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「エイリアン」(1979)見えないエイリアン!宇宙船乗員の疑心暗鬼にアンドロイドへの恐怖!

“エイリアン”という単語が異星人を意味する単語になったと言われる作品。このシリーズを全く観ていない。WOWOWでシリーズとして放送してくれ、助かりました。エイリアンを描く元祖的作品。これ以降の作品は物まねになってしまうのでないかというほどの出来だと思った。

監督:リドリー・スコット原案:ロナルド・シャセット ダン・オバノン脚本:ダン・オバノン撮影:デレク・バンリント、音楽:ジェリー・ゴールドスミス

出演者:シガニー・ウィーバー、ベロニカ・カートライト、トム・スケリットイアン・ホルムハリー・ディーン・スタントンジョン・ハートヤフェット・コットー

物語は

宇宙船ノストロモ号の乗組員はある惑星で異星人の宇宙船を調査する。だがその時、卵の中の生き物が乗組員に寄生。やがてそれは腹を食い破り、ノストロモ号内に潜伏する。その後、宇宙生物は人間をひとりずつ抹殺。生き残った航海士リプリーはたった独りで戦いを繰り広げることに!


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あらすじ&感想:

搭乗員7名を乗せた宇宙貨物船ノストロモ号は他の恒星系で採掘された鉱石を地球に運搬中。目覚めると地球でなく別の星に向っていた。通信手のリプリーシガニー・ウィーバー)が本社に連絡するとAIが地球外生物の存在を検知してそちらに向かっていることが分かった。船長のダラス(トム・スケリット)の判断で、船長、副船長ケイン(ジョン・ハート)、操縦士ランバート(ベロニカ・カートライト)の3人が調査に出かけた。

他惑星の宇宙船と化石となった宇宙人の船を発見。遺体は腹に穴があいていた。船体の穴から奥深く探索すると孵化した殻が散乱する場所に出た。ケインに異常が発生しノストロモ号に戻った。エアロックの開閉権限は船長、副船長不在時には船内にいるリプリーにあるにも関わらず、十分な検査もせず化学主任のアッシュ(イアン・ホルム)が決めてしまった。リプリーは激しく船長に抗議したが取りあげられなかった。

ノストロモ号に戻ったケインを治療室でアッシュが診断。ケインの顔にヒトデのような生物(フェイスハガー)が張り付いていた。この映像には吐き気がした

フェイスハガーの足を切り落とすと黄色い液体が流れ、床を溶かし船に内流れ出る。ケインはフェイスハガーから酸素を吸入しており、このままの状態で放置して様子見。

フェイスハガーの足を切り落とすと黄色い液体が流れ、床を溶かし船内に流れ出る。治療室をロックして液体の処置を始めた。このあと治療室に入るとフェイスハガーが死亡し、動物の内蔵のような肉片になっていた。アッシュがこれをピンセットでつまみながら成分分析。リプリーはこれを船外に放置すべきだと主張したがアッシュが「地球外生物は保管だ!」と主張し、船長の指示で船内保管となった。

眠りから覚めたケインをまじえての食事。陽気なケインが急に苦しみ始め、胸からにょろにょろとくねるヒトデのような異体生物(チェストバスター)が出て来て、部屋を出て船内のいずれかに消えた。捜査中、パイプから漏れる水分に触れる。

姿を見せないチェストバスターを探し。どこで何が出てくるかという恐怖

 もう一つの恐怖。汚染したものを船内に持ち込み、船内保管したことで起きたエイリアンを巡る乗員相互の疑心暗鬼。

真っ黒な船内をバーナーで捜索。検知器を作って捜索する。チェイストバスターは大型に成長したエイリアンとなり機関士のブレット(ハリー・ディーン・スタントン)を襲った。

エイリアンを宇宙に放出するか、脱出艇で脱出する案もあったが乗員4名であるため、船外に放出することに決まった。船長がこの役を買って出たが、追い詰められ殺された。このときちらっとエイリアンの姿が見えた。

リプリーはAIにどうすべきか問うてみた。答えは「エイリアンの捕獲と回収を最優先事項」「乗組員の命が犠牲となってもやむを得ない」というものだった。

アッシュが突然リプリーを襲って来た。機関長のパーカー(ヤフェット・コットー)とアッシュが争い、パーカーがバットでアッシュの首を殴ると、首が飛んだ。アッシュは船主からエイリアンの持ち帰りをセットされたアンドロイドだった。

アンドロイドに対する恐怖。当時これほどに精巧に描写されたアンドロイドに驚いた!

リプリー、パート、デンパートの三人がエイリアンに襲われ、パートとデンバートがエイリアンに襲われて亡くなった。

リプリーは脱出と同時にノストロモ号を原爆破壊するよう時限爆破装置を10分にセットして脱出艇に急いだ。が、猫のジョーズと一緒にとジョーズを捜しに戻る。タイマーは点火前5分までなら中止できるがもう間に合わない。リプリーは猫のジョーズを伴って脱出艇に乗り、ノストロモ号から脱出した。ところ艇内にエイリアンがいた。リプリーは宇宙服に着替え、艇内を高圧にしてエイリアンを宇宙に放出した。リプリーは本部に救出を依頼し、安眠ポットに入り救助船を待つことにした。

脱出艇が発進し、ノストロモ号が爆破し、艇内のエイリアンを宇宙放棄するまでの息もつかせぬ恐怖。疲れた!

まとめ

エイリアンはほとんど姿を見せない。見えないものへの恐怖!そして、見えないが故の乗員たちの疑心暗鬼、これが恐ろしい!さらにアンドロイドに対する恐怖!すばらしいストーリーだった。

シガニー・ウィーバーの演技。当初、主役でなかったが次第に頭角を現すところが物語を面白くした。船内で第3の権力を持ち、アッシュと対立するが、堅固な意志と行動力を持つ女性。これが当時のフェミニズムの波に乗ったというのが分かる演技でした。(笑)しかし、予告編で観るように、シガニー・ウィーバーのパンティ姿が取り立てて評判のようです!(笑)

恐怖ストーリーの背景となるノストロモ号のデザイン、船内での生活描写が現在時点で観ると実にリアルに描かれている。睡眠ポッド、食堂、運転席、AI室、エアロックなどの描写がすばらしい。

宇宙に浮かぶノストロモ号の姿が未来の宇宙時代を暗示してくれる。文句のない宇宙SF物語だった

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