映画って人生!

宮﨑あおいさんを応援します

「聖地X」(2021)

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「AI崩壊」の入江悠監督が、岡田将生さんと川口春奈さんの共演で描くホラー映画。さらに「想像絶する悪夢がはじまる」というキャッチコピーに誘われて、怖いもの知らずで、観ようと決めました。・・

原作:劇作家・演出家の前川知大さんが主宰する「劇団イキウメ」の同名人気舞台劇。監督・脚本:入江悠音楽プロデューサー:津島玄一、撮影:大塚亮、編集:佐藤崇、音楽:SOIL&“PIMP”SESSIONS 海田庄吾、エンディングテーマ:SOIL&“PIMP”SESSIONS。

出演者:岡田将生川口春奈、渋川清彦、山田真歩、薬丸翔、パク・イヒョン、パク・ソユン、キム・テヒョン真木よう子緒形直人

あらすじ:

小説家志望の輝夫(岡田将生)は、父親が遺した別荘のある韓国に渡り、悠々自適の引きこもりライフを満喫中。そこへ結婚生活に愛想をつかした妹の要(川口春奈)が転がり込んでくる。

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しかし、韓国の商店街で日本に残してきた夫の滋(薬丸翔)を見かける要。その後を追ってたどり着いたのは、巨大な木と不気味な井戸を擁する和食店無人のはずの店内から姿を現したのは、パスポートはおろか着の身着のまま、記憶さえもあやふやな滋だった。

輝夫と要は別荘で滋を捉えるが、東京にいる上司の星野(真木よう子)に連絡すると、滋はいつも通り会社に出勤しているという。では輝夫と要が捕まえた滋のような男は一体誰なのか? さらに妻の京子(山田真歩)が謎の記憶喪失に襲われた和食店の店長・忠(渋川清彦)は、「この店やっぱり呪われているかもしれません」と言い出す始末。日本人オーナー江口(緒形直人)いわく、店の建っている土地では、過去にも同じように奇妙な事件があったことがわかってくる。

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負の連鎖を断ち切るため、強力なムーダン(祈祷師)がお祓いを試みるも、封印された“気”の前には太刀打ちできない。この地に宿るのは神か、それとも悪魔か? 彼らはここで繰り返されてきた数々の惨劇から逃れ、増幅し続ける呪いから解放されることはできるのか!?(「聖地X」HPから

感想:

この作品はホラーと紹介されていますが、確かにホラーなんでしょうが私にはミステリーでとてもコミカルな作品だと思いました。メッセージがない。

渋川清彦さんと山田真歩さん演じる夫婦が怖かった!

どちらの滋が本物か?“謎解きが命の作品“ねたばれ厳禁でしょう。ということでストーリー紹介はHPの抜粋のみとしました。

舞台劇の映画化。その必要性がどこにあったか?よくわかりませんが、舞台の方が面白かったんではないかと思いました。伏線はよく繋がっていますが、なかなかややこしい作品でした!“要”を演じる川口春奈さんの奇妙な踊りにもちゃんと意味があります。(笑)

監督には、次作ではテーマ性のある作品を期待したいですね!

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日曜劇場「日本沈没-希望のひと―第6回」

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第6回「日本を襲う残酷な事実」

あらすじ(ねたばれあり要注意):

日本未来推進会議に天海(小栗旬)が戻って来た。首都東京の復興に向けて、取り組む決意を誓いあった。

国民も日常を取り戻しつつあり、政府でも、復興に向けた議論が進められていた。その復興計画をめぐり、東山総理(仲村トオル)の「グリーン・シティの建設、地方再生」案に対し里城副総理(石橋蓮司)「東京未来都市建設」案で、ふたりが再び対立した。関東沈没を経て、東山も里城に立ち向かう覚悟を決めていたが、週刊誌の「関東沈没の最大原因は東山総理のCOMS」という謀略記事で総理が一旦中止を決意した。

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天海は常盤(松山ケンイチ))と謀り「関東沈没前に首都圏沿岸地域を売って損失逃れを図ったという不正土地買収疑惑」をネタに里城を揺すり、総理案を認めさせた。この際、里城の派閥から選挙に立候補することになった。ここでの小栗さんと松山さんの演技はすばらしかった。

そんな中、天海は田所博士(香川照之)に呼ばれる。そこで伝えられたのは1年以内に日本沈没、という事実。1億2千万人の命を救うために、動かなくてはいけなくなる。里城が「Dプランズ社によるモンゴル・インド等の土地買収スキャンダル」で日本沈没情報を潰しにかかってきた。

天海は総理の許可を得て、国民の命を救うためにできることをやろうと、元オーストラリア首相・トラビスに会い、移民受け入れの可能性を探ったが、答えはNOだった。

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先が思いやられるが、世界に迷惑を掛けない、海洋汚染はやるという常盤。

田所博士の国際科学誌に載った記事で「また世の中を騒がせる!」と話題になった。里城が「Dプラントが海外の土地を買い漁るのは博士から情報が洩れている?」と田所つぶしを賭けてきた。官房長が調査した結果、田所の携帯から情報が移出していることが分かった。

天海は久しぶりに椎名(杏)に会って、自宅に招いて料理を振舞った。その際「復興計画がストップした裏に何があるんですか?」と聞かれ、絶句した。

そんな中、田所博士が東京地検特捜部に拘束されるという衝撃の出来事が起こった!

感想:

日本沈没というドラマを、寝っ転がって見ているという、実感が湧いてこない。不思議な感覚で観ていました。しかし、「我が家の地震対策は大丈夫か」と反省しています!

今回は日本沈没の情報管理と海外移住の可能性の打診でした。このふたつは関連しています。

田所博士の「被害軽減のためにすぐ公開せよ!」に対して、「海外移住対策には時間が必要!」と天海案日本沈没情報非開示」に決まりましだが、国民に対してはこの案は妥当でしょう。

しかし、海外移住準備のためには、必要なところには必要な情報が必要です。国家機密だといいますが、何時、何のため、どのレベルまで情報を開示するか決めておく必要があります。処罰規定がないのであれば、これは笊です。国家機密情報の漏洩は死刑です。この現実を知っておく必要があります。

関東沈没情報と違って、外国から逆に情報が入ってくる可能性があります。

天海の石塚の家族の繋がりで元オーストラリア首相に接触し移民受けの打診をするという行為は妥当であったか?個人的に信頼できても相手に秘密保持の責任がなく、何が起きるかわからない。相手は政治家、ここから漏れてオーストラリアの土地の買い占めが始まるかも知れない!自国の現職副総理の行動を見ておれば分かるはずです!(笑)

海外移住、それも数千、数万単位の移住となれば受け入れ相手も国家的事業でしょう。これをいくら有能であるとは言え、責任を負えない一国家公務員が元首相とはいえ、秘密保全の責任のない者に打診するということは許されないでしょう。ここは的確な情報管理のもと外交官、あるいは首相・大臣クラスが関係相手国の責任者と直接打診するのではないでしょうか。

小栗さんとウエンツさんが英語が出来るからという問題ではない!(笑)

海洋汚染対策をやるという常盤の案。いよいよ原発をどう処分するかですね!

