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宮﨑あおいさんを応援します

第50回「最終回」

幸村の最期を見届けました。私欲で大乱を策す家康に「父のため、友のため、先に死んだ愛する者たちのため」と挑み、家康が死を覚悟するほどに追い詰め、「思い残すことなし。人生に悔いなし」とにんまり微笑して、腹を斬った信繁の人生。生き生きと、精一杯駆けて行った幸村の人生を私たちは忘れないでしょう。最終回のタイトルは無題でしたが「燃焼」とつけてみました。最終回、ストーリーのある戦闘シーンは分かりやすく、信繁の最期がみごに描かれていました!
 
歴史的事実がどうこうというより、たくさんの登場人物に命を吹き込み、親子愛、兄弟愛、夫婦愛など人が成長する様がしっかり描かれ、1年かけてみるドラマであったと思います。
おばばの遺言「人は定めをもって生まれてくる。遅いも早いもない、おのれの定めに気付くかどうか。“ばば”はみているぞ、怠るな!」にある“悔いを残さない人生”が描かれたと思います。
制作スタッフの皆さん、キャストの皆さん、すばらしい作品をありがとうございました。しばらくは「真田丸ロス」に耐えねばなりません!!
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○前夜
・幸村との面談を終え国に帰る信之は、とある山寺に宿泊を頼むと、正信も訪ねてきて相部屋で休むことになる。いびきに夜半目覚め隣を見ると正信が消えている。正信は勝負あったと戦場をあとにしたのでした。
・幸村が兵士たちの部屋を訪ねると「戦は負ける」とやけ酒を飲んでいる者がいる。幸村は「私は命が欲しい、決して死なない。命をおしめ。必ず帰ってくる」と戦いの心構えを説きます。イメージ 11
・幸村は厨に与左衛門を訪ね、徳川に通じていたことを責める。与左衛門は「通じたことはない」と否定し「太閤に娘と妻が手籠めにされ命を絶った、大坂城と秀頼が消えるのを見るまでここに居る」と反抗心を見せる。幸村は見過ごすこと出来ないと刀を抜くと与左衛門は「あすでこの城は終りだ」と腹に刃物を突き刺す。が、・・

○最後の軍議
・慶長2057日早朝、茶臼山。ついに迎えた徳川との最終決戦を前に軍議が開かれる。幸村、治長、勝永、全登、治房らは、それぞれの布陣を確認する。「当初真田勢、毛利勢は天王寺に陣取り敵を引き付ける。明石が背後に回り込む。岡山口は大野治房が受け持つ。陣容が整ったら、秀頼公自らが出陣し、千両瓢箪が掲げられるのを合図に全軍一丸となり攻撃を仕掛ける」と決める。
幸村は「必ずや家康の首、取ってご覧に入れまする」と気合がみなぎっている。
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・軍議を終え、幸村は茶々の元へ挨拶に行くと「城が滅びる夢をよくみる。死ぬるときは誇り高くありたい」と言う。「お上様には誇り高く生きて欲しい。秀頼公の首が三条川原に晒される夢をみたことがありますか。茶々様は長い間悪い夢を沢山見てきたのです。間もなく終わります、左衛門佐が連れ戻してさしあげます。これから家康の首を取ってきます。これからは徳川と豊臣がどう折り合いをつけるかの談判になります。また戦をすると次は必ず負けます。勝てばよい和議案を突きつけることができます。四国全部の主として認めさせることです。万に一つ私が命を落とすとき、残されたものを救うため千姫を和睦の使者とし秀忠の元へ向かわせてほしい。望みを捨てなかった者のみに道は開かれる」と諭します。
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・幸村は自室に戻り、鎧をつけながら内記に「父上が今の自分を見たらどう思うであろうか。私がこの世にいた証を何か残せたか?」と問う。内記は「人の値打ちは己が決めるものではない、時が決める。戦国の世に義を貫き通し徳川と渡り合った左衛門佐幸村の名は日の本一の武士として語り継がれるに違いない。大事なのは如何に生きたかです」と答えます。「今年は陽気がよく蝉がよく鳴く」に「私もひとつせわしく鳴いてくるか」と幸村は戦場に赴く。
・5月7日早朝豊臣方は岡山から茶臼山にかけて布陣。明石は船場口に待機する。一方、徳川は松平忠直本多忠朝がこの正面に陣を構える。
茶臼山の幸村の陣では戦の開始を待っている。明石は祈り、秀頼は鎧をつけて出陣準備中、治長が「茶臼山を見てくる」と報告して出て行く。
・茶々はきりとカルタを並べながら「この戦は勝ちます」と言い、幸村の励ましですっかり元気を取り戻し、きりと幸村の関係を聞く。きりは「くされ縁で!」と。()

