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第24回「地の果てにて」

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国父から再び島流しの罪で、吉之助が京を去って、寺田屋で薩摩の同志が斬り合うという悲劇が起きた。一蔵は、寺田屋での斬り合いを止められなかったと、久光に謹慎を申し出た。
一蔵は「有馬の死を無駄にしない。俺たちの手で国を変える。吉之助さ、しばらく待ってくれ、必ず俺が島から返す」と吉之助に文を送り、吉之助はその日が来るのを待っていた。

吉之助(鈴木亮平)は徳之島へ、新八(堀井新太)は喜界島へ流罪となった。今度は罪人として送られたので、扶持など一切与えられない。食べ物も何もかも自分で手に入れねばならず、吉之助は畑で鍬を振るった。
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ここから大島は見えんかと海を見ていると、「旦那さま!」と、懐かしい、愛加那(二階堂ふみ)が赤子を抱いて坂を上がってくる。前回とは違って、この声で、いっぺんにムードが変わる!()
吉之助が愛加那の腕にいる女の子を抱く。生まれて1か月、大きな子でした。() 富樫(高橋努)が「これが父ちゃん」と菊次郎と押し出す。菊次郎が大きくなっている。
 
夜、吉之助と愛加那は、眠る子たちを見ながら、娘には「菊草」と名づけた。そして愛加那から、ここにくるまでの経緯を聞く。
愛加那は、「旦那様が徳之島に流されたと聞き、直ぐにでも来たかったが、父・佐民(柄本明)が反対した。これを兄の富樫が説いてくれ、来ることができた」という。「薩摩に帰る日まで側にいたい」という愛加那に、胸が熱くなる吉之助でした。
 
久光(青木崇高)は、朝廷より京での働きを認められ、江戸城に勅書を使わすことに成功した。「幕府は政を改めよ」という言い分が認められるという、幕藩体制が始まって以来の、前代未聞のことであった。これにより、一橋慶喜松田翔太)が将軍後見職に、松平春嶽津田寛治)が政事総裁職に任命された。
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数日後、久光は得意満面で慶喜と春嶽に面会した。「これからはおふたりの力が必要と考えておりもす。兄に代わり、日本を強い国にしたい」と挨拶する。後ろには、側近の一蔵(瑛太)、小松帯刀(町田啓太)、堀次郎(鬼塚俊秀)、中山尚之介(天野義久)が控えている。
 
いきなり慶喜が笑い「そのことは、兄斉彬の猿真似か?そなたに何がわかる。軽々しく言うな!無礼だ、俺は将軍後見職だ。何が国父か、ただの隠居だろうが」と怒り出す。久光が「それは、わいが天子様にお願したこと」と言い出せば、「大和言葉で話せ!斉彬(渡辺謙)は先見の明がある切れ者だった。兄とは似ても似つかない、ただのイモじゃねぇか!天子様など口にするな!仲間付き合いして名を上げようなど考えるな!用が済んだら薩摩に帰れ!西郷が死んだというのは嘘だろう。俺と話したいなら西郷を連れてまいれ!」。久光は、ただただ悔しがる。青木さん、熱演でした()
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慶喜と久光、どちらもどちら、品がない!() 慶喜は、何故こうまで久光を貶めるのか。吉之助と組んで直弼の館に乗り込んで出来なかったことが、久光によりできたことへの悔しさか?久光に付き添う一蔵、久光の気持ちを察して、吉之助の帰還を申し出なかったのか?
 
吉之助は、家族水入らずの穏やかな日を過ごしていたが、役人がやってきて、沖永良部島への遠投を言い渡される。愛加那が「なんで沖永良部に流される!」と役人の前に立ちはだかる。吉之助は「必ず帰ってくる」と愛加那を宥め、富樫に礼を言い去っていく。愛加那はこれを追うとするが、その場に座り込んでしまう。
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久光が命じた罰は、島に流すだけでなく、さらに牢に入れるという、異例の厳しいものだった。吉之助は、浜に作られた野ざらしの牢に入れられた。わずか四畳もどの牢は壁も雨戸もなく、格子で仕切られておいるだけ。酒を飲みながら「一体何をやらかして、どげな罪を」と男が見ていた。
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薩摩藩役人・土持正照(斎藤嘉樹)が数人の島民を連れて、「まさか西郷先生にお会いできるとは」とやってくる。土持の母鶴(大島蓉子)が「偉い人と聞いています。”日本を変える人”と聞いています。そんな人が何故ここに」という。TV見ている人が分からないのに、なぜ島の人が知っているの。(笑)
島民たちが差し出す食べ物を、「みんなの大切な食い物を」といったん断ったが、島民が「土持さんには、西郷さんを真似て、よくしてもらっている」というのを聞いて、口にする。
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翌日、土持が薩摩からと文を届けにくるが、横からこれをひったくる男が現れる。この酒に酔った男、名は川口雪蓬石橋蓮司)、吉之助と同じく薩摩から流された罪人だという。
雪蓬が文を読み始める。海江田(高橋光臣)は「寺田屋の一件以来、一蔵は出世辞退など殊勝なことを言っていたが、変わり身の素早いこと。今や久光の寵愛を受け、第一の側近として出世街道を駆け上がっている」と書いている。
大山(北村有起哉)の文は「一蔵は何を考えているのかさっぱり分からない。吉之助がいないと、薩摩はばらばらだ。早く帰ってきてくれ」。
 
吉之助は「大山も、俊斎も、一蔵どんの心が読めとらん」とつぶやけば、「わいにはみえるんか?」と雪蓬が問う。
「友じゃから」と言えば「何故友が遠島処分を解かん」と。「島に流され、風雨も凌げない牢に入れられるなど、死ねと言われておいるも同然。そんうえ、わいが毎日食べておる飯じゃって、本当のこと言うてやれ」と土持に真実を言わせる。「いつ切腹がくるかと、島の者が情けで食わしてくれている。そんなことも知らんで!」と言い、去っていく。
 
その日から、吉之助は島民たちの持ってくる食べ物を断り、何日も何日も、座禅を組み続けた。食べ物は島の子らが盗んで行く。
 
吉之助は、来る日も来る日も一蔵からの救いを待っていた。島を嵐が襲い、ひどく衰弱した吉之助を土持が蔵から出そうとするが、藩命に逆らえば島民たちに迷惑がかかると追い返す。
「俺は友を信じている」と待つ続ける吉之助。愛加那は遠く大島から生きて欲しいと祈る。
 
嵐のなか、意識朦朧とするなかで「俺は死ぬのか。それもよし、死んだ命、惜しくはない」と思う反面、一蔵と交した必ず生きて帰るを思い出し「すまん、ここまでかもしれん」と謝り、愛加那が子供を連れてくる夢を見る。
そのとき、「守らにゃならんものが、まだある。おはんにしかできんこつがある。生きろ!」という自分の声が聞こえる。吉之助はそのまま気を失う。
 
嵐が去り、雪蓬が牢を訪ね、口移しで水を与え、土持もやってきて、吉之助を救い出す。
 
吉之助。沖永良部島の厳しい遠島生活で生気を失うなかで、自らがやらねばならぬことに気づくという展開。何に気づいたか? 雪蓬との出会いに時間が割かれたが、先回、久光に説いた新しい国の在り方に至る思考過程でも、追想で描き、どう生きるかを模索する姿を見たかったです! 
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記事 20180625
鈴木亮平主演の大河「西郷どん」第24話は12・2% 前回から1・2ポイントダウン