椎名記者が「突然復興計画が消えた理由は?」と天海に問い、天海が絶句するシーン。多くの記者がこのことに気付いているということで、今のふたりの関係なら(笑)椎名が漏らすことはないでしょうが、情報管理を考えていなかった“つけ”が出ましたね!(笑)このふたりはどうなるんでしょうかね?

復興計画を巡る総理と副総理の確執。首相が自分の考えを通すようになったのはよいこと。しかし、この副総理、こんな事態で金と選挙のことしか頭にないという小さな男ですね。これこそが日本沈没ですよ!(笑)

コロナ禍でつい最近見た光景!こういうシーンを一杯描いて、国民の目を覚まして欲しい!(笑)

東京地検特捜部の田所博士拘束。その理由は?東京地検特捜部の任務遂行には、その上の国家的視点がなければならないでしょう。

常盤の「誰を拠り所に進めていけばよいのか!」という叫びが、この国の地震研究体制に大問題がありそうでうす。ある意味で、博士を拘束したのは英断だと思います!(笑)

田所博士拘束の顛末、楽しみにしています。

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「土竜の唄 FINAL」(2021)モグラの正義と仲間の友情を核にしっかり締めた最終作!笑った!笑った!

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宮藤官九郎さんの脚本三池崇史さんが撮る、生田斗真さん主演作品。アクション・コメディ「土竜の唄」シリーズの第3弾にして完結編(5年ぶり)ということで公開朝一番の上映に駆けつけました。なんと大きな劇場がガラ空!何で!何で!とこれに驚き、びっくりでした!女性には無理なんですかね!(笑)

原作高橋のぼるさんの人気コミックス。未読です!監督:三池崇史、脚本:宮藤官九郎撮影:北信康、編集:相良直一郎、音楽:遠藤浩二主題歌:関ジャニ∞

出演者:生田斗真堤真一仲里依紗吹越満遠藤憲一皆川猿時岩城滉一といったシリーズおなじみのメンバーに加え、1作目に出演の岡村隆史、2作目に出演の菜々緒も登場。新キャストとして鈴木亮平滝沢カレンが参加。

潜入捜査官「モグラ」として、凶悪な犯罪組織・数寄矢会に潜り込んだ菊川玲二(生田斗真)が、洋上の豪華客船を舞台に組織トップの轟周宝(岩城滉一)逮捕に向けて奔走する。モグラとして潜るところまで潜った玲二の最後の任務は、過去最大級の取引となる6000億円の麻薬密輸を阻止すること。そんな玲二の前には、轟周宝の長男で最悪の敵となる轟烈雄鈴木亮平)が現れる。さらには、謎のフェロモン美女・沙門(滝沢カレン)にハメられた玲二は、恋人である純奈(仲里依紗)との修羅場を迎えるハメになり……。(はしがき)

笑いあり涙ありLOVEありという、何でもありのクドカンさんのエンタメ作品(笑)。

いよいよ最終回、モグラの正義と仲間の友情を核にしっかり締めた作品、裸や私もネタが多いですか、しっかり筋の通ったストーリーで、これまでの最高傑作。

ただのお笑い作品では終わらなかった。しかし、笑った!笑った!クドカンさんの笑の原点は“落語”、これにアベンジャーズのネタを笑いにして、如何に安くて、面白い作品が作れるかと挑戦した作品だと思っています。ラストの落ちが最高でした。

生田さん、よくぞここまで頑張りました。ご苦労様でした!!

あらすじ:

冒頭、玲二はイタリヤ・シチリア島の絶壁に磔にされ、股間に花瓶を付けていて、カモメに襲われ悶絶しているシーンから始まります。生田さんの裸身見せからはじまる約束ごとですが、花瓶はこの島の名物・テスタ・ディ・モーロという男の浮気封じの呪い、玲二の例の悪い癖がでたようです。(笑)この花瓶を彼の〇〇で壊したことで、この根性(笑)を見込まれ、イタリアの麻薬王ドン・ラッダから、日本に輸出するための麻薬偽装テクニック(パスタに仕込む)の見学が許され、日本での受取人に指名された。

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日本に戻った玲二風呂屋で裸になって、彼を陰から支えるジャスティストリオに、風呂場で自慢げにその股間を見せながら、こうなった顛末を話し、「これが最後の仕事だから協力をして欲しい」と申し出ると、「お前が潜入捜査官だったことがバレるぞ!」と言いながら、土竜の歌で盛り上げてくれた。そこに兄弟関係にある日浦組長(堤真一)から呼び出しがかかった。

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出向くと「お前が裏切り者のリーダーだ」と裸にされた子分たちに迎えられ(笑)、派手な誕生日祝いをしてもらった。(笑)日浦に「どこに行っていた?」と聞かれたが、明かさなかった。明かせない!明かす日浦の親分・轟会長と戦争になるから。ところが「俺はシチリアで麻薬工場を爆破した」と話す。日浦もシチリアに行っていたのかと、そこで2日前に轟会長に会って、そこで息子・烈雄を紹介された話をした。「あいつが子供のころ俺が教育した。あいつが組を継ぐなら、それはそれで上手くやっていく」と日浦らしい律儀ぶりを示した。

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実は、イタリアのドン・ラッザと轟会長の間で,10トン、6000臆円の麻薬取引が3日後に横浜で行われ、烈雄がリーダーで玲二が輸送担当ことは伏せていた。

日浦組長宅からの帰りに、婚約者の純奈に会い、鍋を囲むことになった。話のなかでシチリアのロザリアの名が出て、携帯を調べられ、「浮気者!」と携帯を鍋に投げ入れられ、(笑)何度も熱い煮汁をぶっかけられるという火鍋の罰を受け(笑)、絶交を言い渡された。(笑)

純奈の家を出て携帯を恨んでいると、美人の姉ちゃんに誘われ、膝の上で乗っかって腰を振りながら「あなたはモグラか?」と聞く。(笑)絶対にモグラであることを吐かなかった!するとキスをしてくる。目を開けるとジャスティストリオの福住だった(皆川猿時)(笑)。可愛い子ちゃんは警視庁組織委員会対策部の沙門部長だった。

玲二の忠誠心が認められ、200人の警察官が援護下に、轟会長を麻薬密輸犯をして、生きて逮捕することになった。発見を知らせる発火筒が渡された。

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麻薬取引の前日、玲二が烈雄に会うと、かって爆破で日浦組長に足を奪った猫沢(岡村隆史)と一緒に運搬の仕事に就くことになった。玲二の監視らしい。烈雄はふたりの首にGPS付で、発火で首が飛ぶ首輪をつけられた。エバンゲリオンのシンジとカオルです。(笑)さらにふたりは仕事が始まるまで手錠で繋がれた!

