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「風の谷のナウシカ」(1984)「君たちはどう生きるか」を観る前に観てよかった!

 

君たちはどう生きるか」の公開日を迎えました。宣伝は一切しない、ポスターだけが公表され、物語はベールに包まれたままです。君たちはどう生きるか」のタイトルは宮崎監督が感銘を受けた吉野源三郎の同名小説から採ったと言われ、宮崎監督が最新作のアイデアとしてアイルランド生まれの作家ジョン・コナリーの児童書「失われたものたちの本」が下敷きになっているのではと言われています。

宮崎監督の新作公開にちなみ、金ローは「風の谷のナウシカ」、(7月7日放送)「コクリコ坂から」、「もののけ姫」の3作品を放送してくれます。

このなかの「「風の谷のナウシカ」を、恥かしながら20回も放送されていて、この名作を観ていない!ということで慌てて鑑賞しました。(笑)


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物語は

「火の七日間」と呼ばれる大戦争で高度な文明社会が滅んでから1000年後。人類は巨大な蟲(むし)たちや毒を放出する菌類に覆われた「腐海」に脅かされながら生きていた。そんな世界の片隅にある小国「風の国」に、少女ナウシカが暮らしていた。族長の娘である彼女は、「メーヴェ」と呼ばれる乗り物にのって空を駆け、人々が恐れる巨大な王蟲(オーム)とも心を通わせる不思議な力をもっていた。

その優しさで風の谷の人々に慕われ、平和な日々を過ごしていたナウシカだったが、やがてトルメキアと土鬼(ドルク)という大国同士の争いに巻き込まれていくというもの。

宮崎監督の「ルパン三世 カリオストロの城」でヒロインのクラリス役を務めた島本須美ナウシカの声を担当。宮崎監督とさまざまな作品でタッグを組んできた高畑勲がプロデューサーを務めた。制作は、宮崎・高畑と同じ東映動画出身で後にスタジオジブリにも参加する原徹が設立したアニメーションスタジオのトップクラフト

本作の成功によって宮崎監督の次作「天空の城のラピュタ」の制作とスタジオジブリの設立へとつながっていった一作とのこと。(以上映画COMから引用)

感想

一度目はよくストーリーが掴めず、2回目でやっと掴めました。(笑)ファンタジーな作品に、1000年のちのSF世界。国名も人命もカタカナ。これに起因して「何故?いまどこで誰に会って、何が起こっているのか」と、飛び回るナウシカの行動について行けない!(笑)

公開された当時、映画を楽しむ環境になかったので、こんなメッセージのあるアニメーションがあったことに驚きました。今、この作品を観てまったく色あせることなく、むしろ重くこのメッセージを受け止めることができました。

ミニスカートのどこにでも居そうな少女ナウシカが戦争でしか地球を救えないと考える大人達を尻目に、地球の環境システムが人類を救うと科学的に実証しながら森と蟲たちを愛し、地球を救う物語。このスケール感のある物語に惹かれました。

1000年間の化学廃棄物で朽ち果てた世界感毒素でガスマスクなしでは森に入れない。この世界に生きる生物はこれまで数十億年を生きてきたキノコ類の森、そして古代史に出てきそうな蟲類と巨大な甲冑生物に似の蟲(オーム)。この発想が面白かった!英語版では「WARRIORS OF THE WIND(風の戦士たち)」というタイトルでこの描写はないという。一体何を観たのか?

この世界を愛する少女ナウシカのキャラクターの面白さ。“メーヴェと呼ばれるジェット滑空機で飛び回り、森や蟲だけでない、敵味方区別なく弱い者に愛を差しだす正義感の強い子。

敵は七日間で地球を焼き払った古代巨大生物“巨神兵”を現代に生き返らで、毒を撒く森や蟲を焼き払うというナウシカ自分の命を差し出して、再び地球を焼くことに怒り狂うオームをなだめ、敵に向わせて地球を守る物語。これを監督の十八番の数々の航空機による空中戦バトル、地上でのオームとの闘いという奇想天外な闘いで楽しませてくれます

この物語の中に宮崎監督の考え方がよく出ていて君たちはどう生きるか」を観る前に、観てよかったなと思える作品でした。

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