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「パーフェクト・ドライバー 成功確率100%の女」韓国作だからのアクションと熱い人間ドラマ!

 

やってきました!韓国の新女性ヒーロー・闇の運び屋で天才ドライバーの登場。演じるのは「パラサイト半地下の家族」に出演した美術家庭教師役のパク・ソダム。さらにパク社長の息子を演じたチョン・ヒョンジュンと共演。まだ冷めやらぬ“パラサイト”の余韻の中であって、これは見逃せない!

監督・脚本:ヒット作が続くパク・デミン、3作目の作品。撮影:ホン・ジェシク、編集:キム・サンミン、音楽:ファン・サンジュン。

出演:パク・ソダム、ソン・セビョク、キム・ウィソン、チョン・ヒョンジュン、ヨン・ウジン、ヨム・ヘラン、ハン・ヒョンミン、他。

物語は

 天才的なドライビング・テクニックを持つウナ(パク・ソダム)が勤めるペッカン産業は、表向きには釜山で廃車処理場を運営しているが、裏ではどんな荷物も配達する“特送”の仕事を請け負っている。

「“特送”は郵便や宅配で送れないモノをあらゆる手を使って届けます。万一の場合?配送以外の責任は取れません。ただ、何があっても必ずお届けします」

 ペク社長(キム・ウィソン)からの指令でウナが引き受けた依頼。それは海外ヘの逃亡を図る元プロ野球選手で賭博ブローカーのキム・ドゥシク(ヨン・ウジン)とその息子・ソウォン(チョン・ヒョンジュン)釜山港まで運び逃がすこと。

しかし、違法賭博の元締めであり警官のチョ・ギョンピル(ソン・セビョク)が部下を引き連れて現れ、追い詰められたドゥシクはソウォンをウナのもとに逃がす。依頼人のドゥシクが不在のまま、ウナは身寄りのないソウォンと300億ウォンが入った貸金庫の鍵を抱えて追われる羽目に。

貸金庫の鍵を狙う悪徳警官ヤクザ、冷酷非情サイコパスな殺し屋、さらには「脱北」の過去を持つウナを秘密裏に調査する国家情報院までをも巻き込んだ、命がけの追走劇カーチェイスが始まる─Hpから引用)

計算しつくされたカーアクションに主体を置いたアクション・エンターテインメント作品でありながら“脱北の過去”の一言で熱い人間ドラマになるという、韓国映画ならではアクション・エンターテインメント作品です。


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あらすじ&感想(ねたばれ:注意)

冒頭のカーチェスで一気に作品に魅入ることになります

 廃品処理場で働いていたウナにペク社長から「金になる話がある」の知らせて、処分直前の"bmw e34"をバックさせ急発進させて店に急ぎ、凄腕整備士のアシフ(ハン・ヒョンミン)により特送車に改造される。

アシフはアフリカ系の2世。この設定が登場人物層に厚みを与えている!

社長の「ホテルのふたりを救出して港に届けろ!」で、ウナがホテルに出向いた。

乗ったふたりの男、「女か?」と侮るが、急発進で市街地をぶっとばし、急反転・ドリフト運転、縦列駐車のスピンターン、路地に突っ込み、工事現場のパイプ建材を倒しながら、踏切でしっかり追いつかせ、電車通過の一瞬に飛び込み、追跡車をかわして指定時間にぴたり岸壁につけるという離れ業をやってのけるウナ。

ソダムはアクションスクールでしっかり訓練を積んだというから、リアルな演技で見せてくれます。腕に入れ墨があり髪を染めたソダムは孤独感一杯で、こいつの過去に何があったかと思わせる影のある演技が、ソウォンと行動を共にすることで変化していくところが見どころです!この作品にはしっかりしたドラマがあります!

野球賭博師の元野球選手・ドゥシク。賭博が公になり警察に追われる身となり、

300億ウオンの金庫鍵と息子ソウォンを伴って釜山から外国に高跳びと決めた。ペク社長と打ち合わせ、野球場で特送車を待つことにした。

荷物はひとり、待ち合わせはソウル野球場」にウナは気乗りしなかったが「配送品に問題があれば辞める」ことを条件に引き受けた。社長、ウナ、アシフでしっかり運搬計画をシュミレーションして野球場の指定場所で待機していた。

ドゥシクは息子ソゥオンと飯を食って、いよいよ出発というところに悪徳警官のギョンビルが車3台で現れた。ドゥシクはソゥオンに「車番は4162だ」と教え、金庫鍵と金を渡して走らせた。自らがギョンビルの囮となり戦った。ウナがソゥオンを乗せて、ギョンビルの追跡を受けたが逃げ切った。

ウナが「この配送品は問題あり」と特送を止めようと車を捨てソゥオンを追い払うが「パパから電話があるまで」とついてくる。ペク社長に電話すると「止めよう」と返事がきた。

