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宮﨑あおいさんを応援します

「エル ELLE」(2016)

イメージ 2本作、監督は「氷の微笑」のポール・ヴャーホーヴェン、ヒロインは「ピアニスト」「愛、アムール」のイザベル・ユベール。第89アカデミー賞の主演女優賞にノミネートされた注目の作品です。

原題「Elle」は フランス語で「彼女」を意味します。コピーは「犯人よりも危険なのは彼女だった」。監督・ヒロインそしてコピーに、エロテイックなサスペンスを期待して観ることにしました。()

フランスだから描けるエロテイックでサスペンスな展開。常識では考えられない男女関係、ヒロインの無節操な行動に振り回され、意外なことで犯人が見つかる。ここからの彼女の行動が、本作のテーマ、勝負どころです。改めてこのヒロインは何者かと問うと、強い女性の生き方が見えてくるという衝撃作でした!


物語は、新鋭ゲーム会社の社長を務めるミシェルは、ひとり暮らしの洒落た自宅で覆面の男に襲われる。その後も送り主不明の嫌がらせメールが届き、自分の生活リズムを把握しているかのような犯行に、周囲を怪しむミシェル。父親にまつわる過去の衝撃的な事件から、警察に関わりたくない彼女は、自ら犯人を捜し始める。次第に明かされていくのは、事件の真相より恐ろしいミシェルの本姓だった・・・。(チラシより)

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冒頭猫を入れようとして突然黒覆面の男に襲われ、食器?が割れる音、喘ぐ声、猫が見ている。音響がすごいからどっきとさせられます。黒覆面の男がパンツを上げて出てゆく。ミシェル(イザベル・ユペール)が寝そべっていて、けだるそうに起き上がり平然と食器を整理。ミシェルは50歳? ユベールがずいぶんと若く見えます。このあと彼女は風呂に入ると、鮮血が浮かんでいる。この落ち着きに異様な感じを持ちます。

イメージ 4そこに息子ヴァンサン(ジョナ・プロケ)訪ねてきてふたりで食事。彼はやっとファストフード店に仕事見つけ、妊娠中のジョジー(アイス・アサーズ)と一緒になりアパートで暮らしたいらしい。母親に金を無心にきている。すべてがジョジーの言いなりになる息子に「誰の子か分からない子を孕んで」と不快感を持っている。


翌日会社に何ごともなかったように出勤。制作中の怪獣が女を犯すというエロゲームをチェックする。これがなんともエロイ。「オーガズムが弱すぎる。5倍にして」とダメだし。これを聞くプログラマーが一斉に困惑している。ミシェルのワンマンぶりが際立つシーンです。しゃべる言葉が露骨で凄い、大笑いです。訳文がこれだから原文はどうなっているのでしょうか。


そのあと、防犯器具専門店でハンマーに大斧を購入。カフェでコーヒーを飲んでいると同僚のスキンヘッドの男ロベール(クリステイン・ベルケル)が今夜付き合えと電話してくる。“生理“と断ります。

ロベールは、ミシャルの片腕として働くアンナ(アンヌ・コンシニ)を妻としながらミシェルと不倫関係にある。

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生活費を渡そうと母親イレーヌ(ジュデイット・マーグル)を訪ねると、若い男といちゃついている。顔を整形しており、結婚するというが、ミシェルは強く反対。

母親は「父の仮釈放を申請してほしい」と訴えます。ミシェルはこれを拒否します。この母親も異常です!

