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「アバター ファイヤー・アンド・アッシュ」(2025)ほぼ完ぺき!シリーズで一番よかった、次作期待!

 

ジェームズ・キャメロン監督によるSF超大作「アバター」シリーズの第3作。2作目が少し物足りなかったから期待していました!

神秘の惑星パンドラを舞台とし、「森」と「海」の世界を描いてきた前2作に続き、今作は「炎」というテーマを軸に、新たにナヴィ同士の戦いが描かれるというもの

部族間の対立や外部からの侵略、家族の喪失と再生といったテーマが一貫して描かれてきたが、今回は新たに“炎”という概念戦後3年の家族の変化が加わり、物語が面白くテーマに深みが増したように思う。

製作に当たってキャメロン監督は「“美しさ”と“面白さ”を作り出すために20年間頑張った」と仰る。その通りの作品になっていた。

 戦闘シーンが壮大で美しいこと。新しい兵器やアイデアを加え、前作の海に空の戦闘を加え美しくて壮大な戦闘シーンになっている。そして物語の面白さ。前作を上手く引き継ぎキャラクターに深みを持たせ感動的なストーリーになっていた。これらが次作にどう繋がるかと楽しみです。きっと未来の人類へのすばらしいメッセージが届けられるものと期待しています。

“炎”の物語というが“炎”とは何か?監督は「炎は増悪や暴力、怒りの象徴、灰はその余波、悲しみや喪失」と説明しています。この作品から暴力の無限化、それに対する喪失感が味わえるか?クラウゼヴィッツ戦争論”が出てきそうです。

すばらしい映像を楽しむため、少しネタバレを読んでおくのも一案だと思います。

監督:ジェームズ・キャメロン脚本:ジェームズ・キャメロン リック・ジャッファ アマンダ・シルバー、撮影:ラッセル・カーペンター、編集:スティーブン・E・リブキン ニコラス・デ・トス ジョン・ルフーア ジェイソン・ゴーディオ ジェームズ・キャメロン、音楽:サイモン・フラングレン。

出演者:サム・ワーシントンゾーイ・サルダナシガニー・ウィーバーブリテンダルトン、ジャック・チャンピオン、トリニティ・ジョー=リー・ブリス、クリフ・カーティスケイト・ウィンスレット、ベイリー・バス、スティーブン・ラング、ウーナ・チャップリンデビッド・シューリス

物語は、

パンドラの先住民ナヴィの生き方に共感し、自らもナヴィとなって彼らとともに生きる道を選んだジェイク・サリー。人類の侵略によって神聖な森を追われたジェイクと家族、仲間たちは、海の部族メトカイナ族と共闘し、多くの犠牲を払いながらも人類を退けることに成功した。しかし、そんなジェイクたちが、今度は灰の部族アッシュ族と対峙することになる。アッシュ族は過去に、パンドラの調和を司る神のような存在である「エイワ」に何らかの裏切りを受け、絶望していた。静かに、しかし激しく怒りを燃やすアッシュ族のリーダー、ヴァランに、ジェイクの因縁の敵であり、自らもナヴィとなったクオリッチ大佐が近づく。両者が手を組むことで、ジェイクたちサリー一家を追い詰めていく。(映画COMより)


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あらすじ&感想(ねたばれあり:注意)

〇3年後、ジェイク・サリー家族は長男戦死の喪失感と向かい合いながら、先に進もうとしていた。

次男のロアク(ブリテンダルトンは兄・ネテャムとイクランに乗り技を競った記憶の中で“自分が殺した”と兄に謝り、今だ前に進めない。母親のネイティリ(ゾーイ・サルダナはお祈りで哀しみを癒しながら、夫とロアクの関係に気遣っていた。父親のジェイク(サム・ワーシントンはナヴィの道を貫くために海で身を清める毎日。その一方で“威力のある兵器が必要”と沈没船から小銃などの武器を引き上げていた。特に軽量で威力のある擲弾頭を集めていた。ロアクには厳しく接していた。

スパイダーはサリー家の居候になっていた。ネテャムのことを想うと海に出たいがキリから“水中は無理”と止められる。

ジェイクは海の民の族長・トノワリに銃を持つことを薦めた

ジェイクは“また船がくる”と必要性を説くが、トノワリの妻・ロナル(ケイト・ウィンスレットが「エイワが消えるからやめて!」と言い、トリワリ(クリフ・カーティスも「獣になるな!君はトルーク・マクトだ!」とこれを拒否した。ジェイクは妻のネイティリに“力が必要だ”と小銃を持つことを薦めるが「これを持つと全てが失われる」と反対した、ジェイクは“これだけは持っておけ!”と擲弾頭を矢につけて見せた

