映画って人生!

宮﨑あおいさんを応援します

「日本沈没」(1973)未曾有の大災害を乗り切れるか、首相のリーダーシップでした!

f:id:matusima745:20200708162142p:plain

コロナウイルス感染症騒動を見ながら、未知の恐怖にどう対応すべきか。これ以上の恐怖はないと本作をDVDで観賞しました。

原作は小松左京さんの同名ベストセラー小説。映像化された作品はいくつかあるようですが、最も原作に近いものと本作を選びました。

 地震学者による日本沈没予言。まさかと思っていたが東京大地震が生起し、これを機に1臆1000万人の国民をいかに海外脱出させるかというSF物語。地震学者、総理大臣と総理を支える政治フィクサー、悲恋の若いカップルを中心に展開され、政治色彩の濃い作品です。

 日本が沈没するという科学的な説得、それでも受け入れない心理。地震が生起たことでの悔やみ・反省。世界は1臆もの日本人を受け入れてくれるか、国民はどう行動するか等興味が尽きない。SFとは言え、今の日本の有難さ、国際社会の中で生きていくことの大切さを感じる作品でした。

 この作品の目玉は日本海溝の異変、東京大震災、富士山噴火、日本列島の沈没を当時の特撮技術の粋を集めて、現在の技術には比べようがありませんが、よくぞここまで描けたと言えるリアルさです。

 監督は黒澤明監督の愛弟子森谷司郎さん。脚本:橋本忍さん、特殊監督は「ゴジラ」シリーズで知られる中野昭慶さん。木村大作さん雄大で美しい海洋シーンを見せてくれます。

 出演者は藤岡弘いしだあゆみ小林桂樹二谷英明丹波哲郎・島田省吾さんら数多くの名優たちが出演しています。


日本沈没(1973)予告編

 あらすじ:

小笠原諸島北方の小さな無人島は消えたということで、海底火山の権威・田所博士(小林桂樹)は海底開発KKの新海艇“わだつみ”をチャーターして、艇操縦士小野寺(藤岡弘)と地質学専門の幸長助教授(滝川祐介)を伴い、深度8000m級の日本海溝を観測した。そこで見たのは噴火し、雲のように湧き流れる、大量の重金属を含む乱泥流であった。小野寺が「何が起こっている」と聞くが「分からん!」のひとこと。田所がさらに観測したいが、すでに先の運用が決まっていて“わだつみ”が使えない。

 総理の山本(丹波哲郎)は運輸大臣(山本武)からこの話を小耳にはさみ、興味を持った。

 陸に上がった小野寺、見合い話が部長(神山茂)からあり断り切れず、伊東で阿部玲子いしだあゆみ)に会っていた。盛り上がって海辺で語らっていたところに、突然の伊豆半島の噴火。岩石が降り注ぐなか身をもって玲子を庇った。小野寺は田所の話に大きな興味を抱くようになった。

 天城山噴火で損害は死者200名で熱川付近まで溶岩が流れ、道路被害は膨大だという。山本首相(丹波哲郎)は学者、閣僚を交えた懇談会を開き、地球物理学の東大教授・寺内博士(本人)の地震学を聞く。

f:id:matusima745:20200708162637p:plain

田所が「一晩で200mも沈下。太平洋プレートの下で密度の高い乱泥流が起きている。何が起きるか分からない!」と海底の異変を訴えたが、「懇談会で細かいことを言うな!」と幹事長に一蹴された。しかし、首相は自分の後見人ともいえる老人・渡(島田省吾)にこの話をした。

 田所は渡老人に呼び出され、“大地震の前触れか“と聞かれ、”感でそうだが、この感には理屈がある!”と説明したところ、渡の肝入りで、政府役員を含む専門委員会「D計画」グループを立ち上げることになった。委員会メンバーは科学技術庁の中田(二谷英明)、防衛庁技官の片岡(村井邦夫)、内閣調査室の邦枝(中丸忠雄)、これに幸長助教授、小野寺、そしてチーフが田所だった。

 早速、支援を受けた自衛艦に田所、幸長、小野寺が乗り込み、日本海溝に沿って広範囲に計測センサーを海中に埋め、プレートの移動を測定した。

f:id:matusima745:20200708162817p:plain 

その結果「M8以上の地震、最悪の場合日本列島の大部は沈むだろう!」との結論を得た。

 その直後、東京大地震が起こり、大きな揺れ・津波・火災によってビルや道路が倒壊破壊し、70万人が被災した。首相も妻を失った。 

f:id:matusima745:20200708162901p:plain

田所は邦枝を伴い、これからのことが心配で、箱根に渡老人を訪ねた。渡が「あれが来るのか?」と聞くから「確実ではないが、来る!」と応じた。これに邦枝が「気ちがい扱いになるかもしれないが、ある程度準備しておけば、1臆の5%、500万人を生かすことが出来ます」と答えた。渡は「分かった」と応えた。

 首相は東京大震災の被害を「何とかしておれば!」と悔やみ、「おの気ちがい男の言うことなど信じてどうなる!」という幹事長を押し切って、外国に顔の効く人材を集めると内閣改造を行った。

 まずは野崎特別大使(中村伸郎)をもってオーストラリア首相(アンドリュー・ヒューズ)に500万人の受け入れを打診した。首相は「それでは国内にひとつの国が出来る」と渋った。このあと、米、中、フランス、スイス・・と説いて回った。

 一方、田所が「日本列島は確実に沈没する」という論文を雑誌に掲載し、TV討論にも出て持論を喋った。しかし、熱くなって相手を殴ってしまい、D計画メンバーから身を引くことになった。中田は「国民に見せて反応を知るためだった」という。

 首相が渡老人を訪ねると、社会学者たちに纏めさせたという「日本民族の将来」という提言を渡された。1新しい国をつくる 2世界の各地に分散する 3どこの国にも入らないという人にという三案が書いてあった。老人は「もうひとつ案がある何もしないほうが良い、1臆人が沈む案だ」という。

 小野寺は兄がカナダで仕事を見つけたこと、「行った方が良い」と賛成した。街を歩きながら、出会う人に「早く逃げろ!」と叫びたい気持ちになっていた。

 D計画メンバーは首相、閣僚に田所博士が作った「日本沈没」シュミレーションを展示し、「10か月後だ」と警告した。首相は2週間後に発表するとして、緊急事態宣言をしてすべてを政府の統制下に入れると指示した。D計画メンバーも政府の新しい機関に組み込まれることになった。これを機に小野寺はDメンバーから離れ、玲子に「結婚したらスイスに行こう」と約束した。

 アメリカの測地学会で「日本で大地震が起こる可能性がある」と発表され、首相は2日早めて「ごく近い将来大地震があり、日本は壊滅的な打撃を受ける!」と発表した。すると間もなく富士山が噴火した。真鶴付近を車で走っていた玲子はこれに巻き込まれ、小野寺は玲子を見つけることはできなかった。

 国連では日本救済特別委員会が急遽開催されたが、840万人しかきまらなかった。早急に集結地を決めよう緊急提言がなされるが、これも難航して決まらない。

 東京湾から国民の脱出が始まった。国連は2か月近くかけて280万人の受け入れしかきまらなかった。閣議で「民族が国を失って、よその国で生きる権利はない。それが現実!」という意見が出る。首相は厳しく叱責した。

首相は渡老人に遭い「国連や外務省、特使に任せきりだったが、自らが海外に行って説く!」と決意を述べた。

 四国・伊勢半島が噴火し大坂が沈んだ。米国から全太平洋艦隊を挙げての支援が発表された。中国も全艦隊を日本の九州、沖縄に派遣すると発表。ソ連艦隊が(当時)舞鶴敦賀に入港すると伝えてきた。

 首相は秘書官から「1千万の大台に乗りそうだ」と報告を受けた。渡老人は「総理のいうようになった。学者の中にはこれで収まるという意見もある」と総理を褒めた。

 三陸沖が沈み始めた。玲子を見失った小野寺はDメンバーに協力し、ヘリパトロール中に漁船で脱出するものたちに「津波が来る!引き返せ!」と警告したが、彼らは海に出て、消えた。

 九州が沈み始め、国連は「これまで動かなかった中央破砕帯が動いた」として、6300万人を残して日本人救出支援を終えることになった。

 皇室をスイスに送ったのち、田所博士は日本に残り、首相、Dメンバーはそれぞれ日本を脱出した。玲子はヨーロッパ行きの列車に乗っていた。

 感想:

未曾有の大災害を乗り切れるか、首相のリーダーシップでした!

