映画って人生!

宮﨑あおいさんを応援します

戦争映画

「コヴェナント 約束の救出」(2024)友を見捨てないとガイ・リッチーが描くアフガン戦場描写の見事さ!

「スナッチ」「シャーロック・ホームズ」シリーズのガイ・リッチー監督が、アフガニスタン問題とアフガン人通訳についてのドキュメンタリーに着想を得て撮りあげた社会派ドラマ。 2021年8月21日、アメリカ軍がアフガニスタンから撤退することに伴い自衛隊機…

「肉弾」(1968)自らが体験した太平洋戦争。青春を無駄にされた監督の悔しさが伝わる!

WOWOW「生誕100年岡本喜八監督特集」で放送された第2作目の作品。「日本のいちばん長い日」(1967)、「激動の昭和史 沖縄決戦」(1971)をとばしてこの作品ということが分かる作品だった。 岡本監督は1945年1月に松戸の陸軍工兵学校に入隊し愛知県豊橋市に…

「ナポレオン」(2023)圧巻の戦争パノラマ。戦術の天才だったが妻との戦争には負けたかな!

リドリー・スコット監督にとって、敬愛するスタンリー・キューブリック監督が企画し、実現に至らなかったナポレオンの映画化は、長年の悲願だったという。監督にはいくつもの歴史作品があるが、映画は伝記でなない、人物像を描きそれが歴史を超えて心に入っ…

「スターリングラード」(2001)ソ軍の伝説スナイパーの自伝、愛の物語だった!

ロシア・ウクライナ戦争の渦中にプーチン大統領は2月2日、ボルゴグラード(スターリングラード)に駆けつけて“WWⅡスーリングラード戦”の勝利を祝い国民の士気を鼓舞した。それほどにスターリングラードはロシアにとっては誇りにしている戦場。 WWWⅡナチ独逸…

「ONODA 一万夜を越えて」(2023)一つのことを信じ切った人間の恐ろしさ、凄まじさ!

WWⅡ末期、フィリピン・ルバング島に謀略工作員として派遣され、約30年後の1974年に51歳で日本に帰還した小野田寛郎さんと言えば、当時は大変な話題でした。 今ではこのことを知っている人もおそらく少ないし話題にもならない。 このような状況ななかで、本作…

「ひまわり」(1970)大ひまわり畑と美しくも哀しいテーマ曲が心に残り、平和を願わずにはいられない!

1970年のイタリア・フランス・ソビエト連邦・アメリカ合衆国の合作ドラマ。 イタリア、モスクワ、ウクライナでロケされ、WWⅡ戦争によって引き裂かれた夫婦の行く末を悲哀たっぷりに描いた作品です。 まさに今、ロシア・ウクライナ戦争の真っただ中、日本では…

「シンドラーのリスト」(1993)ホローコストの奥にある“戦争の狂気”を描き、「不戦」を訴えた作品!

スティーブン・スピルバーグ監督が、ナチススによるユダヤ人大虐殺から多くの命を救った実在のドイツ人実業家オスカー・シンドラーを描いた名作。 恥かしながら、本作未鑑賞でした。「フェイブルマンズ」(2022)を観て、そのうち観ようと思っていたところに…

「クーリエ 最高機密の運び屋」(2020)キューバ危機を救ったのはケネディ?

クーリエとは運び屋のこと。1962年のキューバ危機ではケネディ大統領の強いメッセージでソ連のキューバへの核ミサイル配置は阻止されたが、その裏にはソ連の情報員の情報を運んだ男がいた。この男の物語です。 NHKBS世界のドキユメンタリー(「“核”の内幕 第3…

「トラ・トラ・トラ!」(1970)ハワイ奇襲攻撃の謎、もうこんな戦闘シーンは描けない!

