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宮﨑あおいさんを応援します

「センセイ君主」(2018)

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最近、青春学園モノを観ていないということで、評判のよいこの作品を選んでみました。原作は幸田もも子さんの同名人気少女漫画。「青空エール」の竹内涼真さんと「君の膵臓をたべたい」の 浜辺美波さん主演で実写映画化したラブ・コメディです。監督は 「君の膵臓をたべたい」月川翔さん。
 
イケメンで頭脳明晰だけど冷徹でヒネクレ者の高校教師と、ちょっぴりおバカだが、恋に恋するパワフル女子高生の恋の行方が描かれています。
 
公開一週後の観賞、お盆ということもあり、満席でした。圧倒的に女性、小・中学生でした。場違いな感じを持ちましたが、上映が始まると一緒に笑って、年齢など気にならないall ages作品です。これは、ふたりの付き合いに全く背徳感がない、実にさわやかな物語になっていることによるものだと思います。
 
恋を成就させるには「自己中ではだめ、自分らしいものを持て! 奇跡は行動せねば得られん」とひたすらセンセイにぶつかっていくヒロインのキュートで弾けた演技に大笑い。恋いかたぎが現れて病む姿にキュンキュンさせられ、その決断に涙です。その結末に、やっぱりそうであったかと恋の手引書になっています。() いいセリフが沢山あり、これも魅力! 
 
恋する女高性・佐丸あゆは、可愛いキンタローさん?と思ったら、浜辺美波さん。() 「君の膵臓をたべたい」の演技と真逆で、その飛びぬけた弾けっぷりが半端ない。コメディエンヌぶりを見せつけてくれます。 
堅物教師弘光由貴の竹内涼真さんが、清純そのもので、浜辺さんとのコントラストが利いてとても面白い。
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さらに、佐丸の親友中村葵役・川栄李奈さんの恋の指南っぷりがぶっとんでいていい味をだしている。() 佐丸の幼馴染澤田虎竹役の佐藤大樹さん。佐丸への恋心を隠して、佐丸の恋を応援する男らしさが泣かせます。という具合にキャステイングが、そしてみなさんの演技がすばらしい。
 
タイトルが子供っぽいが、とてもとても、青春学園ものではTOPレベルの作品ではないでしょうか。( ^)o(^ )
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物語、
冒頭、通勤電車で零君を見止めて、“好きよ“と告ってふられ、「高校生なったら恋ができると思ったのにこの様、これで八回目の失恋」と、牛丼屋で自棄食い。財布に金がない。頼りになるは親友の葵に電話すると「スポーツ紙でしっかりタイプ調べて、水あびて寝ろ!」と取り合ってくれない。そこに「会計、この子と一緒」と支払いをしてくれる男。「おお!かっこいい」と佐丸。
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翌日の教室。佐丸が昨日の報告をしていると、昨日会った男が教壇に立つ。「おお、この前のおっさん!」と指さすと「指さすな!」と弘光先生。()
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いきなり難しい数式を書くもんだから、こんなの高校1年で教える?、「先生勉強しないやつがいるよ」と注意すれば、「何で勉強が必要なんですか。それで答えが出るようでは。お互いに求めないことで行きましょう!」と素っ気ない先生。
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佐丸が牛丼屋での返済に行くと「どうして恋人が欲しいの」と聞かれ、「愉快だから、希望です」と応えると、「これを張って歩け!」と「イチャイチャしてくれる人募集」を背中に張りつける。()
 
これに発奮した佐丸、舞い込んだ「噴水の前で待つ」に“るんるん”。「ドキドキときめいたりするの、二次元だけの話?」と葵に聞くと「二次元だろうがリアルだろうが、ガチ恋したらムネポンパパぼんだっつーの。本気で好きなら変なことでも愛らしく見える」と指南。佐丸、ムネボンボで会って、振られ、噴水池で泣く。(大笑)
 
そこにセンセイが手を差し伸べ「楽して(恋人は)作れん。自己中が招いている」と注意。これを聞いた佐丸、「漫然と生きるのは止める。自分の好きなことをする」と決意する。
 
学級当番として、生徒の宿題をセンセイに届けると、いちゃつくふたりの生徒をみる。「これが恋愛努力か」と思っていると、先生から「手伝え」とセンセイの宿題チェックを手伝う。このくそまじめなセンセイが金八先生の物まねで笑いうではないか! もう瞬間に佐丸の心はめろめろに!()
 
センセイが好きにならない三原則を決めても、だめ。センセイのためになんでも手伝う。() 
 
雨の日。傘の代わりにセンセイが上着をかぶせてくれて、「先生の匂い」ともう好きが止まらない。()
車で送ってもらったが、家が閉まっていて、センセイの部屋で勉強を教わる。
佐丸が告白しようとすると「私は教師。おまえは高校生」と突き放される。
帰り際、「落とせるものなら落としてみろ!」とセンセイ。
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センセイのためなら何でもすると、洗車、荷物運びと手伝うが「センセイに好かれていない。引かれている」と感じていると、学園祭の話が話題に。センセイが実行委員会のメンバー選びに悩んでいるのを見て、自分が引き受ける。
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センセイが喜ぶ姿を見て、「センセイの愛を手にした」と微笑んでいると、虎竹が「バカ、夢みていたな!はやくプログラムを作れ」という。
 
センセイの一緒に曲選びをして、TWICEの「I WANT YOU BACK」に決まる。るんるんで練習です。()
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学級で合唱をやることになり、センセイが伴奏が必要とピアノを弾くが様にならない。そこに、センセイと特別な関係があるらしいピアニスト・秋香(新川優愛)がパリから帰国し、臨時職員として赴任する。
 
佐丸は対抗心を募らせるが、適いそうにない。これまでの“るんるん”気分が次第に不安に変わっていく。
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学園祭での合唱発表。センセイとのこれまでのことを思いだして精一杯歌って決心。「落とせるものなら落とせといったが、信じられないんだ」というセンセイに、思い切って「センセイが夢を途中で投げ出すことに失望した。センセイは先生に向いてない」と告白すると、「(研究を続けるため)フランスに戻るときだな。すまなかった」と佐丸の頭を撫でて去っていった。
 
これを知った虎竹が、焼き捨ててという佐丸のLOVE日記を、センセイに「これ以上あいつを苦しめるな!」と突き付ける。
 
それから1年半後、佐丸が卒業し、帰宅しようと私物箱を見ると、「LOVE日記」が戻され、センセイからの愛のコメントが添えられていた。・・・
 
隣の小学生の女の子がよく笑う。きっとこの子は、いい恋をするなと、一緒に笑いました。誰もが笑い、明るい気持ちにしてくれる作品でした。
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