ここからねたばれ(要注意)

麻薬取引当日、イタリアの豪華クルーズ船が入港した。沙門、ジャスティストリオ、警官が配備についた。玲二と猫沢は手錠を解かれた。

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玲二の案内で烈雄が相手のドン・ラッザに挨拶。玲二は、烈雄の仕事っぷりを見ると言っていた轟が居ない、どこにいるかと探していた。

そこにこのクルーズ船で「あんたの思い出を捨てに行く、3000円の部屋を300万円で貸し切った!」と純奈が友達と現れた(笑)。玲二は「良い旅を!」とエールを送り出し、発火筒に火を点けた。(笑)落下傘がふわふわとクルーザーに流れた。沙門やジャスティストリオが必死にクルーザーを探す。

烈雄が荷物のパスタを麻薬検査液の入った試験管でテストして,手を上げ誰かに見せる派手な行動で、「合格!」と言った。

玲二は腹がおかしいとトイレに行く振りをして轟を探すが見つからない。戻ってきて、荷物(パスタ)をトラックで運び出すが、税関の監視犬が全く反応しない。「おかしい!」と車を停めて調べると、麻薬入りのパスタでなかった。倉庫の中で、玲二がトイレに行っている間にすり替えられていた。玲二は「知っていたのか?」を猫沢と喧嘩になった。すると首輪が発光しだす。玲二は猫沢に「逃げろ!」と指示するが、発火したのは猫沢の首輪だった。玲二は猫沢を責めたことを悔やんだ。

潜入捜査官としてクルーズ船に乗り込み、驫を逮捕する」と、ヘリでクルーズ船に乗り移ったが、クルーズ船の煙突の墓に落ちた!(笑)しかし、そこはパスタを茹でている現場だった!(笑)純奈が船の中で轟を見つけて、玲二を応援しようと後を追いここにきて、ドンの配下に捕まっていた。

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ドンの配下の男の中にかっての敵・胡蜂(菜々緒)がいて、電磁鞭を持って現れた。(笑)そこに烈雄が玲二を追ってここにきて、「なんで日浦が船に乗っている?猫はどうなった」と聞く。胡蜂が玲二に投げた電磁鞭が烈雄に当たり、ふたりが感電!(笑)烈雄はこの電磁波のなかでキスして胡蜂を気絶させた!(笑)

日浦はプールサイドでドンの配下と戦っていた。そこに玲二が応援に入った。「よくきてくれた兄弟!」と喜んだ。そこに烈雄がやってきて、日浦を拳銃で射撃しようとする。玲二が射線に入り、全弾を背中で受け止め、倒れた。烈雄は日浦を「サメの餌にでもなれ」と海に投げ捨てた。

海の中の日浦。義足に隠し持ったジェットを噴射して戻ってきた。(笑)そしてドンの配下を全部なぎ倒した!「兄弟起きろ!」の声で、玲二が目を覚ました。玲二は純奈の作ってくれた特注の防弾チョッキを身につけていた。(笑)玲二は烈雄と格闘し倒した。

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日浦は轟を掴まえ「麻薬から手を引いてくれ」と懇願するが「俺に生きがい」と聞き入れない。日浦が「俺が数寄矢会の会長を継ぐ」と轟を捉えていた。これに玲二が「轟を逮捕させてくれ!その後殺されてもいい」と日浦に潜入捜査官であることを告白した。

「何で今まで騙した?」と聞く日浦に「警察官の正義だ!麻薬を撃滅し世界を救う」と答えた。日浦は拳銃弾1発玲二にぶっ放し、「俺の中の玲二が消えた!」と玲二の申し出を受け入れた。この男気がいいね!(笑)

烈雄は立ち上がり、船に火を掛けた!日浦が「救出ボートで脱出しろ!」と玲二に声を掛け、奇妙な口笛で何者かを呼び寄せた!そこに巨大なマンタが出現した。(笑)烈雄を剣を振りかざしマンタの口の中に吸い込まれていった。大波が甲板を洗い、全てが流された。日浦の姿も消えていた。

玲二は轟と繋がったまま船体にしがみついていたところを純奈の機転で救い出された。

ニュースで「覚醒剤取締法違反で轟が逮捕された」と報じられた。

玲二は任務を解かれ、純奈と結婚。純奈は巡査長に昇進したが、玲二は平。(笑)田舎のお廻りさんとして勤務中。なんで玲二が平?秘密任務だったから、つらいね。(笑)気になるのが日浦の行方。ある朝の新聞、日浦がマンタに乗っている写真が乗っていた。(笑)

感想:

玲二が日裏の恩義を裏切って、刑事の正義で轟親分を逮捕して自分の任務を全うしたが、日浦はそれを許し、「それ、ちいせぇ、ちいせぇ」とマンタに乗ってメキシコに行き、麻薬王のシンジゲートを壊滅したというラスト(笑)。友情だけは忘れるな!という落ちは最高でした。

麻薬撃滅を目指す異色の麻薬捜査官・玲二とヤクザ・日浦のバディー物語兄弟!兄弟!兄貴!兄貴!と慕い合うふたりの友情は最高に面白かった!

冒頭から玲二の生田さんが裸で登場。この役、ジャニーズの中で異色。監督はジャニーズさんに叱られるもではないかと、いつも緊張感をもって撮ったという。生田さんの身体作りがしっかりしていて、この姿勢がジャニーズさんを説得したんです。楽しい作品ありがとう、ご苦労さまでした。

今回の日浦は、ロケットで飛びマンタを呼びメキシコに渡るという、とんでもない活躍でしたが、なにとりも堤さんのコミカルな演技が冴えていました!

忘れてはいけないのが、最大の悪人・烈雄。鈴木さんの無制限の狂暴性!これがあっての玲二、日浦の活躍でした。みごとでした!

新たに登場した犯罪対策部長・沙門。滝沢カレンさんは玲二の任務心を試すハニートラップで顔出し。(笑)男ばかりの作品の中で、女性の存在を位置つけるという大変な役でしたが、存在感がありました。よく頑張りました。

前作、観ていなくて大丈夫!ぜひ楽しんでください。

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「恋する寄生虫」(2021)あなたの身体にも虫がいます!きっと恋のチャンスが訪れます!

