映画って人生!

宮﨑あおいさんを応援します

「少年メリケンサック」(2009)

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この作品、「篤姫」出演中の中休みに撮ったものですが、あおいさん、これまでの清純派の装いも、「篤姫」で見せた凛としたたたずまいもかなぐり捨て、棒付きキャンデーをなめながら、天真爛漫なパンク娘になりきっています。
あおいさんはおりにつけ「わたしはひとみしり」と、なんとなく暗いイメージですが、とんでもない、この作品のあおいさん、野太い声で怒鳴ったり、猫なで声で彼氏に甘えるなどまさに弾け飛んだ感じで七変化を見せ、そのコメディエンヌぶりは本当に見事ですあおいさんのこの能力を見出したクドカンさんはすごい、またこんな面白い作品を作ってほしいです。
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物語は、
レコード会社に勤める契約社員“より目“のかんな(あおいさん)、成績があげられずクビ寸前の状態で、動画サイトで見つけたパンクバンド“少年メリケンサック”の映像を社長に見せると、スカウトすることを命じられる。
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早速メンバーの一人が働く中華料理店を訪れと目の前に現われたのは50歳の小汚いアキオ(佐藤浩市さん)。実は、かんなが見た映像は25年前のものだったのです。そんなこと、既にライブツアーのスケジュールを入れてしまっている社長には口が裂けても言えません。
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かんなは、少年メリケンサックのディレクターとして、ワンボックスカーで全国ツアーの旅にかけます。

このメンバー4人のキャラクターがめちゃめちゃに面白いです。こんなひとたちを相手にあおいさんたいへんでしたね。
ベースのアキオ(佐藤浩市さん)は酒ぐせが悪く凶暴で、彼とは絶縁状態にある農家の弟ハルオ(木村祐一さん)はかなり田舎臭く、ドラムのヤング(三宅弘城さん)は「最近、切れじの手術をしたから」といすに腰掛けることもままならず、ボーカルのジミー(田口トモロオさん)に至っては事故の後遺症で言語障害がある。
そんな彼らだから、25年ぶりに再結成してもうまく進むはずがない。ぶつかり合いながらライブに臨みます。そこで起こる大混乱が見どころです。

あおいさんの演じるかんな、オヤジたちにケリを何度も入れられ、胸を触られ、牛のフンを投げつけられながらもひたむきに頑張り、少しずつたくましくなっていきます。
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そして彼女にはシンガー・ソングライターを志し軟弱な歌ばかり歌ってる彼氏(勝地涼さん)がいます。

むさ苦しいオヤジたちのスケベな視線と口汚い言葉を浴び、シンガーソングライター・デビューを夢見るナヨナヨした恋人を養いながら、奇跡が起こることを信じて頑張るかんな:あおいさんです。

名古屋ライブ
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かってのフアンが大勢押し寄せるが、当時のバンドの力はなく、客から大ブーイング。昔のうりであった兄弟げんかが始まる。これでは社長に叱られるとかんなは逃亡し大酒を飲む。
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ここでの酔っぱらったあおいさんは見どころです。酔いがさめて、社長にはっぱかけられ、次のツアーに。

大阪ライブ
若い売れっこバンドと鉢合わせのライブ。
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若いバンドに対抗するには体力がなく、アンコールに出れない。それでも面子に拘るメリケンサック、若いバンドにハルオがガン付けて大騒動を起こし警察沙汰に。
かんなは逃げ出し恋人の元に。
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彼のライブを聞くがこれでは自立できる見込みはないと、タクシーでメンバーを追っかけ広島に。

広島ライブ
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広島のライブハウス着いてみると、なんと彼らのライブは大盛況。回を重ねることで少しずつではあるが元のメリケンサックに戻っていて、そこでメンバーとの慰労会。かんなもメンバーに溶け込め、次はアルバムを出そうと希望を見出す。
自分の部屋に帰ってみると恋人が浮気中、ここでの怒りはギター振りかざして、尋常でないですね。(笑)

ライブは大盛況。が、アキオとハルオの兄弟げんかでアキオは左手を怪我。これでは、かんなの企画でやっと決まったTV出演がふいになると、かんなの怒り。この怒りは見どころです。
喧嘩でけがをしているアキオのために、かっての恋人をバリカンでモヒカン刈りにして出演させる。

TV出演
演奏が始まると、ボーカルのジミーの記憶が戻って歌詞「ニューヨークマラソン」が「農薬飲ませろ」に。もうだめとかんなはこの場を逃げ出す。
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その結末は、あっと驚く結末。下ネタが多いですが、これが下品にならないのはあおいさんの力です。
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