 この物語の面白さは、なぜ日本が沈没するのかという科学的な思考と誰もが想像し得なかった日本人の海外脱出という発想です。

前段で斬新な地殻変動説に圧倒され、これにもとずく地震の発生を当時の特撮技術でリアルに描き、後の阪神地震、東北大地震でこの映像を再確認するというすばらしい映像作品でした。

 地震予言は、まるで学者論文のように論理的で、しっかり描かれます。当時の地震学の最先端学理、プレートテクトニクス論が展開され、伊豆半島地震、東京大地震を過去の地震記録をもって再現するという学位論文のような展開でした!

 静岡県地震対策が1978年に始まったことを考えると、我が国の地震対策に決定的な影響を与えたのではないでしょうか。東大の竹内均教授が劇中で説いてくれるわけですから、すごい地震学授業だったわけです!(笑)

 予知を受け入れないというのも、歴史の繰り返しです。「すこしでも準備しておけばなんとかなる」という田所博士の願い。阪神大震災、東北大震災、そして今般のコロナウイルス騒動で痛いほどに味わっています!政治家のみなさんには耳の痛い話が多かったように思います。国民の負託にこたえる覚悟が求められます!

 震災描写はすばらしいものでした。

東京大地震でのビル・コンビナー道路の崩壊・火災、津波の来襲、逃げ惑う市民たち。とてもリアルに描いていりました。自衛隊ヘリによる消火活動がうまく描かれたように思います。宮城に押しかける市民に「武器を使用してよいか」と首相に判断を求めるシーンがありますが、宮内庁長官と協議し宮城に避難させるという、関東大震災時の教訓をうまく取り入れていました。

 富士山の噴火、溶岩流、火砕流の発生、これに逃げまどう人々。これもうまく作られていました。普賢岳、御岳山の噴火を見るおもいでした。

 震災後の市民の生活に全く触れてないは、尺に制限があるとしても、残念でした。

 世界に向かって脱出。世界が日本人がどう受け入れるかと興味がありました。

受け入れ国にはそれぞれの国民感情、紛争、犯罪など難しい問題があり、受け入れられるにはどうするかと逆に日本人とは何者か、どう世界は繋がっていくかと考えさせてくれました。

「日本人は若い民族でこれまで4つの島の中でぬくぬくと育ったが、これからは外に出て帰るところが無くなり、海千山千の中で、しっかり生きて行かねばならない」というメッセージがよかった。

 日本脱出を国民にどう伝えるか!情報の管理をどうするか、脱出者選定をどうやるかなどいずれも大パニックを起こす問題。ここではほとんど描かれませんでしたが大きな問題です。

 希望を捨てない、生きるという強い意思こそが、この恐怖から救ってくれることを教わります。

小野寺と玲子にはいつかは会えるという希望がある。愛という力の大切さを説いてくれました。なんでこの場でこのシーンが必要なのと思われたふたりのとっぴでもないラブシーンが、ラストで生かされるという、うまい結末でした。藤岡弘さん、いしだあゆみさん、映画史に残るラブシーンでした!

                ****

「スパイ・ゲーム」(2001)男の友情物語として最上の作品だ!

f:id:matusima745:20200706161857p:plain

タイトルが「007」を彷彿させ、ダサイ。が、ブラッド・ピットロバート・レッドフォードの初共演だという。NHKSBプレミアムで観ました。

中国での非合法工作に失敗し、拘束されてしまった愛弟子ビショップ(ブラッド・ピット)を救出するために、引退間際 のスパイ・ミュア(ロバート・レッドフォード)がそのネットワークと知力を駆使して奔走する物語。

タイトルがダサすぎます! 国家のために、危険を顧みず、超法規的に行動するCIA諜報員。厳しい環境のなかでの彼らの“正義”と絆が描かれ、命を賭けた友情物語に泣けました。

「リバー・ランズ・スルー・イット」の監督ロバート・レッドフォードとこの作品に主演したブラッドビットの関係が、まるでこの作品のベテラン諜報員とその下で働く諜報員の関係がダブリ、一層、感動的な物語になっていきます。

監督はトニー・スコット。脚本:マイケル・フロスト・ベックナー デビッド・アラタ 、撮影:ダニエル・ミンデル。

共演はキャサリン・マコーマック、 スティーブン・ディレイン、 ラリー・ブッグマン、 マリアンヌ・ジャン=バプティスト、 マシュー・マーシュ、 トッド・ボイス、 デビッド・ヘミングスらです。


『スパイ・ゲーム』日本版劇場予告編

あらすじ(ねたばれ):
1991年4月10日、蘇州刑務所でコレラが発生。外国人医師団が急行。ビショップ(ブラッド・ピット)は医師とともに救急車で刑務所に入り、医師たちの診断開始に合わせ、自らの身体を使って停電させて、ある女性の脱獄を図るが、衛門で発覚し逮捕された。とてもスリリングに描かれています。

郊外のアパートにひとり住まいのベテラン諜報員ミユア(ロバート・レッドフォード)。早朝、香港アメリカ大使館所員である諜報員ダンカン(デヴィッド・ヘミングス)から「ビショップが逮捕された。直ちに出勤して目を通せ」と知らせてきた。

ミュアがベンツを飛ばしてCIA本部に急いだ。彼にとって今日がCIA最後の勤務日だった。自室に出勤するとダンカンからの「ビショップの逮捕について」として数枚からなくレポートが届いていた。
ミュアはビショップを救う、いや救わなければならないと決めた。そこでビショップの処分を有利に進めるため詳しいことは自分が喋ると決めて、簡単な要約1枚のレポートと数枚のビショップの写真を付けた資料を副局長フォルジャー(ラリー・ブリッグマン)に提出した。ダンカンのレポートの残りは秘書のクラウディに処分するように命じた。

米中が通商交渉を開始する矢先に起きたスパイ事件。CIA作戦本部はこの事件をどう決着つけるかと難しい判断を求められていた。

ここからは「ビショップを救ってやりたい」とミュアが、彼とビショップが絡んだ過去のスパイ活動を絡ませながら、作戦本部と繰り広げる駆け引きを楽しむことになります。

早速、作戦会議は始まった。
フォルジャー副長官から「ビショップは1週間前に香港から消え、昨夜スパイ容疑で逮捕された。大統領声明のために明日の0800までにビショップに関する完全なデーターが必要だ」とミュアに協力を求められた。

f:id:matusima745:20200706162252p:plain

ミュアは1975年4月、ベトナム・ダナンでの出会いから、彼に与えたラオスのハン・チュー将軍暗殺行動について語った。与えられた任務は必ず達成する無鉄砲で責任感のあるやつだと強調した。

ビショップに与えられた任務はベトコンとの作戦会議にチュー将軍が現れたところをビショップが狙撃するのだが、警備ヘリが邪魔して射撃できない。ビショップは辛抱強くチャンスを待って、射殺に成功。激しいベトコンの追撃を逃れて脱出した。この暗殺はベトナム戦争終焉に大きく貢献した。

この説明に、本部局員のパーカー(スティーヴン・ディレイン)が「大統領が暗殺を許可した暗殺か?」とミュアのやり方に疑義を挟んでくる。「命令違反なんぞ平気でやるやつらだ」という感情が出ている。
ミュアは「大統領がビショップをCIA局員と認めて政治交渉すべきだ」と応えた。
「ビショップの精神状況はどうか?それが問題なら、それを言い訳にしたらいい」という意見も出てくる。ミュアは会議の雰囲気から「ビショップは見殺しにされる」と読み取った。

会議室から出て、盗聴防止電話で、香港ヘラルドのギブソン記者に「CNN向けニュースでCIA局員がスパイ容疑で逮捕されたと流して欲しい」と依頼した。

ビショップのCIA諜報員としての資質について、とても優秀だったと証言した。
技術的な専門教育のほかに、ミュアは「情報提供者のために自分の命を賭けるな!」「南国で生活できる金を貯めて手を付けるな!」(笑)を強調して教育した。