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父親は38年前に大量の人を殺し火を着けて焼くという大量虐殺事件を起こし、そこに当時10歳のミシャルが佇んでいる姿が報道された。この事件が彼女にとって大きなトラウマになっています。具体的に何があったかが描かれないので想像するしかない。性的暴行があったのではと考えています。

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帰宅すると隣前に住むパトリック(ロラン・ラフィット)とその妻レベッカ(ヴィルジニー・エフィラ)に出会い、挨拶を交わします。パトリックは銀行に勤務。レベッカは敬虔なキリスト信者です。

家に入り、猫を見ていると、レイプの記憶が出てくる。そこに、「年の割には締まりがよかった」というメールが入る。()


ミシェルは訪ねてきた元夫リシャール(シャルル・ベルリング)に「私、年の割に締まりが良い?」と聞く。()「実は部屋で襲われ、レイプされた」と告白します。そして、「警察には通報しない。お仕舞!」と話しを切り上げます。

リシャールは小説家。付き合っている女性エレーヌ(ヴィマラ・ボンス)がいます。なぜ別れたのか、いまどのような関係にあるのかよく分からない。

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出勤すると、事件以来、情事を拒否され欲求不満のロベールが、隙をみて挑みかかる。化粧室にいると「グリーム色の服が良い、精液が目立たん!」とメールが入る。()犯人はすぐ近くにいるらしい。

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母の望みで父の仮釈放を申請したことで、39年前の事件を取り上げたニュースが流れるようになり、ミシェルの神経が昂る。警察に頼らず自力で犯人を上げようと走り始めます。

家の周りをうろつく車を見つけ、ハンマーで車の窓をぶち破ると中に元夫のリシャールがいる。車の持ち主が彼女エレーヌのものと分かり、嫉妬する。

息子の嫁ジョジーの出産で病院に駆けつけ、「DNA鑑定をしなさい」と息子を焚き付ける。生まれた子の肌色が黒い。() そして、「息子は私の腹から生まれたとは思えない。同じ日にアンナも子を産んだ。息子はアンナの子では」とアンナに怒りをぶつける。息子夫婦に干渉し、友人に嫉妬するいやな女です!
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社内で、自分の顔が○○に嵌め込まれたエロゲームを見つける。これを見て社員が笑っている。こいつらの中に犯人がいると動画送信をした者の割り出しを依頼する。

帰宅すると隣人のパトリックが「変質者がお宅を見て逃げた。スキー帽をかぶっていた。なにか変わったことは」と、室内を点検する。ふたりの目線が合うが、「孫ができたのよ」と言って送り出す。しかし、クリスマスの飾りつけをしているパトリックを見て、望遠鏡で覗きながら、密かに自慰行為にふける。この破廉恥ぶりは理解できない。


クリスマスパーテイーに、母親、元夫と彼女、隣人のパトリック夫妻、ロベールを招く。隣席にパトリックを座らせ、足を絡めて愛撫する。そして父親の殺人事件を告白します。なんでこんな話をするのか分からない。男を弄んでいる、何かの復讐をしている感じです。

このパーテイで母イレーヌが脳梗塞で倒れ、亡くなります


パトリックは「あなたは嘘つくからもう寝ない」とローベルとの関係を清算する。

嵐の日、パトリックが窓の閉鎖を手伝いにやってきて、ふたりが抱き合いますが、なにごともなく彼は去っていきます。会社でPCに自分の顔を張り紙にしている男を疑い、パンツを脱がせ点検する。()イメージ 9

このようにして多くの人の恨みを買い、パトリックに傾倒してゆくなかで、再び黒覆面の男に襲われる。今回はしっかり抵抗し、ハサミで相手の手を傷つけ、ひるむところで、覆面を剥ぎ顔を見る。そして、「出て行って」と追い出します。


ここからは、本作の核心部ですので伏せます。

仮申請が認められ、父に会いに刑務所を訪ねますが、娘が来ることを知って自殺したあとでした。父への怒りが少し癒えてきます。

レイプの犯人を見つけ出しましたが、自分から彼と関係を持ちかけ、彼の本性を知ります。そして関係を断つ決心をします。


ミシェルは、自由放縦に生きるモラルのない女性。しかし、女性への性暴力に対しては徹底的に戦う、復讐する女性、こうでなければ自由放縦に生きられない。そしてラストで明らかになる犯人の妻の生き方も従順に見えて静かなる男性への復讐でした。女は強い!なんで男がみんなおばかさんなのかと思わせられます。()

ユベールの演じるミシェルの壊れたような無節操な女性に、惑わせれ続け、くぎ付けになります。

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