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劇場版「コード・ブルー-ドクターヘリ緊急救命」(2018)

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“ドクターヘリ”とそこに乗り込むフライトドクターをテーマに描いたフジテレビの大ヒット・ドラマ。第12008)、第22010)シーズンは観ましたが、第3シーズン(2017)は見ていません。
TV版と同様、監督は西浦正記さんで本作が映画初監督作となり、主演は山下智久新垣結衣戸田恵梨香比嘉愛未浅利陽介さんです。
 
フライトドクターの藍沢をはじめフェロー時代から10年間を一緒に過ごしてきた5人の仲間たちには、“別れをも意味する旅立ちの時”が迫っていた。そんな中、彼らのもとに飛び込んできた出勤要請。それは、成田空港と東京湾・海ほたるで発生した未曾有の連続大事故に立ち向かう主人公たちの活躍を、シリーズ史上最大のスケールで描き出す」の謳い文句に誘われ、これまでのキャストによるドラマはこれで見納め? そして、未曾有の連続大事故での活躍を観てみたいとこの作品を選びました。
 
旅立ちという点については、当初から出演している5人がしっかり役に生きている姿を確認でき大いに満足でしたが、未曾有の連続大事故に立ち向かうというコピーには騙されたという感じです。() 普通のTVドラマでした。TV版数話を一挙公開という感じです。
 
何故ワイドにしなかった?空港のセットの迫力のなさ。藍沢がこの飛行機に乗っているのでは?と誰も気づかない鈍感さ?思いつきで作ったのかと‥、
「どこか良いところ、褒めるところはないか!」というのが直後の感想でした。
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メンバーが、10年という年月を経て、それぞれがなるほどな!という未来を選択したこと。ドクターヘリが海ほたるの事故現場に向かう映像の美しさにほっとしました。( ^)o(^ )
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患者エピソードは掘り下げが浅くかつ既視感のある物語でしたが、感動的なセリフとナレーションで盛り上げ、泣ける物語になっています。泣けるかどうかは?
酔っぱらって頭に包丁が刺さって緊急入院する母親の物語に大いに笑いましたが、もっと主題であるヘリ緊急救命の命題に集中すべきです。
当初の末期がん患者のストーリーも、かなりの時間をとって、泣ける話になっていますが、主題にほど遠くリアリテイに欠け、違和感があります。
 
見せるべきは、海ほたるでの事故で、鉄柱が刺さった男に対する緊急処置ではなかったかと。この緊急時に父・息子問題で泣かせるドラマにするということに違和感があります。
 
臓器提供の少年のエピソードは、とても大切な問題で、これを取り上げたのはよかったと思うのですが、少年の親が息子の命が繋がっていることに感動するという涙の物語になっています。
意思表示カードだけでなく、少年を生かすことにどう拘わったかという救命医師の意思がしっかり描かれるべきでしょう。橘部長の「わからんよ!わたしはずっと悩んでいる」では何ともこころもとない。
 
ドラマの終始を通じて、藤川と冴島の結婚式が話題に取り上げられましたが、緊急救命に当たるふたりだからこそ、立派な式を挙げることではなく、そっと式を挙げ任務に走り出す姿にこそ泣けるのではないでしょうか。ビデオメッセージだけでよかった(エンドロールで流したのはよいアイデアでしたが、・・)。

藍沢が感電で一時心肺停止になり、懸命に救命に尽くす白石の姿。ふたりの関係は本ドラマでの核。ラストでのふたりのメッセージが生きたものになるよう、もっと見せ場を作って欲しかった、などなど・・・
 
TVを楽しんでこられた方には、過去のエピソードとの関係や新たな発見があり、ドラマを観ない人とは違った見方ができ、楽しめる作品なのでしょうか。
ちなみに、公開日初回で観ましたが、満席でした。すごい!
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