ミュアがギブソンへの依頼電話の結果を待っていた。一方本部局員たちはミュアの隠匿文書、電話記録を必死に探していた。

ミュアはフォルジャー副長官がサイドショーなる文書を持っていることに疑問を持った。

フォルジャーに促され、ロデオ作戦について説明した。これはミュアとビショップが任務で対立したときのビショップの身の処し方だった。「ビショップはやり方に反対でも、最後には必ず従う男だ!」と証言した。

東独情報筋から米大使館から機密が漏れているという情報がもたらされ、アン大使夫人に容疑が掛けられた。夫人を嵌めるため、ビショップは東ベルリンに入り政府役人を米大使館に連れてくるという任務が与えられた。
当日ミュアが大使館に乗り込みアン夫人に接触。一方ビショップは役人を連れ出すことに成功し東西境界線に近づいていた。ミュアは夫人にこの作戦がバレていることに気付き、ビショップに「作戦中止、役人を捨てろ!」と命じた。ビショップは「捨てれば彼は死」と激しく抗議したが、最後には捨てた。

f:id:matusima745:20200706162718p:plain

事件後ふたりはビルの屋上で会い、言い争い、ミュアが「降りろ!勝手なことをしたら決して助けにいかない!」とビショップに告げて去った。ビショップは悔しさでのあまり、屋上から椅子を投げまくった。(笑)

ミュアはフォルジャーに「サイドショーって何か?」と聞いた。彼は「盗聴作戦だ!ビショップは誰を救出しようとして逮捕された?」と言う。ミュアは「誰か?」と心当たりを探した。

1410ごろ、香港から「中国政府はCIAスパイの逮捕を確認した。米国政府は目下スパイの釈放を交渉中」とのニュースが入った。本部局員ハーカーは「最悪だ!」と叫んだ。ミュアは「これで事件は決着!」と思った。

1530、私物を整理し、退庁しようとして「ビショップ逮捕報道はデッチあげ、ビショップは14か月前に死亡。CIAは沈黙しているが彼の死は事実のようだ」というTVニュースを目にした。ミュアはサイドショー計画を逆用してビショップを救い出すことに決めた。

事務所に戻り、秘書に蘇州刑務所の衛星写真を取り寄せるよう指示。地図解析室に出向きサイドショー作戦の指揮官はロイリー中佐、作戦拠点はポンフー諸島という情報を得た。

作戦室に戻り副長官フォルジャーに「ビショップの救出相手はハドレーキャサリン・マコーマック)」と告げ細部を説明することにした。作戦本部を安心させ、サイドショー計画を盗み出すためだった。

ミュアは1985年ビショップとハドレーが絡んだベイルートでのテロ組織リーダー・サラメの暗殺作戦を説明した。ビショップはミュアより先にベイルートに入り作戦を準備した。戦場カメラマンに化けサロメの主治医アマード(アミドウ)に近づき、彼を使ってサラメを暗殺するという名案だった。そこで難民医療支援をしていたハドレーと知合い愛するようになった。

f:id:matusima745:20200706163140p:plain

遅れて入ったミュアにビショップはスパイでなければ手に入らないという高価なウイスキーを準備して「ディナー作戦の成果だ」と喜ばせてくれた。

ミュアは万一の場合を考え予備としてレバノン義勇軍による案を準備し、ハドレーの過去を調べて、彼女が中国政府に追われている人物だと知り、「ハドレーは危険だ」とビショップに忠告し、ハドレーには別れるよう仕向けた。

作戦結果は、当日ベイルートが戦闘状態になり、義勇軍でサラメの滞在ビルを爆破することになり、ビショップの計画は泡と消えた。
この作戦が誰の計画かバレることを恐れ、ハドレーを米国スパイとの交換で中国に手渡した。ビショップはこのことを知らず、別のチームで働くと去って行った。

1742、フォルジャーが「ホワイトハウスから呼び出しだ、会議は明朝0700から!」と席を立った隙に、サイドショー計画を盗み、これをビショップ救出命令(ディナー計画)に書き換えウイルソン長官名で、緊急通信により、ロイリー中佐に送った。さらに計画に合わせ、蘇州を30分間停電させるため専門筋に渡す金として、定年時後フロリダで過ごすために蓄えていた預金全額をマイタム銀行に振り込み、ダンカンに工作を依頼した。

0255ダンカンからの停電準備完了を聞き、0700作戦室に出勤した。

昨夜ミュアが使った通信が話題となったが、彼は平然としてロイリー中佐の計画発動許可報告を待っていた。
中佐が作戦開始許可を求めてきた電話は、秘書を通じてミュアに繋がり、ミュアが「ディナー作戦決行だ!」とにんまりと応答した。本部局員には「そんな作戦あるの?」と意味が分からなかった。

f:id:matusima745:20200706163412p:plain

0742、長官が「ひとり勝手なスパイの行動に、責任は取れない」と差し出した文書に、ミュアはサインして親父が営む農場へ急いだ。(笑)

感想:
本部局員とミュアの駆け引きはスリリングな頭脳戦。米国、中国の反応を読み、ビショップ見捨が決まるや、サイドショー計画をビショップ救出作戦に書き換え、香港の夜を待ち、一気に短時間で救出するという展開にスカットします。

ミュアがなぜビショップを救いたかったか。よく伏線が繋がって、非情なスパイ活動のなかにあって結ばれた友情が浮かび上がるという、うまい脚本でした。
非情なミュアの決断に恨みながらも慕うビショップ。「勝手なことをしたら決して助けない!」と宣言したにも関わらず、全財産をはたいてビショップを救出するミュア。これは泣けます。

ヘリで救出されたビショップ、パイロットが報告する「ディナー作戦終了!」を聞いて「なんと言った?」と聞き返し「ディナー作戦!」と聞いて涙を流すシーン、ブラッド・ビットのこの時の表情がすばらしい!

物語の背景としてのベトナム戦争、ドイツ東西の壁、レバノン内戦を取り上げたスパイ活動が、小噺ではあるが、映像がしっかりしていて、とてもリアルで楽しめました。特にビショップとハドレーが絡んだベイルートでのテロ組織リーダー暗殺作戦は、この部分だけでも充分楽しめるドラマになっていました。

ベトナム戦やベイルート市街戦などの戦闘シーン、ベルリンの壁を通過するシーンなど映像が当時を思い出してくれるようにとてもリアルでよかった。また、
ヘリで撮影したミュアとビショップがベルリン屋上で言合うシーンなど、とても印象的な映像でした。

男の友情物語として最上の作品だと思います。
                ***

「レイニーデイ・イン・ニューヨーク」(2019)人は見かけで判断してはいけない。その人の心を見抜け!

f:id:matusima745:20200705094027p:plain

ウディ・アレン監督ティモシー・シャラメエル・ファニングを主演に迎えて、“雨のニューヨーク”を舞台にマンハッタンでの甘い週末を楽しみにしていた大学生カップルが、ふとした運命のいたずらに翻弄されて右往左往するすれ違いの行方を描くというロマンティック・コメディ。これを観ないわけにはいかないと駆けつけました。

“男はなんでこんなに馬鹿なんだ!”と思いながら、ティモシー・シャラメがNYの雨の味で、本当の恋の味を知っていく彼の表情に大満足でした。が、この作品でアレン監督がセクハラで訴えられたと知り驚きました! ここに出てくる男性たちが女性を軽々しく扱うとみての反応なのでしょうか? 「逆だ!」と思っています!(笑) とにかく監督にはこれにめげず毒の効いた恋愛劇を描いて欲しい。あなたにしか描けません!