・家康は自陣から豊臣の陣を眺めている。「秀頼が出陣して来れば、今は徳川に従っている豊臣恩顧の大名たちはどうなるであろうか。やはり、士気は下がるだろう。秀頼を出陣させてはならぬ」と心配する。
そこで正純は秀頼が出陣を躊躇する謀略「幸村がこちらに寝返ったという噂を流す」と進言すると「父親に似て来たのう、すぐかかれ」と家康。

○予期せぬ開戦イメージ 2
・幸村の陣では、幸村、勝永、治長が秀頼の出馬を待っているが秀頼は中々現れない。「大蔵のババに捕らわれたか」と勝永が怒りだす。千成瓢箪を掲げてはという声に、治長は出馬を促すために陣を出て行く。秀頼を待つ間、幸村と勝永は「この戦さ勝てるぞ!徳川の兵は実戦経験に乏しい。それは陣形を構える要領の悪さを見ても明らかだ。各大名のまとまりも悪い、そこに隙がある。真田・毛利両軍で家康の本陣に突入すれば必ず勝てる」と勝利を確信する。
午前10時過ぎ、松平が毛利に鉄砲を撃ち込んだという報せが入る。「おれのいない間になめるな!」と勝永が自陣に駆けて行く。
秀頼の到着を待って一斉攻撃を仕掛けるつもりであったが、予定外の早さで戦闘は始まってしまう。
イメージ 3・秀頼は「いま直ぐ打って出る」と席を立つが「大御所様への返事はどうするか」という大蔵卿に「こんなもの」と刎ねてけるが大蔵卿が「左衛門佐が家康に内通しているという噂がある、城を出てはなりませぬ」とひつこく諫める。「有りえぬ、真意を確かめよ」と指示。
・その頃、勝永率いる毛利軍は快進撃を続け家康の本陣に向かう。その手前に真田信吉の陣がある。茂誠は戦闘開始の決断を信吉に促すと「我らにはまだ攻め掛かれの命はない」と攻めることに躊躇する。これに信政が三十郎を従え出陣しようとする。毛利隊はこれを撃破、さらに小笠原、榊原、諏訪、酒井を撃破する。
イメージ 6幸村は「出陣する」として、大助に「なんとしても、秀頼公のご出馬をうながして参れ」と指示する。大助は、最後まで父とともに戦いたいと言う。「そなたは若輩のうえ足に傷を負うている、側にいると足でまとい」と言い佐助を付け城に送る。
幸村は「自分が寝返っているという噂があるがぬぐい去るにはこれしかない」と治長に漏らす。
・どっこい、与左衛門は生きていて(幸村は図られた)大蔵卿に「口封じにわしを刺して逃げた」と幸村が寝返ったことを訴える。これにより、秀頼は出陣を取りやめる。
・そしていよいよ幸村が出陣。怒涛の如く進撃する幸村と真田軍。戦慣れしていない徳川軍は大混乱に陥る。
信吉の陣では多くの負傷者がでて信政の軽率な行動が非難される。「腹を切ればいいのか」と息巻く信正に「大御所様を守るために向かっていったのイメージ 4だからそれでいい」と弁護する信吉。しかし信政は悔しがる。そこに幸村が現れ、真田同士の戦に。三十郎が真田幸村隊の前に出て幸村に槍で戦いを挑むが、幸村はその槍を払い駆けてゆく。この雄姿を見て「源二郎様」と泣く三十郎。
○追い詰められた家康
・幸村は家康の本陣を目指して馬を走らせる。「目指すは家康の首、ただひとつ!」と家康一人に狙いを定め一騎で進んで行く。イメージ 5
・家康は真田がこちらに向かっていることに驚き慌てる。壮烈な斬りあいが始まる。家康の馬印が倒されたのは武田に敗れた三方原以来。戦は豊臣が有利に進展し、岡山口の治房は秀忠の陣に襲い掛かる。秀忠は逃げる。家康も「ここまでだ。腹を斬る」と喚き、兵に止められ大失態を演じている。内野さんの熱演です()