RDAのクオリッチ大佐(スティーブン・ラング)がジェイクの沈没船調査を知り「必ず報復する」と細部調査を命じた

スパイダー(ジャック・チャンピオン)がマスク異常で苦しむ事態が発生した

子供たちはそんなことの知らず、海でバヤカン(くじら)を呼び出し遊んでいた。疲れが出たか、スパイダーがマスクの異変で苦しんだ。予備マスクで何とか事なきを得たが・・・・。

そこに風船で旅するウインド・トレーザーズが立ち寄った

サリー夫婦は“苦しまないでもいいように”と考え、スパイダーを森の民の聖地“ハイキャンプ”に運んでもらうことを考えた。しかし、子供たちに反対で、一緒に旅することにした

〇ウインド・トレーザーズと旅する途中でアッシュ族に襲われた

アッシュ族は火山地帯に住む民族で生活苦に喘いでいた。神の援助が得られなかった森の民を標的にしている。天からイクランに乗ったアッシュ族が攻めてきた。これに風の民と一緒にサリー一家の戦うが、風船を破られ、一家は分散して着地した。

子供たちは一緒になり逃亡が始った。

密林や川、滝を通過して逃走中、スパイダーのマスクが作動不能になった

キリ(シガニー・ウィーバーが懸命にエイワに祈り、呼吸を促すが停止した。しかし、特別な植物菌が身体に培養され呼吸が戻ってきた。スパイダーは“マスクなしで行動できる”と喜んだ

一方、地上に落ちたジェイクはクオリッチ大佐一味に捕まったが、手錠を掛けられ一緒に子供たちを追った。ネイティリは傷を負い、イクランに助けられてハイキャンプに助けを求めに走った。

子供たちはアッシュ族の族長ヴァランに捕まった

ヴァラン(ウーナ・チャップリンはロアクが保持する小銃に興味を持った。そこにクオリッチ大佐とジェイクが現れた。大佐がマスクを着けないスパイダーに驚いた。

クオリッチ大佐とヴァランは戦い、大佐が破れた。大佐がヴァランに銃の扱い方を教えた。その夜、キリが周りの植物たちにエイワの気を送ると花が開き毒を放った。

クオリッチ大佐とジェイク等は安全地帯に逃れた。

大佐は“決着を持ち越す”と言い、スパイダーに「世話になった、すばらしい子だ」と声を掛け消えていった。ネイティリがイクランでスペルマン博士たちとともに現れた。サリー一家はハイキャンプに移動した

スパイダーは病院で検査を受けた

結果は肺の中に菌が出来ており、パンドラの空気で呼吸できることがわかった。ジェイクは「このことがRDAに伝わるととんでもないことになる」と考えた。

キリは脳を調べてもらった。「祈っても母は現れない。エイワは来ない」と嘆くと「万脳の母があなたに触れている」と返ってきた。「母はいない、グレース博士がママ。父親はDNAだけ、ドリーム・ウオームよ、エイワの子」と分かった。サリー一家は海の民のもとに帰って来た

RDAの捕鯨ボートが現れ、トラルクンを捕獲する海の民の族長・トノワリが対策のための会議を開いた

〇RDA進攻を防止するため海の民の海からバヤカン追放を決めた

トリワリが「暴力は暴力を呼ぶ」とバヤカンに追放を言い渡した。バヤカンは“二度と謳わない”と出て行った。ロヤクはこの決定が受け入れられなかった。ジェイクが「パヤカンはRDAを引き寄せている」とロヤクを叱った。

ネイティリはジェイクに「ロヤクを責めないで!」と諭し、ジェイクも「家族がとりえだ」と反省していた。

ロヤクは「父は戦うなと言い、兄が死んだのを俺のせいにしている」と悩み自殺しようとするが死にきれない。そんなロヤクにロナルの長女ツィレア(ベイリー・バス)が弓を与え「これで戦って!」と励ました。

スパイダーはキリの力でイルに乗れるようになっていった

ロナルが身ごもった。スパイダーはキリによりトウルクンを紹介された。ロアクは弓の練度があがり成果をツィレヤに見せた。ツィレヤは喜んだ。

ロヤクは“しばらく旅に出る”と姿を消した。

ロヤクはバヤカンのところでイカの仲間と付き合っていた。

〇クオリッチ大佐はアッシュ族の村に出向き、ヴァランに“共闘”を申し込んだ

アッシュ族の村は火山地帯に存在する不毛地であった。大佐は軽機銃の威力を見せた。ヴァランが「エイワに背いても戦う。望みは対等関係だ」と共闘を求めた。大佐はこれを認めた。ふたりは肉体関係を持った。これにより大量の武器がヴァランに渡り一緒に戦うことになった。