撮影監督は「ラストエンペラー」のヴィットリオ・ストラーロ、美術:サント・ロカス、衣装:スージ・ベンジンガー、編集:アリサ・レプセルターと監督作品常連たちとのタッグです。

共演はセレーナ・ゴメス、ジュード・ロウディエゴ・ルナリーヴ・シュレイバーらです。


『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』7/3(金)全国公開/予告編

あらすじ(ねたばれ):
NYの裕福な両親に育てられたギャツビー(ティモシー・シャラメ)は母の勧めでアイビーリーグだったが、IQの高さとポーカー勝負の強さを生かし自分らしく生きようとヤードレー校にやって来た。そこで出会ったのがアリゾナ銀行経営者の娘でキュートなアシュレー(エル・ファニング)で、今は首ったけ!結婚したいと思っている。母(チェリー・ジョーンズ)が会いたがっていた。

f:id:matusima745:20200705094334p:plain

アシュレーが学校の課題で有名な映画監督ポラード(リーヴ・シュレイバー)にインタビューすることが決まり舞い上がっている。NY出身のギャツビーが、ここは俺の出番と、NYマンハッタンの案内を引き受け、特にホテルの選定は入念にして、うるさい母には内緒で、バスでNYに向かった。バスの中でもアシュレーは“何故か興奮する!“とはしゃいでいた。

着いたホテルはピエールホテル。目の前にセントラルパークが見え、アシュレーは「雨が降らなければ馬車に乗れる」と喜んでいる。はたして馬車に乗れるのか?

早速、アシュレーはウエスターホテルへ出かけ、ポラード監督にインタビュー。会ったときから舞い上がり、「黒澤映画のフアンだ」と幼稚なインタビューにハラハラしていると、「君の名は妻の名に似ている、君と同じ街の出だ!」と甘い言葉を掛け、「君にゴシップネタをあげる!」と「監督を辞めたい」と明かして、試写会に誘うというとんでもない監督。普通の女の子なら浮足立つのは当たり前。

f:id:matusima745:20200705094417p:plain

その間、ギャツビ―は久しぶりの街を歩いていて、一番嫌な友人に会った。ガールフレンドとしてのアシュレーを自慢してやろうと「今ポラード監督にインタビューしているんだ」と喋ると「お前の元カノの妹チャン(セレーナ・ゴメス)がいまロケやっている。あの監督と一緒にするとやばいぞ!」と笑って去って行った。

ギャツビ―は不安になりホテルに戻ってアシュレーに確認。「凄いチャンスなので試写会は断れない。時間を守る!カーライルに行く!」を聞いて、街に出たところでロケ中のチャンに出会った。

友人監督から「エキストラが居ないからお前やれ!」とチャンとのキスシーンを撮った。チャンが「感情が入ってない!」と本番を3テイクも撮った。「ちゃんとやれるじゃん!」と撮影が終わり、チャンが去っていった。なんとここで雨が降り出した!

兄はどうしているかとマンションに尋ねた。兄はリリー(アナリー・アシュフォード)と一緒に迎えてくれたが、リリーが席を外すと「結婚式はやりたくないんだ。リリーの笑に声が嫌なんだ」と打ち明けた。リリーの笑声を聴いてびっくりしてマンションを後にした。(笑)

試写会が始まると、ポラード監督は「つまらん!」とすぐに席を外す。脚本家のダヴィドフ(ジュード・ロウ)が「待ってくれ!」というが聞き入れない。こういう嫌がらせ人が結構います。(笑) アシュレーはダヴィドフにつき合って、最後まで観た。ふたりでポラードを探しに外に出て、ダヴィドフの妻コニー(レベッカ・ホール)に出会い、「不倫妻だ!」と喧嘩が始まった。アシュレーは「取材です!」とこの喧嘩に立ち会った。(笑)

f:id:matusima745:20200705094923p:plain

キャツビーは兄のマンションを出てタクシーに乗ろうとして、チャンに出会った。「雨の中のデートは最高よ」と話しかけてくる。キャツビーがアシュレーに会えない不満を話すと「割り込んで話したら!」と促がされるが、言い出せない。「あんた愛しているの?」と問われ、「チャーミングでセクシーだ!」と応えると、「ノロケ話はゲップ!」と言い返された。(笑)

チャンは「良い絵がある」とギャツビ―をアパートに誘った。壁には絵が飾られ、ピアノがあった。このアパートの内装が凄い!
ギャツビ―が「everything happes to me」を弾き語っていると、「セントラルパークの時計、あそこは夢想家が集まっている。どう?雨の中のキスはいいよ」と 雨の歌を催促した。ギャツビ―が即席で歌を披露すると、チャンが泣いた!

ふたりはメトロポリタン美術館に出掛けた。絵を観ながら、チャンが「昔、あんたに憧れていた。でもつまらない女だった」と告白するが「うっそ!」とギャツビ―は一蹴した。
ギャツビ―は運悪くここのエジプト展で、叔父夫婦に出会った。(笑) アシュレーを連れて母に会いに行かねばなるまい!!

アシュレーはダヴィドフと別れ、ポラードを探してスタジオに戻るとそこで売れっ子俳優のヴェガ(ディエゴ・ルナ)に出会った。もうアシュレーの興奮は「私の子宮を唸らせる」と治まらない。(笑) 記者たちに写真を撮られ、ヴァガに誘われるがままにバーで飲んだ。そこにポラードが現れ南仏に行かないかと誘われた。アシュレーはヴァガの誘いに乗り彼のマンションを訪ねた。ここまでくるとアシュレーにもバカ女と言いたくなります。(笑)

ギャツビ―はチャンと別れ、掛場でひと儲けして、TVで「アシュレーがヴェガと車に乗りで描ける映像、このカップルに応援は不要です!というニュースを目にした。
街に出てバーで娼婦を拾い、母を訪ねた。パーティの真っ最中だった。母に一発でアシュレーでないと見抜かれた。(笑) 「アシュレーに振られた!」と言うと、「あんたは私の遺伝子よ!お母さんも昔娼婦だった。お父さんに恋して、この会社作ったの。分かるかなあ~このはなし!」と秘密を明かした。(笑) 母親の恋が凄い!

f:id:matusima745:20200705094844p:plain

ギャツビ―は約束のカーライルのバーでピアノを弾きながら、アシュレーの帰りを待った。帰ってきたアシュレーは下着にオーバーを被った姿だった。ギャツビ―は「何もなかった」というアシュレーに「明日話そう」と何も聞かずに眠った。

次の朝、ふたりは馬車でセントラルパークの散策に出た。キャツビーが「曇りのNYだ!」と声を掛けると「せっかく乗ったのに曇天よ」というアシュレーの答えを聞いて、「ヤードレーに戻りなさい。俺は別の人生を考えている。このお金で人生を考えてくれ!」と馬車を降りた。そして、時を打つ時計台を眺めていると、雨が降り出し、そこにチャンが現れた。NYの雨はふたりの仲をよく知っている!

f:id:matusima745:20200705094948p:plain

感想:
「監督のインタビューが決まった」と現れたときのアシュレーのミニスカート姿を見て、ヘリボーンジャケット姿のギャツビーとうまく行くのかなと思いましたが、これが的中するという、NYの雨が決める恋物語。美しいNYマンハッタンの名所を巡る旅とともに楽しみました。
雨に濡れた物憂いNY。撮影監督ヴィットリオ・ストラーロが描く主人公たちの感情を映し出す映像がすばらしかったです。

ポラード監督インタビューに始まり、次から次へと起こる映画界の不思議に興味を示して夢を追っかけ、挙句の果てに酔払って名優の餌食になりそうになるアシュレー。そんなアシュレーの帰りをひたすら待ち続け、帰って来ないアシュレーの代わりに娼婦を母親に合わせて聞く母の言葉に、自分らしく生きると自分を批判しながら受け入れてくれる“大人のチャン”を選ぶという結末。アレン監督作ではめずらしい、きちっと示した真っ当な結論に大満足でした!

