真田丸(2016)
幸村の最期を見届けました。私欲で大乱を策す家康に「父のため、友のため、先に死んだ愛する者たちのため」と挑み、家康が死を覚悟するほどに追い詰め、「思い残すことなし。人生に悔いなし」とにんまり微笑して、腹を斬った信繁の人生。生き生きと、精一杯…
牢人たちの勇み足が家康の敵愾心に火を着け始まった夏の陣。要害が間に合わず準備不足のなかで、牢人たちの結束を信じ大坂城を出ての闘い、又兵衛、重成を失ってなお政宗を挑発し決戦に臨む幸村にその生き様、美学を見る。兄信之の変わらぬ想いを胸に、自分…
和睦により真田丸を失い堀を埋められた豊臣。苦しい状況に追い込まれながら時を稼ぎ次の作戦準備のために、先に夜襲を仕掛けて徳川勢を大坂から引かせ、家康の暗殺を試み、有楽斎の追放そして新たな防御線の確立、牢人たちに休養を付与するなど武将としての…
家康の放った砲弾により状況は一転、豊臣は籠城から一転和睦に傾く。和睦交渉は女たちに委ねられるが徳川方の阿茶局に翻弄され、真田丸砦は破却され大坂城の外堀を埋められ幸村は戦う術を失ってしまう。しかし勝たねば生きていけない牢人たちにこれまで見ら…
幸村による「真田丸」の戦闘は徳川側に大きな戦術変換を強いた。その後の出方を伺う両陣営。幸村は「徳川の世が変わることはないが、有利な条件での講和」を模索するなかで起こる家康の戦術とそれに翻弄される豊臣の混乱ぶりが描かれた。家康は戦術に勝ち戦…
完膚なきまで徳川を叩いた冬の陣、全てが真田の闘い方だった。城内に内通者がいるとしてこれを逆手にとり敵の意表を突き徳川に先んじて戦の開始。第1次上田決戦の闘い方で挑発し真田丸におびき寄せ射撃で打撃、後退する敵を打って出て撃破した戦はみごとで…
茶々の反対で軍議でまとまった「打って出る」案は反故となり、幸村は籠城案に勝ち目を見出そうとする。敵は大坂城南則の弱点に攻撃を仕掛ける公算が高いとして、ここに出城を築き敵を阻止・減殺し好機を捉えて打って出るというもの。しかし、豊臣家高官らに…
如何にして徳川を勝つか。幸村は城から撃って出る案、五人衆のうち他の4人は籠城案。くせものだらけの五人衆や秀頼側近を相手に、幸村は軍議での主導権を握り、相手にしっかり発言させ、個別に説いて戦いの目的を統一し、さらに具体的な戦い方を論じ、意思…
大坂城に集まった強者の牢人たちを早期に戦力化せねばならぬと総大将に請われた幸村。10万の兵を五つに分けてそれぞれを武将が指揮しそれらを秀頼が統率するという案を出し真田幸村、後藤又兵衛、毛利勝永、明石全登、長曾我部盛親による大坂五人衆体制は固…
秀頼に味方することを決意した幸村の九度山脱出と大坂城入城。家康に気付かれないよういかに脱出するか、これに失敗するとあとはない、村人を雁金踊りで盛り上げて騙し、変装しての入城、家康をも騙すというところが凄い。入城にあたっては、集まっている浪…
信繁はその名を捨て、父昌幸に託された名「幸」と去り難き九度山村の「村」をまとい、「幸村」として大坂城入城を決意する。思い悩んでの決意。秀吉や父の遺言、三成や吉継の想い、祖母とりの最期の言葉などを回想し「大坂城入城は自分に与えられた運命であ…
昌幸亡き後の九度山で信繁はどう生きたか。信之との再会を喜び、父を偲び、これまでの暮らしについて忌憚なく話し合うふたり。お互い大変な苦難を経ても仲のいい兄弟です。信繁への「いつの日かみんなで暮らすのがわしの願い」と助力を惜しまない信之、兄信…
第38回「昌幸」 高野山九度山幽閉の日々。昌幸にとって苦渋の13年間、あっという間で(笑)「上田の城へ」を最後の言葉に家康より先に逝ってしまいました。「生きてれば楽しいものも見れる」と語った昌幸、さぞ無念であったろう。しかし、最期まで家康を倒す戦…
第37回「信之」 戦に敗れた者たちへの悲哀に涙でした。戦に勝って悲運にくれる昌幸と信繁。潔く、義のために散った三成と吉継。昌幸の希望の全てを失った落胆と家康から掛けられ恥辱に必死に耐える姿。信繁の三成、吉継の運命を知ったことでの己に忠義心を…
第36回「勝負」 第二次上田合戦。昌幸は、人を食ったような作戦で生き返り、その姿は頼もしく痛快ではあったが、敵味方に別れての闘い、情けは禁物といいながらお互いに気を使っての戦。信繁の一計で親子の対決にいたらなかったのは信繁と信幸の以心伝心の…
