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「帝一の國」(2017)

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安倍首相が新型コロナウイルスの感染拡大で「緊急事態宣言」を発令するというなかで、“総理になりたい”という主人公の高校生が「首相になるには人望が第一」と“体得”する本作、皮肉に思えました!(笑) 地上波初放送という「土曜プレミアム」で観賞、ラスト近くの怒涛のCM攻勢には参りました。わけわからんかったです。(笑)

原作は古屋兎丸さんの同名コミック、未読です。監督は「ジャッジ!」「世界から猫が消えたなら」の永井聡さん、CMディレクター出身の方です。脚本:いずみ吉紘さん、撮影:今村 圭佑さん、音楽:渡邊 崇さんです。

出演は菅田将暉野村周平竹内涼真・間宮祥太郎・志尊淳・千葉雄太・永野芽郁・鈴木勝太さんら人気若手俳優に、吉田鋼太郎さんです。皆さんのコメディエンヌぶりを観る作品になっています。


「帝一の國」予告

あらすじ:
ピアノに優れた才能があるにも関わらず帝一(菅田将暉)、父親に押され、「首相になって自分の国をつくる」と将来首相への近道と言われる名門海帝高校にトップ進学し、ここでの生徒会長を目指す。帝一には、彼のピアノに惹かれた恋人白鳥美美子がいる。帝一は彼女との関係が表に出ないよう付き合いは糸電話のみ。 (笑)
実が父親・赤場譲介(吉田鋼太郎)もこの高校出身で生徒会長には1票差でなれず、今は通商産業省事務次官に甘んじている。

帝一は第1ルーム長に選ばれ、生徒会委員となる。同じ学年の委員に東郷菊馬(野村周平)と大鷹弾(竹内涼真)らがいる。
菊馬の親父はかって帝一の親父を一票差で破り生徒会長を務め今は通商産業大臣、次期首相と目されている。菊馬は大した能力はないが親父似で情報通、親父の威光をかざして生徒会長を目指している。

親父たちの過去を引きずるように、帝一と菊馬は衝突する。

一方、弾は母子家庭で兄弟の面倒をしっかり見ながら奨学金を目指して勉強している孝行息子。学年で一番の人格者と噂されている。
帝一は、学力で弾には負けたくないと猛勉強するが、弾の成績に届かず絶望する。

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ここで親父・譲介が指南したのは「犬になれ!勝ち犬になれ!」というもの。「強い伝手を作って拾い上げてもらえ!」いうもの。(笑) このような政治家を沢山見かけます。(笑)

帝一は次期生徒会長に一番近い男と氷室ローランド(間宮祥太郎)の子分になることにした。風見鳥の菊馬も氷室組に加わった。
氷室は暴力で生徒を押さえトップに君臨している男。会長選で氷室に対抗するのが森園信人(千葉雄大)。彼は「楽しい学校にする」と“人の輪”を大切にする男で、氷室とは正反対なタイプの男。

帝一は氷室に大いに気に入られた。そして生徒会長選挙の季節になった。

帝一は弾にも氷室組に加わるように勧めるが「俺にその気はない」と断る。これを見た氷室が弾に殴りかかると、弾が「森園を生徒会長にする!」とこの喧嘩を買って出た。この喧嘩は帝一の不始末として、氷室の怒りが帝一に。
帝一が親父・譲介に相談すると「氷室の親父とは仕事上でのトラブルがある」と言い、もう総理になるのを止めようと思ったが、「待て、道はひとつでない!修羅の道を行く!」と決心。

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さっそく森園にひれ伏して森園組に入れてもらった。こういう政治家もよく見ます!(笑)

氷室は私費を投入して運動部の活動経費の吊り上げで票集めを始める。帝一は金を使うのはよくないと親父に相談すると(笑)、「弱体でも勝てた例がある。幕末の官軍の御旗だ!」ということで、帝一は“御旗”「人の輪」を考え(笑) 多くの生徒がこれに加わり勝負はついたと思ったら、菊馬が親父に泣きつき帝一の親父が収賄の罪で逮捕される。これは帝一に大きなショックを与えた。

しかし、選挙では帝一の御旗の効果で、森園は氷室と同数票を獲得し、会長裁定で森園が生徒会長となった。
実は帝一は菊馬に選挙会場に入るのを阻止され、選挙には参加できなかった。弾は選挙する資格がないと白票を投じた。帝一はこの選挙結果を常に側で支えてくれた光明(志尊淳)と一緒に大いに喜んだ。

氷室がこの結果に悲観し自殺を図るが未遂に終わった!

3年生になった帝一、光昭や美美子に励まされ、「皆のためになりたい」と生徒会長選挙に立候補した。対決相手は弾と菊馬だった。

早々に菊馬の敗北が決まり、選挙場を去って行く。帝一と弾の勝負、帝一はこれまでの経験で何を学び、ここで採った行動は・・。
                 
帝一は親父のいう多くの政治家の生き方を真似して政治家になろうとスタート、森園や弾そして氷室と菊馬の失敗をも糧として大きく育っていきます。「総理になるには人望が第一」という決意はあたりまえに見えて、新鮮な感じがします!
若い人にはとても評判の良い作品のようで、これはよかったと思います。

永井監督作品ですので、映像が美しく何よりもセリフが見事で、まるでCMのようです。しかし、長編になるとダレてきます。これはわたしだけかもしれません。

皆さんのオーバーなコミカル演技、ダジャレを楽しませてもらいました。笑えるかどうか、微妙なところでした! 竹内涼真さんが役得でしたね!一番よかった!

さてラストシーンは、選挙戦を終えて帝一がピアノ曲「マリアネット」を弾き、「君たちのことだよ!」と笑った。なんだ、これでは何も学んでいない、この結末でよいのか?(笑)
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