電車で帰る途中、ペク社長から「引き取り人が現れた」と連絡があり、公園に行くと男が現れた。しかし、この男は誘拐魔と分かり追いかけると、ソゥオンは公衆トイレに幽閉されていた。

野球場付近でドゥシクの遺体が発見された。悪徳警官ギョンビルは「300億ウオン稼げる!」とドゥシクにパスポートを作った男を責め、盗難車を捜し出し、ウナの行方を追っていた。

ウナとソゥオンはホテルに宿泊していた。TVニュースで父が亡くなったことをソゥオンが知って泣く。そこに悪徳警官・ギョンビルの一団がやってきた。ウナとソゥオンがエレベーターに乗るとギョンビルと乗り合わせた。万事終わりと思ったらソゥオンがギョンビルの脚に噛みつき、怯んだところで彼の拳銃を奪い、これで脅してエレベーターに閉じ込め逃げ出した。(笑)

ホテルの白いワゴン車を盗み逃げ出した。ソゥオンがバックの中身、金庫の鍵と金を見せた。

「逃げた女がチャン・ウナ、28歳」と知った国家情報院職員のハン・ミヨン(ヨム・ヘラン)が「ウナは脱北のとき尋問したことがある」と悪徳警官のギョンビルと協議してウナを追い始めた。しかし、ギョンビルが別行動をとるので彼の行動に疑念を抱くようになっていく。

ウナが家に置いてきたネコの話などしながら走っていると、ソゥオンが「ママがいる、会いたい!」と言い出した。ウナが夜、母がいるというクラブに母親を訪ねた。

母親にソゥオンを引き取る意思がないことが分かり、車に戻りソゥオンに話すが聞き入れない。そこに悪徳警官が現れた。

ウナは立体駐車場に逃げた。ここにギョンビルを誘い出し、自分の上着を燃やしてスプリンクラーを作動し、水浸しのなかでのカーアクション。車の頭突き合い!こんなカーアクションは見たことがない!立体駐車場からジャンプして外に逃げた!

外に出たウナは大木に車をぶつけ「運転できない」とベッカン社に連絡して気を失った。

ミヨンは顔が包帯だらけで入院しているパスポート偽造者を訪ね、ウナと子供が逃げ出し追うギョンビルの行動に異常を感じた。

目が覚めたウナ、ソゥオンがむしゃぶりついてくる。ふたりで車を物色した。なんとソゥオンがドライバーでエンジンを始動した。ふたりの関係が出来上がった

ウナはペク社長に「子供を連れて戻る!外国に出る!」と連絡した。ペク社長もこれを認め「パスポートを作ってやる!」と連絡してきた。

悪徳警官がウナの身元を掴み「これで退職金300億ウオンだ」と釜山のベッカン産業社に迫っていた。ミヨンもこれを追っていた!

ウナが夜、密航船を確認に出ていたとき、悪徳警官がペク社長のいる事務所を襲った。ギョンビルがペク社長を激しく痛めつけ、金庫鍵のありかを聞くが喋らなかった。

アシフがソゥオンを車のトランクに隠し、部屋に戻ると、社長が棚から重機関銃を取り出し血だらけのウナを北から連れてきたのは俺だ!」と叫び、撃ち始めた。アシフもこの争いに加入した。そこに戻ってきたウナは殺された社長を見て驚愕した!ウナは電灯を消し真っ暗な中でナイフを持って、ギョンビルに挑んだ。

ウナは車で逃げ、トランクからソゥオンを出して徒歩で逃げてようとして、追ってきたギョンビルにソゥオンを奪われた。ギョンビルはソゥオンを海に投げた。ウナはギョンビルをつかまえて海の中に。ソゥオンを海面に逃がし、水中でギョンビルと戦った。そこにミヨンがやってきたて、ソゥオンにコートを被せ、ウナが浮き上がるのを待っていた!

ソゥオンが釜山も小学校に転校し、アシフの世話になっていた。学校でウナへの長い手紙を書いていてスクールバスに送れ、困っていると「送ってあげる!」と美しいウナが白い車のドアーを開けた。

まとめ

冒頭のカーアクション、立体駐車場でスプリンクラーを使った車の頭突き作戦と外へのダイビング、ラストの暗黒の中での血しぶきが飛ぶ格闘、さらに水中での格闘と、熱っぽいリアルに感じるアクションだった。世界に出してどこにも負けない作品になっています!

ウナが脱北者で、これを救ったのが脱北ブローカーだったペク社長と聞くと、親子以上の絆を感じ、ウナがソゥオンに掛ける愛情が分かってきて、凄い人間ドラマを見ることになりました。

ラストのベッカン社内でのペク社長、アシフ、ウナの三人が全く血が繋がらないでさらに民族を超えて助け合うという戦闘シーン、格差や偏見を越えようとするを見る思いでした。

パク・ソダムの身体を張ったアクション演技に秘めた過去を持つ演技がすばらしいです。チョン・ヒョンジュンも益々可愛い。さらにキム・ウイソンとヨム・ヘラレの老獪な演技、これも堪らない!

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