水汲み作業中のキリとスパイダーの前にヴァランが現れ、スパイダーを連れ去った。

〇“海の民”族長の家に、ジェイクを求めてクオリッチ大佐とヴァランがやって来た。

トノワリが「いない」と答えるとヘリで家を焼き民を脅す。ジェイクは“俺を逮捕してくれ”と申し出て、捕らえられていたスパイダーとともにRDA基地に送られた

〇ジェイクは公開死刑と決まった

クオリッチ大佐はヴァランを伴いRDA基地に凱旋将軍のように帰還した。基地司令官のアードモア将軍はヴァランを野蛮人と呼び共闘を嫌がった。スパイダーは医療室で検査を受けた。

ロアクがツィレヤのところに戻ってきた。が、タコに絡まれ気を失った。ツィレヤの「ロアク!」の声で目が覚め、「助けてくれ!近くにいる」と声がする。 「部族は?」と聞くと「タノクだ!銛で目を潰された」と救済を訴えた。

クオリッチ大佐はスパイダーの檻にきて“父親だ”と名乗ったがスパイダーは“死んだ”と認めなかった。大佐は「船で助けてくれた、借りができた。味方だ、母親がお前と同じで気のつよい女だった」と母親のペンダントを渡した。スパイダーはこのペンダントでドアを開け脱出した。

クオリッチ大佐が檻の中のジェイクを尋ね「明朝6時銃殺だ」と伝えた。

〇ネイティリはジェイクが残した擲弾頭を見て、ジェイクを救出することにした

ネイティリがインクラに乗りRDA基地に侵入した。弓矢(擲弾頭)で燃料施設を襲い火災を発生させた。トラルクン禁止を主張するカーヴィ博士が大型ドーザーでジェイクが囚われている檻を破壊しジェイク脱出を援助した。ネイティリはインクラでジェイクとスパイダーを奪回した。

シェイクとネイティリは川原に降着、スパイダーを殺すことにした

シェイクもネイティリも悩んでの決断だった。シェイクはスパイダーの首にナイフを当てたが斬れなかった。ネイティリに「他の方法を考えよう!」と話した。

ジェイクは洞窟の中のトルークに会い、“トルーク・マクト”として海の民のところに戻った。

〇ジェイクはトルーク・マクトとして全ナヴィ族を集め「その時は来た!」と伝えた

空から、海から多くの部族が集った。ジェイクは「我々は逃げれられない!受けて立つ!」と話した。トノワリも聞き入れた。目を失ったタクノがジェイクの演説を後押しした。

アードモア将軍はクオリッチ大佐を作戦から外すことにした

〇RDAの大部隊が海の民の前に現れた。

揚陸艦から攻撃ボートが降ろされ、カニ型潜水艇、上空のヘリ援護下に突撃が始った。ナヴィは大量のサメを前面に配置し、兵士たちは岩の陰や洞窟などに身を隠し待ち構えていた。

攻撃ボートがサメに気付き“いつもと違う”と攻撃を中止、そこにトラルクンの大群がジャンプ攻撃。戦艦が炎上!「今だ!」とナヴィ兵士の攻撃が始まったナヴィたちが優勢だった。子供たちはジェイクから“負けたら遠くへ逃げろ”と命じられ、洞窟から戦況を見ていた。

夕刻、クオリッチ大佐とヴァランたちが戦闘加入、ナヴィたちは一気に劣勢になった。

 キリが“勝てない”と海に飛び込む。スパイダーとロアクが彼女を追った。夜の海の中で敵の艦船を狙った。キリはエイワの女神を探すが見つからない。スパイダーとロヤクの妹・トゥク(トリニティ・ジョー=リー・ブリス)がキリを援助してエイワを見つけ、助けを求めた。爆発の音がした

イクランで戦うネイティリがヴァランの火炎放射で海に墜落した。ジェイクもクオリッチ大佐に撃たれ海に落ちた。ロアクはジェイクを陸に上げ洞窟に匿った。ジェイクは足に矢が刺さった矢を抜いた。ロアクが「持ち場を離れすいません」と謝った。するとシェイクが「よくやった」と誉めた

