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「ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ」(2024)アクションがパワーアップ、生きていてよかった!!

 

殺し屋女子2人組のモラトリアムな日常とハードなアクションのギャップを楽しむシリーズ第3弾。前作で殺し屋業界に名をとどろかせた主人公の2人が、最強の敵と対峙する姿を描くというもの。

キレッキレのアクションと殺し屋ふたりの成長を楽しみにしていましたWOWOWで「ドキュメンタリーオブベイビーわるきゅーれ」(2024)を合わせて観ました。

宮﨑ロケに殺しの数が半端ない、大きな作品になりました。ふたりが成長しすぎて死生観を語るという、これでシリーズ打ち止め感一杯の作品でした

監督・脚本阪元裕吾、アクション監督:園村健介、撮影:伊集守忠、編集:遊佐和寿、音楽:SUPA LOVE、主題歌:女王蜂、挿入歌:忘れらんねえよ with ちさと&まひろ。

出演者:髙石あかり、伊澤彩織、水石亜飛夢、中井友望、飛永翼、大谷主水、かいばしら、カルマ、Mr.バニー、前田敦子池松壮亮

物語は

殺し屋協会に所属するプロの殺し屋コンビ、杉本ちさとと深川まひろは、出張先の宮崎県で早々にミッションをこなし、バカンス気分を満喫していた。ちさとは今日がまひろの誕生日であることに気づくが、次の殺しの予定が入っているため誕生日プレゼントを用意する時間がない。ちさとは内心の焦りを隠しながら、チンピラを1人消すだけの簡単な仕事のため、まひろとともに宮崎県庁に向かうが、そこで謎の男がターゲットに銃を向けている現場に出くわす。その男の正体は150人殺し達成を目指す一匹狼の殺し屋・冬村かえでだった。(映画COMより)


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あらすじ&感想

冒頭、男を射殺して血まみれな冬村かえで(池松壮亮)。これを見た少年が冬村にタオルを渡す。そこに殺人仲介屋の広川(カルマ)が次の殺害人物として松浦剛(かいばしら)を指示する。

杉本ちさと(髙石あかり)と深川まひろ(伊澤彩織)は宮崎に来て、昨日3人の男を瞬時に殺す仕事を終えて、宮崎の美しい海辺をたっぷりと楽しんでいた。そこに急遽、協会から「日曜日、県庁に隠れている松浦剛(かいばしら)を始末しろ」と指令がきた。

○ちさととまひろは宮崎県庁にいる松浦の始末に駆け付けた

名のある県庁正面玄関に階段を上り内部に入り松浦を探す。なんと先客がいた。ちさとが「同業者か?」と聞くと男が「邪魔するな!やっと見つけた150番目のターゲットだ」と拳銃を頭に突きつけていた。ふらりは逃げ出すふりをして、追ってくる男にまひろが挑み、その隙にちさとが松浦を追った。

男とまひろの格闘は手から離れた拳銃の取り合いで、激しい格闘技となった。まひろは男に殴り倒され、血だらけ。男は懸命に拳銃を拾おうと手を伸ばすまひろに「血を拭け!」とタオルを渡し、ちさとを追った。ちさとは男の出現で松浦を取り逃がした。

ちさとが反吐を吐き倒れているまひろに駆け寄ると、「死ぬと思った!男はタオルを渡し殺さなかった。殺し屋失格だ!」と意気消沈。ちさとは「生きていてよかった!」と慰め、まひろを支えて部屋を出ようとした。そこに協会の殺し屋、入鹿みなみ(前田敦子)と七瀬りく(大谷主水)が待っていた。

○ちさととまひろはみなみたちと冬村の隠家を襲った

みなみは「さきほどの殺し屋は冬村だ、協会の面子が潰された。復讐をふたりでやれ!」と言う。ちさとは嫌だった。しかし、まひろが「あいつを殺したい!逃げるのはいやだ!」とこの指示を受け入れることにした。みなみは「あなたたちに7年先輩だ、基本は4人でやる」と決めた。ちさとはみなみと意見が対立していた。

みなみの調査から冬村の隠れ家を襲った。冬村は不在だった。しかし、そこには厖大な冬村の殺人記録が残されていた。そして隠れていた殺人仲介人の広川を捕らえた。冬村は最初の殺人では「この仕事は辞めたい」と感じたらしい。しかし、150人の殺害要請がきてから人が変った。あと一人でこの目標達成となる。

みなみが「冬村がここに帰るのを待つ」と決めたので、ちさととまひろが冬村が使ったテントで休んだ。ちさとは明日のまひろの誕生日には焼肉屋を御馳走すると約束し、持ち合わせの缶ビールで乾杯した。は、ふたりとも咳き込んだ。殺し屋とはいえこの純情さ!

○みなみたち協会派の4人は広川を連れて、松浦がいるホテルに侵入した

朝、松浦が見つかったという情報で、協会派の4人は広川を連れてホテルに侵入した。みなみはちさととまひろ、自分と七瀬のふたつのグループに分け、松浦をホテルか連れ出して処分することにした。

ホテルに協会の掃除屋の宮内茉奈(中井友望)がハイカー姿で現れ、「私が入鹿さんに頼んだ仕事。入鹿さん頑張って!」と挨拶して去った。

ちさととまひろは客のフォーマル姿でエレベーターに乗り目標の部屋に。エレベーター内でまひろが同乗の男の首を締め、身分を調べた。松浦の名刺を持っており、運転免許証から笠松という男だった。広川に確認すると「ファーム農場のナンバーワンの男だ」という。

