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第3回「冒険世界」

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家族の期待を一身に背負って上京した四三(中村勘九郎)だったが、東京高等師範学校での寮生活になじめない。夏休みの帰省では、スヤ(綾瀬はるか)の見合いがあると聞かされる。傷心で東京に戻った四三は偶然、三島弥彦生田斗真)ら天狗倶楽部による奇妙な運動会を目にする。マラソンとの運命的な出会いだった。
一方、浅草の不良青年、美濃部孝蔵森山未来)も落語にのめり込もうとしていた。のちの大名人、古今亭志ん生ビートたけし)への第一歩が踏み出される。
 
これが新しい大河かという、大笑いの大河でした。きっと合わないという人が出るでしょうね。()

タイトル「冒険世界」は冒険小説やスポーツ記事を中心に掲載する雑誌。編集長は天狗倶楽部の押川春浪で、四三は彼らの企画する全国学生大競争会に出会ってマラソンを知ったという。
倶楽部の三島弥彦は当時の人気映画「不如帰」の主人公浪子の夫のモデル。浪子の父は大山巌。四三は弥彦と一緒に日本人初めてのオリンピック参加。明治の風情がぷんぷんと匂うドラマ、とても立派な大河ドラマです。
 
ハイライトは、四三とスヤの再会と別れ。熊本自転車節をスヤに聞かせる四三役・勘九郎さんの歌、最高でした。そして、スヤが自転車で四三の乗った列車を追っかけるシーン、綾瀬さんの走りっぷりが見事でした!
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もうひとつ、「不如帰」にまつわるエピソード。三島和歌子役・白石さんの演技に大笑いしました。 
 
上野・浅草の風景、天狗倶楽部が開催する運動会そして映画館での「不如帰」観賞、とてもみごとな映像でした!
もうクドカンワールド全開で、大いに笑いました。こんな面白い大河を知りません。やりすぎて四三が少し馬鹿に見えるのが気になります。
 
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昭和351960)年のある朝。古今亭志ん生がオリンピックのニュースを聞いていると、妻・おりん(池波志乃)、娘の美津子(小泉今日子)、弟子の今松(荒川良々)は、見知らぬ若者が居ることに驚き、何事かと文句をいう。志ん生が家族に黙って小松(神木隆之介)という青年を弟子にしていた。
師匠に言われたと毎朝井戸水を浴びる小松に、志ん生は「五りん」と高座名を与えた。この出足、意味がわからなかった。()
 
遡ること50年熊本。四三は海軍兵学校の身体検査に落ちて実家の手伝い、小松同様に、井戸の水浴びをしていた。兄・実次(中村獅童)に進路を聞かれて、“父のついた嘘を本当にするため”東京高等師範に行きたいことを告げると、兄は大賛成。そして、見事合格。
 
このころ加納治五郎は、フランス大使館でオリンピック参加を決めていた。
 
明治431910)年春、叔父をはじめ多くの人に見送られ、美川(勝地涼)とともに赤いマント(お上りの印)を着て、東京に向かった。別れに流す獅童さんの鼻水が凄かった。()
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車内では美川がきれいな女に歓声をあげ、この女性が置き忘れた当時人気の「冒険世界」を読む。そこには天狗倶楽部の三島弥彦生田斗真)の記事が載っていた。
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記事には「勝負にはこだわらない。俺は負けてみたい。負けた人間の屈辱を味わいたい」とあった。
 
ちなみに三島家は薩摩士族。父・三島通庸は警視総監。兄・弥太郎(小澤征悦)はのちの日本銀行総裁、母・和歌子(白石佳代子)は“女西郷”といわれる女傑で当時評判の小説「不如帰」に出てくる悪い姑のモデルだと言われている。
和歌子は字が読めない?。そこで女中のシマ(杉咲花)に読ませると、「弥彦がモデルだという海軍少尉・川島武夫が浪子という女性と恋に落ち、浪子が病に罹ると心うつくしい姑に可愛がられ何不自由なく過ごしたと書いてある」という。和歌子は大喜びで芝居を観にゆくことにする。(爆笑)
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新橋で降りると、美川が浅草で12階建ての日本で一番高いタワーにから東京の街を眺めるというのでこれに付き合う。市電で浅草につくと、小梅(橋本愛)と静さん(峯田和伸)に客にならんかと声を掛けれ、四三は市電の中で財布をすられたことに気付く。おそらくクドカンさんの体験でしょう!これで四三は電車嫌いになったという() 
 
お茶の水の東京高師の宿舎に着いたのは日暮れ。監督係(舎監)永井道明杉本哲太)で「こんな雑誌を読むバカ者が」とさっそく肋木で鍛えられる。
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入学式で加納校長から「この中から、誰かがオリンピックに参加する」とを聞かされる。そして、体育は柔道か剣道を選べと訓示される。
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四三は東京でも冷水浴と韋駄天走り通学を欠かさない。熊本出身の教師・福田源蔵先生に歴史を、そして柔道は徳三宝先生に習って、充実した日々を過ごしていると随分と威勢のよい手紙を家族に描いた。
 
夏休みで帰省した四三は春野スヤと再会。スヤがどうしているかと聞くから、「音楽が苦手だから放課後神社で練習している」と「自転車節」を歌うが様にならない。スヤは「自分の思うように歌ったらいい」という。(爆笑)
 
兄は加納校長の「順道制勝」を引き合いに、「偉い先生に教わっているのだから、お前は何になるか!」と大きな期待を寄せる。
朝飯時、母からシエ(宮﨑美子)からスヤは学校卒業後名家の跡取り息子と見合いすることになっていると聞き、四三は大きなショックを受ける。スヤのことを想い出しながら田を耕していると、兄が「ひとかどのの人間になるには、何か熱中するものを持て!」と注意する。
 
夏休みが終わり東京に帰る日。美川と一緒に列車に乗り、列車が動き出すと美川が「外を見ろ!坊ちゃんのマドンナや」という。ヤスが自転車で追ってきている。四三は窓から顔を出すと、
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「おたっしゃで、自転車節ば唄ってね、」
「会いたかばってん、会われんばい」
「今じゃなか、東京で歌って!」
 
四三は、東京に戻り美川に誘われて、浅草六区の映画館で「ほととぎす」を観た。そこには和歌子と女中のシマも観劇していた。映画を観終わって、美川は涙ぼろぼろ。和歌子が「あんなモデルが私とは、胸糞が悪い!」と怒る。白石さんの爆笑演技に笑いました!! 
 
一方、美川は小梅に声を掛けられたが、四三を避けるように先に行ってしまう。四三が追っかけると、大勢のランナーに囲まれる。この日は、全国学生大競争会の日だった。
 
ランナーの中にいる清さん、係員に学生でないと責められている。清さんに「どこへ向かって走っているの?」と問うと、「ぐるぐる回っているんだ。マラソンだ!」という。これが四三とマラソンとの出会いの瞬間だった。
 
このころ、美川は小梅に会っていた。
 
このころ孝蔵は熱心に円喬の寄席に通っていた。
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美川は小梅に会いに行き門限に遅れ、永井から罰を与えられた。「肋木」にぶらさがり足を直角に曲げておくというもの。
これに出くわした四三、美川の足がだらりと下がっており、「足を上げろ」とその先に「秋の校内競走 マラソン」の張り紙があった。
 
今回のおちは「肋木の間から世界が見えたようです!」。来週も笑いましょう!
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資料 20190121
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