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「マスカレード・ナイト」(2021)

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東野圭吾さんのベストセラー小説“マスカレードシリーズ”第2作。前作で犯人捜しに失敗したので、今回は当ててやろうと、原作未読で挑戦。結果は難しかったですね。推理を楽しむ余裕もなく、二転三転、種明かしで、そうだったのかという始末でした。(笑)まあ、俳優さんでは見当つかないだろうと、とんでもない人をマークしていましたが大外れでした。(笑)。

スタッフ、キャストは前回作とほぼ同じで、新しく容疑者サイドが加わり、登場人物が20数人にもなりますが、何とか物語について行けるのが良い。(笑)

監督:鈴木雅之脚本:岡田道尚、撮影:江原祥二、編集:田口拓也 田村宗大、音楽佐藤直紀

出演者:木村拓哉長澤まさみ小日向文世梶原善泉澤祐希、東根作寿英、石川恋、中村アン田中みな実石黒賢沢村一樹勝村政信木村佳乃凰稀かなめ麻生久美子高岡早紀博多華丸鶴見辰吾篠井英介石橋凌渡部篤郎、他。

あらすじ

ある日。警察に届いた特命の密告状。それは数日前に都内マンションの一室で起きた不可解な殺人犯が12月31日のホテル・コンテシア東京で開催される年越しカウントダウン・パーティー、通称「マスカレート・ナイト」に現れる、というものだった。大晦日当日、捜査本部に呼び出された警視庁捜査一課の破と荒な刑事・新田浩介(木村拓哉)は、かっての事件同様、潜入捜査のためホテルのフロントクラークとして働くハメに。優秀だがいささか真面目すぎるホテルマン・山岸尚美(長澤まさみ)と事件解決にあたるが、パーティーへの参加者は500名、全員仮装し、その素顔を仮面で隠している。次から次へと正体不明の怪しい人間がホテルを訪れる状況に、ふたりはわずかな手がかりすら掴めずにいた。

刻一刻と迫りくるイムリミット。増え続ける容疑者。犯人の狙いは?密告者とは?残されたわずかな時間で、新田と山岸は顔も姿もわからない殺人犯の仮面に隠された「事実」に辿り着くことができるのか?(チラシ引用)

感想(ねたばれは最小限に):

冒頭、新田とダンスインストラクター奥田真由美(中村アン)によるダンスレッスンシーン(アルゼンチンタンゴ)から物語が始まります。なぜアルゼンチンタンゴなの?伏線でもありますが、“刑事の心得”というもの、ここではどう山岸との関係を築くかではないでしょうか!😊

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物語は大晦日1日の物語。1日に絞り込んでいるのが良いんですが、実は前半が冗長!です。後半、カウントダウン・パーティーに入ってからは華やかで、スピーディーは犯人捜し、興奮しましたね!

舞台となるホテル・コンテシア東京。ホールから外に出てカメラを引いて周辺風景を描いて、内部を入り各施設の動線がわかり、豪華で、とても楽しめるホテルでした。コロナ禍での映画鑑賞だけに、これは楽しめました。

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密告状の分析。「練馬で起きた殺人事件の犯人が、以下の日時・場所に現れますので逮捕してください。12月31日 午後11時、ホテル・コルテシア東京、カウントダウン・パーティ会場。

被害者情報:被害者:イズミハルナ28歳。職業はペットのトリマー。死因:タイマー付きコードで感電死。服装:ロリータファッション。ハルナは妊娠しており、部屋には指紋はなく、携帯電話なし。

これに基づきホテル内に捜査本部が開設されPM3時から捜査活動開始。ダンスレッスンを終えた新田が招集されホテルに到着。2年ぶりに山岸に会った。山岸はコンシェルジュに昇格、風格が出てきましたね。横浜から移動してきた氏原(石黒賢)とホテル・コルテシアロスのスタッフ推薦を争っています。

宿泊者が集まりだします。情報はないので、事件解決はテルマンと刑事の感に頼ることになります。

このシリーズの面白さは新田と山岸のバディ・ストーリー。警察とホテルマンが各々の使命に基づき,対立しながら、お客様の要望を満たし安全をいかに守るかです。コロナ対策に似たところがあります!

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「新田の接客態度は未熟!」と氏原から接客業務を止められ、新田の業務はもっぱら監視が主体になり、山岸を援助することになります。物語は山岸のホテルマンとしての成長物語となっています!彼女がどう変化していくか?