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潔癖症に苦しむ孤独な青年と視線恐怖症不登校女子高生のはかない恋愛を林遣都さんと小松菜奈さんで描くという。おふたりがスクリー登場以来見続けているので、いかなる作品でも観る。(笑)ということで今回も駆けつけました。

原作:三秋縋さんの同名小説を原案。監督:柿本ケンサク、初見の監督さんでCM、ミュージックビデオを中心に活躍されているとか。脚本:山室有紀子、撮影:カテブ・ハビブ、編集:田吉孝、音楽プロデューサー:山田勝也 小嶋翔太、主題歌:Awich。

出演者:林遣都小松菜奈井浦新石橋凌、他。

極度の潔癖症から誰とも人間関係を築くことができず孤独に生きるPCプログラマー・高坂賢吾(林遣都)は、視線恐怖症不登校の高校生・佐薙ひじり(小松菜奈)の面倒を見ることになった。露悪的な佐薙の態度に閉口する高坂だったが、その言動や行動が自分自身の弱さを隠すためだと気づき、彼女に共感を抱くようになる。2人はクリスマスに手をつないで歩くことを目標にリハビリをスタートさせる。次第に惹かれ合った2人は初めての恋に落ちていくが……。(はしがき)

ふたりの恋心の橋渡しが寄生虫という物語。生命の起源は遠く44億年前、虫唾が走る、腹の虫がという言葉もあり、人間に変な虫が寄生しても驚きはない。ということで、原作を知らず観ましたが、虫に悩まされ、なんと観客は7人に“何で”と驚きでした(笑)

しかし、とてつもない生命起源の物語で、“人には恋する虫が組み込まれている”という作品でした!コンプレックスや弱い部分を持った人にはとてもよい作品です!

虫の生態をメタファーに描く恋の成り行き。これを林さんと小松さんの繊細な演技と音楽で見せてくれます。難解でした!

あらすじ:

冒頭でふたりの症状がエキセントリックに描かれ、このふたりが恋に陥る?とばかりに描かれています。

高坂はコンピューターが詰まった部屋でガスマスク・ヘッドオンをつけ、防護服に覆われ、クリスマスイブの12月14日1900にこの世界を終わらせてやるとマルウェアを作製中、背後の窓にはこの夜、街が燃え上がるという彼の頭の中の世界が描かれています。原因は8歳のときに両親が亡くなったことだと言い、大きな孤独感を抱えています。部屋の中でも、バスの中でもばい菌に襲われる妄想で吐き、やたら手を洗う

一方の佐薙はヘドフォンで耳緒覆い、常時「寄生虫なき病」という本を携帯している。子供たちがパスしてきたサッカーボールを乱暴に蹴り上げ、これに非難する声に耳をふさぎ、向けられる周りの目に恐怖する。原因が10歳時、母親が頭に虫が寄生したことで自殺したこと。本人にも虫が寄生しており、これが成長しながら脳を食い尽くすのでいずれ死ぬと覚悟している子。虫は感染すると世界を拒絶しており、こちらも激しい孤独感を持っていた。

高坂がバイキンに襲われる幻覚で乗車中のバスから降り、倒れたところに佐薙がいて病院に運び、ここで和泉医師(井浦新)に採決されたことでふたりは交際に発展。これはやはり運命でしょう!

和泉がアパートに尋ねてきて、50万円出すから佐薙につき合ってくれと言われ、金のない高坂は飛びついた。

ところが佐薙がパンを食べながら「半分よこせ」とアパートのドアを足蹴りし、無理やりに部屋に入って来る。和泉は高坂に虫が寄生していることを知ってふたりを近づけたのだった。

佐薙は高坂のアパートに入るや、レコーダーを作動させて音楽を聴き、ベッドに転げ込む!もう潔癖性の高坂には耐えられず吐く。そして潔癖症で孤独であることを告白する。実は、佐薙がお金を巻き上げたり、部屋で暴れる行動は“拒否して”という彼女のやさしさなんです。

奔放で礼儀知らずのように思えて、とても繊細な子なんです。ここでやさしい音楽が流れます。これが作品の特徴です。

このふたつの性格を小松さんがうまく演じてくれます!「蔑まされた」とアパートの外に出ると鼻血が出た!彼女の身体はしっかり高坂に反応していました。

高坂が25万円を佐薙に渡しにカフェで会うと、「猫のトキソプラズマ(虫)に罹ったネズミは猫を恐れない」と話す!私はあなたが気に入ったということだか、高坂には分からなかった!(笑)こんな調子で話が進むので、難解なんです!

何で学校に行かないか?と聞くと「虫に汚染されているから死ぬ」という。高坂は「俺は死なない、世間に復讐してやる」と答えた。すると「私も含まれているの?」と聞いてきた。(笑)

夜、佐薙がパンを食べながら街中を歩いていて(笑)、オートバイに乗った男に大事なヘッドホンとバッグをひったくられた。ガード下で苦しみもがきながら、高坂に電話した。高坂は自転車で迎えに来ると、手を差し出して、「脅迫されて目が怖い!」「助けて!」と。高坂は佐薙が落ち着くのを待って、「俺たちは似たようなもんだ」と自転車に相乗りで家まで送った。このシーン、CM監督らしく、とても美しい映像を見せてくれます!音楽もいい!

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高坂はアパートに戻り「世界が俺を拒絶するのに生きているのは何故か?誰もが手を握りキスし抱き合ってセックスする。遺伝子を残すために!しかし俺は残念なことに残せない・・・」と苦悶する。

高坂が「佐薙は学校に行くかどうかは思案中です」と和泉に報告すると「お前ら楽しんでいるが一線を越えるな!」と注意された。高坂は佐薙にキーホルダーを贈った。

佐薙は「リハビリ!」と高坂とのデートを楽しみます。このシーンがとても美しいです!レストランで食事。佐薙が鼻血を出す。

この状況を見て和泉は佐薙の叔父・瓜実博士(石橋浚)に「順調に進んでいる!」と報告。「今年は2万人も自殺した。虫で死ぬのが何人か」とふたりの監視を続けるよう指示をした。瓜実は虫の治療する専門医だった。

高坂はカフェでピザを食べても、バスに乗っても吐くことがなくなった。佐薙が「猫と過ごす時間が人生だ」と言い、遊園地の博物館?で蝶を見て“フタゴムシ”と言い、「一匹でなく二つがくっ付いている。恋をすると消える。」と説明した。フタゴムシはとても大切な伏線です!

