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第28回「勝と龍馬」


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幕府軍と長州軍の戦い、禁門の変に吉之助(鈴木亮平)は総大将として参加し、右脚に怪我をしたが、圧倒的な勝利をもたらした。しかし、火が京中に広がり民家、社寺、町を焼き尽くした。
 
そんな中で、吉之助はいち早く長州が残した兵糧米を、焼け出された人に分け与え、薩摩藩邸を救護所とし、捕虜となった長州兵や、傷ついた町民たちを保護しました。
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火災は三日三晩経ったころ収まった。一面の焼け野原と化した京の町を吉之助は歩き「この人たちはどれだけ生きたかったか、どれだけ親を思い、子を思って死んでいったか」とその惨状に胸を痛める。そこに犬が生きている、犬好きの吉之助があやすと犬が名演技をする。()
女の子を見ると、ふき(高梨臨)に重なり「西郷さん、なにごてこうなった。誰が悪いのですか?」と問うているようで、吉之助は「みんな悪い。おいも、幕府も、薩摩も、長州も、朝廷も」と涙を流す。
 
慶喜は「長州は天下の大悪人、これより直ちに長州を征伐する。今こそ息の根を止めるとき。天子様に砲口!これは勅命だ。異を唱えることを許さん」と気炎を上げる。
 
薩摩藩邸では、帯刀(町田啓太)が吉之助に「困ったことになった。また、慶喜様が直ちに長州征伐すると言う。異を唱えること許さんと」と伝える。
 
これを聞いた吉之助は慶喜松田翔太)の若州屋敷に急ぐ。慶喜の部屋に案内されると、襖が勢いよく開き「帰れ、家臣の分際で、・・」と慶喜の怒鳴り声が聞こえる。「そっちが呼んだから来た。こっちは本当のことを話したまでさ・・」ときっぷのいい江戸言葉で慶喜と対等な口を利く侍に出会う。なんと行儀の悪い勝でした。()
帰りかけたこの侍が、吉之助を見て、「おめえさん、西郷どんじゃあねえのか。
すぐわかった。おれは勝(遠藤憲一)だ」とにやりと声を掛ける。「あなたが勝安房守!」と挨拶すると「大変だったな、お大事に。またな!」と去って行く。
 
慶喜に会うと、「驚いた。尻尾巻いて逃げていった長州に、イギリス、アメリカ、フランス、オランダの4か国が、17隻の連合艦隊を編成して長州に攻め込んだ。長州に対する天罰だ。」という。そこにふきが「また戦をするのですか。かよわき民の気持ちがわからないのですか」と飛び込んで来る。なんでふきの登場?
 
吉之助はふきに「口を慎しみなさい」と制し、襖を閉じ、「私に役目をいただきたい。長州征伐に身命を賭して働きたい」と申し出る。
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これに慶喜が「海軍を司る勝に手を焼いている。戦をしたくないらしい。勝に会って海軍の出動を説得しろ」と言い渡す。自分の家臣を他藩の者に説かせるということがあるのでしょうか?いい加減にしてほしい!

吉之助は新八(堀井新太)とともに大坂へ向かい、勝が滞在している旅籠を訪ねる。出てきた男が「お引き取りを」という。「薩摩の西郷が」というと「本物か?」と男が階段を下りてきてじろじろ見る。さらに数人が下りてきて囲む。「この者たちは海軍操練所の者たち。先生は近頃よからぬ連中に狙われているので」と言い「あんた本者か?島から戻って一橋の犬をやっているというのは?」と問うてくる。小栗旬さんの龍馬の顔つきがいい。
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新八が馬鹿にするなといきり立つが、吉之助が犬ではなく牛だということで笑いが起きる。
拳銃を出して「勝先生はだれにも会わない怪我しないうちに帰れ」と言うてるところに勝が散歩から帰り、「なんじゃ西郷どんじゃねえか」と声を掛ける。これが西郷と龍馬の、のちに日本を大きく動かす二人の出会いだった。
 
吉之助は勝に慶喜の書状を差し出すと、「一橋公の使いで来た?」と鼻であしらい、「読まないでもわかる。水に落ちた犬をよってたかって叩く。人間の考えることではない。これが答えだ。異国と交易を始めたおかげで米の値が跳ね上がり庶民は困っている」という。
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「今、勝様が一橋様に逆らったらどうなるのですか。幕府が潰れたらどうなるのですか?民を見捨てることはできない!」と問うと、「徳川三百年の幕臣として誇りを持っていたがそれも今日限りだ。斉彬様が見込んだだけのことはあるな。以前、咸臨丸で薩摩に赴いたとき、斉彬から異国の恐ろしさや軍艦の大切さを教わった。あの方が長生きしていたら、もうちょっとましな世のなかになっていたろう」と言う。
「だから知恵のあるものが集まってこの国を動かすと斉彬様が言った。その要が慶喜様だと。今生きていたら何と言うででしょうか」と問うと、「お前迷っているのか? 俺が斉彬様なら、もう幕府なんぞ見限るってこった」と慶喜の書状を火にくべてしまう。龍馬がその様をじっと見つめていた。
 
