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第1回「井伊谷の少女」

いよいよ「直虎」が始まりました。厳しい戦国の時代に生きるため、幼いとは言え、智恵があり人にやさしく元気なおとわ(後の直虎)に泣かされ、震えるほどの生命力を感じます。タイトル、題字、音楽に若々しさ、すがすがしさがあり、なによりも絵がうつくしい。1年間が楽しみです。
今回は“おとわ”が亀之丞(のちの直親)と夫婦約束する。が、亀之丞の父(直満)が今川義元によって謀反の罪で誅殺されその息子亀之丞も追われる身となる。亀之丞の逃亡を助けるために、おとわが自らの判断で身代わりになり捕らわれるという「竜宮小僧になる」がテーマでした。このテーマは物語の最後まで係るテーマでしょうか。
初回でしたので人物相関などわかり難いところもありましたが、番宣がしっかりなされていて、うまくナレーションも入り、理解することができたと思います。何よりも物語が、駄洒落などなく、テンポよく進み気分がいいです。(#^.^#) 井伊家と今川氏のこれまでの関係などわからないこともありますが、おいおいこれから明らかにされていくのでしょうか。
この時代の闇、竜宮小僧とか先祖のはなしなどすこし謎めいた話も、深い森、大木、大きな岩、滝など自然がたっぷり取り入れた風景により、「こういうことが生きるための力になっているんだ!」と違和感なく、時代の空気に入れたように思えます。子役たちに難しい演技を要求していますが、しっかり演じていてさほど違和感はなかったです。がんばれ!!
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はじめに、イメージ 11
静岡県西部、遠江の国うなぎで有名な浜松の少し北に井伊谷という小さな谷あいの地がござる。井伊谷はその名のとおり古より井伊氏という一族に守られてきた土地。じゃがしかし、戦国の世、駿河の名門今川氏がこの地に手を伸ばしてきての、井伊の者はそれは長きにわたり戦こうたものの、時代の流れには逆らえず、井伊谷はとうとう今川氏の治めるところとなってしもうた。その無念いまだ冷めやらぬころ、井伊家に一人の姫が生まれたのじゃ。
天正13年(1544)森のなかで鬼ごっこをする3人、井伊家の姫とわ(のちの直虎)、これなるは鬼役鶴丸、鬼からおとわを逃がそうとするのは亀之丞。「おとわ覚悟」と鶴丸に追い詰められるや滝に飛び込み悠遊と泳ぐ。時は戦国、群雄割拠し戦や略奪が繰り返された戦乱の世、その流れに果敢に飛び込んだおなごがおった。彼女がからくも守り切った井伊家はその後260年にわたって江戸幕府の屋台骨を支えることになったのじゃ。いさましい男名で男たちと渡り合ったそのおんなは「井伊直虎」と言う。「いざ!!」
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物語は
「お腹すいた」と居館に走って帰るびしょ濡れのおとわを“たけ”が追うところから物語が始まります。
・主殿に彼女の父井伊直盛を中心に、奥山朝利中野直由、新野左馬之助があつまり井伊の世継ぎについて評定を行っている。
直密が「なに今川から婿だと、井伊家は井伊の男子が継ぐ」と喚くと重臣小野政直が「今川氏の家臣より養子を迎えたが太守さまの覚えがよくなります」と発言。これに井伊直満が「今川からは殿がお方様を迎えておりそのお目付として新野の兄上殿まで。わしは今川の機嫌取りはもう十分だと申しているんだ」と激しく反対します。
井伊家は今川氏の軍門に下ってからまだ日も浅くてその支配に歯がゆく思うものが多く、小野政直のみが今川びいきであったようです。
 