バスの中で高坂は佐薙からプレセントを貰った。「俺はたぶんフタゴ虫のように子孫は残せない」というと、佐薙が高坂の口にマスクをして「ダサいと言うな!」とキスした。とても微笑ましいシーンでした。

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ここからねたばれ(要注意)

家に戻った佐薙に、叔父の瓜実が「タイミングだ!手術で虫を取り出す」と宣言。佐薙は高坂との愛の記憶が消えると手術を断った。瓜実は「お母さんもそう言って拒否し死んだ。虫には逆らえん!」とこれを拒否した。

佐薙は高坂のアパートを訪れ、上半身裸になって「抱いて!」と促したが、高坂は優しく抱きしめ、家に返した。そこに和泉から「お前にも虫がいる、好きな人に寄生したがる。運命に出会ったと思っとけ!」と電話があった。

高坂は佐薙を訪ね、詳しい事情を聴いた。「脳を手術するため、あなたの虫に接して私の虫を大きくした。あなたの潔癖症はそれでよくなった。私はこのままでいい」。

高坂に和泉から「佐薙が居なくなった」と知らされ、佐薙の母が自殺した湖に向かった!

高坂が「一緒に手術を受けよう!治療しても俺は俺だ!」と湖に入る佐薙を止めた。「何が俺だよ!ここにあるのは何!」と胸を叩いて湖に入っていく。そして「虫は頭よ!誰かを好きになって会いたい!君が心をくれたのは嬉しい。でもその心が無くなるなら死んだほうがいい。私の心が消えるのも嫌だ!」と佐薙が泣いた!

高坂は「僕に命をくれたのは君だ!俺たちはフタゴムシだ!」とキスした。車でふたりを追っていた和泉が、ふたりを救出した。

ふたりの手術は瓜実の執刀で行われた。その後、和泉によって血液検査され、高坂にも佐薙にも虫の卵が発見された。

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高坂は手術後、会社に出勤。もはや潔癖症は完治していてバリバリ仕事に励んでいた。そこに「3日前に佐薙が消えた!」と和泉が知らせてきた。湖を探したが見つからなかった。

帰ると佐薙からの手紙が届いていた。そこには「私の中には虫はいない。だから君との記憶は消えてしまうのかな?これからは出会っても他人同士。ありがとう」と書いてあった。「虫を殺せばすべてが終わる。何で絶望を感じるのか?」と高坂が泣いた!

和泉は瓜実を訪ね、ふたりに卵が見つかったことを報告した。そして「真由さんの虫は私の中で生きて15年も彼女を愛しています。人間同士には共存できるのでは」と話し、部屋を出て行った。

12月24日夜、高坂はイルミネーションの輝く街で、1900時のカウントダウンを待っていた。そこに佐薙が「世界の終わりを見に来た!」と現れた。高坂は「皆が幸せそうなので止めた」と言い、ふたりは「会えてよかった!」と花火の中でキスを交わした。

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感想:

ややこしい虫の話でしたが、ふたりは虫が縁で出合って、愛を知り、障害を乗り越えるという愛の物語でした。

虫の生態を語る言葉は“愛の言葉”でした!我々の身体にはこの虫がいます。死んではならない!きっとあなたは恋をします!」というメッセージがとてもいい。

これまでの恋愛映画にはないボーイミツガール。13人のアーティストを集めて曲を振付、ふたりの心情を写し出すという、CM監督らしい作品でした!

小松菜奈さんが恋を知ってどんどん成長し、死を乗り越えて、美しくなっていく、繊細な演技がこれまでになく美しいです。結婚情報に接して“むべなるかな!”と思いました!

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日曜劇場「日本沈没-希望のひと―第5回」

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第5回「希望は絶対に消させない」

あらすじ:

恐れていた関東沈没は突然始まった。首都圏を中心に深刻な打撃を受けた。

沿岸部にいた天海(小栗旬)と椎名(杏)も関東沈没に巻き込まれて、その被害を受け、避難所に避難していた。

田所博士が早々と「海底プレートがちぎれてプレートの動きが安定している」とこの地震終結を断言したことで、大惨事ではあったが「第2波は来ない」と安堵感が流れた。

東山総理(仲村トオル)は総理官邸の災害対策本部から、速やかに「全力で対応する」と国民に向けた力強いメッセージを発し、国民を勇気づけていた。

常盤(松山ケンイチ)ら日本未来推進会議のメンバーは、家族の安否を感じながらも東山総理指示の下、被害状況の把握や被災者の救助などの対応にあたっていた。

里城副総理は「復興だ!世界一の東京復興を目指せ!」をぶち上げ、存在感を示していた。

天海の妻・香織(比嘉愛未)と娘の茜(宝辺花帆美)、椎名の母・和子(宮崎美子)らが乗った避難バスが、大木松葉トンネル崩落事故に巻き込まれたという情報に接し、天海と椎名は車、船を乗り継いで香織たちは避難している松葉町避難所を目指していた。

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天海と椎名は香織。茜そして和子と再会でき安堵した。天海は不足物資で混乱いている現場を見て日本未来推進会議の石塚に実情を連絡した。その後、混乱する避難所活動を見て、何をも成し得ない自分に悶々としていた。

総理一向の松葉町避難所の現場視察がなされた。総理から「間違っていたのは私だ。感謝しかない、力を貸して欲しい!」と労われ、また同行した常盤から日本未来推進会議への復帰を促され、復帰することに決めた。椎名も社から記者復帰が許された。

今や政府も国民も注目しているのは第二波がくるのかどうか。

昼夜を徹してデータの検証作業を行っていた田所博士(香川照之)が観測データーの中で、名古屋付近のスロープスリップが観測されこれに連動する形で関東沖で地殻変動が再び起きていると、大規模地震の可能性に辿りついた。

次回から第2章「日本沈没篇」突入です。

感想:

田代博士の「関東沈没は当面収まった」という予測にほっとして、被害対策に全力を挙げるなかでの、政府、官僚、天海のこれまでの活動に対する反省がテーマでした。

常盤は株価の数値しか考えていなかったことを恥、天海を支えてやれなかったことを悔やみ、日本未来推進怪異への復帰を勧めました。

東総理は天海に感謝し、「ガラス張りで被害者第一の活動に徹する」と決意を述べています。ガラス張りという言葉、これをどう具体化されるかが見どころです。

天海は地震に遭遇し、直ちに香織・茜の安否を心配し、椎名とともに松葉街避難所におもむき安否を確認。避難所お混乱を日本未来研究会・に伝え、“自分は何をしたらいいのか”というジレンマに陥り、「自分の力は微弱、組織の中でしか力は発揮できない」と常盤らの誘いで復帰することになりました。

当初の香織らの家族の安否確認と行動した判断は誤まりですね!ここでは政府と現地のコーディネーターに当たるボランテイアをやる!彼にしかできない役割。椎名も天海と同じ、報道がもっとも求められる状況で、何をするかでした。

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天海と椎名の松葉毎町への“道行き”、時間を使っての描写でしたが、あまりにも杜撰でした。こんな装備・服装で絶対にやってはいけない行動でした。(笑)

