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「チア☆ダン 」(2017)

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観るのをどうしようか悩んでところにタイミングよく作品のモデルになった福井県福井商業高校「JETS」が全米5連覇達成のニュースが入り「どんな練習で勝てたんだと興味を持ち、監督が「鈴木先生」の河合勇人さんでユーモアを期待し、主演が期待の女優広瀬すずさんということで観てきました。
本作は、普通の女子高生が軽い気持ちでチア・ダンス部に入り、厳しい顧問の先生やチーメイト支えられ、たった3年で全米大会を制覇するという「どスポ根」物語です。まさに偉業なんですがさらっとユーモアと涙で描かれ、チアダンスそのものが見る人を楽しくするダンスですから、「ど根性」を忘れてとても楽しく観ることができました。わたしにとってはラ・ラ・ランドでした。

高校生が悩みながら“がむしゃら”に踊り、悩んで、人として成長していく姿はまさに“ザ青春“で、指導者である顧問の先生の苦悩・成長も加味され感動のヒューマンドラマになっています。悩んで、悩んで踊って踊って、やっと掴んだ全米制覇。結論はわかっていても試合のあとで見せる涙に感動です。「全てを掛けて頂点に立った者しか見えない光を見てきなさい!という感情を味わうことができます。

目標達成まで「試合が終わったら遊びに行こう。だから頑張る」という男女交際、試合のあと3年後の姿を見せる演出、他高との試合シーンがないのは残念でしたが、部活という視点から、よかったと思います。
出演者みなさんの数ヶ月にわたるダンス練習成果はすばらしいものでした。広瀬すずさんがキラキラ輝いて、最後に流す涙がうつくしい。
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そして、富田望生さんのがんばりが目につきました。(#^.^#)
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物語・・
これは事実にもとずく物語という字幕に続く、カリフォルニアでの全米チア・ダンス大会の迫力あるシーンから、3年前に翻って物語が始まります。

〇1年目
高校に入学した友永ひかり(広瀬すずさん)が部活を何にしようかと悩んで、憧れの同級生山下孝介(真剣佑さん)がサッカー部に入ることから、彼を応援するためにチア・ダンス部を選びます。もちろんカッコいいのとTVに写るかもしれないという期待もあって。このころの入部動機なんてものはこんなもんでしょう。彼女たちを待ち受けていたのは鬼先生の早乙女薫子(天海祐希さん)。
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部員を集めて「チア・ダンは自分を晒す出すスポーツ。野球は甲子園、サッカーが国立ならチアダンスはアメリカを目指す。スカートは膝まで、ネールは禁止、前髪禁止・おでこ全開」と部のありかたを示すと旧部員は「辞めた」と逃げ出す。残った新部員に全米優勝チームのビデオを見せ、チア・ダンとは4つのダンス(ポン・ジャズ・ヒップホップ・ラインダンス)で構成約2分間の演技で競うと説明し自ら踊って見せ、部員の能力テストを始めます。

最初が玉置彩乃(中条あやみさん)、バレーを踊って見せダンスがうまい。
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次は紀藤唯(山崎紘菜さん)、ストリートダンサーでこれまたうまい。次は永井あゆみ(福原遥さん)、ブリブリのアイドルダンスでうまい、次は東多恵子(富田望生さん)、見た目はわるいがキレのあるダンス、・・もういいと早乙女。「部長は彩乃。部員を2つに分ける。あなたが踊り担当、私は踊る前の身体を柔らかくする練習を担任」と宣言、早速練習に。
ひかりは身体が硬くてしごかれる。“次は笑顔”と笑顔の練習、ここで早乙女はひかりのよさ「この子は目、いい目だ」に魅かれる。これが最後のシーンの伏線になります。
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ひかりは孝介の遊びの誘いにも行けず笑顔だけが取り柄にがっかりして、早速、彩乃に部を辞めたいと言い出す。彩乃は「チア・ダンでは笑顔は武器よ。1回通しで踊ったら気分変わる」と屋上に連れ出し「間違えても、明るく、素直に、美しく」と彩乃を中心に練習を開始。ひかりは少しづつではあるが踊る楽しみを覚えていきます。この過程は大切です。

ひかりは唯から「ダンスが下手過ぎる」と文句を言われと「あんたには笑顔がない」とやり返し「どこか触ったら!イチローのようにルーチンすると笑顔が作れる」とアドバイスする。唯は鏡で笑顔を練習。こうやって仲間がお互い切磋琢磨しながら練習を続ける。
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早乙女が黄色いユニフォーを見せると部員は一気に興奮、この勢いで福井県大会に出場。めちゃめちゃな踊りで完敗。早乙女は「よくかんがえろ!」と奮起を促します。部員はお互いを非難し合い収拾がつかなくなるが、唯がひとり街頭で踊っているところに彩乃がひかりが加わって踊りだすシーンは秀逸です。

