「ぼくの好きな先生」「人生、ただいま修行中」などで知られるフランスのドキュメンタリー監督ニコラ・フィリベールが、パリのセーヌ川に浮かぶデイケアセンターの船「アダマン号」にカメラを向けたドキュメンタリー。 精神疾患のデイケア施設、私には映画「…
「淵に立つ」(2016)「よこがお」(2019)の深田晃司監督作品。矢野顕子さんのアルバム「LOVE LIFE」(1991)に収録された同名楽曲をモチーフに、「愛」と「人生」に向き合う夫婦の物語を描いたもの。ベネチア国際映画祭(2022)コンペティション部門作品。…
“ちひろ“という平凡な名にさん付けとは?監督が今泉力哉さんだから何か曰くがあるなとWOWOWで観ることにしました。(笑) 作品紹介を見ると「弁当屋さんで働く女性・ちひろ。元風俗嬢である」とある。 演じるのが有村架純さんとなると観ようかとなる。これを戒…
タイトルがいい!これで観ることにしました。 多用な家庭環境、ヤングケアラー、児童虐待、トランスジェンダーと苦を抱える人たちの物語。ラストで涙に溢れた。何もしてあげられないが、泣けたことが少しはみなさんに近づけたかなと思わせてくれる作品だった…
3月29日公開の「オッペンハイマー」(2023)。これに先立ちNHK番組「映像の世紀」(2024.2.19)で放送されたもの。映画の参考になればと観てみました。 なかなかの力作。日本の原爆開発視点からの描写もあり興味深かった。何よりも驚いたのはアインシュタイ…
昨年の邦画の中で評判のよかった作品。見逃していてWOWOWでやっと観ることができました。 男性カップルの性愛をここまで描くようになったかと思った。これがあるから「エゴイスト」のタイトルが分からる作品だった。(笑) 原作:エッセイスト・高山真さん(20…
「スナッチ」「シャーロック・ホームズ」シリーズのガイ・リッチー監督が、アフガニスタン問題とアフガン人通訳についてのドキュメンタリーに着想を得て撮りあげた社会派ドラマ。 2021年8月21日、アメリカ軍がアフガニスタンから撤退することに伴い自衛隊機…
WOWOW「生誕100年岡本喜八監督特集」で放送された第2作目の作品。「日本のいちばん長い日」(1967)、「激動の昭和史 沖縄決戦」(1971)をとばしてこの作品ということが分かる作品だった。 岡本監督は1945年1月に松戸の陸軍工兵学校に入隊し愛知県豊橋市に…
NHK朝ドラ「ブギウギ」に淡谷のり子役で出演の菊地凛子さん。朝イチでのトークで、「この作品で私は変わった」と話す。いかなる作品なりやと観ることにしました。彼女の作品では「バベル」(2006)しか観ていない。 夢やぶれフリーターとして、人との接触を…
2023年度製作作品。「ミッドサマー」「ヘレディタリー 継承」の鬼才アリ・アスター監督と「ジョーカー」「ナポレオン」の名優ホアキン・フェニックスがタッグを組み、怪死した母のもとへ帰省しようとした男が奇想天外な旅に巻き込まれていく姿を描いたコメデ…
岡本喜八作品で観ているのは「日本のいちばん長い日」(1967)、「激動の昭和史 沖縄決戦」(1971)のみということで、WOWOW「生誕100年岡本喜八監督特集」での鑑賞です。 大老井伊直弼の落胤が、桜田門外の変で実父を斬るまでを描くというもの。 原作:群司…
監督が「ケイコ目を澄ませて」(2022)の三宅唱さん。タイトルの“すべて”とは何か。これで観ることにしました。 主人公はPMS(月経前症候群)を抱える女性とパニック障害に苦しむ青年が出会い、生きる道を見出す物語。前作の障害者ボクサーの生き様を上回る…
タイトル名、これは洒落ている!と観ることにしました。(笑) 監督・脚本が「かぞくのくに」(2012)のヤン ヨンヒさん。韓国現代史最大のタブーとされる“済州4・3事件”を体験した母を主役に撮りあげたドキュメンタリー作品。 物語は、 朝鮮総連の熱心な活動…
2022年度韓国作品「凶悪犯たちを乗せた船で生き残りをかけて繰り広げられる戦いの行方を、容赦ない暴力描写で描いた韓国製サバイバルアクション」ということで、前情報なしに韓国映画が好きだとWOWOWで観ました。今作はちょっと様子が違った。(笑) 監督・脚…
1984年度製作作品。マカロニウエスタンの巨匠セルジオ・レオーネの遺作となった作品。「モリコーネ 映画が恋した音楽家」(2021)で音楽のすばらしさを知りDVD(229分版)で観ることにしました。 アメリカの禁酒時代に翻弄されるギャングたちの友情物語、行…
