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第36回「勝負」

第36回「勝負」
第二次上田合戦。昌幸は、人を食ったような作戦で生き返り、その姿は頼もしく痛快ではあったが、敵味方に別れての闘い、情けは禁物といいながらお互いに気を使っての戦。信繁の一計で親子の対決にいたらなかったのは信繁と信幸の以心伝心の力があってのこと。兄弟の力に感動です特に家康陣営に入った信幸は強い監視の中で生きて行かねばならない苦悩を見ることになりその心中を察するに涙です。
「勝てたのに」と悔しがる秀忠、戦の目的がはっきりしない。同情する。正信の太々しい態度にこの戦の無念を見る。
関ケ原における石田三成の敗北。全く予期せぬ結果に驚愕する昌幸と信繁。何のための戦であったのか、これからどう生きていくのか? 信幸は父弟をどう救い出すか注。実に短期(短時間)の決戦でした。(笑)
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○三成が兵を挙げ、毛利、家康の闘いにイメージ 8
・昌幸は下野犬伏で信幸は徳川につくことを配下の者に告げ上田に帰還することにする。信幸は家康が小山の陣に着くことを知らせる綱家の歯が欠けていることに気付く。上方のことが徳川に伝わった後に会うことにする。すべての判断を信幸自らが下すことになり、これまでと違って相談はできない、苦しさが見られる。真田が二つに別れたという実感が信幸の表情から伝わってくる。
岩櫃城では、茂誠と松が真田が徳川を離反したことを知る。「あのお方らしい」と笑う。おもろい夫婦の登場に場が和らぐ。(笑)
・下野小山の家康。本多正純の毛利中納言の挙兵が信じられぬという報告を聞き、宇喜多が伏見城に攻めかかったことに「手回しの良さよ。裏で糸を引いている者がいる。上杉など相手にしている場合でない、軍議を開く! 諸将を直ちに集めろ」と転戦の決意を示す。
・7月24日信幸が家康の陣を訪ねる。「安房守、意味がわからん」と言われる。陣を払い上田に戻り、徳川の命に従わないことを伝える。信繁も上田に戻ったことで、自分が徳川に残ったのはなぜかと問われる。「それがしの父は本多平八郎、義理の父は徳川大府様」と答えると、本多正純は「徳川を裏切ったことはゆゆしきこと」と非難。「代わりに腹を斬れというならここで斬る」と信幸。ここで義理の父忠勝が「父の誘いを断り残ったは天晴」と信幸を援護する。
家康の「伊豆守、お主の親父に去られたのは痛いが、それ以上にお主が残ってくれたのがうれしい。まれに見る忠義者だ」に信幸は「今後も徳川のため身命を賭して働きとうございます」と力強く誓う。家康の大きさ、全般をよく見ていることがよくわかる。正純は随分と小者だったんだ。
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・家康の陣。家康は集まった諸将に「上方において石田治部にたぶらかされて毛利中納言が謀反を起こした。これより大阪にとって返し秀頼公を救い、反族どもを討ち果たす。大坂に人質を残している者もおられよう。わしについてくるかは各々の決心に任せよう」と伝えると真っ先に福島正則が賛同、これに引きつられるように参集者が次々と賛意を示すなかで信幸も賛意を示す。「翻ったのは安房守だけ、またしても安房守、断じてゆるさない」と家康
 
○稲、父昌幸の沼田城立ち寄りを拒否。
・昌幸、信繁は上田への帰路中、大坂から避難してきた稲たち一向に会う。稲は「母上様、春様は大谷刑部様に匿われています。私は徳川の家臣の娘ゆえ逃げて帰ってきました」と報告。昌幸は信幸の嫁にそして孫二人に会えたことを大いに喜ぶ。信繁が「これから上田城に入って一泊、明日、上田に帰る」と伝える。稲は夫信幸が徳川についたことを知り、厳しい顔で「あの方らしい、筋の通し方」と言い、「夫に成り代わり私が出迎えますので一時の御猶予を」と帰りを急ぐ。イメージ 2
昌幸一行が沼田城到着し開門を告げると、門の楼閣に稲が武装を整え「これより一歩も通せない。夫は徳川、徳川に刃向かうはすべて敵。お引き取りを」と告げる。「まあそういうな」(乗っ取るつもりはない)という昌幸に沼田の兵が鉄砲を向ける。「さすが徳川一の名将の娘、源三郎は良い嫁をもらった」と嫁を褒める昌幸
 