みなみは「笠松を松浦のボディガードとみなし、七瀬を替え玉に仕立てて松浦の部屋に向かわせた。七瀬は勝浦に会い「迎えにきた」と伝えた。

ちさととまひろは笠松を地下駐車場の待機車に連行したところで、笠松が逃亡を図り、ふたりが追っていた。そこにみなみグループが駆けつけ、七瀬が一度は広川を取り押さえたが、取り逃がした。まひろが笠松と格闘し殺害した。怒ったみなみは七瀬の“金“を蹴り上げた!(笑)

そこに冬村が軽機関銃を持って現れ連射し、銃撃戦となった。協会の4人がピンチに陥ったその時、宮内が車で協会の4人を救出した。車の中には勝浦を確保していた。

冬村は広川に何発もの銃弾を撃ち込んだ。冬村は血に染まった顔を洗い、治療して、次の行動に移った。

○冬村はファーム農場を尋ね農場長(Mr.バニー)に会い、笠松の補填を要請した

農場長は「補填はできない、お前のけじめをつける」と冬村の要請を断った。冬村は工場長を射殺、周りの組員をも射殺し、応援に駆け付けた組員を「俺は悪くない!俺が一番強い、仲間になろう」と呼びかけ、彼らを仲間に引き込み、みなみたち協会派と対決することにした。

○みなみたち協会の6人は植物園に退避して、冬村が来るのを待った

みなみは皆に「さっきは助てもらってありがとう。私は人つい合いが悪いのでいい先輩ではない、ごめん!灰原哀に憧れてこうなった」と謝った。(笑)そして「冬村を殺すにはあなたたちの力が必要」と改めて協力を求めた。「可愛い顔して!」とみなみを誉め、ちさとは賛成した。(笑)

松浦が「いろいろと狙われるんだ」と顔を出した。冬村たちが植物園に押しかけている状況を確認し、それぞれに銃と弾薬が配られた。

ちさととまひろがペアとなり配備についた

まひろが「冬村を殺すには何があるか分からない!向こうで待っているから、そのときは遊んで!」と死んだときのことを話す。まひろが今までにこんなことを言ったがない。ちさとが「もっともっと一緒にいたいまひろ!」と励ました。

ちさととまひろは攻め込んきた冬村組員たちをお互いにカバーしながら、銃と鎌を振りかざしして倒していった。

みなみと七瀬は軽機関銃で戦う

七瀬は雪崩込んできた冬村組員たちを格闘技で次々を倒してホテルでの借りを返した。

冬村が現れ再度まひろと対峙した

ふらりは銃を飛ばし、ナイフでの格闘が始まった。長い決闘が続く。冬村がまひろを倒しナイフで刺そうとした時、ちさとが応援に駆け付けそのナイフを握って離さない。その手から流れる血でまひろの顔は血で真っ赤に染まった!まひろはナイフを握ったまま倒れた。遂に冬村が拳銃を手にしてまひろに「終わったか?あんたは今までで一番強かった。あんたは?」と聞いた。なひろは「覚えていない、バイトの相手だったが名前聞いておけばよかった」と答えた。

更にふたりの決闘が続いた。最期は、まひろの決死の頭突きで冬村を倒して終わった。倒れた冬村が拳銃に延ばす手に「返す!」とあのとき貰ったタオルを返し、冬村を銃殺した。そしてちさとの手からナイフを外した。

「全部終わった!今夜は焼肉ですね!」と声を掛けてきた松浦をみなみと七瀬が銃殺した。これで協会の仕事は完成した!

○仕事終了に伴う、みなみたち協会の焼肉会

最期まで食べたのはちさととまひろだった。ちさとは小さなケーキを買ってきてまひろの誕生日を祝った。まひろは「生きていてよかった!」と感謝した。

 

まとめ

最強の殺人者・冬村かえでの出現で、早い時期にまひろが「殺し屋失格だ!」と弱音を吐く。しかし「あいつを殺したい!逃げるのはいやだ!」と再起したが、「冬村を殺すには何があるか分からない!向こうで待っているから、そのときは遊んで!」と死の言葉を吐く。こんなまひろをちさとが励まし、必勝の信念で臨んだ復讐戦、長い死闘の最後にちさとが冬村を拳銃で銃殺した

「負けたことで、生きることのすばらしさを知る」というおもしろい人間ドラマなりました

宮﨑県庁、ホテル、植物園という宮崎の観光名所を背景に3つのバトルが繰り広げられ、長いアクションシーンでした。腹いっぱいたっぷりふたりのアクションを楽しみました。(笑)

池松壮亮さんのアクション見事でした、血だらけのメイクも凄かった!血を浴びるシーンがもっとお多かったように思います。

前田敦子さん、口ほどに格闘技が無理で(笑)軽機関銃抱えてのアクション、大変だったでしょう。(笑)大谷主水さんはホテルの格闘シーンで実際に怪我し、これを治療して植物園での格闘のシーンで立派な格闘技を見せて終わりました。大変でしたね!

ちさととまひろは格闘相手に対する感情が要求されるアクションが多く、大変だったと思いました。特にまひろの伊澤彩織さんが大変だったろうと思いましたがいい演技だった。ラストの血まみれの顔が凄かった!

「きみの色」(2024)の作永きみ役で声優を演じ、またNHKの次期朝ドラ主演が決まっている髙石あかりさんの成長に見るように、シリーズを通して大きな成長があったのではないでしょうか。今後の活躍を期待しています。

ふたりが立派な殺人屋に成長し、アクションも出尽くしたかなと思われ、この作品でシリーズは終わりになるかもしれないと感じました。さらにお二人が成長し、ドラマとして、新しいアクションが出てくるならまた見てみたいと思っています

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