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「アンジェントルメン」(2024)ナチス・ドイツから嘘ついて騙し奪い取った潜水艦支援艦の実話!

 

2016年にチャーチル首相の機密ファイルが開示されたことにより、明らかになった作品。これで観ることにしました。

本作戦は英国がダンケルの撤退を終え、ロンドン空爆に耐えながら、アメリカ軍の参戦を待つ中で、米軍投入に重大な影響を与えるトイツの秘密兵器U―ボートを使用不能にするために行った作戦

“アンジェントルマン”という特殊任務戦闘員たち。ナチス・ドイツをそしてこの作戦に反対した海軍卿を騙し、嘘をつき、盗んで任務を達成したわけだから、どうやら彼らはこう呼ばれたらしいです。任務達成直後、海軍に捕らえられ投獄されたとか。

全く知らない作戦でしたが、やるとすればこうなるだろうとなんとなく予測できる作戦、ナバロンの要塞」(1961)によく似た海軍の作戦でした。いくつもの困難を乗り越えて自分を犠牲にし、誰にも褒められることなく、もくもくと任務を達成する秘密工作員の活動には感動します。しかし、登場人物が多いから無理だったと思いますが、もう少し人物描写があるとより感動は深まったのでは

戦闘アクションはガイ・リッチー監督だから面白く作られていますが、あまりにも恰好良すぎて、戦闘の痛みが感じられなかった

監督:「ジェントルメン」「キャッシュトラック」のガイ・リッチー原作:ダミアン・ルイス脚本:ポール・タマシー エリック・ジョンソン アラッシュ・アメル ガイ・リッチー撮影:エド・ワイルド、編集:ジェームズ・ハーバート、音楽:クリストファー・ベンステッド。

出演者ヘンリー・カビル、エイザ・ゴンザレス、アラン・リッチソン、アレックス・ペティファー、ファインズ・ティフィン、ヘンリー・ゴールディング

物語は

第2次世界大戦中、英国はナチス軍の猛攻により窮地に追い込まれていた。特殊作戦執行部に呼び出されたガス少佐は、ガビンズ“M”少将とその部下イアン・フレミングから、「英国軍にもナチスにも見つからずに、北大西洋上のUボートを無力化する」という高難度の任務を命じられる。型破りな仲間たちを集めて船で現地へ向かったガス少佐は、作戦決行へ向けて準備を進めていくが、思わぬ事態が起こり……。(映画COMより)


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あらすじ&感想:

冒頭、ナチス・ドイツ支配下の海でスウェーデン軍の船舶に捕まり臨検される漁船。漁船乗員によって臨検する水兵が斬られ、銃殺され、艦船が爆破されるシーンから物語が始まる。

ヨットはチャーチル首相の命令で西アフリカのフェルナンド・ポーサンタ・イザベル港に向かう途上であった。乗員はチーム長のガス少佐(ヘンリー・カビル)、弓とナイフが得意なラッセン(アラン・リッチソン)、航海士のヘイズ(ファインズ・ティフィン)、潜水工作員で爆破のスペシャリストのジェフリー(アレックス・ペティファー)。チームにはもう一人加わりますが後ほど。

いきなり派手なアクションと時程を狂わせた演出で、ガイ・リッチー作品と分る仕組みになっています。

〇特殊部隊に与えられた任務

米軍の戦闘加入に当たって、西太平洋で跋扈するナチス・ドイツの潜水艦U-ボートの行動を活動を阻止する。このためU-ボート支援艦、イタリア籍艦のトウケッサ号をヨットで侵入して基地フェルナンド・ポーサンタ・イザベル港で撃破するというもの。

特にフェルナンドは中立地帯にあるため極秘に実施する。この作戦に海軍は反対、チャーチルの肝入りで行う。作戦名は“ポストマスター作戦“

要員は前述の4名の他、作戦に秀でたアップルヤードアレックス・ペティファー)。彼はダンケルク撤退作戦時トイツ軍に捕われカナリア諸島ラ・パルマ島に拘置されていた。ガスはフェルナンド島に向かう途中で救出することにした。

情報員のマージョリーとヘロンが作戦協力する

マージョリーエイザ・ゴンザレス)は女優で歌手、射撃の名手。今回は金トレーダーとして行動する。ヘロン(バブス・オルサンモクン)はカジノの経営者かつナチ高官を相手に不正輸入業者。マージョリーとヘロンはペアで行動する。

マージョリーとヘロンはナチス支配下コートジボワールに移動中、車中でナチス・ドイツ将校からトウケッサ号の情報を手に入れた。

美人のマージョリーがナチ将校のトランクを盗み、トウケッサ号の資料を読み、特殊作戦執行部(SOE本部に送った。魚雷400本、デーゼル油5000トン、空気清浄ファイル1万枚を搭載していることが分かった。参謀本部は作戦中止を求めたがチャーチル首相は“アメリカ参戦のために必要”と実行を命じた。

〇アップルヤードの救出作戦

ラ・パルマ島の岸壁を登攀。ラッセルの弓で監視兵を倒し、ぺトンで出来た堅牢な敵司令部に手榴弾を投げ込み一気に敵を制圧。アップルヤードを救出した。敵の対空機関銃を奪取しこれによる射撃で脱出、これがみどころ!