第35回「犬伏」 今週はとても感動的な45分間でした。徳川家康が上杉討伐のため東国に向かい、この隙に大阪で蟄居中だった石田三成が挙兵し天下を決する大戦にむかうなか、三成の吉継西軍参加への説得、いずれにつくか真田父子の犬伏での決断が描かれた。…
第34回「挙兵」 福島正則らの襲撃から三成を守り抜く信繁。なにがあっても三成を死なせないと智恵をだし使えるカードの全てを掛けて奔走する信繁の一途な想い・行動特に兄の力を借り真田の力で福島らの行動を抑えるという機転の利いた行動、蟄居で落胆する…
第33回「動乱」 三成の徳川屋敷襲撃計画の顛末。計画を察知しこれを利用して三成を追い詰めるしたたかな家康・正信、どちらにつくかと苦悩する大名たち、三成の“家康討つ”に困惑する信繁。それぞれの思惑がこれまでの伏線がよく生かされ感情豊かに描かれ、…
第32回「応酬」 秀吉亡きあとの政。家康と三成の勢力争いのなかでしかかたな顔を見せる家康と日を追うごとに追い詰められる三成。家康のはるかに三成を超える理での論破は緊迫感があり見事、すばらしい脚本だ。(#^.^#) これにふさわしい内野家康さんの熱演…
第31回「終焉」 秀吉の最期。秀吉の亡くなった先の「政」の不安とともに最期によせる三成・信繁そして茶々・寧らの想いが情感深く描かれている。秀吉の遺言をめぐる三成と家康の闘いは、お互いの智恵くらべでとても面白いドラマになっているがあまりにも秀…
第30回「黄昏」 薄れる記憶のなかで、周囲の人間を振りまわして楽しむ秀吉。そして衰えていく秀吉。あるときは恐ろしくあるときはおちゃめな秀吉、そして消えゆく秀吉の記憶。小日向さんの熱演みごとでした。 近づく秀吉の死を前に,最期まで太閤殿下とし…
第29回「異変」 関白秀次が亡くなった後、秀吉が急速な老いの進むなかで嫡男秀頼の行く末を心配し後事を託するさまが,、三成、信繁の献身的な支えとともに描かれました。奉行衆制度の導入に続きただただ秀頼可愛さに思考停止の秀吉が下した「家康が要とな…
第28回「受難」 秀吉との確執で出奔した秀次の自害に至るまでの経過が、豊臣家とこれに関わった真田家特に信幸と信繁の想いで描かれる。なかでも信幸が説く「家族だからこそできる。腹を割って話せ」という励まし、信繁の付人としての誠実な励ましと娘たかを…
第27回「不信」 秀吉と茶々の間に男の子が生まれ、名前は「拾」と名つけら、秀吉は大いに喜ぶ。お拾へのなにげない秀吉の愛情が、繊細な秀次の精神を傷つけ追い詰める状況、精神が壊れていくさまがよく描かれている。この影響が諸大名にどのように波及して…
第26回「瓜売」 秀吉の強い思いで始まった明国攻略。当初順調にみえた進撃も敵の抵抗により膠着状態に陥る。そこで秀吉の発案になる気晴らしのための仮装大会、とても愉快な出し物で出演者一同の大変な熱演で大いに笑う。 京にとどまる秀次。茶々に子が宿…
第25回「離別」 北条家の滅亡により天下統一を成し遂げた秀吉。しかし、これ以降、豊臣家には次々に不幸が襲かかる。かねてから利休の政に係ることに懸念をもつ三成や吉継による画策で利休が切腹に追い込まれる経緯が、病弱な鶴丸の病状悪化に合わせて描く…
第24回「滅亡」 請われて氏政説得に赴いた信繁の誠意にあふれる説得。切腹を言い渡された氏政に命請いを勧める家康、景勝、昌幸の言葉。これをも拒否して死を選んだ氏政の覚悟が描かれ、氏政:高島政伸さんの熱演で、戦国の乱を終えるにふさわしいドラマと…
第23回「攻略」 秀吉の20万を超える兵を集めての小田原包囲作戦のなかで、この戦に賭ける秀吉とこの機になってもなおプライドを捨てぬ氏政さらに主力とは別に行動しチャンスがあればと賭ける真田昌幸、忍城攻略で初めて大軍の実戦指揮官となり武功を上げ…
第22回「裁定」 沼田の帰属をめぐり開かれる秀吉を判事役に原告北条、被告真田の戦国裁判劇。話そのものはこれまで観てきたドラマのまとめだが、俳優さんのキャラがでて面白い。特に信繁と江雪斎の口撃バトル。結末は、秀吉が捨の”小便に付き合っている間”…
第21回「戦端」 待望の嫡男誕生で勢いに乗る秀吉は、北条氏政に上洛するよう迫る。秀吉に臣従すべきという家康の勧めにも耳を貸そうとしない氏政は、逆に秀吉に真田が治める沼田をよこせと条件を突きつける。この解決のために三成らの考える徳川、北条、真…