作品に自信が持てず、妻の名に似ていると、一緒に南仏に行こうと誘う映画監督。妻の浮気に立ち会って意見してくれとせがむ、なさけない脚本家。きれいな女性を見ればホテルに誘う、売れっ子俳優。良い女だが笑い顔が嫌で結婚式をやらないという兄。どいつもこいつも、何を基準に伴侶を選んだのか? 相変わらずのどうしょうもないアレン流恋物語でした。(笑) そのなかでギャツビの選択が光っていました。

もっとも印象に残るシーンは、母親のことばを聞くシーンでした。こんなことしでかした息子なら、普通、叱りつけるでしょう。そうはしなかった!分かる時期が来たと自分の姿を見せ、「人は見かけで判断してはいけない。その人の心を見抜け!」と説く姿に感動しました。

監督には、次作が進んでいるようですので、ほっとしています!
              ****


ティモシーの弾き語り、美声をチェット・ベイカーの曲に乗せて/映画『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』本編映像

 

「ワールド・ウォーZ」(2012)決して油断するな!コロナウイルスとの闘い!

f:id:matusima745:20200702133333p:plain

ベストセラーを記録した、マックス・ブルックスの小説を実写化したパニック大作。人間を狂暴化させる未知のウイルスの感染原因を解き明かそうと、感染者と非感染者の死闘が繰り広げられる世界各地を駆ける元国連捜査官の姿を、生き詰まるタッチで活写すると紹介された作品。(映画.com)

現在のコロナウイルス感染騒動のなかにあって、感染原因を解き明かそうとする国連捜査官に興味を持ち、作品案内を見て、この作品を選びました。

Zが何を意味するかが作品の中で出てきて、“そういう作品か”と唖然としましたが、これまで見たことのないZ作品で面白かったですが、ウイスル感染という視点からも、コロナ感染騒動の真っただ中で観るだけに、考えさせられる作品でした! 製作にブラッドビットが加わっており、彼の先見性にあっぱれと言いたいです!

監督は「007 慰めの報酬」「ネバーランド」のマーク・フォースター製作:ブラッド・ピットデデ・ガードナー、ジェレミー・クライナー、イアン・ブライス。脚本:マシュー・マイケル・カーナハンドリュー・ゴダードデイモン・リンデロフ、 撮影:ロバート・リチャードソン

出演はブラッド・ピット、ミレイユ・イーノス、ダニエラ・ケルテス、ファナ・モコエナアビゲイル・ハーグローブ、ターリング・ジェリンズ、ジェームズ・バッジ・デールマシュー・フォックスらです。


『ワールド・ウォー Z』予告編

あらすじ(ねたばれ):
タイトル前に、TVニュースで世界の動物の異常行動が流れる。このニュースにどれほどの人が関心を示したか?

ペンシルバニア州フィラデルフィア
元WHO職員のジェリー・レイン(ブラッド・ピット)。妻のカリン(ミレイユ・イーノス)、長女レイチェル(アビゲイル・ハーグローブ)、次女コニー(スターリング・ジェリンズ)と朝食中、TVで「戒厳令発令!」というニュース。コニーが「戒厳令ってなに?」とジェリーに聞くが問題とされることなく、学校に子供たちを送るために4人は車で出掛けた。

大渋滞が始まる。人が下車して走り出す。トラックが暴走して車列に突っ込み混乱の発生。大勢の人が一斉に走り出す。ウインドウに頭をぶつけてくる男。男に喰いつかれ10秒ほどで痙攣をおこす人。「10秒!」とカウントするジェリーは元WHO職員!さすがです。(笑)

運転を妻のカリンに替わり、ジェリーが拳銃で寄ってくるものたちを脅しながら郊外に脱出。

f:id:matusima745:20200702133437p:plain

そこにWHO事務局次長ティエリー(ファナ・モコエナ)から「復帰してくれ!」と電話が入った。

ニュージャージー州・ユーアーク

人が街頭に溢れ大混乱。カリンが「頭が痛い」というのでドラッグストアーに立ち寄る。が、大半の物はなくなっている。カリンは慌てて食糧品を買い漁り、ジェリーは薬を買った。襲われるので拳銃をぶっ放すという有様。車を盗まれ、付近のアパートに逃げ込んだ。
ティエリ―から「夜明けアパートの屋上でヘリを待て!」の指示を受け、トム一家の部屋に泊めてもらった。
ラジオニュースで1~2週間の食糧を準備して、部屋から出るな!」と警告している。
早朝、ナイフで槍を作り、腕をボール紙で防護し、家族とトム家の長男を伴って、襲ってくる感染者を脅しながら屋上に出て、国連ヘリに救出された。

 〇ジェリー一家は国連指揮艦、空母「アーガス」に着艦。

 家族にはベッドが与えられ、ジェリーは次長ティエリ―から「感染が世界規模であり、各国が壊滅状態であること。原因はウイルスであり発生源を突き止め、ワクチンを作りたい。最初の報告は在韓米軍基地からのメールで、感染者をZ=ゾンビと言ってきたこと。ファスバック(エリス・ガベル)博士がこれに当たるが援助して欲しい」と依頼されるが、「家族がいる」と断った。

しかし、艦にいるものはそれぞれ役を担っていると説得され、カリンと話し合って、引き受けることにした。かってWHOで何があったか知らないが、「断った!」のはジェリーのチョンボでしょう。(笑) 

〇韓国ハンフリーズ米軍基地。

ジェリーは博士・海兵隊員とともに130機で着いた。雨の中、機から降りると、いきなり射撃され、博士が転んで銃お暴発させ亡くなった。(笑)

f:id:matusima745:20200702133738p:plain

博士が遺したのは「ウイルスの最凶と思われた部分が、弱点だったりする」というもので、後にジェリーが対策を見出すヒントになる。

スピーク大尉(ェームズ・バッジ・デール)から状況を聞く。外泊した兵士が感染して隊舎に戻り噛んだ兵士は15~6名。診察した医者を通して広がったという。兵士の中に足を噛まれ傷があるが正常なものがいることを不思議に思った。

檻に入れている元CIAの男(デヴィッド・モース)が「北朝鮮に武器売買で入っていたがそこでは2300万人が歯を抜かれた」という。(笑) 彼から「エルサレムでは壁を作っている」を聞いて、モサド高官ユルゲン・ヴァルムブルン(ルディ・ボーケン)の意見を聞こうと、直ちにイスラエルのアタロット空港へと発った。

〇エレサレムでヴァルムブルンに会う。

彼はインドの将軍の文書のなかでゾンビという言葉を見つけ、直ぐに対策を始め、感染者と非感染者を分断する高い壁の街を築き、避難民を2か所の門で受け入れていると自信たっぷりに話す。

ユルゲンの案内で壁の街を見学している最中に、避難してきた人たちが歓声を上げると壁の外のZたちを刺激し大勢のZが集まり大混乱。あっという間に、無数のZたちが群がってできた巨大人柱で感染者が乗り越えて侵入してくる。

f:id:matusima745:20200702133837p:plain

救援ヘリは群がる人々で墜落!暴動が発生し、軍の発砲が始まった。そこは地獄だった!だがZのなかにいて、Zに噛まれないひとりの少年がいた。

ジェリーは逃げるなかで、Zに襲われたイスラエルの女性兵士セガン(ダニエラ・ケルテス)に助け、空港に走り着いたが、C-130は発進、置き去りにされた。

〇幸いにもそこに到着したルフトハンザ機。空港の混乱のためそのまま飛び立とうとする機に搭乗させてもらう。

f:id:matusima745:20200702133919p:plain

ジェリーは韓国で見たZのなかでピンピンとしていた兵士、エルサレムで見た少年、ファスバックの言葉「ウイルスの最凶と思われた部分が、弱点だったりする」から、ある種の病原菌をもつ者にはZは襲わないのではないかと推論し、機長とWHO指揮艦にいる次長ティエリ―と話させて、WHOワクチン研究所のあるウエールズ・カーディブ空港を目指すことにした。

ところが機内に感染者がいた。あっという間に機内に広がった。ジェリーはセガンが携帯していた手榴弾で機体の一部を破壊し、その破壊口から風圧で外にZを排出した。

〇空港近くの森の中に不時着した。ジェリーは負傷したが、セガンに助けられWHO研究所に辿りついた。

3日間眠り続けたが、目が覚め、研究員のハビエル(ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ)に自分の考えを述べ、所長ブリット(ピーター・キャパルディ)が研究している細菌が欲しいと訴えた。所長はZウイルス研究中に感染して、80人の所員とともに研究棟を閉鎖しているという。

ジェリー、ハピエル、セガンが武装して密かに研究棟に侵入、ハピエルとセガンが陽動行動でZを引きつけ、ジェリーが薬剤保管室に侵入して自らその中の一本を注射し、Zと対峙して効果を確認した。

ジェリーは透明人間のように“Z”たちのいる研究棟を抜け出すことに成功した。

彼はカナダ、ノバスコシアセーフゾーンに収容されている家族のもとに急ぎ、再会を喜び合い、「決して油断するな!Zとの闘いは始まったばかりだ」と告げた。

感想:
物語はサスペンシフルで、アクション、ホラーと見応えがあります。特に集団感染で、街が混乱、城壁を超えて押し寄せるZの群衆や航空機から感染者を排出するシーンは圧巻です。未知の“Z“の正体が少しづつ見えてきて、家族愛のエピソードを交えながら最後まで飽きさせない脚本も見事でした。
“Z”の行動に物語の主体があるため、ウイルスの発生源・症状・伝染などの細かいところがぶっとんでいるのが残念でした。

NYの街頭に突然感染者が出現。ここから感染が始まり、道路の混乱、商店から物が消え、街が焼かれ、暴動になっていく都市の崩壊プロセスが、沢山のエキストラを使い実にリアルに描かれています。現在の米国における警察官の黒人暴行に反発するデモ・暴動を見る思いでした!

