日本が誇る怪獣・ゴジラをハリウッドがリメイクして公開された2014年の映画「GODZILLA ゴジラ」(2014)から5年後の世界を舞台に復活した神話時代のモスラ、ラドン、キングギドラらの怪獣とゴジラの闘い、それによって引き起こされる世界の破滅を阻止しようとする未確認生物特務機関・モナークの活動を描くというもの。
単なる伝説にすぎないと思われていた古代の世界の巨大生物たちが目覚め、世界の覇権をかけて闘い始めた時、全人類の運命は・・。
監督は「X-MEN」リーズなどの脚本で知られ、マイケル・ドハティ。
ラストでの4頭の怪獣そろい踏みの戦闘は、地響きで突き上げられ、揺れ、天が裂けんばかりの閃光のなかで戦われ、これまで観たことのない迫力のあるものでした。( ^)o(^ )
怪獣と怪獣の格闘が主体ですが、怪獣を監視するモナークという組織の存在、怪獣と交信できる機材・オルカなどで人間と怪獣が絡む展開は感動的でした。
問題の解決が子供に委ねられているというのがいい! スケール感のあるエンターテイメント作品でした。
芹沢博士は物語のキーとなる人物、日本人としての恰好よさ。「ゴジラのテーマ」など日本ゴジラ映画へのリスペクトも十分で、日本の怪獣が世界の怪獣になっていることに満足しました。「MX4D・3D」効果で、子供さんはおそらく怪獣世界の恐怖、これを克服しようとする人間の意志を感じとれるのではないでしょうか。( ^)o(^ )
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冒頭、2014年のサンフランシスコで起きたゴジラ対ムートゥーとの戦いで長男を失った元モナーク幹部夫婦が紹介される。夫マークは怪獣への激しい憎しみで引退し田舎生活。一方妻・エマは、別居中、怪獣と共存できる世界を目指し、“オルカ”という怪獣を懐柔する生体音声研究を続けていた。
怪獣の調査研究は、モナークが秘密裏を行っている。地下に眠っている怪獣を監視するために、世界中に10数か所に前進基地をもち、武装部隊Gチーム、そして指令船アルゴを保有している。しかし、その活動について疑問視する声が上がっている。聴聞会で芹沢博士は「怪獣は悪ではなく、自分たちの世界を取り戻そうとしているだけ。我々人類こそがペット」と怪獣との共存を訴えていた。
モナークは夫マークの力を借りて、ゴジラの動きを監視し、エマの居場所を突き止め、南極前進基地にアルゴで飛ぶ。ここでGチームと傭兵との戦闘が始まるが、エマは「地球浄化のためにはキングギドラが必要」と氷結爆破装置のスイッチを押したため、キングギドラが蘇生し、暴れ回る。娘を前にしてマークは吹っ飛ばされる。マデイソンも父に会えないことを残念がる。
2大怪獣の格闘、Gチームの応戦、戦闘機の攻撃、さらに建物の破壊など、CGとVFXでの映像はみごとでした。「MX4D・3D」も効果発揮でした。(^)o(^ )
勝負はつかず、いずれも海に消えていった。
アルゴでバーミューダ前進基地に帰還中のエマから映像が送られてくる。「ああするしかなかった。人類は何をしてきたか、地球の破滅が始まっている。地球には免疫が必要。それが怪獣。これを殺したら地球が破滅する。山火事で山が生き返るのと同じ」。
エマはオルガで地球上の怪獣を覚醒させ、人類によって汚染された地球環境をリセットし、怪獣と共存する世界を生み出そうとしている。この考え方は、怪獣を自然災害のメタファーとすればすんなり受け入れら面白い発想です。
娘マデイソンは「それでは人が死んでいく」と母・エマに疑問を投げかける。聞き入れない母親にマデイソンがある行動に、・・・・。
メキシコ前進基地で監視しているラドンに異変が。火山が噴火してラドンが立ち上がり市街地で大暴れ、都市を破壊していく。そこにキングギドラが現れ空中戦となるがキングギドラがラドンを圧倒する。キングギドラにミサイル攻撃するが歯が立たない。これにゴジラが参入、芹沢博士が「殺すべきでない」と反対したが、海軍の新兵器オキシジェン・デストロイヤーが使用され、キングギドラは海中でのたうち回り消え、ゴジラは死んだらしいとスタントン博士。
これを契機に世界中で怪獣が蘇生しはじめる。モナークは、チャン・ツイイー博士の古代都市神話からのヒントで、キングギドラを仕留めれば事態は収まると判断。そんなとき、マークが死んだというゴジラの発光に気づく。
ゴジラ蘇生に核弾頭を利用しようと、潜水艦でゴジラが住むという深海の巨大洞窟:古代都市に向かうが近付けない。芹沢博士は「これがゴジラと共存する鍵だ」とメモをマークに渡し、自らが深海艇に乗りゴジラに近づき、ゴジラに触れて話しかけ蘇生させた。(笑)
一方、マデイソンはオルカを持ち出し、ボストン球場に仕掛け怪獣が現れるのを待っていた。
そこにキングギドラが現れ、次いでゴジラが、さらにモスラもラドンがやって来て大激闘となる。マデイソンを救おうと母・エマ、父・マークが現場に駆け付け怪獣と対峙。エマのオルカ操作にゴジラが反応しキングギドラを追い詰めその首が飛ぶ。怪獣たちはいずこかに消え去った。マーク、エマ、マデイソンはやっと絆を取り戻しました。
エンドクレジットでアラン大佐と傭兵たちが漁師からキングキングギドラの首を買い取るシーンがありました。次作を楽しみにしたいですね!
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キャスト
カイル・チャンドラー:マーク・ラッセル田中圭
ブラッドリー・ウィットフォード:リック・スタントン安原義人
トーマス・ミドルディッチ:サム・コールマン 小林親彦
デビッド・ストラザーン:ウィリアム・ステンツ 佐々木勝彦
渡辺謙:芹沢猪四郎
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