 ネイティリは陸に上がり、ロナルの出産に立ち会った。ロナルは生まれた赤ん坊にプリルと名付け亡くなった。ネイティリがフリルを引き取った。

スパイダーが海の中にキリを発見、無事だった。タノクが海面に浮上び潮を吐いた。

〇“1000億ドルの価値あり”と攻撃ボートがトゥルクン狩りを開始

クオリッチ大佐が「ネイティリを捕まえた、拷問する、出て来い」と無線でジェイクに伝えてきた。シェイクが“お前が必要”とロアクを連れて向かった。

ボートが浜を目がけて一斉に発進し、トウルクンが小判ザメで突撃中止となった。そこをイカの大群が襲い掛かった

上空でグレイト・レオノプテリクスが咆哮!イクランの大群が空から敵艦船を襲った!タノクが海に落ちた突撃隊長スコーズビーを喰った。(笑)

アードモア将軍が“船を捨てる“命令を下した

シェイクとロアクがクオリッチ大佐の待つ艦艇に到着した。ヴァランもいた。スパイダーとキリも駆けつけた。

スパイダーが「俺とネイティリを交換しよう」と近づいた。大佐が「家に帰るか?」と隙を見せたところで、ネイティリが逃げ出した。ロアクはヴァランに挑んだ。キリがヴァランに近づき髪を繋いで「母に謝れ!」と命じた。ヴァランはほうほうの態でナイトレイスで逃げ出した。大佐がスパイダーを連れてインクラで逃げた。シェイクがこれを追った!

シェイクとクオリッチ大佐、スパイダーは空中に浮かぶ岩場に降り立った。

大佐とジェイクの格闘が始まり、スパイダーが大佐に矢を放とうとして態勢が崩れ岩から落下しとうになった。ジェイクがスパーだーと手を繋ぎ、さらに大佐がジェイクの手を握って支え、スパイダーを救出した。そこにロアクとネイティリが現れた。大佐は岩場から身を投げた

〇海の中で赤ちゃん・プリルの海の民になる儀式が行われた。

キリは、母親のグレース博士にスパイダーを紹介した。グレース博士は「あなたは一族を救った、エイワよ」と褒めた。ロナクはスパイダーに「ナヴィだ」と祝った。

まとめ

面白さのひとつが親子関係。シェイクとスパイダー、クオリッチ大佐とスパイダー、そして3人の関係。めんどくさい人間関係をもってくる。(笑)

シェイクは家族の関係にありながら人間スパイダーはナヴィ族に迷惑をかけると殺そうとする。クオリッチ大佐とスパイダーはDNAで繋がっているが、スパイダーはサリー家の人間で敵対関係にある。崖台からスパイダーが落下するのを3人が手を繋いで守るシーン。血ではない育ての“愛“なのか、DNAの”愛”なのか?いがみ合っても、最期はこうありたい!クオリッチ大佐は悪だが憎めない!(笑)

シェイクと息子のロアク。ロアクが自殺したいぐらい苦しむ。家出を図る。その背後にツィレヤがいて彼を援助する。ロアクとツィレヤが少しずつ成長する展開が微笑ましい。

キリとスパイダーの関係。キリがスパイダーがマスクなしで行動できるように改造して以来、ふたりの間はより親密となり、スパイダーはキリの力は発揮するように行動する。これが物語を面白くしている。

新登場のヴァラン。美貌にオーラがあってよかったが、もっと激しさや厭らしさがあってよかった。次の作品で出てくるのでしょうか?

ジェイクがこれまで受けなかったトルーク・マクト役を自らかって出た

ネイティリの戦闘参加。戦闘参加を避けてきた子供たちの戦闘参加。平和を獲得するために理想と現実の中で苦しむ状況が描かれます。人類最大の悩みです。

ロナルの出産。戦争の痛みをこれで描く発想がすばらしい

戦闘シーンは各段と面白くなっている!

ウインド・トレーザーズの登場には驚きました。この発想に驚きです。そして最期のRDA対ナヴィの戦闘。新型兵器の登場、イカやタコの活躍。何でもありが良い。ナヴィの戦いが勝から負け、キリがエイワとして覚醒しパンドラの自然が動き出して勝利する展開が良かった。こんな壮大な戦いは「アベンジャーズ/エンドゲーム」(2019)以来だった。

さすがにラストシーンには“もう腹満!”と感じましたが、引き続き準備されている4作目に大きな世界感のあるストーリーとメッセージを期待しています

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