間もなく終戦記念日。何かこれに関わる作品ということで、本作を選びDVDで鑑賞しました。日米のスタッフ・キャストによる共同作品。 「トラ・トラ・トラ!」とは1941年12月8日の大日本帝国海軍による真珠湾攻撃時、空母から発信した攻撃機隊が米国に気付かれ…

「ディア・ハンター」(1978)

久しぶりに本作、アカデミー賞受賞式に合わせて放映されたWOWOWシネマで、観賞しました。ベトナム戦争で心身に深い傷を負った男たちの苦悩と友情、そして戦争の狂気を描き、第51回アカデミー賞で作品賞、監督賞、助演男優賞など5部門を制した戦争ドラマです…

「アウトポスト」(2020)“こんな馬鹿なところに!“というアウトポストだから見る価値のある戦争映画!

アフガン紛争の実話にもとずくミリタリー・アクションもの。特に2009年の戦闘実話(オバマ大統領の戦い方)ということで観ることにしました。 アフガニスタン紛争のなかで最も過酷な戦闘であったといわれる、アフガニスタン北部の要衝カムディシュの戦闘を描…

「サイレント・トーキョー」(2020)総理に痛みは届いたか!

クリスマスの東京を突如襲った連続爆破テロに翻弄される国家と人々の姿を克明に紡いだクライムサスペンス。 キャストで観ることにしました。(笑) ところが渋谷の爆破テロ事件映像には息を飲み、その後に明かされる爆破テロの目的には今の日本には必要だと“思…

「ミッドウェイ」(2019)リアルな戦場描写で戦争の痛みを感じる作品!

太平洋戦争のターニングポイントとなったミッドウェイ海戦を描いた戦争ドラマ。監督が「インデペンデンス・デイ」「ホワイトハウス・ダウン」のローランド・エメリッヒということで、楽しみにしていました。 日本の真珠湾奇襲。ハワイ西方で訓練中であった米…

「激動の昭和史 沖縄決戦」 (1971)今、観るべき戦争映画です!

WOWOW、戦後75年東宝8.15シリーズのなかで放送されたもの。監督が岡本喜八さんで、脚本が新藤兼人さん。撮影が村井博さん。出演者は小林桂樹・仲代達矢・丹波哲郎さんのほかそうそうたる面々です。 沖縄防衛軍として創設された32方面軍。戦い方で大本営…

「聯合艦隊司令長官 山本五十六 太平洋戦争70年目の真実」(2011)

終戦記念日を前に、この作品を選んでDVDで観ました。「聯合艦隊司令長官山本五十六」作品はいくつかあるようですが、半藤一利さん目線で描かれる「太平洋戦争70年目の真実」に期待して観ることにしました。 日米戦争に反対であったにも関わらず、その緒戦…

「日本のいちばん長い日」(1967)狂気の世界から目覚める瞬間に立ち会う!

まもなく7月25日。1945年のこの日、日本に無条件降伏を求める米、英、中のポツダム宣言が発せられた日です。この宣言受諾を巡る御前会議から始まる終戦前の一日を描いた本作を、どんな気持ちで受諾し何を目指そうとしたのか、今一度確認しようと本作を選んで…

「ファイヤーフォックス」(1982)ロシア語で考えてろ!

音速の6倍で飛行し、レーダーに影すら残さないソ連戦闘機ミグ31(NATOコード:ファイヤーフォックス)を盗み出すベトナム戦で活躍したアメリカ空軍パイロット、この軍人をクリント・イーストウッドが演じるという。まさか!とNHKBSプレミアムで観ました。(笑…

「ハートブレイク・リッジ 勝利の戦場」(1986)

イーストウッドにこんな作品があるのかとNHKBSプレミアムで観ました。 ベトナム戦で破れた米軍が再建を賭けていた時代の物語。米海軍のCM映画のようです!時のレーガン大統領に依頼されて作ったかのような作品に見えますが(笑)、決してそうではない、“我が道…

「D-デイ ノルマンディー1944」(2019)悪評ばかりではない!

1944年6月6日は第2次世界大戦で連合軍がノルマンディー上陸作戦を開始した記念すべき日でした。ノルマンディー上陸作戦75周年記念作品と銘打った本作、いかなる作品かと観ることにしました。作品案内に「B級戦争アクション」とありましたが、“なるほ…

「娘は戦場で生まれた」(2019)

シリア内戦で生まれた娘のためにカメラを持ち、生きた証を映像に残した母親のドキュメントです。2019年カンヌ国際映画祭最優秀ドキュメンタリー賞を獲得、本年度アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞にもノミネイトされた作品です。 芝居で作った映像では感じ…

「硫黄島からの手紙」(2006)米軍に大損害を与えた日本兵とはなにものかとイーストウッド監督が描く硫黄島の戦い!