映画「モリコーネ・・」(2021)を観て、モリコーネが本作で6度目の挑戦でアカデミー賞作曲賞を手にした作品であると知った。監督のクエンティン・タランティーノが「モリコーネはバッカ、ベートーヴェンに並ぶ作曲家である」と褒めちぎった作品、観ないわけ…
「女王陛下のお気に入り」のヨルゴス・ランティモス監督とエマ・ストーンが再タッグを組み、スコットランドの作家アラスター・グレイの同名ゴシック小説を映画化作品。グレイは「フランケンシュタイン」の作家メアリー・シェリーをモチーフに書いたという。…
「ミッドナイトスワン」の内田英治と「岬の兄弟」「さがす」の片山慎三が共同で監督を務め、出演者に伊藤沙莉、竹野内豊、北村有起哉が名を連ねる。当県では上映館がなくWOWOW放送時に観ることにしました。 新宿・歌舞伎町を舞台にブラックユーモアたっぷり…
高校銃乱射事件の被害者家族と加害者家族による対話を描いたドラマ。このキャッチコピーに、WOWOWで観ることにした。 監督・脚本:「キャビン」などの俳優フラン・クランツ、初監督・初脚本です。 撮影:ライアン・ジャクソン=ヒーリー、編集:ヤン・ホア・…
「ニュー・シネマ・パラダイス」のジュゼッペ・トルナトーレ監督が、師であり友でもある映画音楽の巨匠エンニオ・モリコーネに迫ったドキュメンタリー。 いくつかの作品は観ているがどのような人なのかほとんど知らない。音楽音痴が感想書くのもおこがましい…
監督・山下敦弘と脚本家・宮藤官九郎が初タッグを組み、台湾映画「1秒先の彼女」(2020)をリメイクしたラブストーリー。原作の舞台を京都に移して男女のキャラクター設定を逆転し、周囲よりワンテンポ早い男性とワンテンポ遅い女性の“消えた1日”をめぐるフ…
能登の地震災害を見て、今、この作品をみたとき、待っていては救えない命があることの意味が重く圧し掛かる。家屋の下敷きになり誰かが助けてくれると頑張りながら亡くなった人に申し訳ないような気分です。 林官房長官の地震直後の記者発表(これも遅かった…
2023年度韓国製作作品。年明けの劇場鑑賞作品の第1作目として選んだのがこの作品。大災害により荒廃した韓国・ソウルを舞台に、崩落を免れたマンションに集まった生存者たちの争いを描いたパニックスリラー作品。 第96回アカデミー賞国際長編映画韓国代表作…
めんたいこ製造販売「ふくや」の創業者川原俊夫をモデルにした劇場版2作目。 前作がとても面白かったのでWOWOWで観ました。 前作は戦後、大陸から引き上げ、昭和30年代に博多中州に店を構え、釜山の総菜であった明太子に改良に改良を重ね、博多辛子明太子を…
能登半島元旦地震に羽田空港での日航機炎上という暗いニュースから年が明けました。とても「ハッピーニューイヤー」という雰囲気ではないが、本作のテーマは「先が読めない人生」。今年を信じる力になるとWOWOWで鑑賞。 監督:クァク・ジェヨン、脚本:ユ・…
新年の1本目を本作にしました!NHKBSで元旦に放送されたものです。 みなさんご存じの“愛しのクレメンタイン”曲で名高い作品。ジョン・フォード監督の名作中の名作といわれる作品。 「荒野の決闘」(1946)圧巻の決闘シーンだが、静かで、美しい、しんみりし…
2023年度オーストラリア製作作品。SNSで流行する「90秒憑依チャレンジ」にのめり込んだことから思わぬ事態に陥っていく女子高生を描き、2023年サンダンス映画祭で話題を呼び、A24で配給され「ミッドサマー」(2019)をはるかに超える興収を上げたという話題…
イギリス・イタリア合作映画「おみおくりの作法」(2013)のリメイク作品。 孤独死の人たちの親族を捜し、見つからねば遺品を整理して持たせて火葬するなど、丁寧にお見送りをする市役所職員の話で、いい話だったと記憶している。 監督は「舞妓 Haaaan!!!」…
世界的建築家やクリエイターによるデザインで改修された東京・渋谷区の17個のトイレ「THE TOKYO TOILET」の「清掃員として働く平山の生き方」をドイツの名匠ビム・ベンダース監督のもと平山を役所さんが演じ、第76回カンヌ国際映画祭(2023で、男優賞を受賞…
宮崎駿はいかにして新作「君たちはどう生きるか」を作り上げたのか。創作の舞台裏で繰り広げられていた物語。書生として通うことを条件に取材を許されたディレクター(記者)が見つめた、2399日にわたる記録。 とても難解だった本作の舞台裏が明かされると観…