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宮﨑あおいさんを応援します

「祈りの幕が下りる時」(2018)

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とても人気のある作品。見落としており、WOWOWで観ることになりました。
原作は東野圭吾さんによる「新参者」シリーズの完結編。「麒麟の翼」を除き、シリーズものを観ておりません。
監督は「半沢直樹」「下町ロケット」など数多くのヒットドラマを手がけた福澤克雄さんです。

主演は主人公刑事・加賀恭一郎役の阿部寛さん、演出家・浅居博美役の松嶋菜々子さん。共演に山崎努及川光博溝端淳平田中麗奈伊藤蘭小日向文世さんら豪華俳優陣を配しています。この布陣から、犯人は見えていますね。()

物語は、
2001年、加賀は幼くして別れた母親・田島百合子(伊藤蘭)の遺品を受け取りに、母が親しくしていた仙台に住む宮本康代(烏丸せつこ)宅におもむく。そこで康代から母は綿部という男(電力関係の仕事についている)と親しくしていたが彼の不在間に自宅でひっそり息を引き取った。あなたの住所は綿部から知らされたと聞かされる。

2017年、東京都葛飾区小菅のアパートで滋賀県在住の押谷道子(中島ひろ子)の絞殺死体が発見される。アパートの住人も姿を消し、住人と押谷の接点は見つからず、滋賀県在住の押谷が東京で殺された理由もわからず捜査は難航する。
捜査を進める中で加賀は、押谷が中学の同級生で演出家の浅居博美をたずねて東京にやってきたことを突き止め、かって彼女には一度会ったことがあり、彼女がプロデュースする芝居観賞にでかける。
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その帰り、捜査一課の松宮(溝端淳平)に会い、
越川がアパートに残した遺留品の月めくりカレンダーのそれぞれの月に、「常盤橋」「日本橋」「江戸橋」など日本橋川神田川にかかる12の橋が書かれていたと聞かされる。
これを知った加賀は、それは16年前に亡くなった母の遺品のメモ書きと一致し、母が付き合っていた綿部と堀川が重なることに驚く。

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これはもう放っておけない!加賀は自分自身について深く調べることで、犯人に近づいていく。
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橋洗いの日に現れる博美、なぜ博美が加賀に近づいてきたかなど張り巡らされた複雑な伏線が解かれ、事件の背後にある堀川と博美の逃れることのできない悲しい運命の絆が明かされるというヒューマン・ミステリー。脚本がすばらしく、テンポのよい演出。

ミステリアスなドラマではありましたが、後半での父・浅井忠雄(堀川)と博美の情愛に強く胸打たれました。
そして、事件の背景となる12橋を巡る東京、琵琶湖、東北被災地、能登半島の風景が見られるのも魅力でした。
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小日向文世さんは、娘・博美役が桜田ひより飯豊まりえ松嶋菜々子さんと替わる中で、父親・忠雄をひとりで演じ、時の変化を踏まえた演技はすばらしかった。そして、トンネルで父親との別れを演じた飯豊まりえさんの演技も記憶に残ります。

松島さんの父・忠雄との最後の別れのシーンは、こんな美しい人が・・・、かなしいですよね。松島さんの熱演でした。阿部はまさに加賀恭一郎でした。( ^)o(^ )
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曽根崎心中劇」が幕を閉じる中での事件の解決、そしてシリーズの完結は見事でした。( ^)o(^ )
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