日本沈没地震の予知、

関東の地震が名古屋周辺のプレートスリップを誘発して地震、これが再び関東地震下を誘発し、1年以内に大地震が生起するという。これは東海地震東南海地震の発生を連想させるもので、この地震に対する注意喚起をしてくれたと思います。

今回はしっかりロケをして、リアルな避難所活動が映像化されていました。が、やはり沢山の現実映像に接していますので、・・労を多とします!(笑)

いよいよ1年後に日本沈没が?という衝撃的田所予知が出てきました。これまでの国内視点での対策では対応できない。“日本人とは何者か”が問われると楽しみにしいます。

                            ***

「カオス・ウォーキング」(2021)まさか?やられた!という作品でした。

 

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スパイダーマン」シリーズで一躍有名になったトム・ホランドと、「スター・ウォーズ」シリーズでチャンスをつかんだデイジー・リドリーの共演で、宇宙もののSF作品ということで、ふたりの演技を観ようと飛びつきました。(笑)

まさか?やられた!という作品でした。

原作:パトリック・ネスによるSF小説「混沌(カオス)の叫び」3部作の第1部「心のナイフ」(2008)。未読です。

監督:「Mr.&Mrs.スミス」「オール・ユー・ニード・イズ・キル」のダグ・リーマン脚本:パトリック・ネス、「スパイダーマン:ホームカミング」のクリストファー・フォードの共同執筆、撮影:ゴジラ&コング」のベン・セレンシン、編集:ドク・クロッツァー。

出演者:トム・ホランド:トッド、デイジー・リドリーマッツ・ミケルセンデミアン・ビチル、シンシア・エリボ、ニック・ジョナス、デビッド・オイェロウォ、他。

西暦2257年、汚染した地球を旅立った人類は新たな星「ニュー・ワールド」にたどり着くが、その星では男たちの頭の中の考えや心の中の思いが「ノイズ」となってさらけ出されてしまい、女は死に絶えてしまう。ニュー・ワールドで生まれ育った青年トッド(トム・ホランド:トッド)は、一度も女性を見たことがなかったが、ある時、地球からやって来て墜落した宇宙船の生存者ヴァイオラデイジー・リドリー)と出会う。初めて見た女性のヴァイオラに恋心を抱くトッドは、ヴァイオラを利用しようとする首長のプレンティス(マッツ・ミケルセン)から彼女を守ろうと決意。逃避行の中で2人は、星に隠された驚くべき秘密を知り・・というSFアクションアドベンチャー作品・(はしがき)

ノイズとは人間が考え、空想し、望み、信じること。ノイズが曝け出された社会、この社会に込んできた少女とここに住む少年の逃避行、その行く末が描かれます。ノイズが曝け出すとどういうことかと、あらかじめイメージアップして臨んだ方が面白いと思います。

あらすじ:

ノイズをコントロールできるのは酋長ブのプレンティスのみ。両親を亡くし村で最年少のトッドは亡き母の知人ベン(デミアン・ビチル)に育てられていた。トッドはノイズのコントロー能力を持っており、プレンティスは自分の息子・ディヴィ(シンシア・エリボ)よりトッドを可愛がり、トッドとディヴィは犬猿の仲。村人たちと酋長は「我の円環は皆の円環」の関係にあった。

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牧師のアーロン(デビッド・オイェロウォ)が自分のノイズを神の声だと村民を説く。

ある日、この村に偵察用宇宙船が事故で落下。生き残ったのは少女のヴァイオラ。酋長の「女だ!」という言葉でトッドは「女」」を始めて見た。周りは集まってきた村人のノイズだらけ。タバコの煙が頭から出ている感じ!(笑)

プレンティスが尋問し、第2次入植者として4000名搭乗宇宙船がやってくることが分かった。ここには女が居ない、原人スパクルに殺されたと説明した。

息子のディヴィに監視を命じていたが、逃がしてしまった。

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ヴァイオラはベンの納屋に隠れていた。これを見つけたトッドの頭は大混乱。

村人も男が家探しにやってきた。ベンは「いいチャンンスだ!」とトッドに地図を暗記させ、ふたりをファープランチ村へ脱出させた。

ヴァイオラはオートバイで、トッドは馬で森林帯を走った!プレンティスはベンが吐いた情報で「宇宙船が来ると滅ばされる!」と捜索隊を編成してふたりを追ってくる。まるでスターウォーズの映像でした!(笑)

追われて崖から落ちで、ふたりは徒歩で村を目指した。トッドの妄想、ぶつぶつ喋りまくるが、“やりたい”なんかがあってもいいと思ったがなかった。(笑)

ここからねたばれ(要注意)

ここからは池での漁、食事・野営、湿地の通過、原人スパクルとの遭遇、滝下りとふたりのアドベンチャーが始ります

食事・野営で、ヴァイオラが「親を失って孤独だ」と話したことで、ふたりの気持ちが近づいていく。キスしてもらって名前を聞き“ヴァイオラ”“ヴァイオラ”とノイズを出汁ながら歩くトッド。(笑)

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片腕のない原人スパクルの攻撃。ヴァイオラの「殺さないで!」の声で去っていた。プレンティスの「女は原人に殺された」というのは本当か?となります。

ふたりはファープランチ村に辿りついた。そこは男女子供がいる村で、牧場や果樹園がある裕福な村。酋長は女性のヒルディ(シンシア・エリボ)だった。男たちが「プレンティス村からきたやつは縛り首だ!」という。何があったか?

ヒルディは宿舎を準備して休ませてくれた。ここトッドは母の手帳を見つけ、字が読めないので、ヴァイオラに読んでもらった。母はプレンティスに殺されたことが分かった。

ヴァイオラが宇宙船に連絡したいとヒルディに聞くと、自分たちが乗ってきた宇宙船ヘイブンから交信できるかもしれないと教えてくれた。ふたりは廃止になったモノレールの橋桁に上り密林内を探すと、ヘイブンの残骸を見つけた。

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プレンティスたちが追って来た。トッドとヴェルファイアは部屋を密かに抜け出しヘイブンへ走った。

ヘイブンに着き無線装置は分かったが、アンテナが故障していた。これを修理中にプレンティス等が追って来た。

トッドが修理を終え、プレンティスに向かって、母親のノイズを発した。プレンティスは傷ついた多くの女たちに襲われ、ヘイブンの船底に堕ちて行った。

トッドが目覚めたのは宇宙船に中だった。

感想:

観終わって、これは1860年代の西部劇だと思った。まさか2257年が1860年の世界になっていたとは驚きました。(笑)人類が未来、ある衛星に立って、技術を失ったらこうなるぞ!というSF、やられた!という物語でした。

プレンティス村に女がいない理由、プレンティスが独裁者となるために女性を殺し、ノイズを活用して男たちを支配した。ところが皮肉にも女性が現れ、惚れた男のノイズで殺されるという結末。テーマはよくわからなかったが、ノイズは現代社会のSNSに通じるところがあり、これへの警告と捉えてみました。

トム・ホランドデイジー・リドリーのボーイミーツガール、これ最高でした!ラストでリドリーが輝いていました!