早乙女が校長から叱責されていることを耳にし、学校中から笑われることで負けたことに悔しさがでてきて、メンバーと一緒に校長室を訪れ「先生はきついババアですが、みんなは初めてできた友達です。先生は目標を与えてくれました。私たちはアメリカで優勝します」と宣言。もう後にひけないです!!
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再び練習開始。早乙女が「JETS これチームの名前。3年でジェットで飛んでやる、いくわよ」と気合を入れる。教室でも休憩中でもチームは足でリズムを取る練習を密かにしている。
そしてあらたに東京から大野先生を迎え指導体制を強化する。大野はひかりをみて「あの子は笑顔だけではない」と漏らす。

〇2年目
新入生を迎え新しいメンバーが発表される。「センターは彩乃、左唯、右絵里(後輩)」、これを気にしてないというひかり。シアトルチームレイヴンのビデオを観る。「これでは全米は夢の夢」とひかりが言い出せば「それぞれの日々の積み重ねが大切」と早乙女が「大きな夢のために何をするか、夢ノートよ」とチームに夢ノートを書かせ、日々の週の月の目標を掲げ、記録し、自分を超えることに挑戦する。
彩乃が多恵子にきびしい要求をする。これを見てひかりが「あんた無理している」と非難すると「あんたは楽しているだけ」と言い返えされる。ひかりは「皆を楽しくさせている」と反発。
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帰校時ふたりは話し合う。ひかりが「彩乃の言う通り、私は自分が傷つきたくないだけ。そんな自分は嫌いなの、でもそうしかできない」と謝ると「生まれつき中心になれる人と成れない人がいるんよ。どんなに努力してもダメなことがある。でもそれでも努力するしかないんだよ。アメリカで踊りたい」と彩乃が自分の苦しい胸の内を打明ける。彩乃が必死に練習する姿を見て、ひかりはこんな彼女を「すごい」と認めるのでした。

〇3年目
練習で全治2か月の怪我をする。それでも練習に出てメンバーにアドバイスし彩乃を援助していると、早乙女に「あんたがいると仲良しクラブになる」と追い返される。
早乙女は「とんでもないところまで行こう」と練習に発破を掛け、猛練習が続く。ひかりは日記に「くやしい、思いっきり踊りたい」と書き、ひとり泣きながら練習を始める。
夏になり、チームメンバーと踊り始めるがレベルが低いと外される。「間に合わなかった、国内大会に出れなくても踊る。目標はアメリカ」とひとり練習が続く。
全国大会では円陣で掛け声をかけメンバーを送り出し、陰でひとり泣いている。
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ひかりの耐えて頑張る姿に涙です。広瀬さんのうまい演技に泣かされます。

全米大会へ!
全米大会1W前にひかりがメンバーに復帰。個人練習の成果が出たようです。そしてハリウッドに乗り込みます。
予選が始まり、目の前の米国選手の演技をみて「うちらとんでもない場所にきた」と興奮。予選を7位で通過。

早乙女はメンバーを集め「ひかりをセンターに入れ、彩乃とひかりはポジション交代。あすの決勝はこれでいく。7位ではだめ、最善で臨む」と指示する。ひかりが「そんなことできない」と訴えると「ちがう、あなたたちの力になる」と早乙女は聞き入れない。

彩乃は、悔しさを隠して、ひかりに「これ読んで」と自分が書き綴ったセンター心得「夢ノート」を渡し「私は部長だから」と毅然としている。しかし、ひとり練習では泣きながら踊っているのでした。

ノートを読んだひかりは再度早乙女に「先生は彩乃のことを知らない。わたしがここまで来れたのは彩乃のおかげ。先生は校長に交渉しただけ。私のことがわかるはずがない、決めて欲しくない。先生を軽蔑する」と抗議、暴言を吐く。早乙女は「考えは変わらない。全てを掛けて頂点に立った者しか見えないものがある。その光を見てきなさい!」と追い返す。早乙女も顧問を引き受けてからのことを思い出し「辛いこともあったが、泣くのは全米で優勝してから」と明日の決勝に賭ける。彩乃がひかりのところにやってきて「センターはひかり、そんなやつがいるんだよ!」と励ます。
決勝で踊る。
解説者はJETSのダンスに「何が起きたんだ。踊っているだけでない、みんながセンターで踊っている。
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誰も彼もが喜びで溢れている。日本の福井はすごい」と解説。踊り終えたひかりは早乙女を探し出し「見えました、すごい景色が。先生、みえちゃった!」と大泣きする。
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「まだよ、優勝発表は」と言ってるところに「ワールドチャンピオンJETS」のアナウンス。歓喜の声。すばらしいダンスシーンでした。
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