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宮﨑あおいさんを応援します

「野性の呼び声」(2020)

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ハリソン・フォードが主演作ということで、武漢風邪騒動のなか、マスクをつけ完全武装で駆けつけました。(笑)
原作はジャック・ロンドンの同名冒険小説。過去、何度も映画化されたことがある作品。原作は未読で、初めての観賞でした。

監督は「ヒックとドラゴン」のクリス・サンダース。脚本は「ブレードランナー2049」のマイケル・グリーン、撮影は「ペンタゴン・ペーパーズ」のヤヌス・カミンスキー、音楽はジョン・パウエル

主演はハリソン・フォード、共演はダン・スティーブンス、オーマル・シー、カレン・ギラン、ブラドリー・ウイットフォード、コリン・ウッデルらです。

あらすじ:
地上最後の秘境アラスカで地図にない土地を目指し、ひとり旅する男ソーントン(ハリソン・フォード)が、犬ぞりの先導犬としてアラスカにやってきた犬・バックと出会う。やがてソーントンとバックの間には友情が生まれ、かけがえのない相棒となっていく。・・・・
             
犬が自然界に戻るために苦闘する姿に自立する人生の大切さ知り、人と犬がそれぞれの生き方をしながら絆を結ぶという、犬に人生を学び動物を大切にする、自然保護の大切さを学ぶというテーマー性のしっかりした作品でした。

そしてCGで描かれる犬のリアルな演技を楽しめます。バックは、ちょっと人間らしい目の表情と手の動きでした!(笑) ハリソン・フォードの枯れた孤独な老人の演技はすばらしい!


映画『野性の呼び声』予告【最高の冒険編】2月28日(金)公開

ねたばれ:
北極圏のゴールドラッシュ時代、犬がソリを曳く時代に主人公の犬・バックはカリフォルニアの富豪に飼われ、わがもの顔で過ごしていましたが、悪戯が過ぎて売られるシーンから始まります。バックはCGでよく出来た犬ですが、眼つきが人間!手の動きが人間!

檻に入れられ、車、列車を乗り継いで、アラスカのユーシンに着いた。これまでに覚えたことは、人間が持つこん棒には従わねばえらい目に会うということ。(笑)
バックは雪は初めてで歩けない。驚いて逃げ出した町の中でソーントン(ハリソン・フォード)にぶち当たった。このとき落としたハーモニカを拾って船で故郷ドーソンに帰るソーントンに届けたのがふたりの始めての出会いだった。

バックは捕らえられ、郵便使・ペロー(オーマル・シー)とマーセデス(カレン・ギラン)夫妻に売られ、郵便物を届けるソリを曳くことになった。

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バックは初めてのソリ曳きで最後尾を走るが、まともに走れないし疲れてしまい邪魔な存在であった。そこで、与えられる食事は仲間に食べてもらい、氷上で喉が渇けば爪で氷面を掻き湧き出した水を仲間に飲ませるなど仲間をしっかりサポートすることで、仲間に助けられながら最後尾の役割を務めて、強いソリ犬になっていく。ちょっと泣かせるシーンです!

春になって氷面が溶け出し、マーセデスが水没した。バックが水の中に飛び込み救出する。このシーンが美しかった!

これでバックはすっかり夫妻に気に入られるが、先頭犬(リーダー)・スピッツが気に入らない。遂にバックとスピッツが格闘することになる。バックはこれに勝利し、仲間の信頼を得て先頭犬の役を務めることになった。リーダーとは何か、どうやってその地位を得たかが丁寧に描かれています。

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バックがリーダーとなり、ソリのスピードが格段と速くなった。そんなときに大きな雪崩に遭う。バックはここで一匹の狼に出会う。狼の行く手に舵取して無難に雪崩をかわして、無事ドーソンに着き、定刻に郵便物を届けることができて、沢山の人に感謝された。神が与えた動物の感というのが見どころでしょうか!雪崩の中を走るシーンは圧巻です。

しかし、電信の発達で郵便使が廃止になり、バックは仲間とともに金鉱屋のハル(ダン・スティーブンス)に売られた。
春で河の氷は溶け、残雪の上をソリを曳く。厳しい坂道で遂にバックが倒れ、捨てられた。厳しい坂で犬たちが苦しみながらソリを曳くシーンに、心うたれます!

バックはソーントンに救われた。このときのソーントンは息子を失い妻とは別れ孤独で酒におぼれる日々であった。
ソーントンがバーで酒を飲んでいるとき、ハルが「あんたが全部犬を放した」と怒鳴り込んで喧嘩となった。バックがソーントンを救い出し、酒をやめさせた。

ソーントンは「息子の夢であった希望の地を探検しようとバックを誘う。

ふたりはカヌーで壮大な源流を遡る旅にでた。激流をふたりで乗り切るシーンは圧巻です!

遂に希望の地に着いた。そこは森に囲まれた美しい地で、砂金採りが遺した小屋があり、丘から眺める夕日が美いところでした。

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砂金を採り、夕日を眺め、焚火で食事をとり、ソーントンがハーモニカを吹くという、ふたりの心が通う毎日でした。が、森の中から一匹の白い狼が現れ、バックに興味を抱く。バックも惹かれ、森に入っていくようになる。

リーントンは沢山の砂金を手にしてこれで鉄道を買うと思っていたが、食料を買えるだけで十分と川に戻し、「最高の犬だった」という記憶だけで十分とバックを森に放つことにした。

ところがリーントンに恨みを持つハクが訪ねてきて、リーントンと争い大怪我を負わせ、小屋に火を放った。バックが駆けつけハクを燃える小屋に放り込んで亡きものにし、リーントンの最期を見届けた。
リーントンは「なんていう冒険だ!心配するな、ここが自分の家だ!」と言い残して亡くなった。

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バックは丘から小屋を見下ろし、そこには白狼が寄り添っていた。バックは野生の狼を率いて、野生の叫びを上げた。
                
壮大な自然のなかでの人と犬の関係が描かれる感動的な作品ですが、若い人が登場せず華やかさがない。子供さんに勧めたい作品ですが、ちょっと難しいかなという感じ。自然との共生を強く主張しており、今、リメイクする価値があります。一方で人間の浅ましさが浮き彫りになるという作品でした!
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