警察はカウントダウン・パーティまでの素顔が見れる間を重視した捜索をしたい。一方、ホテルはお客様に楽しんでいただくためのサービスを目指す。前半はこのふたつのせめぎ合いが描かれます。ここで、山岸はとても大切なこと、自分は新田に守られていることを学びます。普段の生活のなかでも大切なことです。

いよいよお客さんの登場です。

曽野夫妻が子供連れて。夫・昌明(勝村政信)が名簿を確認。昌明はこのホテルを利用して浮気している常連だった。

妻・真智子(木村佳乃)は回りを見まわし、人を探しています。貝塚由里(高岡早紀)がやってきた。真智子と由里は顔見知りでした。

すでに仮装した人もいる。秋山久美子(田中み美)が「絵のない部屋と言ったでしょう!」とクレームを付けてきた。山岸が対応するとなんとホテルの外の広告絵(サンマさん)か気に入らない。(笑)そこで山岸は・・・。

日下部(沢村一樹)が「恋人が来るので、いい返事がもらえたらバラの道を歩きたい!」と難問を押し付けてくる。そこに恋人の狩野妙子(鳳稀かなめ)が「主人がいるので恋人は嫌、うまくやってちょうだい」と現れた。お客の希望にノーと言えない山岸が取った行動は・・・。次から次へと無理難題を押し付けてくる日下部、この人は何者だ?

ふたりで予約していた中根緑(麻生久美子)がひとりでやってきた。「パーティーには参加しない。夫は後で来る」という。キャッシュカードの名が違う。彼女が部屋を空けた隙に中を調べるとタバコとライターはあるが灰皿がきれいだった。新田は部屋の戻った緑に外のビルに「happy birth day」の文字を写して見せ彼女の美しい涙を見た。

山岸が誕生日を祝って、ホテルのサービス料理をもって彼女の部屋に行くと「実は去年ここで結婚式を挙げる予定だったのだが、夫はガンで亡くなった。思い出のために来たのでブライダルルームやチャペルを見たい」という。山岸は新田を伴って緑を案内していた。

そこに刑事の能勢(小日向文世)が捜査状況を知らせにやってきて「相棒復活ですね!」と笑顔で挨拶。このドラマの捜査状況は能勢を通して語られます。が、加害者等の名前(偽名)が分かり辛く新田の話についてゆけない!これで犯人の推定が出来るのかなと不安になった。ラストまでこの状態が続きました。😊

しかし能勢が喋った「新田が突然客の部屋に入ったりするのはホテルの安全のためです。あなたも含めて!」の言葉はよかったですね!このひとことは山岸の心を捉えました。山岸はここから大きくな変化を見せていきます。

田舎のおっさん風の浦部幹夫(博多華丸)がゴルフバッグを持ってやってきた。部屋に案内したボーイが彼の服から猫か犬の毛を発見!捜査本部が湧きたつ。

しかし、話が冗長すぎました。お笑いで取り入れたのでしょうが余りにも非現実で笑えない!特に日下部の話はひどすぎました。

カウントダウン・パーティーの開始

雰囲気は一転、華やかなムードになります。こんな状態で犯人を捜し出せるのかと不安になります。これまでの伏線は?と考えるのですが思いつかない。(笑)

心配不要でした。ダンスと種明かしが同時進行する作りになっていました。😊

お客様はそれぞれの仮装姿に会場に参集!刑事たちもそれぞれの配置についた。曽根真智子が魔女の仮装でその杖が目立つ。真智子はホールで誰かを待っている。参加しないといっていた浦部がペンギンの仮装で派手に動きだす。日下部も仮装。由里はロリータファッションです。新田はファントム仮装でダンスに加わる。すると逮捕者の尋問が始まった。新田が刑事の目で犯人を追う・・・。

尋問内容を聞いたが、名前がピンとこないで、内容がよく分からなかった。(笑)

 そしてカウントダウンが終わって、なんと時計のトリックが始まるとは・・。

“最後まで犯人が分からなかった”のだから、すばらしい脚本と言うべきなんでしょうね!でも何か物足りない!

最後の捜査本部の「解散!」、能勢と新田の別れ、新田と山岸の別れ、これがよかった!😊新田と山岸の別れは丁寧で、しっかり山岸の成長を見届けての別れでした。キムタクさんも大人になりましたね。😊

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