壁で隔てることで感染者と非感染者を隔てることができるか?最後には武器を使わざるを得ず、こんなことを考えるとぞっとします!

ここでは動物の異常行動についてのニュースが、ほとんど人には届くことなく、大部は垂れ流されるという、この怖さ!的確な警報がいかに大切かということを教えてくれ、わか国の感染症監視システムが気になります。

「1~2週間の食糧を準備し自宅から出るな」という政府指示。これをやったら暴動になるかもしれませんね! 暴動のような事態に、我が国にどう対処するのかと考えさせられます!作品のなかでモサド高官ユルゲン・ヴァルムブルンが「10人中9人がyesなら、ひとりはnoと言った方が良い。それが俺だった!」と語りますが、“未知に備える”とはこういうものだと思います。

ジェリー夫婦は携帯電話で安全を確かめ合うことにしたが、ジェリーの携帯は通話中によく中断され、その度にカリンは不安に駆られる。「アメリカン・スナイパー」(2014)でも描かれるように、現場の空気が直接妻に伝わり、大きなショックを与える。便利ですが、怖い!存在になりました!

ジェリーの言う「Zウイルスは自身を死滅させる可能性を保有する人間には感染したがらない、病人ならZに襲われない」という説は、この作品の肝ですが、これを学術的にしっかり説明してくれるとこの作品に対するもやもやが晴れたかな!と思っています。

決して油断するな!コロナウイルスとの闘いは始まったばかりだ!」と気を引き締めたいと思います。
                ***

「鉄道員」(1956)

f:id:matusima745:20200702050857p:plain

主題歌「鉄道員のテーマ」はどこかで耳にしているでしょうが、このタイトル?なんの話?(笑) それほどに地味な話で、胸に刺さる家族の話なんです。
戦後10年、電気機関車が牽く急行列車の機関士は憧れの職業のひとつ(日本でも同じでした)。「機関士の俺は特別!」と勘違いし、家族や友人を傷つけ、絆を失った頑固親父さんが幼い息子の力を借りて、それを取り戻すという、どこにでも転がっている、今に通じる話です。

耳が痛い話で、この作品を観ながら反省するという、常に胸の中に締まっている作品です。

監督:ピエトロ・ジェルミ、脚本アルフレード・ジャンネッティ、ルチアーノ・ビンチェンツォーニ 、撮影:レオニーダ・バルボーニ 、音楽:カルロ・ルスティケリ
出演者はピエトロ・ジェルミエドアルド・ネヴォラ、ルイザ・デラ・ノーチェ、
シルヴァ・コシナ、サロ・ウルツィ、カルロ・ジュフレ、レナート・スペツィアリらです。


Pietro Germi - Il Ferroviere - Trailer with Theme

あらすじ(予告編で全て思い出せるのではないでしょうか!):
マルコビッチ(ピエトロ・ジェルミ)はミラノーボローニャ間を走る急行電車の機関士。ミラノ駅に帰り着くころに、幼い息子のサンドリーノ(エドアルド・ネヴォラ)が「乗務員だ!」と改札口をパスして父を誇らしく出迎える。「今度は機関士マルコビッチの息子だと言え!」と抱き上げる。大きめのオーバーを着で大股に歩くサンドリーノ:エドアルド・ネヴォラが圧巻の可愛らしさです!これでこの作品は大成功です。(笑)

この日はクリスマス。家族が全員集まっていた。結婚した長女のジュリア(シルヴァ・コシナ)は大きなお腹を抱え、夫レナード(カルロ・ジュフレ)と一緒だった。ジュリアのシルヴァ・コシナが美しく、肩入れしたくなりますね!

f:id:matusima745:20200702051144p:plain
長男のマルチェロ(レナート・スペツィアリ)は仕事がなくぶらぶらしていて、父とは合わない。しかし、義兄のレナードとは商売の話をする仲でした。

戻ったマルコビッチはサンドリーノを先に帰し、ウーゴのバーに寄って、飲んでるうちに仲間と盛り上がり、深夜の帰宅した。本人は家族に迷惑をかけたという自覚は全くない。ところがシュリアが急に産気づき入院したが、死産だった。

ジュリアは「あんな男!」と結婚に反対する父を押し切って食品店を営むレナードと結婚したこと、結婚式で「絶対に男の子を産め!」と、酔っぱらっていたが、喚く父の言葉が胸に刺さっていた。

ジュリアは、死産を機に、実家に寄りつかなくなり、レナードともうまく行かなくなった。

そんなある日。雪で視界が利かないなかでの運転中に、若い男の飛び込み自殺に遭う。いやな気分を払いように酒を口にして運転。赤信号を見落として大事故を起こすところだった。この事故で停職処分を受け、身体検査を経て、古い蒸気機関士へと配置転換させられた。

ジュリアはある男と付き合い始め、これを目撃したサンドリーノに「内緒!」と口止めした。レナードが産院で無神経に「子供が欲しかった!」と喋ったのが悪かった!

一方、レナードはジュリアの母親サラ(ルイザ・デラ・ノーチェ)に「もうやってゆけない!離婚を考えている」とこぼしにやってくると、サラがこれに同情するんです。(笑)
レナードは今でもジュリアが好きなのに本人に言えず、母親に話すというのが面白い。よくある話で、よく書けた脚本だと思います。

マルコビッチはスト決起宣言する労組大会で間違った自分の処遇を取り上げて欲しいと訴えた。しかし、無視された。彼はウーゴの店で飲んでクダを撒き、酒に溺れていった。

サンドリーノはレナードの味方。ジュリアの新たな男の車をパチンコで傷つけたことで、ジュリアが母サラに会いに来て、マルコビッチと鉢合わせ。マルコビッチはジュリアに手を上げた。そこに長男のマルチェロがきて親子喧嘩。マルチェロが家を出た。

スト決行の日。マルコビッチは急行列車の機関士として勤務した。「マルコビッチはスト破り」の落書きが出現、サンドリーノは仲間はずれとなった。マルコビッチは居場所を失い家を出てしまった。

そんななかで、サンドリーノはレナードから頼まれてクリーニング店で働くジュリアに衣類を届け、姉の元気な様子を母サラに話し、「姉と父はどちらが悪いの?」と聞いた。サラは「話さないことが積もってこうなった。皆、上辺だけで、本当の幸せでない!」と涙を流した。サンドリーノはこの母の涙を見て、父を迎えにいくことを決めた。

幼いサンドリーノの迎えで、マルコビッチは「自分は特別だと思っていたが、何でもないことに気付いた!」と反省し、ふたりでウーゴの店に寄り、今までのように仲間に入れてもらい、歌っていて突然倒れた。

f:id:matusima745:20200702051639p:plain

クリスマスの日。マルコビッチが退院して帰宅。大勢の客から祝福を受け、妻サラに感謝の言葉を掛け、ギターを奏でながら眠りについた・・・。
                
感想:
鉄道員一家の日常生活が子供目線で描かれるとても平易な物語の中に、哀愁に満ちた音楽で、それぞれの家族の細かい感情が掬い取れ、家族にとって何が大切なのか、人としでどうあらねばならないかということが伝わってくるすばらしいドラマでした。

f:id:matusima745:20200702051608p:plain

一番苦しんだのは誰?お母さんですよね。母の涙でお父さんを呼びにいく幼いサンドリーノ。厚いオーバーを着て、すこし蟹股で急ぐサンドリーノの姿が目から離れません!

