていた忠次は伝令兵に、「そのまま攻め落とせ」と指示する。そばにいた方久は耳を疑う。「見せしめがいる」と話す忠次の目は恐ろしく冷たい。方久は「忠次は最初からこうすることを決めていたのだ」と知る。力也の活躍がすごい、あたりまえか!
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囲まれているカジのそばにはモグラが倒れている。龍雲丸は急いで駆けつけカジを助け、共に逃げようとした瞬間に、脇腹に鋭い痛みが走った。

一方、寺では直虎が、悲鳴をあげながら飛び起きた。夢を見たと話す直虎。「人を殺す夢を見た」と言う。「たかが夢だ」と南渓に励まされ落ち着き始めたところに、ボロボロの方久がやってきて「気賀が徳川に襲われた」と告げる。直虎は考えるヒマもなく駆け出していた。

記事 20170828

「24時間テレビ」裏で「直虎」健闘2桁11・2% 各局苦戦1桁

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170828-00000088-spnannex-ent

***つづく***