3月26日、この日は太平洋戦争における硫黄島の組織的戦闘が終わった日。NHKでは3月26日総合朝のニュースで現在の遺骨収集の状況を伝え、BSプレミアムで2夜にわたりとクリント・イーストウッド監督作「父親たちの星条旗」「硫黄島からの手紙」を放送して両軍…

「父親たちの星条旗」(2006)

3月26日、この日は太平洋戦争の激戦地硫黄島で最後の突撃が行われここでの戦闘が終わった日でした。このような激戦があったことなど忘れられようとしていますが、米国の死傷者が28,686人で日本軍の20,129人を上回ったという激戦で、米国にとっても忘れられな…

「戦火の馬」(2012)War Horse

「1917」を観て、スピルバーグ監督の描く第一次世界戦争もみたいとこの作品をWOWOWで観賞です。 主人公が幼少の頃に手に入れて手塩にかけて育てた馬が第一次世界大戦で軍馬として参加し、その役割を終え無事帰宅するまでを物語。人と馬の絆や戦場での友情、…

「プライベート・ライアン」(1998)Saving Private Ryan

スピルバーグ監督による戦争映画の金字塔ともいうべき作品。98年度アカデミー賞最優秀監督賞受賞作。DVDでの初めての観賞です。 第二次世界大戦時のノルマンディー上陸作戦を舞台に、1人の兵士の救出に向かう兵隊たちのストーリー。タイトルは救出される「ラ…

「1917 命をかけた伝令」(2019)

今年の米アカデミー賞で作品賞や監督賞他10部門にノミネートされて、撮影賞、録音賞、視覚効果賞を獲得した作品。完璧なまでに計算された俳優の演技とカメラワーク。予測不能な天候を考慮し細部に至るまでこだわり抜かれたロケセット。シーンを繋ぎ全編ワン…

「アメリカン・スナイパー」(2014)American Sniper

クリント・イーストウッド監督による、米軍史上最強とうたわれた狙撃手クリス・カイルの自伝の映画化。スナイパーの眼鏡で捉えた目の前の戦闘がカイルの戦争観(羊と狼)だった。懸命に撃って“人を救い国家に貢献する”と”愚直“に射撃し、PTSDに犯され、あっ…

「プラトーン」(1986)ベトナム戦の実態、国家の無策を“映像で訴えた作品”

ベトナム戦争の実態を描いたオリヴァー・ストーン作品。第59回アカデミー賞(1987)作品・監督・録音・編集賞の4部門受賞作。 南ベトナム解放民族戦線(ベトコン)のゲリラ戦に挑む米軍の戦い方を浮き彫りにするように、プラトーンという戦闘最小単位部隊(3…

「戦争のはらわた」(1977)「Cross of Iron」

血しぶきと破片、硝煙の飛び散る銃撃描写を、超スローモーションで映し出したすさまじい迫力映画だという。WOWOWで観賞。しかし、すさまじい迫力だけでなく、テーマがとても印象的で、今に繋がるものでした。 原題は「Cross of Iron」。ドイツ軍の鉄十字勲章…

「地獄の黙示録」(1980)

「アド・アストラ」(2019)の作品について、監督・製作・脚本を務めたジェームス・グレイは、「地獄の黙示録」から着想が得たと語っています。さほどに、映画史に残る名作ですがすでに記憶が遠のいている。というわけでNHK・BS録画(2016)を引っ張り…

「アルキメデスの大戦」(2019)

“戦艦大和好き”で観に行きました。(笑) 「大和」がノタウチまわり沈んでいくシュミレーション映像、初めて観ました。よく描けていると思う反面、何故僚艦がいない、対空火器がほとんどなく敵に思うがままに撃たれ、船体を横転させさらに船首を突き上げて沈む…