映画って人生!

宮﨑あおいさんを応援します

第4話「名君怒る」

イメージ 1嘉永4年(185158日。藩主となった島津斉彬高橋英樹)がお国入りです。家臣たちが集められ「まずは民が富むことから始めたい。力を合わせて困難を乗り越えたい」イメージ 2と訴え、数千俵の米を放出して米の値を下げたたことで、大いに民は喜びました。しかし、お由羅事件のことは忘れたように触れられず、役向きも斉興時代と同じということで、西郷ら(小澤征悦)から大きな不満がでます。

父忠剛(長塚京三)が城より戻り「お由羅のこと、話にはでなかった」とお幸さん(樋口可南子)に話しかけるのをこっそり聞き耳を立てる於一(宮崎あおい)。見つかり「出歩くでない!」と一喝されます。「はい、はい」と返事。長塚さんとあおいちゃんの楽しい掛け合いが見られます。
イメージ 3
於一は兄忠徳(岡田義徳)に聞くと「すばらしい殿様だ!」という。尚五郎(瑛太)に至っては「西郷から事情を調べて欲しいと頼まれた」と言います。
イメージ 4
ふたりで話を聞ける人と、清獣(沢村一樹)のところに出かけます。ここでも「武士道とは忠義の道であり、殿の命に従い命を懸けるだけ。私は殿を信じている」と一切触れない。これに、於一は納得できない。

このようなとき、島津一門4家が招かれ斉彬に挨拶することになります。
於一は殿様から答えが聞けると大喜びです。菊本(佐々木すみ江)は着物を整え「お哲様(吉高由里子)には負けられない。千載一隅のこの機会にかけている」と言います。() 佐々木スミ江さんの鹿児島弁が流暢で心地良いです。
イメージ 5
お召し出の日。一門四家は家格の順に拝謁、まずは重富家から始まります。於一の前に哲姫が拝謁「忠教の娘哲でございます。ご無事のお国入りおめでとうございます」「お茶をたしなみます」で終わります。吉高さんのセリフもこれだけでした。()

次に於一、「忠剛の娘一にございます。此度は無事のお国入りおめでとうございます」。「そなたが忠剛の娘か、何歳になった」「17才になります」「史書を読むことです」。「薩摩のために励めよ!」と言い去ろうとする斉彬に「はあ~」と声も漏らす。
斉彬が振り返る。「父に稽古させられて、父に信用されていないので」「それで稽古させられたのか」「もうひとつ忘れていました」とお守りを差し出します。

イメージ 8
さらに気になっていたことと「お殿様、おそれながら伺いたいことがあります。知り合いに父が遠島、当人も謹慎になっているものがいます。女三人で苦労しています。罰を受けているものは許されるのでしょうか?」「いずれ返す。それでよいか」。さらにもうひとつと「此度の騒動のこと、何故斉興様に近いかたが要職に残り、お殿様のために働いた方々がいまだに許されないのですか」と問います。
斉彬は「そなたはどう思う」と問い「斉興様へのご遠慮ではないかと。今処分を取り消しては斉興様に背くことになります」。「なるほど、力とはなんであると心得る。力には力を呼ぶ。腕力には腕力。武力には武力で人を追い落とす。だがそこに生じるのは憎しみばかりである。憎しみは互いの心に憎しみを産み、それが更なる争いを産む。罰を与えるはやさしい。だが刃を突き出せば必ず別の刃が突き出される、そうではないか?今はくだらない諍いをしているときでない。だれもが心を一つにして薩摩を纏めるときだ。それゆえ広くみなの声を聴いている。それでもわしを信じられんなら即刻この国から出てゆくことである。以上だ」。於一はもう泣きべそです。

このセリフ、斉彬がこれから行おうとしている改革が武力によるものでなく平和的な手段であること。後の篤姫江戸城開城の逸話につながる重要な伏線です。すばらしい脚本、セリフだったと思います。「西郷どん」では、今だ明確に斉彬の改革思想が出てきません。

あおいちゃん、斉彬:高橋英樹さんに圧倒されました。() しかし、その表情が可愛く、良いですね!
イメージ 6
屋敷に戻ると菊本が「姫様の衣装のほうがはるかに華やかだった。お哲様との勝負には勝った」と喜びます。これに於一、「菊本、争いは争いを産むだけぞ!」と注意します。()

そこに尚五郎が訪ねてくる。於一の話に「すごい、よくもまあ聞いたもんです」。「駄目になったかもしれない。大丈夫でしょうか?」と於一。尚五郎は早速大久保に伝えに走ります。

そのころ城では「もう一度会いたい姫に」と斉彬。そして、もうひとり、「今泉の姫を見初めたか」と久光が悔しがる。イメージ 7
殿への挨拶が終わってほっとして、忠剛は「今宵月見酒としよう」と家族で月見。「仲良く家族でいられる日は削られていました」というナレーション、このシーンに涙でした。
斉彬の施政を巡る西郷らの不満を扱った「西郷どん5回」と、「篤姫4話」。「篤姫」の良さ、わかっていただけましたでしょうか。()
***第4話おわり***