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「グレイテスト・ショーマン」(2017)圧巻の歌とダンス!P.T.バーナムは時代を先取りした興行師だった!

 

「金曜ロー」で、本年3月28日に地上波初放送されたもの。なぜこれほどに放送が遅れたか?

 

誰も観たことのない画期的なショーを生み出した伝説の興行師P・T・バーナムの波瀾万丈のサクセス・ストーリーを華麗な歌と踊りで描き出すミュージカル・エンタテインメント。

 

この作品は劇場で観ました。音楽とダンスが素晴らしかった。当時高校生(登美丘高校ダンス部)のダンスにも取り入れられ、大人気の作品になったと記憶しています。

 

今回金ロー地上波初公開これを機会に再び感動を味わおうと、後に知ったことですが、もうひとつこの作品には興行師パナームは詐欺師であったという悪評がつき纏っていると知り、いい気持ちがしない。これを確認してみようと再鑑賞してみました。

 

監督:マイケル・グレイシー、脚本:美女と野獣」の監督ビル・コンド、作詩作曲:ラ・ラ・ランド」のベンジ・パセック&ジャステイン・ポール。

 

出演者ヒュー・ジャックマン、ミシェル・ウイリアムズ。ザック・エフロンレベッカ・ファーガソン、ゼンデイア、キアラ・セトル、他。

 

物語は

舞台は、19世紀半ばのアメリカ。幼なじみの妻と子どもたちを幸せにすることを願い、挑戦と失敗を繰り返してきたP.T.バーナムは、ついにオンリーワンの個性を持つ人々を集めたショーをヒットさせ、成功をつかむ。しかし、彼の型破りなショーには反対派もいた。若き相棒のフィリップをパートナーとして迎え、彼の協力によりイギリスのヴィクトリア女王に謁見するチャンスを得たバーナムは、そこで美貌のオペラ歌手、ジェニー・リンドと出会う。彼女のアメリカ公演を成功させ、一流のプロモーターとして世間から認められようとするバーナムだったが……。(映画COMより)


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ねたばれ&感想

〇オープニング

「いよいよ公開、その時が来た。すべてを楽しもう、自由の扉が開いた」と曲「GRE GREATEST SHOW」で始めるオープニング、圧巻です。もうこれで一気に映画の世界に持って行かれます。

 

〇裕福な家の娘チャリテイとの結婚

貧しい仕立屋の息子として生まれたバーナム(ヒュー・ジャックマン)が裕福な家の娘チャリテイ(ミシェル・ウイリアムズ)に恋した。彼女に結婚を約束し、一時はパンを盗み乞食にリンゴを恵んでもらい、新聞売りをしながら、次から次へと夢を手紙にして彼女に送り、鉄道会社の仕事を得た時、彼女に結婚を申し込んだ。

 

ふたりは、次から次へと夢を描いて踊り、鉄道会社が倒産しても家族と走馬燈を回しながら子供たちと夢を語った。曲「A MILLON DREAMS」に乗って、とてもテンポがよく、家族の暖かさと夢が伝わってくる。

 

〇人間の見世物を始めた

会社の貿易船を担保に銀行からの融資により博物館を買ってはく製の動物を生せる商売を始めたが客が入らない。

娘が「生きた動物が見たい」と言う。思いついたのが「人間の見世物」。先ずは小人のチャールズ(サム・ハンフリー)を将軍にでもなれるとうまい話術で勧誘、髭の生えた女性歌手レテイ・ルッツ(キアラ・セトル)に「ユニークだ!」と誘い、空中ブランコ業師アン兄妹、世界一の巨漢、背の高いアイルランド人たちを、曲「COME ALiVE」に乗せて、舞台に上げ、踊りまくって見世物にした。

会場はブラボーの声で埋まった。しかし、新聞は偽物サーカスを書き立て、これに応じるようにショー反対者が押しかける。

 

〇見世物は芸と認められず世間の批判を浴びた

興行に成功しても上流階級には「ピーナッツ」としか認められない。下級層出身の彼にはこれが我慢できなかった。彼はさらに上を目指し、上級階級出のプロデューサー:フィリップ(ザック・エフロン)に「チケットは売れる、美徳が売りだ!一緒にやりたい」と誘ったがよい返事が得られなかった。

 

「満たされないなら一緒に行こう」と懸命に説得する曲が「THE OTHER SIDE」。やっと、彼が10%の取り分で納得した! フィリップがサーカスを見て、アンに一目ぼれした。



「不快で低俗だ!」との抗議が続くなかで、フィリップのコネで英国女王に団員全員で謁見できることになった。そこでスカラ座のプリマ:ジェニー・リンド(レベッカ・ファーガソン)に出会った。

 