・評定を終えた直盛が野がけに出ると、おとわも守役の“たけ“の制止も聞かず馬に乗ってついて行く。たけがおとわのヤンチャを嘆くと、母の千賀は「男の真似をしたところでいずれは女の子のおなごの道を選ばねばならない」と慰めます。
高台に出た父と娘。父直盛が「おまえが男なら面倒なことも起こらない」と嘆き「いっそわしの跡をおとわが継ぐか」と言うと「われはずっとそのつもりだ。違うのですか」と答えます。父直盛は「そうであったか」と笑みを見せます。帰ろうとすると飼い葉が準備されていておとわが驚く。
○おとわと亀之丞の婚約イメージ 6
龍潭寺で亀之丞と鶴丸が手習いをしているとおとわが遅れてやって来てふたり中に座る。「亀、今日もかわいらしいな」と話し掛けます。これを見る鶴丸は羨ましそう。
井伊家居舘では直盛が花を活けながら妻千賀に「亀之丞を井伊家の世継ぎとする案に決まった」と話すし掛けます。しかし、千賀は亀之丞が病気がちであることを案じます。
・竜潭寺でおとわと亀之丞、鶴丸の三人は手習いを習っての帰りに、おとわが「近頃、誰かに見張られている、忍びではないか。川の中で不思議な声を聴いたし、馬に飼い葉が与えられてた」と話していると、井戸の付近にガサガサと音がして「まさか」と覗くと酒を飲んでいる南渓和尚がいる。
和尚は「わしはいま、井伊の初代井様と語らっていたのだ。おまえら井伊共保さまのことをなんと聞いているか」と問うと鶴丸が「井戸のなかに捨てられていたところを神主が拾って育てた。その人が長じて井伊家を開いた」とイメージ 3答えます。三人のなかでは鶴丸は大人しく一番賢そうです。和尚は「その話には解せぬことがある。井戸に放り込まれたのであれば死ぬではないか、何故生きていられたのかと問うていた」とわけのわからぬことを言います。三人が「何故生きていたのか」と議論し井戸を覗いてみるが何も見つからない。和尚がとっくに居なくなっているとき、亀之丞が突然倒れる。鶴丸が背負って直満の館に帰ります。すると、今村籐七郎が「お前が無理をさせたせいだ」と鶴丸を激しく責める。鶴丸は悲しそうに一礼して帰って行きます。
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・寝込んだ亀之丞におとわは「どうして鶴丸はなにも言わずに帰るの?」と聞くと「小野政直は隙あらば井伊家を乗っ取るつもりだと父が話していた。うしろめたさがあるのではないか」と言う。そこに直満が帰ってきて「実は亀之丞とおとわの夫婦約束が決まった。亀之丞はおとわの婿になり井伊家の当主になる」と声高に言い「姫は喜んでくれぬのか」とおとわの顔を伺う。おとわは「驚いただけだ」と愛想笑いをします。
・おとわは家に帰り父直盛から「勢いで決まった」と聞かされ不満を示すと「おなごひとりで家は継げぬ、例え継いだとしても誰かと夫婦になるのだからどの道同じではないか」と母千賀に諭され納得するのでした。
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・亀之丞は自分が頼りないからおとわが愛想笑いを見せたのだと情けなくなっているところで、父が山伏の恰好した男と何か話し書状を託すのを目にします。
・小野家では、政直が妻に「あやつはきっとなにか勇み足を踏みよるぞ」と意味深長なことを言っているのを鶴丸が耳にします。政直は手の者を差し向け、直満と密会した山伏男を斬り、持っていた書状を奪っていたのです。
 
・竜潭寺境内では亀之丞が鶴丸におとわと婚約したことを告げると鶴丸は「聞いている、まことにおめでとうございます」と言葉をかける。すると亀之丞は「おとわは自分とは夫婦になりたくないようなんだ」と浮かぬ顔を見せる。そこに大股でおとわがやって来て「われの愛らしさに口もきけぬか」と仁王立ちになるので二人が笑うと、おとわは口をとがらせる。おとわイメージ 7が亀之丞に「われの旦那さまになるのだから笑うな」と怒ると「おれは頼りない。俺、もっと強くなるから。見ていてくれ」とおとわに宣言する。おとわは「おれはハの字で歩けるようになるから見ていてくれ」と言い返します。おとわと亀之丞は笑い合い、鶴丸はちょっと寂しげに微笑むのでした。子供たちの演技は、すこしぎこちないところも見られますが、ポインではしっかり演技していて、それほどの違和感はありません。
 
○今川氏による直満の誅殺
龍潭寺の境内で亀之丞は傑山に武術を習うことになり、おとわはもう妻になったような気持ちでこれを身守っています。おとわは、そこで南渓和尚「身の周りで起こっていることの不思議なこと、忍びの者ではないか?」と相談すると「きっと竜宮小僧の仕業だ」と言われる。おとわが亀之丞と鶴丸に竜宮小僧とはだれか」と聞くと、鶴丸が「田植えのさなかに猫の手をも借りたいと願う農民がいたら知らぬ間に苗を植えてくれていたり、洗濯ものを取りイメージ 8込んでくれたりする伝説の小僧のこと」と説明し、亀之丞が「淵に済んでいる」と言う。
 
・直満は今川義元から「井伊家の次期当主となる亀之丞の父親として挨拶にくるように」と命じられますが、直満は「何故ゆかねばならぬか」とひどく慌てる態度を見せる。「おれは昔から悪たれで呼ばれると叱られる気がする」と何かに怯えている。このことを見て直盛は「何かあるな」と心配し始めます。
その夜、直満は亀之丞に駿府行を伝え「お土産はなにがよいか」と聞くと「おとわの土産を探して欲しい」とおとわへの土産をねだります。そして直満は左馬之助とともに駿河に発つ。駿府では、今川義元が不敵な笑いを見せて待っている。義元役の春風亭昇太さんの物言わぬ演技が不気味です。(#^.^#)
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・おとわは亀之丞と鶴丸を伴って井伊谷城近くで竜宮小僧を探すが5日を経過しても一向に見つからない。「そろそろやめてはどうか」と鶴丸が言い出すと「まだ五日しかたっとらん」と捜索を続けようとするので、鶴丸は「お前は姫じゃから周の者は逆らえん。みな気を使っている。そのことを少し考えろ」と厳しく注意する。二人の間にまずい空気が漂うが、これを和らげるように亀之丞は笛を吹き始める。「たいした取り柄だ」と鶴丸。おとわは「我は果報者じゃ」と喜びを露わにします。
そのとき洞窟の中から鈴の音が聞こえ「竜宮小僧ではないか」と中に入ると洞窟は大きな祠で中を調べると死体を見つける。
 