上田盆地での戦い(第2次上田合戦)イメージ 3
・7月27日上田城に戻った昌幸は、早速軍議「敵は徳川大府とそれに組する大名たち。日の本を二分する大戦、同じ戦はできん」と意気軒昂。信繁が「会津に向かった兵は引き返す。これを迎え討つ。徳川には伊豆守がいる」と作戦のむつかしさを口にする。「戦に情けは禁物」と言いながら信幸を気にする昌幸。
・家康は上田城攻めを決め信幸に「お前を信じるがそうでない者もいる。有無を言わせぬ戦いぶりをみせてみよ」と先鋒を命じる。家康の「安房守、断じてゆるさない」と「上田城を攻める」は真田を攻め滅ぼせということか? 主力との関係はどうなっているのか?信幸が8月1日に沼田城にも戻る。

・昌幸は三成からの文を読み「小諸と深志、川中島は切り取りしだいでわが領土としてもいいと言うてきた。もっと値を吊り上げる」と甲斐、信濃の全域を要求する。昌幸の戦う目的はこの二国の確保を要求するのは当然だがまだ戦が始まっていない。これの条件を飲ませての闘いというのが正幸らしい。短期決戦に終わることなど想定外。
三成側はこの要求に対して大谷吉継は「いいではないか、くれてやれ。真田が信濃にいて徳川はこちらに全軍を回せぬこの戦、真田が要かも」と昌幸の要求を了解する。三成は不満のようだが、吉継は戦略的な態勢をよく読んでいる。これに昌幸は“よっしゃ”と満面の喜び。
・宇都宮で上杉をけん制していた秀忠軍が8月24日東山道を三万の兵で信濃に向かう
 
会津城では上杉景勝「直ちに出陣、秀忠を討つ」と言うが兼続は「今は会津を離れるときでない、伊達、最上の動きが気になる、動くのは石田と徳川がぶつかってから。天下分け目の闘い、2~3か月で勝負がつくとは思えない。北國を固め、越後を取り戻し、徳川の背後に攻め込む」と諫める。短期決戦など想定外としている。ここでも短期決戦など想定外。
9月1日家康の3万の軍が江戸を発ち西に向かう。
 
・9月3日 秀忠軍が小諸に入るイメージ 4
小諸城での秀忠の軍議。正信は「神川では、先の戦さで堰が切られ逃げ場を失った兵があまた討ち死にしている。この度は先に堰を斬っておきます」と秀忠に進言。
・真田では秀忠側が神川の堰がきられたことで「さすが正信、ぬかりない。まだ早いか」と言い小諸城にいる信幸に降伏状を渡す。
・信幸は降伏状を秀忠に提出。正信から辛い立場だなと言葉を掛けられるが「覚悟しているので気遣い無用」と応じる。
秀忠が「降伏を申し入れてきた。わしは此度が初陣ゆえ戦う前に降参するころとがあるのか」と正信に問う。「いかがなされますか」と正信。正信は秀忠に教えようとしているのか、ばかにしているのか? 秀忠にとってはきつい場面。
信濃国分寺での降伏の交渉に信繁がやってきて平野長泰に会う。長泰は徳川に拾ってもらったと言う。信繁が降伏のための条件「城は明け渡す。兵はみな城から返す。真田安房守の命は取らぬと約束。城はいずれ返すこと。本領は安堵。安房守を徳川の家臣として丁重に扱うこと」を示し以上を認めていただくなら即刻降伏すると述べる。同席している信幸は「申し訳ない」と丁寧に頭を下げる。正信は「お主の父親の狙いは」と問うてくる。信幸が時を稼いでいるとしか思えない」と言い「何のためか」とえらい剣幕で問い詰める。「わたしには?」と信幸。「怒ってもよいのか」と秀忠。正信の「無論」に秀忠が降伏状を破棄する。この戦さは昌幸と正信の闘い。
 
砥石城の闘い
・9月6日、秀忠軍が染屋原に軍を配備。真田の旗が立っていると信繁。源三郎とは戦いたくないと昌幸。信繁は自分に策があると申し出る
信繁は三十郎に砥石城に行くことを伝え、その意図を伝える。兄に砥石城を攻めさせ自分が守る。味方と外と少しやりあったとこころで味方に内通者がいたことにして門を開く。兄の軍勢が城に入り自分は退く。城は兄のものとなる。城を兄信幸に与え、信幸の徳川内での信頼を高め、一方真田にとっては兄がこの城を持つことで上田城の左翼の安全を確保し、染屋原での戦闘を有利にしようというもの
信繁は「三十郎に門を開ける役を頼みたい。われらが去ったら城に残れ。内通者が必要なのだ。これ以降は兄上に従え」と厳命するが、三十郎は泣いてこれを拒否する。「お前が一番信じられる男だから頼んでいる。父と兄は本気で闘うことを避けるにはこれしかない。真田が一つになるための辛抱だ」と信繁。これまでの二人関係からは辛い信繁の辛い決意、涙です。そして信幸にこのことについての文を兄に送る。信幸は信繁の文を見て「砥石城か!」と感慨に耽る。
 