家族が分かり合え、絆を取り戻したのも柄の間。マルコビッチが癌で眠るように亡くなってしまうという結末。母サラが「部屋が広くなった」と気丈に振舞うがぼんやりした表情。父に代わって兄マルチェロと一緒に学校に出掛けるサンドリーノの笑顔で終わるエンディング。力強い家族の再出発でした。

物語はこのままで時を経ますが、キャストの皆さんが次々となくなっていく。
長女ジュリアを演じたシルヴァ・コシナが1995年に亡くなるんですが、これが悲しかった。生き続ける家族の物語であって欲しいです
                                             ****

「ソニック・ザ・ムービー」(2020吹替版)ガンバレ!爽快が一杯の日本発キャラが良い!

f:id:matusima745:20200629134816p:plain

日本で生まれの人気キャラクター“ソニック“がハリウッドで映画化され日本に凱旋!ゲームを全く知らないですが、日本発となれば観ないわけにはいきません!早速応援に駆け付けました。まったくのゲームど素人の観賞記です。

ある星から地球にやってきたハリネズミの“ソニック”。退屈で、ある日、超音速で走り回ったことで生じた高磁界で大停電を引き起こす。「犯人は誰だ、そのエレルギーが欲しい」と連邦警察とその雇人である変人博士に追われるが、正義の保安官の助けを借りてこの危機を乗り越え、次回からは仲間となった保安官と人のために大活躍するぞというアドベンチャー、アクション、コメディ。“ソニック“入門編です。

青いハリネズミの“ソニック“が超音速で走る”ドラマ“は疾走感で半端ない。何事にも動じない、前向きの行動力でちゃめっけがあり、それでいて寂しがり屋。こんなキャラは側に置いておきたい!爽快が一杯の日本発キャラが良い。(笑) 次作も必ず観に行きます!

監督はアカデミー賞短編アニメーション部門ノミネートの実績を持つジェフ・ファウラー、脚本:ケイシーパット&ジョジュ・ミラー。
製作は「ワイルドスピード」シリーズのニール・H・モリッツ、トピー・アッシャー、中原鐵、伊藤武
製作総指揮:里見治里見治紀、前田雅尚、ナン・モラレス、ティム・ミラー

出演はジェームズ・マースデン、ベン・シュワルツ(声)、ティカ・サンブター、ジム・キャリーらです。


『ソニック・ザ・ムービー』新予告 ※2020年6月26日(金)公開!

あらすじ(ねたばれ):
特別な力がある者は狙われるから隠れなさいとオビワン家のロングクローから授かった魔法のリングで映し出したモンタナ州グリーンヒルズの田舎町にやってきたソニック(ベン・シュワルツ)。10年間隠れて暮らしていたが、ある日、車なんぞ滅多に通らない道路でスピード違反取締をしている真面目なトム(ジェームズ・マースデン)の前を猛スピードで駆け抜け、時速476kmと計測された。そのとき落とした青い棘がふたりの間を取り持つ縁になった。

f:id:matusima745:20200629135020p:plain

トムの家を覘くと妻のマディ(テイカ・サンプター)と仲睦ましく話している。トムのサンフランシスコ市警への転属が決まったらしい。

少年たちの楽しそうに野球を見て、夜間、全ポジションをひとりでこなす野球をやった。とにかく楽しかったが、寂しい!鬱憤ばらしに猛烈なスピードで何回もベースランニングをしたら超磁界が発生したらしく、米国北西部が停電するという大停電事故が発生した。

f:id:matusima745:20200629135100p:plain

政府は軍隊を派遣し、天才的な科学者ドクター・ロボトニクに協力を求めた。ロボトニクは最新鋭の捜査資機材を搭載した科学車で乗り込んできた。沢山のドローン偵察で巨大な足跡を発見。その足跡の下に隠れ家があったソニックはリンクでキノコの国に疎開しようと思ったが、捜査隊がきたため知った家とトムの処に駆け込んだ。

そのときマディはサンフランシスコの妹レイチェル(ナターシャ・ロスウエル)ところにいて留守だった。

うまく逃げ込んだソニックがキノコ国に逃避しようとリンク中に、あらい熊と間違えてトムがマディの麻酔銃でソニックを撃った。リンクはサンフランシスコの文字を読み取って飛んでいった。

この麻酔がよく利いて、ソニックはゲージの中で目を覚ましてトムと初対面。トムを「ドーナッツキング」と呼んだ。(笑)

駆けつけたロボトニクをトムがうまく撒いていたが、ロボトニクが放ったドローンがひつこく身を隠しているソニックを追ってくる。ソニックは我慢できずに飛び出し、トニーと一緒に車で逃げ出した。駆けつけたロボトニクは助手のストーンに取り逃がした責任を押し付ける。(笑)

ソニックとトニー。ソニックがリンクを探しにサンフランシスコに行きたというが、トムは職務放棄になるとソニックを降ろした。が、一瞬のうちにソニックがサンフランシスコ湾を調査し頭に魚を乗せ「あんたが撃ったからこうなった」と戻ってきた。(笑)

トムは「俺のいうことを聞くなら手伝う」と、ふたりでサンフランシスコに向かった。

途中の店でトムは仲間のウエイド(アダム・バリー)に電話して騒動の成り行きを聞くが、そこにはロボトニクがいた。

f:id:matusima745:20200629135201p:plain

ソニックは店に集まってくる若い者たちの騒ぎに魅了され、メガネを掛けてポップダンスの中にいた。

「俺にはやりたいことがある」と日ごろの鬱憤を晴らすように、ダンス、ダース、バスケ、ドデオ・・・とはしゃぎまくる。そこに大男の三人組は来て、大騒ぎになった。ここでは“ソニック”の動きに合わせるため、他のキャラクターの動きが止まってしまい、“ソニック”のやりたい放題で、トムと連携して大男たちを徹底的に痛めつけた。(笑)

この夜のモーテルで、“ソニック”は「グリーンヒルズを去りたくない」と言い、トムに「何でサンフランシスコのお廻りになる、グリーンヒルズで大切な人を守れ!」と説いた。

翌朝モーテルを出ると、ロボトニクが追ってきて、激しいカーチェイスになった。戦車ロボットや地雷攻撃と仕掛け、ミニヘリで車体上部を切り、トムの車はオープンカーになっちゃった!(笑)

f:id:matusima745:20200629135242p:plain
くっつき爆弾の破裂でソニックが気を失った!これを科学車のモニターで見たロボトニクが「やつは死んだ!」と歓声を上げた。これを助手のストーンが危ぶむ。

トムは“ソニック”を連れて妹のレイチェル宅に滞在しているマディを訪ね、ソニックの治療に当たらせた。
一方のロボトニクはソニックの棘を分析して膨大なエネルギーが存在していることを確認し、ソニックの行方を再び探し出す。

f:id:matusima745:20200629135311p:plain

このあと、ソニックはどうやってリングを手にいれ“ソニック”、トム、マディがグリーンヒルズに戻ったか。そしてロボトニクとの決着はどうなったか、劇場で確認してください。・・・・
                
感想:
走るスピード感と喋る早口テンポで、ドラマのテンポも良い。ゲームとリンクしながらめっちゃくちゃに走る展開が爽快だ!!

