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第8回「不吉な嫁」

イメージ 1須賀(橋本愛)が嫁入りした年は、西郷家に不幸が重なり、吉之助(鈴木亮平)にとって最も悲しい一年だった。暮らしはますます厳しくなり、須賀は隣人から“不吉な嫁”と罵られる。わずかな間に三人が亡くなったこと、暮らしが貧しいことも須賀には全く関係がないのに不吉というのは、不愛想で空気が読めない須賀ではあるが、気の毒だ。縁戚の方があるとすれば怒っているでしょう。須賀が干す布団には、よくぞここまで使ったという痕跡がありその貧乏ぶりがしっかり出てた。()
こんな折に、正助の謹慎が解かれ、両家の家族は大喜びする。
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嘉永6年(1853)6月3日、ペリーの黒船が浦賀沖に現れ、開国要請を、白旗を添えて申し込んできたという逸話、驚きだ!この衝撃をしっかり描かないと、歴史はわからない。
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参勤交代で帰藩中の斉彬(渡辺謙)は、メリケンの来航を薩摩が政の主動権を握れる好機と捉え、長崎と江戸に90人の壮士を送るとともに領内の防備を強化することにする。このため、鉄の大砲が必要で、鉄山の開発を急ぐ。そして、養女となった於一を篤姫北川景子)と改名し、13代将軍家定に輿入れすることにして、8月上府させることにする。

老中首座阿部正弘からの要請で斉彬が急遽江戸に戻ることになり、その供に吉之助が選ばれる。出立は年明けすぐという。
家族は歓喜し吉之助も喜び勇むが、須賀が金が準備できないと猛反対する。旅費や江戸での生活費はすべて自己負担であり、30両もの支度金を西郷家は用意できない。さらに、「いつ帰るか分からん旦那様を借金まみれの家で待つことはできない」と言い放つ。この言葉に皆が驚くが、新婚の須賀には大きな不安だ。

吉之助が、江戸行きの話があるが支度金がないこと、さらに一家の主としての家族への心配ごとを正助に話すと「バカもんが」と言い、取っ組み合いの喧嘩とイメージ 4なる。これを見た須賀が「せっかく諦めてくれたのに!」と怒りを露わにする。「バカ嫁!」と正助。「どんなことがあってもこのチャンスを捨てるな」と叱りとばす。

決心のつかない吉之助に篤姫を今和泉家指宿の屋敷から鶴丸城まで警護することを命じられる。

熊吉(福地武雄)、吉二郎(渡部豪太)、琴(桜庭ななみ)は正助を訪ね、「吉之助にこれでは亡くなった両親に申し訳ない、もう一度江戸行きを説得して欲しい」と頼む。
そして、家族は内職して金を作ろうとするが、須賀は「こんなことをしても役に立たん」と里に帰る。
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篤姫警護の吉之助は、旅の途中で篤姫から呼ばれ、「養女に選ばれたのは、西郷が御前相撲に勝ったから。殿様のために働けるなど信じられない」と礼を言われ、「次は江戸で会おう。殿を投げるような男を放ってはおかん。ともに殿様のために尽くそうぞ!」と声を掛けられる。わざわざ警護につけ礼を言うとは、こんなことがあるのかと?

正助は新八(堀井新太)や新七(増田修一郎)らに声を掛け、吉之助の江戸行き資金を呼びかける。そして板垣(岡本富士夫)のところに出向き土下座して借金を申し込むと、西郷を助けたいという意気込みに感動した板垣から餞別金5両をいただく。
吉之助が家に戻ると、正助が待っていて「これで江戸に行け」と20両を差し出す。家族が内職で、子供はいもを売って稼いだ金だという。「あいがごわす。おいは江戸に行っど!」と吉之助は皆に感謝。
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しかし、須賀の姿がない。吉之助が留守の間に里に帰ったという。そこに、須賀が父直五郎に連れられてやってきて「すまん!須賀はおはんの嫁にはふさわしくなか。離縁して欲しい」と申し出る。そして金を差し出す。
吉之助が「このような大金は受け取れない」と拒否すると須賀が「手切れ金でございもす。江戸でもどこんで行って、勝手に出世してたもんせ。これで清々した!」と言う。吉之助は、須賀の気持ちを察して、去って行く須賀に「あいがとな!」とつぶやく。これも吉之助の優しさ!

父と帰る須賀。父に「これでよかったか、良さがわからんかったか?」と問われ、「優しすぎる。一緒にいたら離れられず引き留めてしまう。あの人の優しさは私の気持ちが分かっている、十分だ。江戸に行かせた、日本一の婿をこちらから離縁してやりました」と涙を見せる。
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年が明け、安政元年(1854121日、吉之助は皆に別れの言葉を贈り、江戸へ発った。正助がすぐ後を追うとつぶやくが、さびしそう!

吉之助、須賀夫婦の別れ。須賀のきっぷのよい捨て台詞には、須賀の悔しさが滲んでいて泣けます。吉之助の将来にこの経験がどうかかわるのか。なにが“不吉”なのか、よく分からない! 江戸行きの経費が個人持とは驚き。お金を作る家族愛にはじんとくるものがあるが、これまでに随分見せてもらっているので先に進めて欲しいです。美しい橋本さんをもう観ることができないのが残念です(#^.^#)