・秀忠の陣。正信が「15年前の上田城攻めの失敗を反省し今回はまず田を刈り、敵の兵糧を奪い味方の物にする。そのうえで城を囲みじわりじわりと責める」と上田城攻略法を秀忠に指南する。「砥石城、前回はここに安房守が伏兵を忍ばせていた、それにより脇を衝かれ手痛い目にあった。この伏兵を指図していたのは」「私です」と信幸。信繁は「この役伊豆守にお任せあれ。どうか」と申し出る。「親子に戦わせるのはどうか」と訝る正信、「そのことはもう忘れて欲しい。本多様はお疑いなのですか、内報者がいるのです、伊豆守にお任せください」と再度強くこの役を申し出る。
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・信幸は砥石城周辺に兵を配備。城に銃を放つと、三十郎が門を開き、信幸が突入と同時に信繁が兵を引く。「真田信繁の命を受けただいまより徳川に味方する」と涙ながらに信幸の前に三十郎。戦闘は信繁の計画通りに推移。信幸が勝鬨以後、信幸は信繁の意図を察しここから動なかった。徳川に監視されるなかでこの作戦を行うことは信幸、信繁にとって大きな賭けだが、以心伝心のふたりの連携プレーだからこそできた奇策、みごと。
 
上田城での決戦イメージ 7
・昌幸は「徳川の佐渡守ならやみくもに攻めることはないから兵糧攻めだ」と読み、指示をする。信繁:こちらから撃って出て敵の分散した小さな陣を潰す。小競り合いでよい、攻めたらすぐ引け(ヒットエンドラン戦法)。真田の兵はいつどこから現れるか分からないことを知らせてやれ(神経戦)。
茂を:敵の兵糧を奪え、3万の兵、底をつくのはむこう。
作兵衛:兵糧の少ない敵は刈田を行う、それを阻め。抜かりなくやれ!! 本当にこの親父さんは戦好き。しかしこの作戦ができるのは、信幸が砥石を抑え出て来ないからだ。
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・“突然敵じゃ”と秀忠の陣には信繁が切り込む。徳川に兵糧小屋には茂誠が切り込み兵糧を運びだす。作兵衛は刈田を狙う敵兵を襲う。
・秀忠の陣。この戦いに困惑する秀忠。「敵もなかなかやるな、いくさにもいろいろある、あせった方が負けと」と正信。「3万の兵、攻め込んでも以前のようにはならんのでは」と秀忠。そこに雨が降り出し「真田安房守が待ったのはこれか、時を稼いでいたのか。神川か、退路を立たれましたな」と正信。
・真田の陣では昌幸が敵の裏をかくと信繁に「兵500を連れて敵本陣の裏に回れ、秀忠の首を取ってしまえ」と指示。「ここが本陣と分かっていたのですか」という信繁に「戦は始まる前が肝よ」と昌幸。今すぐ出陣だと雨の中を進む信繁。
・秀忠はこれだけの兵なら勝てると言い、正信の止めるのも無視し出陣を令する。そこに家康から火急の知らせが入る。
信繁は雨の中、秀忠の陣に肉薄しつつある。砥石城の信幸は父の戦況を案じる。
「総大将の首とれますか」と聞く内記に昌幸は「取れなくてよい。初陣の秀忠を怖がらせるだけでよい。生涯戦さ下手で終わる」と先の戦闘を見据えている。
・信繁のもとに徳川の旗が見えたという報告が入り兵の姿を確認すると徳川勢はすでに撤退している。家康正面の戦況進展が速く秀忠軍に合流を命じていた。イメージ 10
総攻めをかけたかった。勝っていたのに!」と悔しがる秀忠。食いかけの鳥を投げて兵の前進を下令する正信。だれが指揮官か、この戦の狙いは何であったのか。くやしいであろう秀忠!! 星野源さんの名演技。
 
・三成率いる8万の兵が関ケ原に陣を張る。「いいとこだな」と三成と吉継。これに家康は9万の兵を持って天下分け目の大戦が始まろうとしている。
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衝撃の知らせ、石田側の敗北
昌幸をはじめ家臣たちが上田城で戦勝祝のなか、佐助によって「関ケ原において大府と三成の軍がぶつかった。戦は朝方に始まり昼には決がつき、徳川が大勝利。石田様は行方不明。石田刑部様は討ち死」との知らせがもたらされる。予期せぬできごと!! 驚愕する昌幸と信繁。三成との約束は? なんのための闘いであったか!!
 
記事1 20160912
真田丸」第36話は視聴率165% 第二次上田合戦で注目