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「劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室」(2023)待っていては救えない命がある!熱血彼らに涙!

 

能登地震災害を見て、今、この作品をみたとき、待っていては救えない命があることの意味が重く圧し掛かる。家屋の下敷きになり誰かが助けてくれると頑張りながら亡くなった人に申し訳ないような気分です。

官房長官地震直後の記者発表(これも遅かった)で、記者からの自衛隊は出動しているかの質問に、長官は「出動していると思う。防衛省に聞いて欲しい」と回答した。このとき、この政府はダメだと思った。このドラマには、突っ込みどころはあるが、命を救おうとする心に溢れ、泣けた!

2021年7月よりTBSで放送された救命医療ドラマ「TOKYO MER 走る緊急救命室」の劇場版。公開時、とても人気のあった作品。しかし、TVドラマの映画化ということで観なかった。MERを Medical emergency Rescueとして見ていたが“走る緊急救命室(Mobile emergency room)の意味と知って、MERの必要性を訴える物語であったかと驚いた。(笑)

このドラマを見てMERがなければ絶対に救えない命があると確信した。それほどに感動的な結末だった。(笑)

監督:松木彩、脚本:黒岩勉音楽:羽岡佳 斎木達彦 櫻井美希、主題歌:平井大

出演者:鈴木亮平賀来賢人中条あやみ要潤小手伸也佐野勇斗ジェシーフォンチー菜々緒、杏、鶴見辰吾橋本さとし渡辺真起子仲里依紗石田ゆり子、他。

物語は、

横浜のランドマークタワーで大規模な爆発事故が発生した。数千人が逃げ惑う未曾有の事態に陥る中、東京都知事直轄の救命医療チーム「TOKYO MER」のチーフドクター・喜多見(鈴木亮平)は一刻も早く現場へ向かうべきだと主張するが、厚生労働大臣によって新設されたエリート集団「YOKOHAMA MER」の鴨居チーフ(杏)は「安全な場所で待っていなくては、救える命も救えなくなる」と正反対の意見をぶつける。そんな中、地上70階に取り残された193名の中に、喜多見と再婚し妊娠中の千晶もいることが判明する。(映画COMより)


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あらすじ&感想:

冒頭、羽田空港で着陸したジャンボ機が何物かに接触し炎上事故が発生。

 直ちに都知事の赤木はTOKYO MERに出動を命じた。MERが到着すると消防隊長千住から搭乗の優先権が与えられた。機内に喜多見が現れると乗客から「MERだ!」とほっとした声が上がる。喜多見はCAと協力し負傷者にトリアージカードをつけて脱出を支援。全ての処置終えところでCAの佐野が倒れた。腹腔内に大量出血と診断、MERを機体近くに呼び寄せ収容して手術を行うと決心。

MERが機体から離脱する中で、喜多見の冷静的確な指示で手術が始まる。途中でMERに機体の破片が絡みつくが消防隊の支援を得て排除作業を実施。その間も手術を続行、機体の爆発を間一髪で逃れ、手術を無事終えた。

手術シーンがよく出来ていた。鈴木亮平さん以下、MERメンバーは相当訓練したと思った。

元日の日航機と海保機の衝突、炎上事故を見ているだけにこのシーンは印象深かった。リアルな映像で、臨場感があった。MERの存在は大きな安心感を与えると思った。

しかし、厚労大臣の両国(徳重聡)は危険を冒すTOKYO MERを認めず都知事石田ゆり子)に運用を任せ、かってTOKYO MERのリーダーだった音羽賀来賢人)を派遣し監視している。さらに、安全な位置で行動するYOKOHAM MERを立ち上げ、この成果を見て全国規模に拡大する計画を持っていた。YOKOHAMA MERのリーダーはかって音羽の恋人・鴨井(杏)だった。

喜多見はMERの仕事に没頭し再婚の妻千晶の誕生日を忘れてしまい、これに愛想を尽かした千晶が実家に帰ってしまった。千晶は妊娠9カ月目だった。

喜多見は千晶が心配で、看護師の夏梅(菜々緒)に頼んで千晶の様子を見に行ってもらった。千晶と夏梅は気晴らしにと外出し食事のために横浜ランドマークタワーを訪ねていた。

高さ296m、70階の横浜ランドマークタワーで大火災が発生

 都知事は神奈川県知事と協議しTOKYO MERを派遣した。現場の指揮を音羽が執ることになった。TOKYO MERはビルからの脱出者の治療にあたるが、YOKOHAMA  MERの登場で、これの援助に回った。YOKOHAMA MERの初登場でここには厚労大臣の両国が視察に訪れていた。

千晶と夏梅は展望フロアに逃れた。そこには100名ほどの避難者がおり、その中に10名ほどの負傷者と頭部を負傷した老女がいた。千晶と夏梅は交代しながら老女に救命処置を施すが回復しない。千晶が喜多見に助けを求めた

犯人が逮捕され火災発生場所は24階でその手口が分かった。喜多見は音羽にビルに入る許可を願い出たが許可されない。東京知事の命令が出て、厚労大臣を無視して、音羽がTOKYO MERにタワー内での救助を認めた。喜多見は消防と協議し展望フロアーに急いだ。

展望台に着いたMERは負傷者の手当、喜多見は老女の頭部から血を抜く応急処置をした。消防からの指示で北側の非常階段から退避することにした。患者を搬送するために避難者の学生たちに応急担架の作り方を教え、搬送を手伝わせることにした。この着意がすばらしい!

喜多見は比奈医師(中条あやみ)らに患者の担架搬送を任せ、自分は老女を背負い千晶とともに脱出していた。煙に巻かれ比奈医師らは脱出できたが、喜多見は炎に遭遇し千晶を残して老女を脱出された。

喜多見が千晶のところに戻ったとき、完全に炎の捲かれた

喜多見が必至に火炎を防ぐが、千晶が「お腹の子だけは助けたい」と帝王切開を求めた。千晶の必死の願いに喜多見はその気になったが、出来なかった。必至に廃材で床を叩き救助を求めていたが、意識を遠のいた。そこにMERのメンバーが救助に現れた。

ここでの千晶役の仲里依紗さんは「ハラがコレなんで」(2011)で9カ月の妊婦役を経験済みで、現実母親でもあり、その熱演は凄かった。

官房長官の白金(渡辺真起子)が隣県に医療救助支援を要請し、多くの救援隊が集った。

喜多見はYOKOHAMA MERのMERを借用して最新の機材で千晶の帝王切開を執刀。千晶と生まれた赤ちゃんが心肺停止。喜多見は諦めることなく心臓マッサージを続け、またメンバーの必死の赤ちゃんの心臓マッサージで、ふたりとも蘇生した。とても感動的なシーンだった。

このシーンを見て、MERがなければふたりの命は救えなかったと思った

今回の経験から、鴨井は「私も喜多見を見習って危険に飛び込む」音羽に告げると、「勘弁してくれ!頭痛の種はひとつで十分だ!」と突き放した。(笑)

まとめ

先ほど述べたようにこの時期に観れてよかったと思った。大災害における医療救急システムを考えるいい機会になった

 航空機事故とビル火災という災害現場をリアルに描き、また手術シーンがいいそして喜多見と千晶夫婦の情愛ドラマ、泣ける作品でした。

MERが必要か?このドラマだけでは判断できない。(笑)

 医療ドラマに外れはなし!本作も面白い作品だった。

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