         ***

「KCIA 南山の部長たち」(2019)キム部長の決起に至る心情以上に「軍事政権による政治腐敗と民主主義」を問うた作品!

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1979年朴正煕大統領が中央情報部部長金載圭に暗殺された実話を基に映画化した実録サスペンス。

事件があったということぐらいで、その詳細をほとんど知らない。とても評判のよい作品ということで、WOWOWシネマで鑑賞しました。

結論を先に述べますと、“すばらしい”のひとことに尽きます。軍事政権による政治の一旦を伺うような作品で、民主主義にとってとても大切な作品だと認識しました。関係者が旧日本陸軍で育った人たちで、その悪弊が色濃く残った事件であるように思え、無関係ではいられません。

原作:金忠植(キム・チュンシク)によるノンフィクション「実録KCIA『南山と呼ばれた男たち』」、監督:「インサイダーズ 内部者たち」のウ・ミンホ、脚本:ウ・ミンホ イ・ジミン、撮影:コ・ラクソン、美術:チョ・ファソン、音楽:チョ・ヨンウク。

出演者:イ・ビョンホン、イ・ソンミン、クァク・ドウォン、イ・ヒジュン、キム・ソジン、他。

1979年10月26日、大統領直属の諜報機関である中央情報部(通称KCIA)部長キム・ギュピョン(イ・ビョンホン)が大統領(イ・ソンミン)を射殺した。事件発生の40日前、KCIA元部長パク・ヨンガク(クァク・ドウォン)は亡命先であるアメリカの下院議会聴聞会で、韓国大統領の腐敗を告発した。激怒した大統領に事態の収拾を命じられたキム部長はアメリカへ渡り、かつての友人でもあるヨンガクに接触を図るが……。(はしがき)

物語は冒頭で暗殺の事実を伝え、なぜ暗殺に及んだかを、40日前から克明に描き、その後、事件の顛末とキム部長の証言で締めくくられます。事件に及んだ要因はいろいろあるようですが、この作品で描かれるキム部長と実録のキム部長の証言を比較し、観る人に「何を感じたか」を突き付け、キム部長の決起に至る心情以上に「軍事政権の政治腐敗と民主主義」を問うた作品だと思いました。

あらすじ:

1961年5月16日、軍事クーデターでパク政権が樹立。KCIAは強力な権限を武器にパク統領を支えてきた。南山にあったKCIAはその存在自体が恐怖の対象であった。大統領に次ぐ権力を持ちKCIAの歴代部長を南山の部長と呼びます。

今でいうパク政権の末期、韓国は民主化要求の大波に揺れていた。元KCIA部長のパク・ヨンガク(クァク・ドウォン)が米国に亡命し、「パク政権は人権や民主主義を蹂躙している」とロビー活動、議会証言をしており、これがパク大統領には大きな喉骨だった。

パク暗殺事件発生40日前から物語が始ります。

恒例の朝ミーテイング(大統領、KCIA部長、大統領警護室長、大統領秘書室長)でヨンガクが話題になった。クァク・サンチョン警護室長(イ・ヒジュン)が「キム部長、なにやっているか、俺ならすぐ殺す」と言葉を投げ掛ける。

キムは大統領と話合って「彼の回顧録を入手し、穏便に収める」と大統領に進言した。大統領は「君も俺の退任を望むか?そろそろ引き際だ!」と吐くが「私が守る」とこれを諫めた。キムは心底大統領に仕えるという気概があった。それは革命を起こしたときのふたりの関係。パクが師団長でその参謀長がキムだった。革命軍として漢江を渡るとき、“びびる”パクに「新しい韓国のために!」と推したのはキムだった。この関係は今でも崩れてないとキムは思っていた。

クァクは当時中佐(大隊長クラス)だったから、キムは鼻にもかけない。しかしクァクは米国エストポイント士官学校卒業生空挺部隊の創設者、生粋の軍人というプライドがあった?ふたりは犬猿の仲だった。

ここからねたばれ(要注意!)

9月18日。キムはワシントンを訪れ、ヨンガクに会い、「拒否したら殺されるぞ!」と回顧録を要求した。ヨンガクが回顧録を渡し「気えつけろよ!KCIAに勝る力を持つやつ“イアーゴ”がいて、資金洗浄を行っている。米国がパク大統領を放っておくと思うか?」と不気味な言葉を吐いた。イアーゴとは誰か?

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ロビー活動家のデボラ・シム女史(キム・ソジン)にヨンガクを焚きつけるな!と忠告して帰国した。

920日、キムは帰国し、宮井洞説宴所で大統領に回顧録「革命の裏切り者」を見せ「深く反省しているので許してやって欲しい」と進言した。「イアーゴ」を知っているかと聞いたが返事はなかった。大統領は師団長時代を懐かしみ、君の作るマッサを緒みたいと、ふたりで杯を交わした。

9月21日青瓦台に出勤すると「米国が大統領の机に盗聴器を設置していた」と大騒ぎになっていた。クァクが「キム部長、お前なにをやっている」と激しく抗議し、大統領も「土下座いろ!」と激怒。キムは土下座して謝った。

キムは米国大使館に抗議に出向いた。大使は「知らなかった」と言う。強く抗議すると「パク大統領の秘密口座をばらす!」と逆に脅してくる。さらに「18年間の政権にいて、そろそろ目を覚ませ!」と忠告してきた。

帰りの車の中で、配下のカン・チャンスから「クァク室長が青瓦台に呼んだ客の中に大学教授がいた」と明かされ、直ちに捜査を命じた。さらに青瓦台に戻ると、(議員に圧力をかけるため)戦車は配備されていた。キムはクァクを呼び出し、殴り、拳銃を突き付けて「お前は中佐だった、この虫けら!」と揉み合った。

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9月22日、大統領の音声盗聴テープとともにヨンガクの回顧録が日本のサンデー毎日に掲載された。

朝ミーデイングでキム・ヨンサム総裁が受けたNYタイムスインタビューが話題なっているところに、秘書官が「アンデー毎日」記事を大統領に渡した。大統領は激怒し席を立った。クァクと秘書室長がこれを退出。キム部長はひとり部屋に残り黙考していた。

米国ではヨンガクとデボラがこの記事を読んでいた。「漏れたのはキム部長筋だが、彼にはなんも得にもならん、犯人は誰だ!」「次の大統領はキムが有望だったが、このままでは危ない」と心配する。デボラは「次期大統領は警護室長よりキム部長がマシ」と言うが、ヨンガクは「大統領は2番手を生かしておかん」とこれを否定した。ヨンガクは大統領の頼みでやった野党党首の拉致・拷問で辞めさせられた。