吉之助が帰ったあと勝が龍馬に「うわさの西郷だ。どう思う?」と問うと「小さく打てば小さく、大きく打てば大きく」と西郷を評価する。これに勝が「まだ小さいということか」と。
 
吉之助が勝の件を慶喜に報告に上がると、「許せない!」と烈火のごとく怒ったが、吉之助が「勝様のところには血の気の多い者がいる。それに軍艦がある」と諫める。長州征伐は天子の命令と「腰抜けども、誰もやらん。お前が采配を執れ」と吉之助に征討軍の采配を任す。
「てっきり戦に異を唱えると思っていたが」と吉之助を見る慶喜に、「今勝ち目が見えました。お任せください!」と応える。吉之助は軍事の天才だったのです!
 
2か月後、慶喜は長州に向け兵を発進させた。征討軍総督は尾張藩前藩主の徳川慶勝である。
軍装を整えた幕臣や諸藩の家臣たちが大坂城に集結したが、意見は割れ軍議は一向にまとまらない。もともと戦に乗り気でない慶勝は、結論を求められうろたえるばかり。そんな中で吉之助が「おいには考えがある」と言い出す。
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英米仏蘭の四か国から砲撃を受けた長州は混乱容態に陥り、攘夷一辺倒ではなくなっているのではないかと考えた吉之助は、半次郎(大野拓郎)と川辺(泉澤祐希)に仲間を数人連れて長州に潜り込み、様子を探るよう命じた。
 
ほどなく幕府軍は大坂から広島へ軍を進め、密偵を終えた半次郎たちが、薩摩陣営に報告を持ち帰った。
 
吉之助が考えた通り、長州藩内では今、恭順派が力を持ってきており、誰が戦を望み,誰が降伏を望んでいるか、城下はその噂で持ち切りだという。
吉之助は、すぐに慶勝に目通りし、「長州に参りたい。皆、戦を望んでいない。この西郷が行き、戦わずして終わらせてまいります」と進言する。
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慶勝の許しを得た吉之助は、羽織袴に正装し岩国藩の藩主・吉川監物のもとに、たったひとりで乗り込む。禁門の戦を引き起こした三人の家老の切腹長州藩主・毛利敬親親子の謹慎など、幕府への謝罪と恭順に意を示すよう書かれた書状を差し出す。
吉川は、身ひとつでやってきた吉之助誠意に応えようとしたが、薩摩に恨みを持つ家臣たちの不満に窮地に陥っている。ここに「京の薩摩屋敷で手当てし匿っていた長州の負傷兵たちを戻すために参上しました」と帯刀が挨拶に現れる。
これに監物は「貴殿の思い、しかと長州の家中に伝えよう」といたく感服する。そして、まもなく長州藩主自筆の書状が慶勝のもとに届いた。
吉之助は「長州が長州を制した。お前らの働きだ!」と部下に感謝の意を示す。
 
しかし、慶喜は「お前には失望した。お前のやったことは幕府への裏切りだ。城を大砲で吹っ飛ばし、城下を焼くと言うたはず。天子様と国への裏切りだ」と激昂する。
吉之助は「長州征伐はおれに任せるというたはず。おいは国とは生きたいと思う者の集まり。生きたいと思う人を思うのが政。あなた様がなさろうとしているのは幕府を生かそうとすること、徳川が生き残ればいいと思っている」と応じる。
慶喜は「そこまで言うなら覚悟はできているだろう。許さん、腹を斬れ!」と迫る。
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吉之助はゆっくりと腰の短刀を抜き「この刀を覚えていますか。かってあなた様を守るために人を殺めたもの」と慶喜に振り上げた。「なにしやがる、やめろ!」と腰を抜かす慶喜の両脚の間に短刀を突き刺す。
 
「こいでもう昔の縁は断ち切りました。われら、もはやここまででございます。御免つかまつります」と、吉之助は短刀をしまい、一礼して立ち去った。
慶喜は立ち上がる気力もない。この様子を「西郷様!」とふきが見ている。
 
鈴木さんと松田さんが熱演でしたが、物語の信ぴょう性に疑義があり、感情移入できなかった。こんなことが考えられる歴史環境だったのですかね。
 
タイトルの「勝と龍馬」、ふたりで「西郷は大きな男になる」と評価したということ。内容は、一次長州征伐における吉之助の偉業を讃えた物語。
全てが吉之助の思うがままにことが終わったということでしたが、その過程がよくわからず、信じることができない。
吉之助はどのようなタイプの人なのかと? 部下の労に感謝するシーンもありましたが、自信家で出しゃばりでいい感じを受けない。
ラストの凄みもあれではやくざですね!() 誰もが慕うというにはほど遠い。しかし、NHKの大河なんですから事実なんでしょうね。
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記事 20180730
鈴木亮平主演の大河「西郷どん」第28話は11・1% 前回から0・9ポイントダウン