それでいてちゃんとソニック”とトムの成長物語になっている。これがないと映画の価値はない!
生き物の命を大切にする“ソニック“がトムと出会い友情を学んでいく。トムが真の警察官として田舎で働くことに意義を見出し、妻のマディが獣医で”ソニック“を懸命に治療し励ます姿など、困っている人を放っておけない物語。

ソニック”のキャラクターはよく物語に合っている。大した攻撃力を持たないが、頓智で次々に戦法を編み出すところが良い、日本人らしい普通の子供という日本発のキャラでした!(笑)
ロボトニクが放つ各種のロボット、ドローン、ミサイル搭載ロボット戦車、槍を持つ一輪車(戦車)、ロボトニクが乗る小型宇宙船?などとても面白いキャラクターだった。そして音楽とアクションがド派手で垢ぬけ、これはアメリカ産でした。

ビランのジム・キャリー大風呂敷を拡げ何をするかとヒヤヒヤさせながら、つまらんことで失敗をしでかすというジム・キャリーのユーモア溢れた演技を忘れてはいけない。大きく変身してDr.エッグマンとなったロボトニク、どう攻めてくるか?
楽しみな実写ゲームムービーの出現でした。予告がありました!楽しみにしています。
***
声優;
ソニック中川大志
ドクター・ロボトニック:山寺宏一
保安官トム:中村悠一
マディ:井上麻里奈

「ファイヤーフォックス」(1982)ロシア語で考えてろ!

f:id:matusima745:20200625124407p:plain

音速の6倍で飛行し、レーダーに影すら残さないソ連戦闘機ミグ31(NATOコード:ファイヤーフォックス)を盗み出すベトナム戦で活躍したアメリカ空軍パイロット、この軍人をクリント・イーストウッドが演じるという。まさか!とNHKBSプレミアムで観ました。(笑)

米軍はベトナム戦争に敗れてからの再建中で、米ソ冷戦の真っただ中、激しい兵器開発競争のなかにあった。映画界ではスパイもの映画として「007」が席巻するなか、スぺ―スものとして「スターウォーズ」が登場。このような環境のなかで、本作の製作企図がどこにあったか?“観れば分かる!“という、”歴史を感じる映画“でした。

マッハ6の飛行がどう描かれるかという興味もありました。

原作はクレイグ・トーマスのベストセラー小説。製作・監督はクリント・イーストウッド、製作総指揮はフリッツ・マーネイズ、脚色はアレックス・ラスカーとウェンデル・ウェルマン、撮影はブルース・サーティーズ、音楽はモーリス・ジャールが担当。出演はクリント・イーストウッド、デイヴィッド・ハフマン、フレディ・ジョーンズ、ウォーレン・クラーク、ナイジェル・ホーソーなどです。

あらすじ:
米空軍大尉ミッチェル・ガント(クリント・イーストウッド)は空中戦の敵戦闘機(ソ蓮機)パイロットを勤めていたが、ベトナム戦時のPTSD発作のため退役し、アラスカ州で療養していた。そこに武装ヘリが迎えにきて連れ出されSIS本部に出頭(笑)。「ロシア語が話せてソ連機を操縦できるのはあなたしかいない」と半ば強引に説得させられ、「ソ連ビリヤスク秘密基地に潜入して、開発中のファイヤーフォックスを盗み出す」という任務に就くことになった。

ファイヤーフォックスは出力2.6トン、戦闘高度36000m、思考制御誘導方式、マッハ5以上の能力を有し、世界を制する機体だ。

f:id:matusima745:20200625124638p:plain

秘密基地の実験担当主任バラノビッチ博士(ナイジェル・ホーソーン)は反体制のユダヤ人で、情報ルートは確保されているという。

ガントのPTDS原因は近接爆撃中に対空砲で撃たれ地上に脱出。救出に来た友軍機が放ったナパーム弾で少女が消えたことによるもの。これはイーストウッドらしい設定だと思います。

トレーナー、F104、F4ファイターで再訓練をしたのち、ロンドンでイギリス秘密諜報局ケネス・オーブリー(フレディ・ジョーンズ)から具体的任務を受けた。「麻薬売人レオン・スプラーグになりすましモスクワのクラスノホルスキ橋に行け。そこで迎えにきた3人に会い、あとは彼らの指示に従え!ファイヤーフォックス機を盗んだ後は、このトランジスターラジオの指示により、給油基地を探せ!」というものであった。

ガントがモスクワに現れると、すぐにKGBに追跡される。指示されたクラスノホルスキ橋に行くとレオン・スプラーグ以下3名が現れたが、いきなりレオン・スプラーグが殺害され、ガントは新しいパスポートが渡され「マイケル・ルクス」なる人物になって指定されたホテルへと急いだ。

下車駅で非常線を張っていたKGBに尋問され、トイレの中でこの男を殺害し、橋に迎えに来た現地協力者ウペンスコイ(ウォーレン・クラーク)と落ち合った。

f:id:matusima745:20200625124614p:plain

運送会社員のグラズノフに化けて、ウペンスコイとともに配達車のバンでビリヤスク秘密基地を目指す。途中検問所で写真を撮られ、KGB車に追わる。が、追随する(バラノビッチ博士とともに働いている)セメフスキー博士(ロナルド・レイシー)の車に乗り換え、トランクに隠れて、秘密基地に侵入してパラノビッチ博士に匿われた。

博士は「明日の試験パイロット・ボスコフが現れたら入れ替わること!思考制御誘導はロシア語で考えること!武装はミサイルに機関砲それに後方防御ポットが装備してある」と機の性能を話し、「格納庫で火災を起す、その混乱を利用して飛び出せ!」と発進後航法装置に入力する座標を渡した。

KGBも米軍パイロットが侵入した可能性があると臨戦態勢。出勤したボスコフを殴り縛り上げテープで口を封じてサウナに隠し、火災発生を待つガント。

f:id:matusima745:20200625124806p:plain

火災が発生。ガントはボスコフの与圧服、ヘルメットを着けて機に搭乗し、大空に舞った!しかし、格納庫ではパラノビッチ博士らがKGBに射殺された。試験を視察に書記長(ステファン・シュナーベル)がやってきた。

ソ連指導部は書記長の激しい怒りでガント追跡の指揮に混乱を生じたが、最終的にファイヤーフォックス2号機でこれを追わせることに決定した。

ガントは機体性能を確認するため、低高度で雪面を跳び、衝撃波で大きな雪崩が発生し、海面では高い波の壁が立ち上がる。

ソ連の戦闘機、巡洋艦からのミサイル攻撃をかい潜り、民間機に姿を見せて航路を偽編し凍結した海面に降りて潜水艦からの給油を受けて、アラスカへと飛び立った。

そこにファイヤーフォックス2号機が現れ、2機によるドッグファイト
                
感想:
物語は前半でビリヤスク秘密基地への潜入行動、後半でパイロットの脱出行動が描かれます。
前半、
何が起きるか予測できないところを省いた命令でモスクワに飛び出したガントは、KGB部員を殺したことでKGBに追われ、何が起きるか分からないとミステリアスで、多分に「007」を意識して観ましたが、これほどの迫力はなかった!しかし、イーストウッドの魅力は表現されえいました。ここはむしろ、ユダヤ人に対する迫害、チェコ侵入に対する抗議などソ連への非難、GBによる監視社会など人権侵害や自由のないソ連社会を描きたかったのでしょう。今の人にはピンとこないかも知れません。

後半、
パイロットの行動ということでなく、「ファイヤーフォックス」の飛行特性を見せるように、雪上、海上、狭い山岳回廊を跳び、衝撃波が引き起こす雪崩や波が立ち上がる光景を見せてくれました。CGも当時とすればよく出来ていたと思います。しかし、マッハ6の衝撃波が見れなくて残念でした。これほどの戦闘機は今だ出現していません。(笑)

大半はガントを追うソ連高官たちの指揮活動に置かれ、書記長に振り回され混乱する将軍たちの活動が描かれました。当時の書記長はブレジネフで世界から嫌われていましたから、ソ連の書記長を揶揄したのかもしれません!(笑) 自由のないソ連を訴えたかった。

最後のファイヤーフォックス2号機とのドッグファイト。ガント機は2号機のミサイル攻撃を全て回避したが、PTSD発作で急降下し、機を立て直したところを2号機に後方から絶対的な好位置につけられ、あわやというとき「ロシア語で考えて!」と思い出した途端に、“後方ポッド”が火を噴くというラストシーンはイーストウッドらしかった!

当時の緊張した冷戦状況を知らない人たちが観たら間延びしたドラマに見えたかもしれません。こういう時代があったということを認識し、平和を願いたいです!
***