9月26日盗聴に絡んだ教授が逮捕された。保安部に所属しクァク室長に頼まれてやったと白状した。彼を保安部に引張入れたのは部下のユ・ドンフンで今はパリにいる。ドンフンは空挺部隊でクァクの部下だった。キムはドンフンの監視にハム・デヨンをパリに派遣した。

デヨンが「ドンフンがフランス駐在大使に接触している」と報告してきた。

クァクが大統領に“ヨンガク殺害”を進言した。キムはこれを知って大統領に会おうとするが会わせてもらえなかった。

10月1日、「パリ大使館にヨンガクを呼び出した」とドンフンがクァクに報告した。クァクは「予定通り進めろ!と大使に伝えろ」と指示した。

パリを舞台にキム部長とクァク室長の闘いがミステリアスに描かれ、並みのスパイものよりも面白く、迫力があります。

10月2日ジョンソ米下院議員訪韓歓迎パーテイにキム部長は参加した。そこにはクァク室長も参加していて、親しくジョンソンに挨拶していた。デボラがジョンソンに付き添って来韓し、「青瓦台の主人を早く座から降ろすのが本人のためよ!ここにいる全員がそう思っている」と話し、クァクに親し気にサインを送っていた。キムは終始、状況を眺めて、何が起こっているのかと考えていた。

デヨンから「大使がヨンガクとファン元国務総理も招待した」と報告してきた。キム部長は「ドンフンと大使が何を企んでいるか監視せよ!」と指示した。

10月4日ヨンガクがパリに到着。ドンフンが出迎え「閣下に持ち出した金を返せ!そうすればファン元国務総理が上手く閣下にとりなしてくれ帰国できる」と話した。ヨンガクは指定されたホテルに宿泊しファン待つことになった。

デヨンから青瓦台執務室のキムに「ドンフンが銃を手にいれた。ヨンガクを殺すつもりだ。どうします!」と報告してきた。この報告を受けているところに大統領が入ってきた。大統領は「俺は永遠には生きれれない。後をお前やるか?」と聞く。キムは「私が閣下を守ります!」と答えると「ヨンガクをどうする」と聞いてきた。キムは「閣下のお望みのように!」。大統領は「お前の側には俺が付いている、好きなようにやれ!」と話して出て行った。こもやり方はヨンガクを陥れたと同じ手口だったが、キム部長がそれを知る由もなかった。

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キムはデヨンに「やれ!」と指示した。デヨンはアルジェリア人の殺し屋を雇った。そして米国のデボラをパリに呼び、ホテルからヨンガクを呼び出し殺し屋の車に乗せる役を与えることにした。

10月7日デボラがパリに到着。デヨンが出迎え計画を指示した。デボラは渋ったが帰国出来るという言葉で引き受けた。

大統領はソウル芸術劇場に児童舞踊団17回記念特別公演にキム、クァクを伴って出席していた。クァクから大統領に何かが耳打ちされた。キムはこれを無視するように舞台を観ていた。

パリではデヨンのヨンガク暗殺が計画どおりに進んでいたが、ヨンガクが車内で暴れ、逃げ出した。クァクにはドンフンから“ヨンガクに逃げられた”と報告された。キムにはデヨンから「自分が処分した」と報告がなされた。

10月18日、釜山の暴動対処会議が開かれた。キムは「ヨンサム総裁の除名を撤回して、野党と話し合うべきだ」と主張したが、クァクは「市民でなく暴徒、戦車の投入だ」と主張した。参謀長は黙示したままだった。大統領は「戒厳令を発令準備」と指示した。

キムは大統領室に呼ばれ「ヨンガクはパリで消えたか?」と聞かれた。「見つからないでしょう!」と答え、「私がヨンサム総裁と会うので戒厳令を止めて欲しい」と進言すると「ヨンガクの生死はどうでもいい。彼が持ち出した金はどうなった?」と聞いてきた。キム部長には答えがなかった。怒りに震え泣いた!

米大使がヨンサムがパリで消えたことに「本当のことを言え!」と責めてきた。「答えないなら、米軍を引き上げるぞ!次を準備しろ!」と脅しをかけてきた。

大統領はクァクを呼び釜山の視察にヘリで飛んだ!キムは釜山騒動対処から完全に外された。その夜、大統領とクァクが宮井洞で会食をすることを知って、キムは密かに潜入して会話を盗み聞きした。大統領が「釜山はどうやる?」と聞くと「キムは弱気だ!終わりですか?」とクァクが聞く。これを聞いたキムは無念で一杯だった。

10月26日、宮井洞の宴席にキムとクァクが呼ばれた。ここから大統領、クァクを殺害するまでのシーンは、ぜひ観て欲しいです!

ふたりを殺害したあとキム部長はKICAの戻って政権を立ち上げるか、陸軍本部へ出頭すべきかを考え、陸軍本部に出頭し、軍法会議で絞首刑となった。

全斗換(劇中人物:ウ・ドンフン)による調査結果は「大統領がクァクに目をかけ、自身が信用されないことに不満をつのらせ、特に民主主義抗争を巡って不安に駆られ、ふたりを暗殺したものだ」というものだった。

金載圭(劇中人物:キム・ギュピョン)は最終陳述で、「10月26日革命を起こした目的は民主主義を回復し、国民が犠牲になるのを防ぐためだった。決して大統領になるためではありません。私は軍人で革命家です。命乞いをするつもりはありません」というものだった。

感想:

キム部長が大統領に最後に突き付けた言葉「暴徒を戦車でひき殺していいのですか?目を覚ましてください!」、そして実録の金載圭の最終申述。全斗換の事件調査結果。事実は闇の中でしょうが、ドラマの結末を大切にしたいとおもいます。

大統領執が暗殺された後、大統領務室の金庫が開けて、スイス銀行口座取引明細書を見る男、何者でしょうか?

韓国、ワシントン、パリを背景に繰り広げるキム部長と大統領、クァク室長の駆け引き。最終結果は分かっていて、知り得なかったエピソードが、まさに情報機関の物語というように、サスペンスフルでした。

ヨンガクがパリで暗殺されるシーンやキム部長が宮井洞で大統領とクァク室長を暗殺するシーンは、カメラワークがすばらしく、秀逸です。また、この時代を写し出すような暗い深い色彩映像が印象的でした。

名優イ・ビョンホンの演技に魅せられ、その場のキム部長の苦しみが伝わり、こうなるだろうなという結末に、自分でもこうすると涙しました。

またまた韓国映画の凄さを見せつけられた作品でした。

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