龍潭寺では直盛が「直満が気色ばっている、駿府に呼ばれると困るようなことをしでかしたのでは?」と南渓に相談している。そこにおとわら三人が洞窟に死体があることを知らせる。
洞窟にやってきた南渓は経を唱え死体を見分して、路銀や脇差が残っていることから「斬られたのは恨みか、それとも他に欲しいもでもあったのか?」と呟く。そのとき亀之丞が「この人は先日屋敷にきていた者だ」と言い出す。これを聞いた南渓と直盛は子供たちを残してすぐさま館に戻っていく。
亀之丞が「斬られた者は父と関係ある者ではないか?」と不安を口にすると、おとわと鶴丸は「今日は直満おじさんも戻られる。聞いてみたらよい、心配するな」と慰めながら帰宅を急、このしーぐ。
イメージ 2三人が井伊家の館に帰ってくると母やたけが涙を流しおろおろしていて異様な雰囲気です。直盛が亀之丞に「直満が亡くなった」と告げる。亀之丞がその理由を尋ねると「おまえの父は謀反を企んだ罪で今川義元に討たれた」と言う。
これに、同行していた左馬助が「太守様は北条氏にあてた直満さまの密書を手にしておられそこには『今川氏とは手を切り、北条に加勢したい』と書かれていた。これは何ごとかと問われ答えに窮したところに太刀が振り下ろされた」と説明します。今川氏と井伊家の関係がどうであったかの説明がないので”左馬助の説明”は分かり難いですね。
亀之丞は桶に近づき父の遺骸を確認し絶句します。鶴丸は「(父に疑念を抱きながら)亀之丞を悲しむ姿を見て走り出し、館に帰る。ここでの、亀之丞役藤本哉汰君の演技に泣かされます。イメージ 10
館に戻った鶴丸は父政直に「何故今川から使者が来たのですか」と尋ねると「井伊家の筆頭家老だから当然だ」と言い放つ。
 
・その夜、川名から叔父井伊直平がやってきて「直満を売った下郎は小野政直か?」と直盛に問質す。佐馬助が「今川義元から亀之丞の首も差し出せと言われている。出さねばお家取つぶしになるやも」と告げると「たった九つの子をか、どうする気か。今川に従う気ではなかろうな」と刀を抜き直盛に詰め寄る。この場にいて、黙って聞く南渓和尚イメージ 4
・亀之丞はあまりのショックで行方をくらまし龍潭寺の井戸の側に座り込んでいる。おとわがそれを見つけ連れ戻そうとすると「井伊家の家督を継ぐのは俺でないほうがいい。おれは身体が弱いしおとわのように身体は動かん。ただ、井伊氏の血を引いているだけのできそこないだ」と気弱に言う。
おとわは亀之丞の頬を張り「われの夫は出来損ないではない。誰よりも笛がうまく、人を引き付ける笑顔を持ち、なれど本当は人一倍負けん気でつらいときも決してつらいとは言わぬ。よい男じゃ」と声を張り上げて泣きます。そして「もし、このまま身体が強うならねば、われが亀の手足になる。亀の代わりにわれが馬に乗り、村を回る。いざとなれば、太刀を佩き、戦いにもいってやる。じゃからそんなことを言うな」と励まします。ここは新井美羽ちゃんの演技に泣かされます。長セリフをしっかり喋りましたね。見事です!
 
○亀之丞の逃亡
・突然、ふたりは一撃をくらい気を失う。一撃を放ったのは南渓により差し向けられた傑山でした。おとわが目覚めたとき亀之丞は不在で「父上があるところに逃がした」と母千賀から知らされます。
母に「なぜ逃げなければいけないのか」と問うと「わざと逃がしたことが知られると、井伊家は今川に攻め込まれお父さんはもちろん私もおとわも打ち首になるかもしれません。いまのことは忘れなさい、ただお友達が突然いなくなっただけ、それだけ」と諭されます。「亀は無事か」と尋ねると「ここからは運です」と母がやさしく言い聞かせるのでした。
 
・今川氏の役人から「亀之丞の首と申し付けたのに」と責められる直盛。役人の捜索が始まる。
おとわは龍潭寺の井戸端で初代に向かって亀之丞と井伊家の無事を祈っています。おとわは井戸の脇に亀之丞の笛が落ちているのを見つけ駆け出す。今川氏の役人たちが龍潭寺にやってきて必死に亀之丞を探すなかで「山中で亀之丞らしき者が捕まった」という報せが。なんとそれはおとわでした。智恵があり、人にやさしく、元気なおとわに来週も期待です。(#^.^#)
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記事1 20170110
大河「おんな城主 直虎」好発進 初回視聴率は16・9%