○戦況の逆転
ここが秀頼公の出番と治長が城に走るとき千成瓢箪も一緒に走り、この行動が秀頼が後退していると兵士に不安を与え一気に徳川を活気つけ、さらに大坂城に煙が上がることで戦況が一変する。
これを見た家康は反撃を令し井伊隊が真田隊に襲い掛かる。幸村は「秀頼公はまだか」と待つが、城内では与左衛門の言うことを信じ出陣を躊躇している。治長の要請で秀頼が出陣しようとするとき、千成瓢箪の旗が城に帰ったことで味方は負け戦だと騒いでいるという報せが入る。治長は悔やむ。明石隊は応援に駆け付けようとするが徳川方に撤退を与儀なくされる。
秀頼は「私は太閤の息子だ、おめおめと城では腹は切れぬ」と出陣しようとするが「ならぬ、死んではならぬ。生きる手は他にある、生き伸びよ。望みを持つ者のみに道が開かれる」と茶々が生きることを説く。
千姫にきりが「急いて、あなた様に大坂城のすべてが掛かっている」と城を出ることを促す。
・内記は場内で侵入してきた敵を斬りあい、大助に秀頼公のところに行けと示し、遂に槍に突かれ、昌幸の位牌に語り掛けて亡くなる。作兵衛は畑で敵と斬りあい亡くなる。いずれもナレ死でなく立派な死様で泣けます。
・きりは千姫と秀忠の陣に急ぐ途中で幸村の奮戦ぶりを目にする。
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○幸村と家康の対峙
・幸村は「家康」と声あげて突っ走る。「真田、又か。あれは左右門佐」と家康、二人は目を合わせる。幸村はおもむろに「馬上筒」を手にし家康に照準を合わせる。
家康は配下に「手を出すな」と指示し「殺したいなら殺せ。わしを殺してもなにも変わらん。徳川の世はすでに盤石。豊臣の世には戻らん。戦で決する時代は変わった。おのれのような者が生きていく場所はない」と叫ぶ。幸村は「そのようなことは百も承知、父のイメージ 8ため、友のため、先に死んだ愛する者たちのため」と言い引鉄を引く。家康は観念し目をつぶるが、応援に駆け付けた秀忠方の射撃で弾は外れる。幸村が佐助に煙幕を焚き、さらに戦を続ける。これを見る伊達政宗は「みごとな戦いぶり」と褒め、上杉景勝は「武士の誉、あのように生きたいものよ。戦は終わった、源二郎」と声を掛け涙する。

○幸村の最期
・寧が且元に「そうですか大坂城が。夢のまた夢」と涙しお茶を勧めている。イメージ 9
・幸村と佐助がとある神社で休んでいることろに敵兵がやって来て斬りかかる。幸村は「ここまでのようだな」と言い佐助に介錯を命じる。
城での茶々と秀頼の姿、炎上する大坂城、秀忠の陣についた千姫の姿、すえの姿、梅を励ます春の姿、信吉の姿、これまでに処置してきたことを思い出しながら、六文銭を必要とする時代は終わった、「思い残すことなし。人生に悔いなし」とにんまり微笑、腹を斬る。

・信之は「領民には楽をさせ、税をしっかりとる。これが政道」と正信の話を聞いてるところに信繁の死の知らせが入る。信之は六文銭を取り出し握りしめて「参るぞ」と。父昌幸が言った信幸が力を発揮する時代がやってくる。
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記事1 20161219
真田丸」期間平均視聴率16.6% 早丸は4.7%。最終回の平均視聴率は関東地区で14.7