〇劇場にスカラ座のプリマ:ジェニー・リンドを迎えた

バーナムはジェニーを拝み倒して、彼女のアメリカ公演を取り仕切ることになった。「本物の歌を聞かせます」と紹介されて舞台にたつジェニーが「この時を終わらせないで、満ち足りないの、満ち足りないの!」と歌う魅惑的な曲「NEVER ENOUGH」。この歌にパナームの目も眩んだ。

 


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感動的な曲、圧巻です!スタンデイングオベーションが起きた。

 

〇ショー成功のパーテイーを開催

しかし、この席に団員たちを参加できない。これに抗議する団員達は、ヒゲ女を先頭に「私は分かってるから、私たちの居場所はあるって、私たちが最高に輝ける場所があるはず。自分で叩くドラムで歌う」と曲「THIS IS ME」を唄いながら会場を出て居場所「サーカス小屋」で歌いまくる。これに観客が、万雷の拍手を送ります。彼らの心は、バーナムから離れて行った。


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パーティー会場にいたアン(ゼンデイヤ)にフィリップの父親が「あなたは恥ずかしくないのか」と言い、アンはその場を去った。フィリップはサーカス場に彼女を見つけ、「気にするな、あなたの心が分からないのだ」と言い「出会うべくして出会った。誰の指図も受けない。ふたりの世界を作りたい。あんたが欲しい」と曲「REWRiTE THE STARS」を歌った。ロープで逃げるアンを追うフィリップ、スタントなしのふたりの演技が凄い!



〇バーナムはジェニーと国内を回るツアーに出かけた

妻チャリテイはバーナムを気遣い「大いなる未来にしたかったのに」と昔の生活を思い出しながら曲「TIGHTROPE」を唄う。

 

バーナムは公演を終え「世界がひれ伏した。成功は私のお陰だ」と乾杯しているとジェニーは「私も出し物だったの」と去って行った。



〇抗議に訪れた人たちとサーカス団員の争い

サーカス小屋に火を着けられた。そこにバーナムが失意のまま公演から戻って来た。小屋全体に火が廻り、もはや小屋の中に入れない状況にもかかわらず救助のために飛び込んで行った。そして1人2人と担ぎだした。バーナムは火傷で入院、妻チャリテイの介護を受けることになった。

ジェニーの公演中止という新聞報道を見た。原因はジェニーとバーナルのスキャンダルと書かれていた。これを見た妻チャリテイは子供を連れて家を出た。



〇テント小屋で昔の仲間とショーを再開

なにもかも失ったバーナムがバーで飲んでいると、小人のチャールズやヒゲ女らが集まり、「皆を救ったのはあなた!私たちはサーカス小屋が家だった。取り戻したい」と申し出た。

バーナムは「人の温もりを感じる。瓦礫の中に残ったのが本物だ。すべてを失って本物を知る。君たちと一緒に何年も何年も走った。すべては誰のもの。これからは光に目を眩まされない。これからは明日に迷わない!最初に約束させてくれ!」と曲「FROM NOW ON」を唄った。

 

バーナムは団員と家族によって生まれ変わった。人の幸せはどこにあるかを知った。彼は家族を迎えに行った。妻チャリテイに「君と娘たちに迷惑を掛けた。僕は成功を求めすぎた」と謝った。するとチャリテイは「私は愛する人だけを求めていたの」と許してくれた。

 

銀行に融資を申し出たが駄目だという。それなら「建物はいらん!人情とテントだけがあればよい」と興行に踏み切った。フィナーレの楽曲は「THE GREATEST SHOW」だった。 

 

まとめ

音楽、ダンスは何度観てもすばらしい

 

貧乏人パーナムが異才を発揮して夢を掴むが、貧乏人であったが故のトラップに落ち、「本当の幸せとは何か」気付き、行き場を失ったフリースクらの気持ちを汲んだ大サーカスを立ち上げるという展開は感動的なドラマだった

 

荒っぽいストーリー展開、人物描写が大雑把なところがありますが、これを圧巻の歌曲でカバーし、十分すぎるほどに感情移入でき泣けます。まさにザ・ミュージカルでした!

 

興行師パナームは詐欺師か?

パナームは資金難から人間見世物から興行を始め、彼には邪心があった(フリースクを見世物にした)。この時代、彼らに働場がなかった。彼らが嫌だというなら別だが、そうではなく仕事を作ったということには意味がある。その後、スカラ座のプリマ:ジェニー・リンドを迎え上品な興行を目指すが、ジェニーに振られ、フリースたちからも嫌われ、自分の居場所を失った。再興はフリースクたちを受け入れ、彼らのための興行を目指すことになった。

 

パナームをどう評価するか?世の中を幸にするのは善の目で見ることだと言われる

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