マージョリーとヘロンによる基地司令官懐柔作戦

ふたりは港にトウケッサ号が投錨していることを確認し、サンタ・イザベル港を管理するナチのルアー大佐ティル・シュヴァイガー)を表敬訪問した。ルアーはヘロンの密貿易の客で、これを利用して金トレーダーとしてマージョリーを売り込むことに成功した。ルアーも“出来る女”と認めたようだった。挨拶の帰り、マージョリーは吊るされて殺された女を見て「私もこの運命」かと身震いした。ヘロンは「当日、カジノでパーティーを開く。士官と下士官を分けて開く。君の相手は大佐、俺が子ネズミを集める。君の出番だ」と計画を明かし、マージョリーのハニートラップに期待した。

〇決行日まで15日間しかない。

ガスたちはアップルヤードの計画によりアフリカ沿岸を進みフェルナンド・ポー島に進んでいた。

ヘロンは酒場でトウケッサ号の情報を集めていた

ドイツの将校と揉めているイタリアの大尉に近づき、“トウケッサ号の出航が3日早まった」ことを知った。ヘロンは情報をSOEとガスに送った。

ガスは時間短縮のため直線コースで進むことにした

予想したとおりイギリスの駆逐艦に遭遇した。スウェーデンの漁船だ“と偽ったが同行を求められた。そこにドイツの潜水艦が現れたため、駆逐艦から離れることが出来た。これでは折角のエピソードが生かされていない!

マージョリーとヘロンがキャンプ・ビリーの協力を要請

マージョリーとヘロンは英国のイートン校を出た人だからと地元の貿易商、キャンプ・ビリー(ダニー・サパーニ)に協力を依頼した。キャンプ・ベリーはマージョリーの気の利いたお土産と射撃の上手さが気に入り協力を受けた。

キャンプ・ベリーはタッグボート1隻23人の男を連れてガスのヨットを訪ねてきた。ベリーの情報でドイツ軍は200名と判明。こちらは5名、ベリーの支援を受けることにした。武器をヨットに積み替えた。ベリーは「お金は要らない、勲章が欲しい」と要望した。

 ヘロンが武器庫、燃料タンクの爆破準備を完了した

ドイツ兵に見破られたが、“ネズミ1っ匹”と拳銃で処理した。(笑)

〇ポストマスター作戦決行当日

マージョリーは仮装パーティー用のクレオパトラの衣装でルアー大佐を迎えに訪れた。大佐は艶めかしい衣装を喜び、カエサルの衣装で参加することになった。ヘロンは大会場に下士官らを集めることに成功した。

作戦はパーティーのダンスが始まって、マージョリーが唄い始めた時、ライトが消え、これを合図の作戦開始してトウケッサ号を爆破、撃沈されるというものだった

マージョリーが唄う直前に「トウケッサ号の甲板がベタベタに鉄板が貼られた」という話を耳にした。マージョリーはこれを「コンビーフは沈まない」と隠語でガスに打電した(笑)。

〇ガスは「トウケッサ号撃沈を“捕獲曳航”する」に計画変更した

メンバーから作戦中止するという声もあったがガスは「トウケッサ号を盗む」と決断した。SOEでも参謀本部が作戦中止を求めたが、チャーチル首相は「無線が良く聞こえない」と作戦続行を指示した。(笑)

 

ガスはビリーに「君のタッグボートでトウケッサを曳き、ラゴス国際水域でイギリス艦に引き渡す」と指示。ガスとヘイジーは港のドイツ兵を始末する。ジェフリーはSボート爆破。トウケッサ号にはガスとアップルヤードが乗り込む錨を切断する。ラッセンは敵監視塔の無効化。トウケッサ号の奪取にはビリーの兵士の支援を受ける。作戦は無投下を合図に開始する。

マージョリーは衣装を白いドレスに着替え、“マック・ザ・ナイフ”を歌い始めた。

ライトが消えた!作戦が開始された。

まとめ:

大成功裏に作戦は終了した。

戦死者も出ず、あまりにも上手く、上手く行き過ぎる。調子が良すぎた。(笑)痛みを感じない!

彼らは監獄に一時収容されるがチャーチル首相が「身を預かる」と解放され、勲章を授与されている。如何なる功績で授与されたと問われ、喋れないのが大変だったでしょう。(笑)

アクションに重点がおかれ、ストーリーが浅い感じ。

ガイ・リッチー監督としては惜しい作品になっている。

見せ場はフェルナンド・ポー島の港での戦闘シーン。

しかし、真っ暗でよく分からない。(笑)これも残念でした。唄うマージョリーは引き立つ、エイザ・ゴンザレスが大活躍でした。恰好よかった!(笑)ガスはジェームズ・ボンドのモデルだと言われているが、これ!よく分からなかった。

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